ロシアによる侵攻で大きな混乱が続くウクライナでは、多くの人がシェルターや国外へ避難しています。
物流システムが止まり、食料品や医薬品など、必要な物資が手に入らない人々が多くいるのが現状です。
このように、不安な日々を過ごすウクライナの人々を助けたい!と思うものの
「どのような人道支援が必要とされている?」
「どのような支援団体が寄付を募っているの?」
「寄付はどのようにしたらいいの?」
と疑問を感じることと思います。
そこで本記事では、混乱の中にあるウクライナの人々を支援する団体について紹介していきます。
具体的には
- ウクライナで必要とされている支援
- ウクライナに寄付をする方法
- ウクライナの人々を支援する団体一覧と概要
の順にご紹介します。
結論からいうと、ウクライナを助けるには様々な方法があります。
様々な支援方法があるなかでgooddoマガジン編集部が特におすすめしているのが、お金の継続寄付です。
継続寄付をすることで、
- 寄付金控除を適用できる可能性がある
- 長期的にウクライナで困っている人を支援できる
といったメリットがあります。
継続寄付は安定的にウクライナの人たちを支えることができるのでおすすめです。
ウクライナで必要とされている支援とは?
ウクライナでは
- ロシアの軍事侵攻を逃れて周辺国に流出したウクライナ難民
- ウクライナ国内に留まり避難生活を送る人々
への支援が必要とされています。
現在、各支援団体が状況の調査、必要な支援の分析を行っています。
2022年4月現在、主に必要だと考えられている支援は以下の通りです。
- 食料、飲料水、毛布などの物資支援
- 医療物資や医療サービスなどの医療支援
- 避難場所の提供
- 学校に行けなくなってしまった子どもたちへの教育支援
- 子どもや弱者への心理社会的ケア
ウクライナの状況は日々刻々と変化しており、それに伴い必要な支援も変わっています。
支援団体は支援ニーズの調査を続け、必要なタイミングで必要なものを届ける努力をしています。
詳細な支援内容について知りたい人は、以下の記事もチェックしてください。
>>【緊急支援】ウクライナへの寄付はどこが良い?支援方法や支援団体を紹介!
ウクライナの人々を助けるために私たちができることとは?寄付の方法を解説
ウクライナの人々を助けるためには、様々な支援方法があります。
ここでは、私たちができることを3つ紹介します。
- お金での支援
- モノの寄付での支援
- ボランティア活動での支援
お金の寄付
お金の寄付には、募金と団体への寄付(都度・継続)があります。
継続寄付
毎月決まった金額を寄付します。
選択できる金額の設定は団体によって異なりますが、通常1,000円から10,000円程度の設定金額から選択します。
決済方法は、クレジットカードや口座引き落としなどが用意されています。
ウクライナの人々を、持続的に支援できるのが特徴です。
また、多くの団体が継続寄付者向けの特典を用意しています。
都度寄付
継続寄付と同様、団体のHPなどからクレジットカード、銀行口座からの振込などで、好きな金額を自分の好きなタイミングで寄付できます。
特にクレジットカードでの寄付は、思い立ったらすぐその場でできるのでとても手軽で便利です。
対象の団体に寄付すると、寄付金控除によって税金が安くなる可能性があります。ただし寄付金控除の適用には、確定申告が必要です。詳しい仕組みや確定申告の方法については、以下記事をご一読ください。
>>寄付金控除の仕組みとは?確定申告の方法も紹介
モノの寄付
モノの支援を求めている団体もわずかではありますが、存在します。
例えば、ウクライナ大使館では、衣類やおむつ、食料品などを受け入れています(2022年4月時点)
使われないものを役立ててもらえるメリットがある一方、現地でのウクライナの人々が必要とするものと合うとは限りません。
また、中古寄付を受け入れるとはいえ、どのようなものでも寄付できるわけではありません。
物資の仕分けが間に合わず、保管場所が足りない事態も起きています。
寄付する前に各団体のHPを確認してから送りましょう。
物の寄付について、こちらの記事もご一読ください。
>>食料や服の寄付は支援に役立てにくい?実際のところを専門家が解説!
ボランティア活動に参加
ウクライナの人々を助けるためにできるボランティアは、主に以下の2つになります。
- ウクライナに送るために集められた物資の仕分けや募金活動、その他ウクライナ支援団体のサポート活動
- 日本にやってきたウクライナ避難民の支援
ウクライナの人々を助けるためのボランティア活動には、現地の人々を助ける活動の他、日本に避難してきた人々を助ける活動もあります。
ウクライナから日本に避難してきた人たちは、2022年4月3日までで404人。今後も増えていく見込みです。
日本の難民のサポートはまだまだ充実しておらず、難民申請をしても、利用できる生活保障はわずかであるという現状があります。
そのため、難民の生活支援や、難民についての理解を広げるイベントの企画・サポートなど、さまざま活動が行われており、ボランティアが募集されることがあります。
必要とされるボランティア活動は日々変わっていきます。
下記で紹介している支援団体などのホームページを確認してみてください。
>>ウクライナを助けたい!ウクライナを支援する団体を5つ紹介!
ウクライナの人々を助けるには支援団体への継続寄付がおすすめ!
ロシアのウクライナ侵攻がいつ終わるのか、先が見えません。
ロシア軍撤退後も、避難先での生活支援、ウクライナ国内の復興支援などが必要になってきます。
先は長いので継続的で安定的な支援が必要です。
そこでおすすめなのが、支援団体への継続寄付です。継続的な寄付をすることで、ウクライナの人々の安定した暮らしを支えることができます。
継続寄付の魅力について解説している記事もご一読下さい。
>>食料や服の寄付は支援に役立てにくい?実際のところを専門家が解説!
次は継続寄付先をどのように選んだら良いのか、専門家のアドバイスを紹介します。
寄付先のNPO団体の選び方
寄付先としておすすめの支援団体を紹介する前に、どんな視点で選んだら良いかNPOの専門家に解説していただきます。

非営利団体の運営支援コンサルタント。寄付の講座を開催しその魅力を伝えている。
数々の団体の経営に携わりながら、自らもNPOに寄付を続ける。
※詳細なプロフィールは文末に掲載
はじめまして。寄付アドバイザーの河合です。
ここから、みなさんの寄付先選びをサポートしていきますね。
はじめにお伝えしたい重要なことは「寄付に失敗はない」ということです。
寄付とは誰かにあなたの想いを託すこと。
それに良いも悪いも、成功も失敗もないのです。
また「何にあなたの想いを託すか」という点が寄付の奥深い魅力的な部分です。
信頼性や活動内容、実績や成果、挑戦、コミュニケーションなど様々な価値観があります。
また、あなたの原体験を軸に考えるのも素晴らしい選び方だと思います。
その上で、これから寄付を始める人のために、3つの選び方を解説します。
おすすめする団体の選び方3つ
- 信頼できるところに寄付する
- 自分が問題だと思うことに取り組む団体に寄付する
- 寄付の使い道がわかりやすいところに寄付する
もちろん、選び方に該当しない団体を否定する訳ではありません。あくまで選び方の一例としてご覧いただければ幸いです。
ウクライナの子どもや家族を助けたい!ウクライナを支援する団体を5つ紹介!
ここでは、「ウクライナの子どもや家族を助けたい!」と考えている方へ向けて、ウクライナの人々の支援活動を行っている団体を紹介します。
ウクライナの子どもや家族を支援している団体
【寄付先1】認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン:難民支援や災害救援の分野で20年以上の経験を持つ団体
ピースウィンズ・ジャパンは ロシア侵攻に伴う緊急支援を開始します。
国連難民高等弁務官事務所のグランディ難民高等弁務官は24日、「民間人への人道的な影響は破壊的なものになる」と懸念を表明しました。
今後、ウクライナからの避難民が増えることが予想され、さらにその他の支援が必要になる可能性が高まったことを受け、ピースウィンズ・ジャパンは隣国ポーランドにスタッフを派遣し調査を開始します。
▼今後の活動予定
1.現地情勢の分析
2.支援ニーズの調査
3.信頼できる現地提携団体との折衝
4.緊急支援の実施
現地に、皆様のあたたかいご支援をお願いいたします。
【寄付先2】認定NPO法人 ワールド・ビジョン・ジャパン:長期的な支援活動をする国際NGO
ワールド・ビジョンは、このたびの危機に際して、ウクライナからルーマニアに逃れた難民への支援活動を強化しており、その他の周辺国でも子どもたちへの心理的応急処置と、難民への基本的な支援物資の提供を計画しています。
また子どもたちが家族から引き離され、暴力や搾取、虐待の危険性が高まることに懸念を表明します。
現地のNGOと連携協定を結び、難民の受け入れ活動を調整・支援しています。また、ウクライナ国内においても、関係諸団体の活動をサポートするための協議が進行中です。
【寄付先3】認定NPO法人 難民を助ける会:世界16カ国で難民を支援。特に弱い立場に置かれた方をサポート
AAR Japan[難民を助ける会]は、世界16カ国で紛争・自然災害・貧困・障がいなどにより困難な状況に置かれている人々を支援しています。
ウクライナにおいては、ロシアの軍事侵攻を逃れて周辺国に流出した難民への緊急支援、ウクライナ国内での支援を実施中です。隣国モルドバには緊急支援スタッフが現地入りし、食料配布や子どもたちへの支援活動を行っています。
【これまでの活動例】
■難民・国内避難民への緊急物資の配付(食料、医薬品、衛生用品など)
■子どもたちが避難先で学習するためのパソコンやプロジェクターの設置
■遊び場を開設、人形やおもちゃの提供
※現地調査を実施した上で、必要性が高い支援を行います。
今後もニーズの高い支援活動を継続するとともに、中長期的な活動を見据えて、モルドバに事務所を開設し、障がいのある方々や子どもたちへの支援などに力を入れていきます。
政治・思想・宗教に偏らずに活動することを基本理念としています。また、特に弱い立場の人を長期的な視点をもって支援することを重視しています。
1997年には、AAR Japanが主要メンバーである地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)がノーベル平和賞を共同受賞しました。
AAR Japanは、日本における難民支援の先駆けとして1979年に発足し、国連に公認・登録された国際NGOです。シリア難民支援、アフガニスタン避難民支援など、これまでの緊急支援の経験を活かします。
【寄付先4】公益財団法人 日本ユニセフ協会:知名度の高さが信頼に
8年にわたって続く東部地域の紛争や、昨今の武力行為の激化の影響を受けるウクライナの子どもたちのために、ユニセフは現地にとどまり、安全、保健、教育、心理社会的支援、保護、水と衛生などの分野で緊急支援を行っています。
水や電気を絶たれたり教育の機会を奪われたり、避難を余儀なくされるなど、紛争による直接的・間接的な影響を受ける子どもたちをはじめ、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ユニセフではウクライナ緊急募金へのご協力を呼びかけています。
【寄付先5】認定NPO法人国連UNHCR協会:難民を守り、難民を支える。
2020年末の時点で8,240万人もの人々が紛争や迫害などが原因で家を追われており、UNHCRは、難民の保護や支援に取り組んでいます。
国連UNHCR協会は、UNHCR公式支援団体として日本社会と難民や最前線で援助活動に従事する人々をつなぐことを使命とし、日本国内でのファンドレイジング活動と世界の難民問題に関する知識の普及と啓発活動をしています。
ウクライナの人々を長期的に支援しよう!
ここではウクライナの人々を助けるための、信頼できる支援団体の選び方、支援活動をしている団体を紹介しました。
この記事の内容をまとめます。
- ウクライナの人々を助けるには「お金の寄付」「モノの寄付」「ボランティア活動」という方法がある
- 寄付先には、物資や医療・衛生などの生活面、心のケア、子どもなど社会的に弱い立場にある人々の保護など、様々な支援をしている団体がある
- ウクライナの人々の安定した生活の支援をするためには、継続寄付がおすすめ
ウクライナ危機は長引くと考えられています。
今後は避難先での生活支援、ウクライナ国内の復興支援などが必要になるでしょう。
継続的な寄付をすることで、ウクライナの人々の安定した暮らしを支援することができます。
ウクライナの人々の支援は、寄付を通じて手軽にできます。「不安な日々を過ごすウクライナの人たちを助けたい」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。
▼ウクライナを支援している団体
団体名 | ウクライナの人々を支援する活動内容 |
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ピースウィンズ・ジャパン | ・災害発生に「情報」「人」「資金」「モノ」をつなげる役割を果たす「CIVIC FORCE(緊急即応チーム)」を持つ ・紛争や自然災害が発生した際にNGOによる国際緊急援助をより迅速に行うメカニズムである「ジャパン・プラットフォーム」を提案し、その設立に中心的な役割を担った ・全収入の内97.1%(2020年度)という高い比率が事業費に使われている |
ワールド・ビジョン・ジャパン | 長期的な支援活動をする国際NGO。 ウクライナからルーマニアに逃れた難民への支援活動を強化しており、その他の周辺国でも子どもたちへの心理的応急処置と、難民への基本的な支援物資の提供を計画しています。 |
AAR Japan[難民を助ける会] | ・周辺国に流出したウクライナ難民を支援するため、東欧地域を中心に情報収集を進めています。現地協力団体と連携するなどし、人道支援活動を開始します。 |
日本ユニセフ協会 | 現地にとどまり、子どもたちのために、安全、保健、教育、心理社会的支援、保護、水と衛生などの分野で緊急支援を行っています。 最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ウクライナ緊急募金への協力を呼びかけています。 |
記事の内容は以上です。もし、今あなたが
「どの団体に寄付するか決めかねている・・・」
「寄付先の選び方を知りたい・・・」
とお思いなら、寄付アドバイザーが「あなたに合う寄付先の選び方」を解説する人気記事をおすすめします。
気になる方はぜひ以下のリンクからどうぞ!
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NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー。
大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
大阪マラソンチャリティ事務局担当や、国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。