大雨・台風

台風・大雨時に取るべき行動は?日頃の防災意識が大切

近年台風や大雨で甚大な被害がもたらされています。それは雨量の多さや台風の大型化などの要因がありますが、避難の遅れなどによる被害もあります。

しかし、この台風や大雨の時は避難をするかどうかの冷静な判断が難しい状況が多いです。

このような災害にあった場合、どういった行動を取るべきなのか、この記事で紹介します。

大雨・台風による被害や防災対策は?日本であった過去の災害とは

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災害時はとっさの判断が困難

台風や大雨は天気予報などである程度の予測がされています。しかし実際に災害が起こったとき、避難の判断が難しい災害でもあります。

これは暴風雨のなか避難しようとすると、かえって危険にさらされてしてしまうためです。

雨によって視界は悪くなり、徒歩や自動車であっても風に煽られれば危険です。また雨により河川の氾濫や土砂崩れが起これば、そこに巻き込まれてしまうことも考えられます。

つまり台風や大雨が発生しているタイミングでの避難は自ら要救助者になりにいくような行為に他ならないのです。

このような観点から、台風や大雨が酷くなってきた場合、避難の判断を独自でするのは困難であり、何らかの基準に従って行わなければ危険です。

(出典:政府広報オンライン「警戒レベル4」で全員避難です!防災情報の伝え方が5段階に」,2019)

  • 台風や大雨は、避難するかどうかの判断が難しい
  • 台風や大雨が発生しているタイミングでの避難は自分の身を危険にさらすことにつながる
  • 避難の判断を独自でするのは困難であり、何らかの基準に従って行わなければ危険である
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    気象庁が発表する警戒レベルを判断基準に

    2019年3月に「避難勧告等に関するガイドライン」が改定され、住民は自らの命は自ら守る意識を持ち、自らの判断で避難行動を取る方針が示されました。

    災害や非難に関しての情報は随時発信されるため、それを元に自分で判断して避難しなければいけないということになります。

    台風や大雨が来ると分かったとき、規模によっては危険と判断し事前に避難しておくというのも一つの手段となります。

    しかし仕事や学校など様々な理由で、危険かどうか判断できず事前に避難が難しいことも考えられます。

    そういったとき、避難の判断するために気象庁が発表し、市町村などが発令する避難情報を基準にすると良いでしょう。

    避難情報は警戒レベルを最大5まで設け、危険度を分かりやすくしてくれています。

    警戒レベル1 危険性は低い
    最新の防災気象情報などに留意するなど「災害への心構えを高める」
    警戒レベル2 「注意報」が発表され、災害発生に対する注意が高まり、ハザードマップで災害危険性のある区域や避難場所、避難経路、避難タイミングの再確認などを行う
    「避難に備え、自らの避難行動を確認する」
    警戒レベル3
    (高齢者等避難)
    「避難準備・高齢者等避難開始情報」が発令される
    「高齢者や障がい者、避難を支援する人々の安全な場所への避難を行う」
    土砂災害や水位の上昇の恐れがある河川沿いに住む人々も、準備が整い次第避難することを強く望まれる
    警戒レベル4
    (全員避難)
    「避難勧告」や「避難指示(緊急)」が発令される
    「対象地域の人は全員速やかに避難しなければならない」
    災害の発生が極めて高い状況などで指定緊急避難場所への避難がかえって危険だと判断する場合は、近くの安全な場所への避難や、建物内のより安全な部屋への移動などの緊急避難を行う
    警戒レベル5
    (命を守る最善の行動を)
    「災害発生情報」が発令される
    既に災害が発生しており、「安全な避難が難しい場合がある」
    レベル3やレベル4の段階で安全・確実に避難を終えることが重要となる

    警戒レベルはこのように規定されています。このレベルごとの違いと避難の判断を予め知っておくことも防災の1つになります。

    これを参考にすると、避難をするかどうかは警戒レベル3から警戒レベル4の間に行うことが望まれます。

    警戒レベル4では既に避難勧告及び避難指示が出ているため、危険な状態にある可能性もあります。
    そうなると警戒レベル3が出た時点で早期に避難を行うことが、安全に避難ができる状況であると言えます。

    大した被害にならず空振りに終わる可能性はありますが、空振りであればそれに越したことはありません。

    何よりも怖いのは危険な状況に陥ってしまい、避難ができなくなることです。
    どのような形で発令されるかは、各自治体や状況によって異なりますが、このような避難情報を聞き逃さないようにしてください。

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    防災気象情報と警戒レベルについて

    各自治体からは警戒レベルとして避難情報が発令されますが、これは気象庁の防災気象情報を元に行われています。

    インターネットなどを通して気象庁から情報を得られる場合など、判断基準の1つになります。

    防災気象情報が警戒レベルのどの段階に当たるのかも紹介します。

    警戒レベル1 ・早期注意情報(警報級の可能性)
    警戒レベル2 ・氾濫注意情報
    ・大雨注意報
    ・洪水注意報
    ・高潮注意報(警報に切り替えられる可能性に言及されていないもの)
    ・危険度分布(注意「黄色」)
    警戒レベル3相当 ・大雨警報(土砂災害)
    ・洪水警報
    ・高潮注意報(警報に切り替わる可能性が高い旨に言及されているもの)
    ・氾濫警戒情報
    ・危険度分布(警戒「赤」)
    警戒レベル4相当 ・土砂災害警戒情報
    ・高潮特別警報
    ・高潮警報
    ・氾濫危険情報
    ・危険度分布(非常に危険「うす紫」)
    警戒レベル5相当 ・大雨特別警報
    ・氾濫発生情報
    ・危険度分布(非常に危険「紫」)

    このような注意報や警報、情報が警戒レベルの判断基準になります。
    ニュースやラジオ、SNS、気象庁の公式サイトなどから情報を得る場合、どれが該当するかを予め知っておくことで、避難をすべきかどうかの判断をする際に重要となります。

    この情報は市町村などが上述した「行動指南型」の避難勧告の発令判断を支援する役割があり、これを元に避難情報が発令されます。

    しかし防災気象情報が発表されても市町村などから避難勧告が出されない場合もあります。

    そういったときには自己の判断で避難をしなければならない場合もあるため、防災気象情報を参考に、適切な避難行動を取る必要があるのです。

    (出典:官邸「避難はいつ、どこに?」,2019)
    (出典:首相官邸「防災気象情報と警戒レベル」,2019)

  • 2019年3月に「避難勧告等に関するガイドライン」が改定され、住民は自らの命は自ら守る意識を持ち、自らの判断で避難行動を取る方針が示された
  • 台風や大雨が来ると分かったとき、規模によっては危険と判断し事前に避難しておくというのも一つの手段となる
  • 警戒レベルごとの違いと避難の判断を予め知っておくことも防災の1つ
  • 避難は臨機応変に

    避難をすることを決めたら、速やかに避難場所へ移動する必要があります。
    そして、慌てないように避難場所と避難経路は予め確認しておくことが大切です。

    その上で台風や大雨が起こり避難が必要になったとき、各災害に敵した「指定緊急避難場所」に避難します。

    もし判断が遅れ避難が必要と判断したが、自宅周辺の災害状況ではかえって命の危険を及ぼしかねないと、判断した場合は「近隣の安全な場所」への避難や「屋内安全確保」を行いましょう。

    また屋内安全確保とは、建物内においてより安全な部屋などへの移動のことです。例えば河川の氾濫により浸水が発生している場合は、近隣の自宅より高い建物に移ったり、自宅から動けないのであれば2階の部屋に移動したりする行動です。

    安全なうちに避難を完了するのが一番でありますが、避難が難しいと判断したのであれば、命を守る行動に出ることが優先されます。

    そうならないためにも、情報収集を適度に行い、早めの判断を行って速やかに避難することが大切です。

    (出典:首相官邸「避難はいつ、どこに?」)

  • 台風や大雨が起こり避難が必要になったとき、各災害に敵した「指定緊急避難場所」に避難をする
  • 自宅周辺の災害状況ではかえって命の危険を及ぼしかねないと、判断した場合は「近隣の安全な場所」への避難や「屋内安全確保」を行う
  • 安全なうちに避難を完了するのが一番であるが、できないと判断したのであれば、命を守ることを優先する
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    台風・大雨時は頻繁に情報収集を

    台風や大雨による状況は刻一刻と変わっていきます。河川の増水はとても早く、台風が接近すれば移動できないほどの暴風になっている可能性もあります。

    安全に避難ができない状況は、既に命の危険にさらされている状態にあるため、何が起こってもおかしくありません。

    そうならないためにも台風や大雨の情報収集は頻繁に行い、早めの避難を心がけることが大切です。被災すれば避難から復興まで大変な日々が続きますが、それでも命を失ってしまえば元も子もないのです。

    まずは自分の身を守れるように、普段から最優先の行動を取るように防災の意識を高めていきましょう。

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    この記事を書いた人
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