最近は非常に勢力が強い台風が度々訪れ、河川の氾濫や土砂崩れなどによる二次災害が相次いでいることから、備えや避難の重要性が高まっています。
では台風に対してどのような備えが必要なのか、避難はどうすればいいのか、この記事で紹介します。
大雨・台風による被害や防災対策は?日本であった過去の災害とは
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被害が拡大する台風の脅威
日本は7月から10月にかけて台風が接近し、上陸する数が増えます。
台風は大雨や洪水、暴風、高波、高潮をもたらし、たとえ上陸しなくても天候に影響を与えます。
また川の氾濫や土石流、がけ崩れ、地すべりなどが発生しやすくなることから、人々の生活や生命が脅かされる甚大な災害が発生することが度々あります。
近年は短時間で集中的に激しい雨が降ることも多く、宅地などの開発が進んだ都市部では、川の急激な増水により、道路や住宅の浸水、道路のアンダーパス(高架下)などの地下空間の水没などの被害が発生します。
加えて、雨による増水で危険が増した川や田畑を見に行き流されてしまった、浸水した道路の側溝の境界が見えず転落してしまったなどの事故も発生しています。
近年はその被害の規模や、大型台風の上陸回数などが増加している傾向にあります。
2019年には小笠原近海から伊豆諸島付近を北上し、三浦半島付近を通過して東京湾に進み、強い勢力で千葉市付近に上陸した台風第19号は、千葉県を中心に多くの死者や重傷者を出して、人々の生活やライフラインにも甚大な被害をもたらし人々の生活を根こそぎ奪っていきました。
日本は毎年台風の接近や上陸を経験しているため、他国よりもその脅威には敏感ですが、備えや避難先などを今一度確認し、自分と家族の命を守るための行動を取る必要があります。
(出典:首相官邸「大雨・台風では、どのような災害が起こるのか」)
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台風に対しての備えとは
実際に台風が接近したらどうしたらいいのか、防災について考えてみましょう。
台風に対してはほかの災害と同様に、事前の備えと台風が接近・上陸したときの避難行動が重要となります。
また地震など予測ができない災害とは異なり、事前に気象庁から台風の発生や予想進路など様々な気象情報が発表されるため、身を守るための行動を予め取ることが可能です。
いざというときに慌てなくてもいいように、必要な備えや避難方法を理解しておきましょう。
台風が来たときに必要な備え
台風がいつ来ても問題ないように、備えをしておく必要があります。
食料や飲料の備蓄をしっかりしておきましょう。避難する可能性や、屋内で台風が過ぎ去るのを待つこともあります。
その際、広域で停電が起こり、ライフラインが寸断される危険性もあり、復旧が数日から数週間続くこともあるため、食料や飲料、生活必需品などの備蓄は常に行う必要があります。
飲料水であれば1人1日3リットルを目安に非常食はアルファ米などのご飯、ビスケット、板チョコ、乾パンなどを3日分用意しましょう。
またトイレットペーパー、ティッシュペーパー、マッチ、ろうそくやカセットコンロも用意しておくと良いでしょう。
3日分は最低限であり、大規模災害も想定すると理想は1週間分が望ましいとされています。
避難することも考えた備えとしては、非常用持ち出しバッグの準備も必要です。
飲料水や食料品、貴重品、救急用品、ヘルメット、防災ずきん、マスク、軍手、懐中電灯、携帯ラジオ、予備電池、携帯電話の充電器、衣類・下着、毛布、タオル、洗面用具、使い捨てカイロ、ウェットティッシュ、携帯トイレを人数分用意して持ち出せるようにします。
また乳児がいる家庭は、ミルクや紙おむつ、ほ乳瓶なども用意しておきましょう。
これらは台風だけでなく、ほかの災害時にも必要な備えとなるので、常に準備を怠らず、定期的なチェックも行ってください。
特に飲料水や食料品は賞味期限があるので、期限が切れる前に消費し、新しいものを補充するよう心がけましょう。
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台風独自の備えも
台風は強風により様々な物を飛ばし家屋、特に窓などが割れるといった被害が通過中に起こると危険です。
まずは台風発生時から、警報などの防災気象情報を利用して、その経路に注意を払い、家の備えを台風が接近する前に行う必要があります。
大雨が降る前、あるいは風が強くなる前に、窓や雨戸は鍵をかけ、必要な箇所は補強します。
また側溝や排水溝は掃除をして水はけを良くし、詰まらないようにしておくことや、風で飛ばされそうなものは固定するか、あらかじめ家の中に格納するようにしましょう。
台風が来たときの避難方法
台風が実際に接近・上陸して通過していく際に、避難を迫られる可能性もあります。
台風は進路などの予測が出るため、備えられる災害です。
ただし避難となると、避難経路や避難場所を事前に確認しておく必要があります。
自治体などが出すハザードマップなどで必ず確認しておくようにしましょう。
台風による大雨で川の氾濫や洪水、土砂崩れなどにより避難経路や避難場所を利用できない可能性もあります。確認の際には複数の避難経路と避難場所を見ておくことも重要です。
また家族同士の安否確認の方法も、事前に決めておくようにしてください。
局番なしで「171」に電話をかけて伝言を録音する災害用伝言ダイヤルや、携帯電話やPHSからインターネットサービスを利用して文字情報を登録する災害用伝言板などがあります。
実際に台風が接近・上陸した場合には、市町村から避難情報が発令され、テレビやラジオ、インターネット、防災行政無線、広報車などで伝達が行われます。
警戒レベル3または4が発令された場合は、地域など周囲の人とも声を掛け合い、避難するようにしてください。
この警戒レベルは、1から5まで順に発令されず、最初から3や4が発令されることもあり、状況が急変することもあります。
そのため市町村から避難情報が発令されていなくても、被害が発生する可能性があり、まだ雨や風が弱いうちに、防災気象情報を参考にしながら適切な避難行動をとることが求められます。
取るべき避難行動
市町村から出る避難情報は、警戒レベル3から避難を開始する必要があります。
警戒レベル3では主に危険な場所から高齢者などが避難をし、それ以外の人は避難準備を、警戒レベル4では危険な場所から全員が避難をしなければいけません。
避難先は市町村が指定した指定緊急避難場所、安全な場所にある親戚・知人宅などが挙げられます。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降は、指定緊急避難場所での人口密集による感染などの危険もあることから、親戚・知人宅やホテルなどへ避難する例も出てきています。
自宅などから立ち退き避難をすることが、かえって命を危険にさらしかねないと判断した場合には、「近隣の安全な場所」へ避難するか、「屋内安全確保」を選ぶことも重要です。
この近隣の安全な場所とは、指定緊急避難場所ではないが近隣のより安全な場所や建物などを指します。
また屋内安全確保は、そのときに居る建物内でより安全な部屋などへ移動することです。
(出典:首相官邸「災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~」)
(出典:気象庁「自分で行う災害への備え」)
(出典:首相官邸「避難はいつ、どこに?」)
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台風から命を守るための備えをしよう
近年の台風は大型化し、甚大な被害を及ぼしていきます。それにより人々の生活に甚大な被害を及ぼすだけでなく、二次災害などにより命も奪われかねません。
そうならないためには、まだ安全に避難ができる状況から行動を起こすことが大切です。
自分の命は自分でしか守れないと考え、家族や周辺の人々ともに安全に避難できるように普段から準備を行ってきましょう。