ボランティアの種類や活動例、専用の保険について詳しく解説!


ボランティアの種類や活動例、専用の保険について詳しく解説!


ボランティア活動とは多くの場所で様々な人が参加する慈善活動です。
社会に役立つことを自らの意思で行いますが、実際どのようなことが行われているかご存知でしょうか。

普段から目にする活動から、様々な場所に赴かないと分からないものまで、その活動はいくつもあります。
この記事では、ボランティア活動の種類や活動例、そして専用の保険などを詳しく解説します。

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ボランティア活動とは?

ボランティア活動とは?
ボランティアについては明確な定義は難しいとされています。
一般的には個人の意思で自ら活動を行い、自己実現のための欲求や社会参加意欲が満たされるものです。

また、社会におけるボランティア活動は、活動が広がることで人々の社会貢献や福祉活動などの関心を高め、参加者がともに支え合って交流する地域社会作りが促進するなどの大きな意義を持っているとされています。

このようなボランティアは日常的に必要とされており、国民のボランティア活動への理解を深め、参加を促進するために拠点となるボランティアセンターが全国の社会福祉協議会などに設置されています。

身近な窓口として市区町村のボランティアセンターと、都道府県や指定都市の区域を単位とする都道府県・指定都市ボランティアセンター、全国を単位とする全国ボランティア活動振興センターに分けられます。

2017年4月の時点で、全国でおよそ707万人がボランティア活動に参加しており、グループ単位では19万4,000グループが活動を行っています。
日常的なボランティアから、災害などが起こったときに被災地で行われるボランティア活動など様々なシーンで、その参加が求められています。

  • ボランティアについては明確な定義は難しいとされているが、一般的には個人の意思で自ら活動を行うこと
  • ボランティアセンターは参加を促進するために拠点として設置されている
  • 2017年4月の時点で、全国でおよそ707万人、19万4,000グループがボランティア活動に参加している
  • (出典:厚生労働省「ボランティア活動」,2017)

    ボランティア活動にはどのような種類がある?

    ボランティア活動にはどのような種類がある?
    ボランティアは様々なものがあります。
    それはボランティアが日常的に必要とされており、ボランティア活動があることで成り立っている事柄がいくつもある、ということです。

    挙げだせばきりがないですが、日常的によく行われているものや募集されているものを例に大別するといくつかの種類に分けることができます。
    それぞれのボランティアを種類ごとに分け、具体的な活動内容も含めて紹介します。

    ボランティア活動の種類①:収集や募金活動

    街頭や駅前などで行われている募金活動は学生によるものもありますが、ボランティアによる活動として行われているものも多々あります。
    募金だけでなく、使用済み切手や書き損じはがき、ベルマークなどの収集活動もボランティアによるものが多いです。

    ほかにも、技術の発展によりパソコンの設定や操作指導が必要とされており、それらもボランティアを募って行われることがあります。
    地域によっては路上生活者への支援なども業務内容によってはボランティアの協力のもと行われ、様々な活動への参加が求められているのです。
    特に募金や収集は未経験でも気軽に活動しやすいボランティアでもあります。

    ボランティア活動の種類②:自然保護や環境保全

    自然保護や環境保全は、自然と共存していくためにも必要不可欠ですが、その広大とも言える地域の自然を守るためには多くの人手が必要です。
    この活動ではボランティアセンターだけでなく、NPOやNGOなどからも募集がされます。

    主には保全地域の手入れを行います。
    森林や海辺の清掃美化活動、拾ったごみのリサイクル活動、動物の保護を目的とした動物愛護活動など自然環境の保全を行うための取り組みがあるのです。
    また子どもを対象とした昆虫観察や工作を行う活動もあります。

    学生や地域住民と協力して行われる地域の清掃活動も自然保護の一環です。
    清掃活動は学校での課外授業として行われるところもありますが、多くはボランティアを募っての活動になります。
    募集人数も多く、期間も短いため参加しやすい活動です。

    地域によっては海岸での清掃活動もボランティアによって行われることがあります。
    特に海岸は範囲も広く、海から流れ着くプラスチックごみなどが多くあるため、よりたくさんのボランティアが求められます。

    ボランティア活動の種類③:高齢者や障がい者、子育ての支援

    少子高齢化が叫ばれる日本では、高齢者や障がい者への支援もボランティア活動の一つとして行われています。

    主には高齢者施設への訪問活動や見守り、傾聴(※)、孤独となりがちな高齢者と地域の人などとの交流の場づくりです。
    高齢者だけでなく障がい者も含め介護支援を目的として、寝たきりや1人暮らしの高齢者への食事サービス、車椅子の移動の補助などの社会参加支援にも協力できます。

    また共働きの両親や片親による子育ての難しさや、子どもの貧困が大きな問題となっています。特に親の失業やひとり親世帯となったことによる収入の少なさから、同居する子どもが貧困に苦しむケースが増加しているのです。

    この貧困から子どもが十分な教育を受けられないために就学や就職で不利になってしまい、貧困の連鎖が進む可能性があります。
    そのような状況を改善するため、子どもたちへの学習支援のボランティアが募集されています。

    子どもと関わることが好きな人、子どもの教育やふれあい、福祉に関心がある大学生などを対象として、学習支援教室への参加を呼びかけ、十分な教育を受けられない子どもたちへの学習サポートが行われます。

    また幼稚園から高等学校まで幅広い活動場所で、障がいのある子どもへの学習・学校生活への支援ボランティアを募集している地域もあるのです。
    将来、教育関係や社会福祉関係の仕事を考えている人は参加してみると良いでしょう。

    ※傾聴:熱心に話を聞くこと

    ボランティア活動の種類④:各種イベントなどの運営や社会活動

    定期的に行われているスポーツ大会の運営や、各種講習会などもボランティアの存在なしでは行えないものもあります。
    これは環境保全やリサイクルなどについて考えてもらうためのエコイベント、男女共同参画を進める活動などでも言えることです。

    また子どもへのスポーツの指導も必要とされます。
    正規の指導には資格が必要ですが、その指導補助であれば資格がなくても可能なものもあります。様々なスポーツ指導のボランティアが募集されているため、自分の得意なスポーツがあれば参加してみるのもおすすめです。

    そのほかにも、地域の治安を守るための防犯活動などもボランティアの手を借りて行われています。献血はボランティアとして募集が行われるわけではありませんが、ボランティア活動の一環とされることがあります。

    ボランティア活動の種類⑤:文化の伝承やまちづくり

    日本を語るうえでは文化の伝承は大切なものの一つです。しかし高齢化の影響などでその伝承が途切れる危険性もあります。
    そこで伝統文化の継承や普及、史跡・観光地の案内、古くから守られてきた街並を保存するための活動にボランティアを集めて行われています。

    歴史に興味がある人、歴史の知識が豊富な人にとってはその興味や能力を生かす活動の場にもなります。
    また各種イベントにもつながりますが、地域の活性化やまちづくりは身近なところで参加しやすく、時間の調整もしやすいボランティア活動です。
    住んでいる街での作業が多いことから、移動時間などもそれほどかかりません。

    実際に行われているものでは、季節ごとに行われるイベントや祭りのサポート、田植えや稲刈りなどの農業体験や手伝いなどが行われます。
    またこれらの行事のサポートをしながら町の魅力を取材し、レポートしてまとめるといったボランティアもあります。

    伝統的な行事への参加はもちろんのこと、取材やレポートをすることで地域住民の人々との交流により活性化を図ることができる活動です。
    それぞれの得手不得手から柔軟な選択も可能であり、ボランティア未経験でも参加しやすい活動でしょう。

    ボランティア活動の種類⑥:防災や災害時の被災者支援

    日本は災害が起こりやすい国であり、有事の際には被災者救援のために多くの人手が必要となります。地震や台風、大雨・大雪など様々な自然現象により大きな被害を受けることも少なくありません。

    瓦礫のなかから被災者を助け出すなどの危険な活動は、自衛隊や消防隊が行いますが、疲弊した被災者へ救援物資を届けることや炊き出し、あるいは被災地のごみの片付けや復興にはボランティアの協力が不可欠です。

    特に津波や洪水は浸水により、道路だけでなく家屋にも汚泥などを流れ込むため、衛生面からも速やかな清掃が大切ですが、疲弊した被災者だけでは手が足りず多くの人の協力が必要になります。

    また普段から災害が起こる可能性がある場所の確認、不審火などがないかの確認など防災のための巡回もボランティアを募って行われます。
    交通費など費用がかかる可能性もありますが、重要なボランティアです。

    ボランティア活動の種類⑦:国際交流や国際協力

    グローバル社会の到来とともに、各都道府県や市区町村では国際交流などを行う機会が増えてきました。お互いを知るためにそれぞれの言語を学ぶ努力はしても、スムーズに交流することは簡単ではありません。

    そのため必要とされているのが、通訳などのボランティアです。
    言語に堪能な人の参加を募ることで、国際交流においてお互いの意思を伝え合うことができます。日常的に訪れる外国人の観光客への説明や、オリンピックなどが開催されたときにも求められます。

    新型コロナウイルスの影響により2020年以降は、直接的に外国人が日本を訪れることは少なくなったものの、オンラインでの交流が盛んとなっているため、通訳のボランティアは変わらず募集されているのです。
    また国内にいる外国人の日本語能力の向上を目的とした日本語教室のボランティアもあります。

    国際協力であれば留学生の支援や海外への支援が挙げられます。日本にいる外国人への支援活動や、開発途上国のコミュニティへの援助なども必要な人手をボランティアとして募集しています。
    加えて大学生などは長期休暇があることから、海外ボランティアに参加する人も多いです。

    国際協力を行う海外ボランティアでは、有機農業の推進や植林、動植物の保護から子どもや高齢者、障がい者、難民などの支援を行います。
    また学校やトイレの建設、祭りの運営など地域の特色を活かした活動、遺跡発掘や城・寺院の修復のような珍しいものといった様々な活動を行う機会があります。

    東南アジアやアフリカ、南米など発展途上国での活動が多くなりますが、現地の住民や各国のボランティアとともに参加することで、地域貢献をするとともに相互理解を進めることができる活動です。
    国際交流では海外での活動だけでなく、国内でも外国人との交流を行ううえでの手伝いをするボランティア活動に参加できます。

    特に語学の勉強をしている人や語学に堪能な人が参加することが多いです。
    このような活動を通して異文化コミュニケーションを進めつつ、社会貢献をしながら語学力を向上させられる効果も期待できるボランティア活動です。

  • 未経験でも気軽に活動しやすいボランティア活動には、募金や収集、清掃などがある
  • ボランティアとしてイベントに参加するだけでなく、取材やレポートをすることで、地域の活性化を図ることができる
  • 国際交流や国際協力は、語学の勉強をしている人や語学に堪能な人に向いており、社会貢献をしながら語学力を向上させられる効果も期待できるボランティア活動
  • (出典:福津市「ボランティア活動の種類と内容の例示」)

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    社会福祉協議会とボランティア活動保険

    社会福祉協議会とボランティア活動保険
    ボランティア活動に参加するのであれば、社会福祉協議会とボランティア活動保険について知っておく必要があります。
    社会福祉協議会とは、社会福祉法(旧社会福祉事業法)に基づいて設置されている民間団体です。

    主には住民やボランティア団体、民生委員、児童委員、社会福祉施設や関係団体など社会福祉関係者、保健や医療、教育といった関係機関の参加と協力のもとで、福祉のまちづくりを目指した様々な活動を行っています。

    全国を一つの単位とした全国社会福祉協議会と、都道府県ごとに一つ設置される都道府県社会福祉協議会、市区町村ごとに設置される市町村社会福祉協議会の3種類があるのです。
    それぞれの社会福祉協議会は各々の役割や取り組みを担い、連携して活動しています。

    そのなかには各種の福祉サービスの相談活動や募金運動への協力、全国的な取り組みから地域の特性に応じた活動まで様々な福祉増進の取り組みを行っています。
    そしてボランティアや市民活動の支援も社会福祉協議会の活動の一つであり、その一環としてあるのがボランティア活動保険です。

    ボランティア活動保険とは?

    ボランティア活動保険とは、社会福祉協議会が保険契約者となり、引受保険会社と契約することで提供されます。
    個人ボランティアやボランティア団体は、各社会福祉協議会に登録することで加盟申込者となり、個人ボランティアが保険契約により保証を受けられる人となる制度として存在しています。

    ボランティア活動中に、事故やけがが万が一起こった場合に補償を行うのが、このボランティア活動保険です。
    しかし、すべてのボランティアが対象となるわけではありません。

    基本的には所属するボランティア活動団体などの会則にのっとり企画立案された活動や社会福祉協議会の委託を受けた活動、社会福祉協議会に届け出た活動、特定非営利活動促進法に規定する特定非営利活動が対象です。

    細かい条件や対象となる活動はありますが、ボランティア中に起こる傷害や賠償責任は多額となる場合があり、個人や団体では負いきれない金額となる可能性もあります。
    そのようにならないためにも細心の注意を払い、活動を行いますが、ボランティア活動保険は万が一に備えて必要なものです。

  • 社会福祉協議会は、全国社会福祉協議会、都道府県社会福祉協議会、市町村社会福祉協議会の3種類がある
  • ボランティア活動保険は万が一の事故やけがに備えて必要
  • (出典:厚生労働省「社会福祉協議会の現状」)
    (出典:愛知県「愛知県被災者生活支援ハンドブック 地震・災害に備えて」)

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    自分に合ったボランティア活動に参加しよう

    自分に合ったボランティア活動に参加しよう
    世の中にはボランティア活動がいくつもあり、多くの人が参加しています。
    日常的に参加できるものや、長期的に関わっていくもの、海外で活動するものなど様々ですが、どれにも言えることはそれぞれに合った活動に参加する必要があるということです。

    自分の性格や知識、技術など判断基準はいくつもあり、募集される条件によっても参加できるかどうかは変わります。
    自分に合ったものを見つけるためには、ボランティア活動の内容や条件、参加者の声などをよく知ったうえで、探す必要があります。

    しかしどのボランティアであっても社会を支えていく活動であり、社会貢献となることは間違いありません。
    まずは興味があるものからよく調べて、自分に合うボランティア活動に参加してみてはいかがでしょうか。

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