災害はいつ起こるか分からず、避けることは困難な現象です。日本ではかつて大きな災害によって、多くの命が失われました。
今後そうならないために準備をしておく必要があり、日本だけでなく世界規模で、この教訓から災害リスクと損害を減らせるよう努めていく必要があります。
国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)では、目標11に「住み続けられるまちづくりを」を掲げ、ターゲットを定めて都市計画などへの取り組みが行われています。
この記事では目標11のターゲットである仙台防災枠組2015-2030について紹介します。
この記事では海洋汚染の現状を種類別にデータで押さえ、海洋汚染の原因を探り、私たちができる解決策を考えます。
持続可能な開発目標・SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」のターゲットや現状は?
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SDGsの目標11が掲げる「住み続けられるまちづくりを」とは
現在世界人口は増加し続け、その半数以上は都市部で生活しています。都市に人が集まることで、都市人口比率は高まりを見せ、2030年には6割の世界人口が都市に居住すると推定されています。
都市部は財やサービス、交通手段を効率的に提供することが可能であり、利便性が高いです。
そのため技術革新や経済成長のチャンスが広がっており、誰もがそのチャンスを求めて、都市部へ移住してきます。
一方では、都市の生活を適切に管理できなければ、生活の安全性や環境面での深刻な問題を引き起こし、都市部に生活する貧困層の生活は困難なものとなる可能性があります。
世界にある都市すべてが人々にとって快適で便利な生活を提供できること、そして持続可能な開発が可能になるように求められています。
持続可能な開発目標(SDGs)では、目標11に「住み続けられるまちづくりを」を掲げ、10項目のターゲットを定めてそのような都市計画や管理の構築への取り組みが始められています。
そのターゲットの1つとして「仙台防災枠組2015-2030」というものが含まれており、自然災害のリスク管理体制に関するものを定め、防災戦略の採択と実行することを求めています。
(出典:国際開発センター「目標11 住み続けられるまちづくりを」,2018)
SDGsのターゲットにある「仙台防災枠組 2015-2030」とは?
世界で取り組まれるSDGsの中に、日本の仙台の名を冠する「仙台防災枠組2015-2030」というものが存在しますが、これは国際的に採択された防災枠組みです。
この前身として兵庫行動枠組2005-2015というものがあります。これは自然の脅威に対する脆弱性(※)を軽減し、災害に強い国・コミュニティを構築するための具体的な方法を特定するものと定められています。
戦略目標としては、持続可能な開発の取り組みに減災の観点をより効果的に取り入れること、全てのレベル、特にコミュニティレベルで防災体制を整備し、能力を向上すること、緊急対応や復旧・復興段階においてリスク軽減の手法を体系的に取り入れることの3つを設定しています。
その上で災害による人的被害や社会・経済・環境資源の損失が実質的に削減することを期待しています。
この枠組を引き継ぎ、教訓や確認されたギャップや今後の課題を盛り込んだものが、仙台防災枠組2015-2030として作成され採択されました。
兵庫行動枠組は2005年に神戸市で開かれた第2回国連防災世界会議で、仙台防災枠組は2015年に仙台市で開かれた第3回国連防災世界会議で採択されていますが、いずれも阪神・淡路大震災、東日本大震災で甚大な被害を被った都市であり、各国が防災への決意を行う上で重要な場所で行われています。
※脆弱性:物質的、社会的、経済的、環境的要因又はプロセスによって決定される状態で、コミュニティがハザードの影響を受ける程度を増大させるもの
兵庫行動枠組から得られた教訓や今後の課題
兵庫行動枠組の採択と実行や、各国の政府や関連するステークホルダー(防災関係者)の取り組みにより、地方や国、地域、そしてグローバルレベルでの災害リスクの削減が進みました。
これによりいくつかの災害による死亡率は減少につながったと見られており、災害リスクの削減は将来的な損失を防ぐ上で費用対効果の高い投資であると考えられています。
その一方で、兵庫行動枠組が定める2005年から2015年の10年間の期間に災害は引き続き甚大な被害をもたらし、人々やコミュニティ、国家の福祉と安全などに影響を与えてきました。
人的あるいは建築物の甚大な被害や経済的損失などが酷く、災害は気候変動によって頻度を増し、激しく起こるようになったことから、持続可能な開発を著しく妨げるものであるとされています。
また全ての国で脆弱性が減少するよりも早く人と財産の暴露の方が増大し、新たなリスクの発生や、短期・中期・長期的な経済、社会、健康、文化、環境への大きな影響を伴った災害による損失が継続的に増加しています。
そのため仙台防災枠組では自然または人為的な災害(ハザード)、また関連する環境や技術、生物的な災害およびリスクによってもたらされる小規模・大規模、頻発・希発、突発・遅発のいずれの災害リスクに対しても適用されるとしています。
さらにあらゆるレベルや全てのセクターに渡って、災害リスクのマルチハザードな管理の発展を導くことを目的としています。
仙台防災枠組2015-2030に期待される成果と目標
仙台防災枠組は2015年から2030年までを期限として行われる防災枠組です。その15年間では兵庫行動枠組から得られた教訓と課題から、以下のような成果を期待しています。
「人命・暮らし・健康と、個人・企業・コミュニティ・国の経済的、物理的、社会的、文化的、環境的資産に対する災害リスク及び損失を大幅に削減する」ことを目指す。
つまり、災害に対してあらゆる面でのリスクと損失の大幅な削減をこの防災枠組では目指しています。
その成果を達成するために、課題として浮き彫りになった災害への暴露と脆弱性を予防し削減して、ハードおよびソフトや法律、社会、健康、文化、教育、環境、技術、政治及び制度的手段の実施を通じた新たな災害リスクの予防と、既存の災害リスクを減少させるというゴールを定め、追求しています。
さらに死亡者数や被害者数、経済的損失、重要インフラの損害、防災戦略採用国数、国際協力、早期警戒および災害リスク情報へのアクセスなどをターゲットにして追求を行っています。
ステークホルダー(防災関係者)の役割とは
このような仙台防災枠組の中には私たち市民が関係している項目もあります。それがステークホルダー(防災関係者)の役割です。
市民社会やボランティア、地域団体などの参加が求められており、その中には女性の参加と能力構築、子どもと若者、障がい者とその組織の参加や高齢者の知識、経験など伝統的知見の導入も含まれています。
さらにリスク要因やシナリオ分析、政策決定者との連携に学術界や科学研究機関との連携、災害リスク管理の事業継続計画などビジネスモデルへの統合といった企業や業界団体、民間金融機関との連携、メディアによる広報や普及が、役割として割り当てられています。
(出典:防災情報のページ「「兵庫行動枠組 2005-2015」~災害に強い国・地域の構築~」)
(出典:外務省「仙台防災枠組2015-2030(仮訳)」)
(出典:男女共同参画局「仙台防災枠組2015-2030(骨子)」)
SDGsへの意識を高めるとともに災害に対する備えを心がけよう
日本に住む私たちは、災害に見舞われ、これまでに大きな損害をいくつも経験してきました。
阪神・淡路大震災や東日本大震災だけでなく、大きな被害をもたらした地震はいくつもあります。それだけでなく大型台風や豪雨、洪水、土砂崩れと災害を経験し、今ここに至ります。
SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」は、災害からの回復力が高い安全な都市や居住空間を作ることを目標とし、仙台防災枠組2015-2030に沿って総合的な政策や計画を導入し、災害リスク管理を実施することを推奨してきました。
さらに紹介した仙台防災枠組による取り組みは国レベルだけでなく、地域レベルでも防災を行うことができます。
今後予想される南海トラフ地震など、いつ起こるか分からない災害に対して、万全の備えができるように心がけましょう。
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