近年日本では、都市に人口が集中し、様々な問題が起こる都市化問題が課題になっています。
SDGsの17の目標の1つに「住み続けられるまちづくりを」というものがあり、これを達成するには都市化問題を解決しなければなりません。
メガシティと言われる1,000万人を超える大都市は、1990年代には10ヵ所程度でしたが、現在では30ヵ所以上あります。
急速な経済成長によってメガシティが増えていることで、どのような問題を解決しなくてはいけないのでしょうか?
本記事で解説する内容は下記の通りです。
- 日本の3大都市における都市化
- その他の都市圏における人口移動
- 日本の都市化における課題
- 日本の都市化問題における課題
では早速見ていきましょう。
持続可能な開発目標・SDGsの目標11「住み続けられるまちづくりを」のターゲットや現状は?
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日本の3大都市における都市化
2018年の時点で、世界人口の55%の人々が都市部で生活しており、2050年までにはさらにに増加し、68%の人が都市部で生活すると予想されています。
高度経済成長の際は都市部に雇用が生まれ、教育や医療、情報が集中したため、人口が集中しました。
現在の日本において、東京、大阪、名古屋の3つの都市が総人口に占める割合は増加傾向であり、特に東京圏での人口が増えている状況です。
都市部での人口が増えている一方で、その他の地域では人口の過疎化が進んでいます。
過疎化地域全体の平均人口は、30年後(2050年)には半減すると言われています。
都市部への人口集中と並行する形で過疎化地域の人口減少が進んでいる状況なのです。
(出典:総務省「第1部 特集 ICTが導く震災復興・日本再生の道筋」)
(出典:国際農研 国際連合「世界都市人口予測・2018年改訂版 [United Nations 2018Revision of World Urbanization Prospects.]」概要)
その他の都市圏における人口移動
東京、大阪、名古屋の三大都市以外の地域における人口移動について触れていきます。
まず三大都市における都市化は、人材不足を補うためではなく、大きな要因の1つとしては、農村部に暮らしている層の収入が減っているために都市部へ仕事を探す目的で移るのです。
近年は経済のグローバル化によって、海外から安価で高品質な農作物が輸入されており、農作物の価格が下がることで、農村部で暮らす層の収入は低下しています。
今後も農村部の人々が都市部へ移行することにより、人口増加が起こることが予想されています。
都市部に人口が集中する一方、コロナ禍によるテレワークの推進により、都市部から地方へ移住する人も増加傾向にあります。
こちらの本では、移住を成功させるポイントを解説しています。移住を検討している人は、参考にしてください。
また、都市部での急激な人口増加が発生することにより、スラム化や飢餓、貧困、医療・福祉サービスが整わないといった問題が起こり得ます。
他にもインフラが整わないことで交通渋滞が発生し、そこで生活する層の人口増加により廃棄物が増え、ゴミ問題や水質汚染などの環境問題が起こります。
1990年代以降、アジアを中心に拡大している都市化ですが、農村部から都市部への人口流入は今後更に加速していきます。
2050年には、アジアとアフリカで都市人口が25億人増加し、都市化の割合が66%に達すると言われています。
都市部への人口増加は悪いことばかりではなく、良い面もあります。
例えば、農村部から都市部へ移ることで収入が増え、医療や福祉、教育が整備されている都市部で暮らすことが出来るようになります。
都市には産業が集中するので、経済力が強く、研究開発やイノベーションを通じた高い生産性が実現できるのです。
(出典:国土交通省「世界で進行する都市化の傾向と都市開発戦略(その1)」)
日本の都市化による課題
日本の都市化による課題は様々ですが、やはり高齢化問題を避けることは難しいです。
以降は、都市部の高齢化問題について触れていきます。
都市部の高齢化
都市部への人口増加は、高齢化にも拍車をかけています。
都市部の高齢化により、介護問題などの多くの課題が見えてきます。
100年後、日本の人口は半減すると言われており、2025年問題という言葉を耳にする機会も増えてきました。
1947〜1949年に生まれた、いわゆる「団塊の世代」が高齢になることで、高齢化は更に加速しているのです。
2019年時点で65歳以上の人口が3500万人を超えており、日本の人口の28.4%、2025年には30%になる見込みであり、介護問題、医療問題、社会保障問題と多くの問題が浮き彫りになってきます。
こちらの本では、老いていくということがどういうことなのか、科学的な視点で解説されています。
今後の高齢化社会について、基礎知識をつけたい人におすすめの一冊なので、ぜひチェックしてみてください。
この影響を強く受けるのが三大都市と呼ばれる、都市圏の地域なのです。
都市化による良い面もありますが、可能な限り悪い面を減らして計画的に都市化を進めることが重要となります。
都市化を経験している日本だからこそ、世界に向けて効果的な支援をすることが可能であり、持続可能な社会を実現するため、都市化を進めることが中長期的観点からSDGs達成につながるのです。
空き家問題
空き家問題も無視することはできません。
2019年時点で、全国における空き家の数は846万戸に上り、大部分が都市圏に集中しています。
その中で東京だけでも80万戸以上あり、高い割合を占めています。
三大都市への人口流入が増加することにより、高齢化問題だけではなく、空き家問題も課題として解決していかなければなりません。
(出典:総務省「高齢者の人口」)
(出典:東京都住宅政策本部「都内の空き家状況について」,2019)
こちらの本では、空き家対策先進国ともいわれている、アメリカでの公民連携の再生政策について解説しています。
日本の法律や条例と比較して解説しているので、興味がある方はぜひご一読ください。
日本の都市化問題の現状を知り解決策を考えよう
冒頭から述べている通り、都市部への人口流入が加速している現状、SDGs達成のためには、これらの課題も解決していかなければなりません。
日本だけではなく、都市化は世界各地で進んでおり、今まで途上国だった国々も急速な経済発展を遂げています。
時間の問題でそれらの国々への人口増加が予想されており、日本だけではなく、世界中で都市化による様々な問題が浮き彫りになっていくことでしょう。
SDGs17の目標にある「住み続けられるまちづくり」は、都市化によって人々が住めなくなってしまっては本末転倒です。
SDGs達成のために具体的な対策が今後必要となってきますが、まずはそれ以前の問題点を知ることも、SDGs達成に向けて重要な要素となります。
(出典:国土交通省「世界で進行する都市化の傾向と都市開発戦略(その1)」)
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