2030年に達成期限が迫ったSDGsは、フットプリントが重要とされています。
SDGsの目標12である「つくる責任、つかう責任」に注目すると、責任ある生産と消費という問題があるとされており、この解決に向けて、まずはフットプリントを理解して世界の現状を知る必要があります。
フットプリントを知ることで、人が地球環境にどれほどの影響を与えているのか確認することができるのです。
この記事では、フットプリントの種類とSDGsに関係している指標について解説します。
持続可能な開発目標・SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」のターゲットや現状は?
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フットプリントとは?
フットプリントとは、原料が採掘されて廃棄されるまでの間に、環境に対してどのくらい負荷をかけたのかを計算することです。
フットプリントには様々な種類があり、以下の通りです。
それぞれのフットプリントが環境に対してどれ程のダメージを与えたか知ることができます。例えば、水の消費量やPM2.5などの大気汚染などです。
フットプリントは世界各国に及ぼしてきた環境や社会問題の大きさを知ることができます。環境問題などの課題は一国だけでは解決できないため、他国が協力してフットプリントを小さくすることが必要です。
日本においては、優れた技術や様々な公害に対処してきた経験があります。この経験をもとに、日本は今あるフットプリントを自ら小さくしていく必要があります。
SDGsの根本にある持続可能な世の中にするためには、環境、社会、経済の抱える問題を集めて、世界共通目標を知ることが大切です。
また、様々なフットプリントがある中でも、SDGsで最も関係していくるのがエコロジカル・フットプリントです。
エコロジカル・フットプリントとは
エコロジカル・フットプリントは、人間活動が地球環境に与える 影響を示す指標の一つとしてあります。
魚を大量に捕獲する、便利な生活のために過剰な二酸化炭素(CO2)を排出するなど、地球環境に負荷がかかります。その際に、地球に対してどれ程の負担をかけているかを知ることができる面積の指標がエコロジカル・フットプリントなのです。この負荷に対してに必要な生態系サービスの需要量を地球の面積で表しますが、その単位をグローバルヘクタール(gha)と言います。
世界のエコロジカル・フットプリントは年々増加しており、2013年時点で世界全体のエコロジカル・フットプリントは地球1.7個分となっています。
国別では、開発途上国より先進国の方がエコロジカル・フットプリントは大きくなる傾向にあるため、先進国をはじめ大量生産・大量消費・大量廃棄を行い二酸化炭素を排出している国が地球環境に影響を与えていると言えます。
日本の一人当たりのエコロジカルフット・プリントは約4.7グローバルヘクタールで、世界平均の約1.7倍です。また、日本のバイオキャパシティ(生産・吸収できる生態系サービスの供給量)の約7.7倍あり、エコロジカルフット・プリントのうち、海外からの輸入分はバイオキャパシティの約3.1倍もあります。
日本の消費量は世界の38番目に大きく、まだまだ上位国はありますが、それでも世界の生物多様性や地球環境に大きな影響を与えていることは必然です。
今の地球を後世に残すためにも、日本人は今の生活を見直す必要があります。
(出典:資源循環・廃棄物研究センター「フットプリントとあれこれ」)
(出典:環境省「第3章 地域循環共生圏を支えるライフスタイルへの転換」)
(出典:環境省「第1章 気候変動問題をはじめとした地球環境の危機」)
その他のフットプリントとは
エコロジカル・フットプリント以外のフットプリントもSDGs達成には重要です。
ここからは、エコロジカル・フットプリント以外の指標について解説します。
マテリアルフットプリント
マテリアルフットプリントとは、消費された天然資源量を表す指標です。
近年では、インフラ開発や建設関係で金属鉱物の使用が少なくなっているため、日本は減少していますが、開発途上国では増大傾向にあります。
2000年には、世界一人あたり8.26トンでしたが、2017年には12.18トンにまで増加しています。
(出典:Our World in Date「一人当たりの材料フットプリント」)
カーボンフットプリント
カーボンフットプリントは、温室効果ガスの排出量をCO2(二酸化炭素)に換算した指標です。
商品やサービスが原材料から廃棄、リサイクルされるまでにどれ程の温室効果ガスが排出されるのかを知ることができます。
日本で表す際は製品にだけですが、世界では、個人や企業が環境にどれ程の負荷をかけているかを表す際に使用されます。
日本は、2019年に行われた気候変動枠組条約第25回締約国会議にて、2030年に向けて26%削減を目標にしています。
中国は60〜65%、EUは40%、アメリカは2025年までに26〜28%となっています。
目標に開きがあるのは、各国が1990〜2013年度の値に対して目標を定めているためです。
(出典:日本エネルギー会議「削減目標(Nationally Determined Contribution:NDC)指標から見るパリ協定で決定された貢献の範囲と進歩」)
ウォーターフットプリント
水質の変化と水量の変化の影響によって環境にどのような変化を与えるかを表す指標がウォーターフットプリントです。
ウォーターフットプリントの中には3つの種類があります。
- グリーン・ウォーターフットプリント
- ブルー・ウォーターフットプリント
- グレー・ウォーターフットプリント
グリーン・ウォーターフットプリントとブルー・ウォーターフットプリントは、水の消費量を表します。
グリーン・ウォーターフットプリントは、植物に関係しているウォーターフットプリントであり、ブルー・ウォーターフットプリントは、商品製造や人間が使用する水を指します。
グレー・ウォーターフットプリントで水の汚染量が分かります。
ウォーターフットプリントを理解することで、水に対する依存度及び水の使用率を把握することができるのです。
生物多様性フットプリント
資源消費することで生物に影響を与える値を、生物多様性フットプリントで表します。
東南アジアで生産されている植物油脂や石鹸は、パームヤシを使って製造されています。しかしパームヤシの栽培のためには、熱帯雨林が伐採されることになります。
熱帯雨林で生活をしていた生物によっては、環境が変化するため大きな影響を与えることにつながります。このまま森林伐採を続けると多くの生物が絶滅する可能性があるのです。
2019年時点で、判明しているだけでも、3万種を超える絶滅危惧種がいます。森林破壊によって人が他の生物に与える影響は大きいのです。
(出典:国立研究開発法人国立環境研究所 「資源消費により地球規模で波及する生物多様性への影響」,2017)
様々なフットプリントを知ると世界の現状が見えてくる
フットプリントには、様々な種類があります。
SDGsでは、経済活動の規模を表すエコロジカル・フットプリントを使いますが、他のフットプリントも美しい地球を残すためには、重要な指標です。
そんな中、日本人のエコロジカル・フットプリントは、世界で目標にしている数値に比べて値が大きくなっています。SDGsを達成するためには、日本人はより日々の生活おける資源の浪費を抑える必要があるのです。
一人ひとりがSDGsについて考えて行動に移すことが、先進国である日本に求められています。
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