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SDGsの持続可能な消費と生産のパターンとは?まずは世界の現状を知ろう

この記事を要約すると

私たちは、地球の資源を使って様々なものを生産しています。
魚を採ったり、木を伐採したりと、あらゆる場面で地球の恩恵を受けているのです。

しかし、必要のない物を買い「消費」が増えてしまうと、地球の限られた資源がどんどん使われてしまい、最終的にはその資源が枯渇してしまうかもしれません。

こうした現状を変えるためには、私たちの消費と生産のパターンを変えていかなければなりません。

SDGsが掲げる「つくる責任つかう責任」のなかで言及されている「持続可能な消費と生産のパターン」について詳しく説明します。

持続可能な開発目標・SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」のターゲットや現状は?

持続可能な消費と生産パターンとは


SDGsでは、目標12として「つくる責任 つかう責任」が掲げられています。そのなかで、キーワードとなるのが「持続可能な消費と生産」です。

持続可能な消費と生産とは、「資源効率と省エネの促進、持続可能なインフラの整備、そして、基本的サービスと、環境に優しく働きがいのある人間らしい仕事の提供、すべての人々の生活の質的改善」を意味します。

実際、2016年には世界人口の86%が、自分の住む国の生態系が再生できる分よりも多く自然から取り出している、つまり、生態学的赤字の状態で生活していたことも明らかにされています。

私たちは、自然資源を維持し続けながら、世界の人たちの生活ニーズに応えていくために、どのような生産や消費のあり方を考えていくことができるでしょうか。

持続可能な消費と生産では、「より少ないものでより多く、よりよく」を目指しています。この目標は、資源の使いすぎや有害物質の廃棄などによって地球環境を破壊することなく、人にも自然にもやさしい経済活動を進めるために、望ましい消費や生産のあり方を追求する取り組みです。

(出典:グローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)「 エコロジカル・フットプリント(地球環境への影響全体の足跡)に関する報告書」2019年版)

人間の自然環境への依存度がわかるエコロジカル・フットプリント


人間がどれくらい自然環境に影響を与えているのかがわかるエコロジカル・フットプリント(EF)は、持続可能な消費と生産の要となる指標です。

エコロジカル・フットプリントは、人間が自然環境に与える影響をわかりやすく明快に伝えるとともに、その影響(生態学的赤字)をどれくらい減らすべきかの指標となるものです。

エコロジカル・フットプリントの数値は2014年時点でアメリカ5.0、日本2.8、中国2.2、インド0.7のようになっており、日本の1人あたりのエコロジカル・フットプリントは世界で38番目でした。
この結果は、G7(米、英、仏、独、伊、カナダ、日本)のなかではフランス、英国とほぼ同程度ですが、世界の平均が1.7程度であることから日本は大きく平均を上回り環境に依存していることがわかります。

エコロジカル・フットプリントの世界平均が1.7というのは、世界の人が今と同じレベルの暮らしを続けるには、地球が1.7個必要になることを表します。
しかし、これには現在の途上国で栄養状態が悪い人たちは含まれていません。

世界の人が日本人と同じような暮らしをするとしたら、なんと地球が2.8個必要になるとも言われています。つまり、先進国の一つである日本は、かなりの資源を使って、地球環境に影響を与えていると考えなければならないのです。

(出典:世界自然保護基金(WWF)ジャパン公式サイト 「日本のエコロジカル・フットプリント2017」)

具体的な取り組みが必要な問題の現状とは


「持続可能な消費と生産」を実現するためには、どのようなことが問題となっていて、どのような対策が必要なのかについて、その理由を把握しなければなりません。
分野ごとの現状について整理し、必要な対策について解説します。

2018年時点、全世界の水資源のうち(飲用に適した)淡水は3%に満たず、しかも2.5%は南極や北極、氷河で凍り付いています。よって人類は、全体のわずか0.5%の淡水で人間生態系の淡水ニーズを満たさなければならないのです。

しかし、私たちは自然が河川や湖沼で再生、浄化できる以上の速さで、水を汚染しています。こうした結果として、安全な水にアクセスできない人々は依然として10億人以上を超えています。

水は自然から無償で手に入るものではありません。全人類が淡水を確保するためにインフラを整備するとしたら莫大な費用がかかります。
今後も水を使いすぎれば、世界的な水不足を助長することになり、持続可能な消費と生産を実現できません

今後は、生産者・消費者ともに製品やサービスが環境にどのような影響を与えているのかを把握し、それを改善していくことが求められます。

(出典:国際連合広報センター公式サイト)

エネルギー

今後、技術の進歩による省エネが促進されたとしても、発展途上国のエネルギーの使用が増えることが確実視されています。

また、2020年までに、車の所有台数は32%増大すると見られており、自動車の走行キロ数も40%増大すると見られているほか、世界全体の空路輸送距離も同時期に3倍に増える見込みです。

このようなことから、石油エネルギーの消費量と生産パターンが見合わなくなる恐れがあります。全世界の人々が電球を省エネ型に変えたとすれば、全世界で年間1,200億米ドルが節約できるとされており、エネルギーの問題を解決するには、私たちの身近なことから取り組んでいくことが重要です。

(出典:国際連合広報センター 「持続可能な開発目標(SDGs)ー 事実と数字 2018年12月24日付)

食料

世界では、毎年、生産される食料全体の3分の1に相当する13億トン、価値にしておよそ 1兆ドルの食料が、消費者や小売業者のゴミ箱で腐ったり、劣悪な輸送・収穫実践によって傷んだりしています。

このように食べものを無駄にしているにも関わらず、全世界で20億人が体重超過または肥満となっています。こうした傾向は先進国に多い一方で、途上国では栄養不足などの問題が深刻です。

また、土地の劣化、土壌肥沃度の低下、持続不可能な水利用、漁業資源の乱獲と海洋環境の破壊はいずれも、天然資源基盤の食料供給能力を低下させています。食料による環境への大きな影響は生産段階で生じています。

したがって、こうした問題を解決するためには、生産者側の努力がどうしても必要です。一方、消費者である私たちも食べ物の選択や食習慣を通じて、生産者側の生産パターンを変化させることが可能です。

(出典:国際連合広報センター公式サイト)

身近なところから行動を始めよう!


私たちの消費パターンが変われば、生産者側の生産パターンも変えることができます。
そして私たちが環境に配慮した製品を使うようになれば、生産者側も環境に配慮した製品を生産するようになるのです。

持続可能な社会を実現するためには、今後、生産と消費のパターンを変えていくことが重要です。
日本では、エコロジカル・フットプリントの66%を家計が占めているということもあり、身近なところから始めても大きな影響を与えることができます。あなたもまずは身近なところからはじめてみましょう。

(出典:WWFジャパン公式サイト「日本のエコロジカル・フットプリント2012」)

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