2015年に国連で採択された持続可能な開発目標「SDGs(エスディージーズ)」は民間企業、地方自治体など様々な団体が取り組んでいるものですが、そこには大学などの教育機関も含まれています。
ここではそういった教育機関が取り組んでいるSDGsについて紹介します。
持続可能な開発目標・SDGsとは?17の国際目標やターゲットなどを解説
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大学や教育機関でもSDGsへの取り組みが行われている
大学は教育機関・研究機関として様々な分野において専門的な知識が学べます。そのためSDGsの課題に対しても深く研究・取り組みを行うことが可能です。
また、大学に通っている人の多くは若者であり、これからの社会を支えていく大きな存在です。そうした若者たちが世界の社会・環境問題に対してアクションをするということも重要な意味を持つでしょう。
ある大学では、「教育においてはSDGsを啓蒙し、学生たちにSDGsを自分のものとして考えさせる」ための特別講義を開講しています。
その講義は「サステナブルな暮らしを考える」もので、この科目は全学的な取り組みとして、各学部の教員が協働して講義を担当しています。
また、「エシカルグッズの開発」「自然エネルギー100%大学実現のための学生グループ」など、学生が多数参加するものの他に事務組織においてもSDGsを意識した取り組みを行うなど学校をあげて取り組んでいると言えるでしょう。
大学や教育機関のSDGsへの取組事例
ここでは大学が取り組んでいる事例を具体的に紹介していきます。
遺伝子改変技術でストレスに強いオオムギを作り出す
対象とする課題:飢餓、産業と技術革新
気候変動や人口増加に伴う環境問題や食糧問題に対処していくためには植物科学の発展は必要不可欠ですが、そのなかでも遺伝子組み換え技術は重要な役割を果たします。
しかしすべての植物種、品種、遺伝子型に対して適用はできません。
そのため環境ストレスに強く、食糧増産に貢献できるオオムギを作成することを目的として遺伝子組み換え、ゲノム編集を中心とした遺伝子改変技術の研究が行われています。
この研究により期待される効果として、オオムギの遺伝子改変技術が向上することで重要形質の遺伝的解明がすすみ、有用形質の付与が行われることで環境問題、食糧問題に対応していくことが可能となります。
さらに他のイネ科の作物についても適用することが可能だと考えられています。
砂漠化するマングローブ林の再生と保全
対象とする課題:海洋資源、エネルギーなど
近年、地球では色々な場所で砂漠化が進んでいます。
砂漠化が進むことで温暖化が進むだけでなく、家畜の食料が減り、農作地の減少にもつながります。
そこで注目を集めているのがマングローブ林です。
マングローブは成長が早く、砂漠化を食い止めて緑化することができますが、このマングローブも破壊が進んでいるという現状があります。
乾燥地帯の海岸にあるマングローブ樹種の一つであるヒルギダマシはそれ自体が燃料となり、家畜の飼料としても貴重な資源です。さらにヒルギダマシ林は魚付き林として沿岸水生生物が生きていくために必要不可欠なものでもあります。
しかし中東諸国では急激に社会や経済が発展したことで海岸地域はどんどん開発され、ヒルギダマシ林も破壊、分断されることが続いていることから、最近では経済発展を妨げずにヒルギダマシ林を保全するというグランドデザインが必要となっています。
この大学では紅海沿岸のヒルギダマシ林の生態と遺伝特性の解析を進め、インド洋沿岸まで含めて地理的変異の調査を行っています。
その地域のヒルギダマシ林を戦略的に繁殖させていくと同時に保全、再生を進めていきます。
モザンビーク無電化村での小規模電化と生活向上
対象とする課題:貧困、エネルギー、気候変動
JICAによる草の根技術協力事業「無電化村落の住民によるジャトロファバイオ燃料を活用した小規模電化プロジェクト」を推進している大学もあります。
こちらでは2011年から東京大学、モザンビーク政府や同国を代表するエドゥアルド・モンドラーネ大学(UEM)と共同で、ジャトロファバイオ燃料の持続的生産に関する研究協力(SATREPS)を行っています。
そしてモザンビーク国イニャンバネ州ジャンガモ郡のリカカ村にて、ジャトロファバイオ燃料を活用した小規模電化および地域住民の生活向上にも協力しています。
生活向上に関しては継続的に収入源とするためにジャトロファバイオのオイルを使用した石鹸を製造、販売することに取り組んでいます。
(出典:金沢大学SDGs推進センター公式サイト)
アジア諸国の農村部における課題解決
対象とする課題:貧困、水と衛生
こちらの大学では2013年からアジア地域の学生たちと多国籍のチームを作り、アジア地域の村々でイノベーション創出のための「ラーニングエクスプレス」を推進しています。
シンガポール、インドネシア、ベトナムの学生たちとグループになり、インドネシアなどの村に滞在。現地での課題を見つけ、その課題を解決するための製品を企画する取り組みです。
そこで企画されたものを大学で試験的に制作し、現地で実際に使用してみることでより性能を向上させます。
また、この試作機(プロトタイプ)は現地の人々が現地にある素材を使って製作、修理できることを重視しています。
これまでに「自転車を利用した水の浄化装置」「扇子作りに利用する工具の作成」「竹製家具の製作工程の改善」などを行うことで現地の収入源の確保に貢献しています。
(出典:金沢大学SDGs推進センター公式サイト)
ギニア国農業研究所(IRAG)との共同研究開始に向けたワークショップ
対象とする課題:貧困、飢餓、消費・生産
別の教育機関ではギニア国農業研究所とのあいだに共同研究のためのワークショップを開催しています。
これは食糧問題を抱えているギニアにおいてのイネの生産力向上の取り組みについてのものです。
2018年のワークショップにはIRAGから3名、大学から9名が参加して話し合いが行われました。
そこではギニアの稲作が抱えている問題のうち、特に共同研究を行って解決をしたい課題として土壌の鉄毒や栄養素不足の土壌および、いもち病についての説明が行われました。
大学からはイネ育種に関する研究を紹介し、共同で取り組む活動に関して提案が行われました。さらに、ワークショップの後にはIRAGの一行は共同研究に必要な知識や技術について研修を行うとともに関係者と意見交換が行われました。
インドの塩類土壌の改良に取り組む
対象とする課題:貧困、飢餓、気候変動など
インド中央土壌塩類研究所(CSSRI)ではハリアナ州とパンジャブ州の塩類土壌の改善に取り組んでいます。
塩類土壌はハリアナ州で約31万ヘクタール、パンジャブ州で約15万ヘクタールに及んでおり、そこではほとんどの作物の生産性が低くなっています。
そこでCSSRIでは暗渠排水を行って塩類土壌の改善に取り組んでいますが、この技術は大面積の土壌で大規模に行うのに適しているもので、施工コストは1ヘクタールあたり10万ルピー(約16万円)と非常に高額です。
そこで共同研究を行っている日本の大学が「カットソイラー」という廉価で塩類土壌を改良することができる機械を導入しました。
もともと日本では排水不良の土壌改善に利用している機械で、インドでカットソイラーを用いた場合、従来の方法の10分の1のコストで行うことができるようになっています。
現在カットソイラーはカルナール市、パーニーパット県、パティアラ県で利用がされており、一定の効果をもたらしています。
これからも個人農家に向けて低コストで塩類土壌改良を行うことができる機械として普及を進めていくとしています。
大学×SDGsの取り組みを応援しよう
日本では教育研究と社会貢献活動の一環として大学などの教育機関でSDGsに取り組みが行われています。
中には学部単位だけでなく学部を超えて大学全体で取り組んでいるところもあり、その活動の範囲はますます大きくなっています。
これからもその輪は広がっていくことが予想されています。
日本だけでなく世界に広がる社会貢献活動を応援していきましょう。
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