SDGs

自治体SDGsモデル事業とは?選ばれている都市や事業の内容

自治体におけるSDGsの達成に向けた取り組みは、地方創生の一端を担うものであり、その取り組みを推進することが必要であると考えられています。

その結果、日本政府はSDGsを原動力とした地方創生の推進に向けて、地方公共団体のみならず、民間企業、金融機関などの多様な人々が関わることで一層の浸透と主流化を図るようになりました。

その上で、全国の地方公共団体等が地域課題解決に向けた取り組みを推進するにあたり、経済・社会・及び環境の統合的向上に取り組むことで相乗効果を創出することが期待されています。
そして多様な人々が連携することで、地域創生SDGsに向けた自律的な好循環が形成されることを目指しています。

この記事では、地方創生を実現するために日本政府が進めている自治体SDGsモデル事業についてわかりやすく解説します。

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自治体SDGsモデル事業とは


SDGsに関する取り組みをより一層推進させるために、日本政府はSDGsを原動力とした地域創生に取り組みはじめました。

これは、中長期を見通した持続可能なまちづくりのために、地方自治体による持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けた取り組みを推進する重要性が認識されるようになった結果です。

SDGsは、住民、事業者、農家、行政、NPO、自治会、商工会、農協、学校などの個別の立場や組織を越え、さらには、産業・環境・ 教育・医療・福祉・防災・まちづくりなどの領域も超えることで、持続可能な地域の未来を実現するための活動として位置づけられています。

この結果として、地方公共団体におけるSDGsの達成に向けた取り組みの推進は、「まち・ひと・しごと創生総合戦略 2018 改訂版」(平成30年12月21日閣議決定)及び「SDGsアクションプラン2019」(平成30年12月21日持続可能な開発目標(SDGs)推進本部決定)における「日本の『SDGsモデル』の方向性」において位置付けられた施策となりました。

こうした施策の一貫として、日本政府は公募を行い、自治体によるSDGsの達成に向けた優れた取り組みを提案する29都市を 「SDGs未来都市」として選定しました。

また、その中でも特に先導的な取り組み10事業については「自治体SDGsモデル事業」として選定しています。

自治体SDGsモデル事業は、「SDGsの理念に沿った統合的取り組みにより、経済・社会・環境の三側面における新しい価値創出を通して、持続可能な開発を実現するポテンシャルが高い先導的取り組みであって、多様なステイクホルダーとの連携を通し、地域における自律的好循環が見込める事業」と定義されており、今後、これらの自治体の取り組みを支援するとともに、成功事例の普及展開等を行い、地方創生の深化につなげていくことが目指されています。

2019年、自治体SDGsモデル事業に選定された都市


2018年は、自治体SDGsモデル事業として以下の表のような都市が認定されていました。

No. 提案者名 自治体SDGsモデル事業名
北海道ニセコ町 NISEKO生活・モデル地区構築事業
北海道下川町 SDGsパートナーシップによる良質な暮らし創造実践事業
神奈川県 SDGs社会的インパクト評価実証プロジェクト
神奈川県横浜市 “連携”による横浜型「大都市モデル」創出事業
神奈川県鎌倉市 持続可能な都市経営「SDGs 未来都市かまくら」の創造
富山県富山市 LRTネットワークと自立分散型エネルギーマネジメントの融合によるコンパクトシティの深化
岡山県真庭市 永続的発展に向けた地方分散モデル事業
福岡県北九州市 地域エネルギー次世代モデル事業
長崎県壱岐市 Industry4.0を駆使したスマート6次産業化モデル構築事業
10 熊本県小国町 地熱をはじめとするエネルギー研究・交流拠点づくり

そして2019年には、各自治体の自治体SDGsモデル事業に対する関心も高まり、日本政府は新たに10事業の自治体SDGsモデル事業を選定しました。

No. 提案者名 自治体SDGsモデル事業名
福島県郡⼭市 SDGs体感未来都市 こおりやま
神奈川県⼩⽥原市 ⼈と⼈とのつながりによる「いのちを守り育てる地域⾃給圏」の創造
新潟県⾒附市 「歩いて暮らせるまちづくり」ウォーカブルシティの深化と定着
富⼭県南砺市 「南砺版エコビレッジ事業」の更なる深化
〜域内外へのブランディング強化と南砺版地域循環共⽣圏の実装〜
福井県鯖江市 ⼥性が輝く「めがねのまちさばえ」
〜⼥性のエンパワーメントが地域をエンパワーメントする〜
京都府舞鶴市 『ヒト、モノ、情報、あらゆる資源がつながる“未来の舞鶴”』創⽣事業
岡⼭県⻄粟倉村 森林ファンドと森林RE Designによる百年の森林事業Ver.2.0
熊本県熊本市 熊本地震の経験と教訓をいかした地域(防災)⼒の向上事業
⿅児島県⼤崎町 ⼤崎システムを起点にした世界標準の循環型地域経営モデル
10 沖縄県恩納村 「サンゴの村宣⾔」SDGsプロジェクト

(出典:首相官邸公式サイト「自治体SDGsモデル事業」)

自治体SDGsモデル事業の選定基準とは


自治体SDGsモデル事業については、選定基準が特に制定されているわけではありません。

しかし、これまで自治体SDGsモデル事業に選定されている自治体は、「体制づくり」「関係者(ステークホルダー)との連携」「各種計画の策定・改定」「情報発信による学習と成果の共有」がSDGsに関する取り組みの中にきちんと反映されていました。

特に、自治体SDGsモデル事業が以下のように定義されていることから「相乗効果があること」「多様なステークホルダーとの連携があること」「自律的好循環」があることが評価基準となっていることがわかります。

「SDGs未来都市の中で実施予定の先導的な取り組みとして選定されるものである。地方公共団体によるSDGsの基本的・総合的取り組みの中でも特に注力的に実施する事業であり、SDGsの理念に沿った統合的取り組みにより、経済・社会・環境の三側面における新しい価値創出を通して持続可能な開発を実現するポテンシャルが高い先導的な取り組みであって、多様なステークホルダーとの連携を通し、地域における自律的好循環が見込める事業を指す」

経済・社会・環境のそれぞれの分野の課題解決につながる取り組みを進めるとともに、三側面をつなぐ統合的取り組みを実施することで、各分野における双方向の、より高い相乗効果の創出を目指すことが重要です。

そしてそれぞれの分野の課題については、提案者の状況に応じて設定し、SDGsのゴールの達成に資する取り組みを提案しなければなりません。
しかも、この取り組みは行政や企業、市民などの多様な人々との連携のもとで取り組まれるものであり、将来的に補助金による支援に頼らず、事業として自走できるものが望ましいとされています。

たとえば、北海道では、道内において個人や企業、団体、NPO、行政機関など各層にSDGsが浸透し、幅広い分野や地域で具体的な取り組みが展開されるよう、多様な主体が連携・協働する全道的なネットワーク組織として、2018年8月31日に「北海道SDGs推進ネットワーク」を設立。
それによって、北海道の自治体同士、あるいは、多様な主体が連携することによって、SDGsの取り組みがきちんと機能するように工夫がなされています。

その他にも、横浜市では、地域の新聞社やテレビ局によるコンソーシアム「横浜メディアビジネス総合研究所」と市が連携し、『横浜共創オープンイノベーションフォーラム』を2018年4~9月で4 回に渡り実施。
地域や社会の課題を解決するビジネスモデルの創出を目的に、横浜でSDGsに取り組む意味や地元企業との共創について議論を行っています。
そしてこれを通じて、情報発信による学習と成果がきちんと関係者と共有できる仕組みづくりがなされていることが高い評価を受けています。

自分の住む地域や県が行うSDGsへの取り組みも調べてみよう


日本政府は、⾃治体によるSDGsの達成に向けた取り組みを公募し、優れた取り組みを提案する都市を「SDGs未来都市」として最⼤30程度選定し、⾃治体SDGs推進関係省庁タスクフォースにより強⼒に⽀援すると言っています。

また、特に先導的な取り組みを「⾃治体SDGsモデル事業」として10程度選定し、世界に日本独自のSDGsの取り組みとして発信していくことが目指されています。

こうした取り組みを⽀援するとともに成功事例の普及展開等を⾏い、地⽅創⽣の深化につなげることが日本政府の狙いです。
あなたの住んでいる地域や県でも、SDGsへの取り組みが行われているかも知れません。まずは、自分で調べてみて理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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