アジアには世界でも人口が多いランキングの上位にある中国やインド、インドネシアが位置し、アジア全体の人口は44億人といわれています。
アジアの中でも南アジアや東南アジアでは経済成長率が著しく注目を集めていますが、一方で5億人以上が貧困にあるという状態です。
これほどまで貧困に苦しむ人が多いのはなぜなのか、アジアの現状やその原因、対策などとともに紹介します。
(出典:外務省公式サイト)
(出典:経済産業省公式サイト)
(出典:日本ユニセフ 公式サイト)
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アジアの貧困の現状とは
世界では、1日1ドル未満の生活を送っている貧困層が約11億人います。
アジアの経済成長は著しく、貧困層の絶対数が減少傾向にあるとは言え、貧困層の人口は6億人に達しており、世界の貧困層の多くがアジアに存在していることになります。
アジアの中でも南アジアは、貧困層が最も多い地域となっています。
(出典:外務省公式サイト )
(出典:経済産業省公式サイト)
南アジアの国や地域とは?
世界でも特に貧困が深刻と言われる南アジア地域について紹介します。
外務省では、南アジア地域を北からパキスタン、インド、ネパール、ブータン、バングラデシュ、スリランカ、モルディブの7ヶ国としています。
インド洋やベンガル湾、アラビア海に囲まれた半島であり、2015年時点で、南アジアには世界人口の5分の1である17億人以上が暮らしていると言われています。
また、これらの地域はモンスーンの影響を大きく受け、雨季と乾季が存在する地域が多いことが特徴です。
そのため雨季には大量の雨が降りますが、近年は気候変動により度重なる豪雨となり、各国を洪水などの水害が襲っています。
またほかにもサイクロンや地震といった自然災害の影響を強く受ける特性があるのも南アジア地域の特徴ではあるのですが、この気候変動や自然災害への対策が不十分な国が多いという現状があります。
(出典:独立行政法人 国際協力機構JICA公式サイト)
(出典:外務省公式サイト)
経済成長が著しい一方、貧困も深刻な南アジア
南アジア地域にはもう一つ特徴があります。それは近年の著しい経済成長です。
世界銀行によると「南アジア経済報告」にて、南アジア地域の経済成長率は、インドの景気回復の影響で、世界首位の成長率を誇ると発表されています。
その成長率は2018年に6.9%であったと伝えられ、このまま順調に行けば2019年には7.1%まで上がると予測されています。
一方で、南アジア地域の国のすべてが堅調な経済成長をしているわけではありません。
インド以外の国は輸出が低迷しており、財政再建は鈍化、赤字が膨らんでいる状況もあります。
そのため、南アジア地域のほとんどの国で就労の割合は低下して、国内の貧困率を高めてしまっています。
就業率の低下が顕著な国の一つがインドであり、特に女性の就業率低下が著しいとされています。経済成長が著しい一方で、男女や都市部、農村部での格差が広がっているのです。
また南アジア地域は世界で2番目に貧困な子どもたちが多い地域だと言われていますが、就業率の低下は貧困率に大きく関わってきます。
2016年時点で貧困率が最も高いのは50%以上を占めるサハラ以南のアフリカですが、南アジア地域はそれに次ぐ約36%と高く、インドはそのうちの30%以上の割合を占めていることが分かっています。
インドをはじめ、経済成長率が高いことが、自然と雇用の増加につながるわけではありません。
貧困に対する政策や施策を用いて、雇用の量だけでなく質の改善や女性の労働参加を奨励するような雇用・労働の創出も行わなければ、貧困問題は解決できないと指摘されています。
(出典:日本ユニセフ 公式サイト)
(出典:世界銀行公式サイト)
南アジアの各国の貧困の現状
このような南アジアですが、各国で見た貧困状態はどのようになっているのでしょうか。
南アジアのどの国も、貧困問題は深刻であり、解決すべき課題ではありますが、その中でも特に貧困の状態が酷いバングラデシュとネパールについて見ていきます。
バングラデシュ
バングラデシュはかつて世界の最貧国とまで言われていましたが、1990年以降急激な経済成長がなされ、貧困率は改善されつつあります。
実際に2000年には48.9%だった貧困率は、2016年で24.3%と大幅に低下。
しかしこれは一部の世帯や地域が改善しただけであり、貧困層のまま改善されていない世帯もあるのが現状です。
そして貧困層として改善されていない状態は農村部で顕著であり、農貧困層への支援や最貧困層や女性への雇用機会の改善を行わなければ貧困率の改善は鈍化していきます。
そして近年では度重なる自然災害がバングラデシュを襲っており、これも貧困問題を解決していく妨げになっていると言われています。
ネパール
ネパールの貧困率は2011年時点で25.16%と高い割合となっていますが、他国とは少し違った特徴があります。
それは女性が家長の世帯の方が、男性が家長の世帯よりも貧困率が低いと言う点です。
ネパールでは男性よりも女性の方が就労率が高い傾向にあり、生産性も高いとされています。
しかしインド同様に民族的なカースト制度の考え方が今も残り、法律では平等とされていても、女性への差別があり、所得そのものは高くありません。
また山間の農村部では現金収入を得ることは少なく、自給自足での生活を余儀なくされているのも貧困率を高めている原因と言われています。
貧しい家庭では収入の少なさのあまり、子どもを労働力として売りに出してしまうケースもあります。
そのほかのアジアでも貧困が深刻な国
また貧困が深刻なのは南アジアだけではありません。東南アジアに属する国でも深刻な貧困問題が残る国があります。
それが以下に出てくるカンボジア、ミャンマー、東ティモールです。
どのような現状で、どんな原因があるのか、見ていきましょう。
カンボジア
カンボジアは2005年に13.3%の経済成長率を示し、ここ5年も7%を維持しています。首都には次々と超高層ビルが建設され都市化も進んでいます。
しかしその半面、首都プノンペンなどの3都市を除く農村部はこの成長から取り残され、80%がこの恩恵を受けられずにいます。
これにより貧富の差が広がり、人口の35%、うち農村部の90%が1日1ドル以下での生活を強いられています。
また人身取引や子どもの搾取が横行していること、農村部ではインフラの整備が進んでいないために安全な水を利用できる割合がわずかであること、小学校の留年率が高く、かつての学校教育の廃止の影響で、教員不足や良好な校舎の不足により教育環境が整っていないことも貧困に拍車をかけています。
(出典:外務省公式サイト)
ミャンマー
ミャンマーの貧困率は現在低下の傾向にあり、2004年には32.1%だった貧困率は、2015年には19.4%にまで改善しました。
しかし都市と地方との経済格差は改善されておらず、むしろ開く一方となっています。
さらにロヒンギャ族が暮らしていたラカイン州は特に高い貧困率となっており、この州だけで78%とほかの地方と比べても圧倒的な高さとなっています。
高い貧困率となっているのは、ラカイン州に住むラカイン人とロヒンギャ族との衝突が原因となっていると考えられており、貧困がロヒンギャ問題にもつながっているとの見方もあります。
(出典:世界銀行公式サイト)
東ティモール
東ティモールは東南アジアで最も新しい国として知られ、2019年に発表された多次元貧困率は45.8%となっています。多次元貧困率とは、健康、教育、生活水準に関する加重指標のうち、少なくとも3分の1で貧困状態にある人々の割合を指します。
独立後のデモや治安悪化などで復興再建が思うように進んでいません。
実際に取り組みが実施され始めたのはまだここ数年のことで、インフラの整備もままならず、貧困対策はほとんど手がつけられていない状況です。
また産業は農業に頼るしかなく、生産を行っているコーヒー豆は商品作物としての価値は他国と比べても低いために、収入源がほとんどありません。
農業が主な産業であると国際競争力は弱い傾向にあるため、財政再建の目処も立てられず、東部と西部の住民間にある軋轢や高い失業率による暴動など政治的な不安もあり、貧困問題はより深刻な状態が続いています。
アジアの人々のために行われている支援とは?
アジアの人々のために行われている支援はどのようなものがあるのでしょうか。
各国で課題やニーズが異なるため、すべての国で行われているわけではありませんが、それぞれの国で行われているような支援をピックアップして紹介します。
南アジア大洪水の災害復興支援
南アジアは2017年から2019年にかけて度重なる豪雨と大洪水に襲われました。
そのため被災した人々に緊急の食糧支援や簡易テントの支給などが行われています。
また浸水してしまい一時使えなくなってしまった学校の校舎の復旧などにも取り組み、速やかな授業の再開が行えるよう支援を行っています。
貧困支援
貧困支援には食糧の配布はもちろん、ミルクや卵などタンパク源となる家畜の飼育支援や家庭菜園での野菜栽培とその調理指導、子どもの栄養や健康管理の研修が食糧支援として実施されます。
またトイレの設置と利用、手洗いなどの衛生習慣の啓発、井戸の水質調査と浄水フィルターの配布、妊産婦の健診の促進などの衛生支援が行われます。
ほかにも収入を高めるため、主となる作物の栽培に関する研修や、フェアトレードを用いた適正な価格での販売を進める団体もあります。
人身取引から子どもを守る支援
貧困な国や地域で横行している人身取引をなくすため、そして子どもたちを守るための支援も行われています。
例えば子どもの権利や保護などを啓発していくための活動や、実際に人身売買の被害にあった子どもの救出、その後の経済的な支援や自立、心のケアなどを行うことで、人身取引の防止、あるいはその後の人生の自立支援が実施されています。
子どもたちへの教育支援
貧困により学校をやめてしまった子どもたちを対象とした補習授業の実施や、そもそも学校がないような農村、山間部での就学支援、スラムの幼児や孤児の学習支援も行われています。
これにより将来性を高め、収入が安定した職に就けるよう就学を促進しています。
栄養不良の子どもたちへの支援
栄養不良の子どもたちには栄養強化ペーストの配布や栄養を豊富に含む給食の支給を行うことで支援しています。
また極度の栄養不良の場合には診察や治療などを行い、それぞれの症状に必要な処置を行うことで栄養不良状態を改善しています。
アジアの人々のためにできる支援をしよう!
アジアでは貧困に苦しみ、食糧を得られず栄養不良などに陥る子どもがいます。
そのような状況が世界では問題視されており、持続可能な開発目標(SDGs)では複数の目標を掲げ、この問題の解決に当たることを宣言しています。
また先進国をはじめとして各国では、関係機関などと協力し、これらの支援に当たっていますが、NGOやNPOなども様々な地域に赴き支援を行っています。
そして、これらの団体の活動資金や物資調達は寄付金から賄われています。この寄付金が滞れば、貧困に苦しむ人々への支援は止まってしまう可能性さえあります。
そこで私たちは支援活動を行う団体に寄付をすることで、取り組みは活発に行われ、私たちも間接的にアジアの人々を支援することができるのです。
寄付の方法は簡単であり、団体のホームページから申し込むことでできます。少額から寄付できますし、クレジットカードなどの使用も可能で、毎月定額を寄付する方法や1回ずつ寄付する都度寄付など自分のスタイルにあった寄付を選ぶことができます。
まずはアジアの現状を知り、私たちにできることで貧困に苦しむ人々の支援をしてみてはいかがでしょうか。
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