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南アジアの貧困率が高い国とその原因について解説

この記事を要約すると

南アジアでは現在、多くの国が貧困に陥っています。その貧困率は高く、サハラ以南のアフリカに続き世界第2位の貧困率を記録しています。

貧困率が高い国が南アジアにあるのはなぜでしょうか。そこには土地の産業や国の政治、災害など様々な要因が関係してきます。
この記事では南アジアの貧困率が高い国とその原因について見ていきます。

5億人以上が貧困と言われるアジアの現状、原因、対策について解説

南アジアの貧困の現状は?


2019年に発表された「南アジア経済報告」によれば、インドの景気回復による後押しで南アジア地域の経済成長率は世界首位となっており、その成長率は2018年に6.9%で、2019年には7.1%まで上がると見られています。

それだけインドでは適切な財政再建の計画が練られ、景気回復へとつながりましたが、一方でインド国内の貧困率も高いことが問題になっています。

また南アジア地域の国全てが堅調な経済成長を遂げているわけではありません。
輸出の低迷で財政再建は上手くいっておらず、赤字が続いています

南アジア地域はこれまでも貧困率の高さが問題になっていました。
サハラ以南のアフリカに次いで貧困率が高く、経済成長により南アジアの国でも多少の改善が見られたものの、なお高い数値を示しています。

経済成長率は上がっても、南アジアのほとんどの国で就労率の低下、そして失業率の上昇などがあり貧困率は依然高いままとなっているのです。

就業率の低下が著しいのはブータン、スリランカ、そして景気回復しているはずのインドと見られており、特に女性の就業率低下が顕著です。

就業率が低下すれば、貧困に苦しむ人や家庭も増えます。南アジア地域は世界で2番目に貧困な子どもたちが多い地域だと言われています。
2016年時点で貧困率が最もサハラ以南のアフリカで50%以上ですが、南アジア地域でも約36%、インドだけで30%以上高いのはを占めている現状です。

これは経済成長率の上昇が必ずしも雇用機会の増加につながるわけではないということです。
そのため、意図的な対策を行い、雇用の量だけでなく質の改善や女性の労働参加を奨励するような雇用・労働の創出が行われなければ、貧困は改善されないと考えられています。

(出典:世界銀行公式サイト)
(出典:日本ユニセフ 公式サイト)

南アジアが貧困と言われる理由は?

南アジア地域の国々で貧困となってしまうのは、政治的、歴史的、民族的あるいは置かれている環境など様々な理由が考えられます。

いくつかの国を例にとってみると、東ティモールは国家として独立してから日が浅く、治安の悪化やデモなどにより行政が上手く働かず、財政再建どころかインフラの整備、貧困対策もままならない状態でした。

また主要産業が農業であり、コーヒー豆の生産と輸出が要となっています。しかし、国際競争できるほどの力はなく、安価で買い叩かれているため生産者に適切な収入が入らない状況です。
そのため、どれだけ働いても貧困から抜け出せない状況が続いています。

また、バングラデシュも農業を中心とした産業が中心となっており、7割の人が農村地帯に生活しており、その収入源は農業です。

バングラデシュは国の位置の関係で豪雨となることが多く、雨期には国土の半分が水で覆われます
これまではそれを見越した水田などの農業も行っていましたが、近年は豪雨による洪水などにより作物が全滅するなどの被害もあり、貧困状態が悪化した人もいると言われています。

ネパールも同様に主要産業が農業で就業人口の7割が農業に従事していること、そして雨期には豪雨が降る国です。
さらに灌漑設備が整っていないことかから天候に左右されやすく、収穫率も高くないため収入が不安定なことや、カースト制度が根強く残っていることから差別などもあり、国民の収入に大きな格差が生まれています。

南アジアの各国では以下の要因により子どもが貧困の犠牲になっているケースが相次いでいます。

  • 教育が行き届いていない
  • 識字率の低さ
  • 食事が満足に取れないことによる栄養不良や発育不良
  • 子どもへの虐待や暴力
  • 経済的な苦しさからの子どもの人身売買など

これでは将来を担う子どもが育たず経済の発展を妨げるため、国および人々の貧困が続いてしまうという悪循環が生まれていることも、貧困が改善しない理由の一つです。

(出典:日本ユニセフ 公式サイト)

南アジアの人々のために行われている支援とは?


南アジアの貧困に苦しむ人々を救うために、そして貧困状態を少しでも改善するために、様々な支援が行われています。

日本を含めた各国から行われている支援もありますが、NGOやNPOなどによって、より人々に直結した支援も行われているのです。

ここからはどのような支援が行われているのか見ていきます。

南アジア大洪水の災害復興支援

南アジアの様々な地域において、2017年から2019年にかけて何度も豪雨による洪水被害が発生しました。

これにより普段から雨が多い地域の国でも水害に襲われ、死者を出すだけでなく住む場所から避難を余儀なくされた人も大勢いました。

また農業を主とする国では収穫が行えなくなり、立ち行かなくなった国もあります。
そのような国に災害復興支援として食糧や飲料水、衛生用品や仮設テント、学用品の支給など様々な物資が届けられました。

他にも精神的ケアを行ったり、洪水で浸水した教室の修繕を行ったり、トイレや給水所の設置、簡易保健所の設置、生活再建支援なども行われています。

貧困支援

貧困支援には食糧支援や衛生支援が行われています。

食糧の配布に加え、ミルクや卵などタンパク源となる家畜の飼育支援や家庭菜園での野菜栽培と調理指導、子どもの栄養や健康管理の研修などが食糧支援として実施されます。
また衛生支援では、トイレの設置と利用、手洗いなどの衛生習慣の啓発、井戸の水質調査と浄水フィルターの配布、妊産婦の健診の促進などが行われます。
さらに収入を高めるため、主となる作物の栽培に関する研修や、フェアトレードを用いた適正な価格での販売を進める団体もあります。

人身取引から子どもを守る支援

貧困から子どもを売りに出してしまう保護者も少なくありません。そのため、人身取引をなくし、子どもたちを守るための支援も行われています。

例えば子どもの権利や保護などを啓発していくための活動や、実際に人身売買の被害にあった子どもの救出、その後の経済的な支援や自立、心のケアなどが行われています。

子どもたちへの教育支援

貧困は子どもたちの教育の機会も奪っています。
そのような子どもたちに向けた補習授業の実施や、そもそも学校がないような農村、山間部での就学支援、スラムの幼児や孤児の学習支援も行われています。

栄養不良の子どもたちへの支援

栄養不良の子どもたちへの支援は、食糧支援などとともに行われています。

栄養強化ペーストの配布や栄養を豊富に含む給食の支給などです。また栄養不良に対しての診察や治療などを行い、それぞれの症状に必要な処置を行っています。

私たちにできることとは


支援団体が様々な地へ赴き、このような支援を行っています。

そして、私たちは支援団体をサポートすることで、間接的な支援が行えるのです。
いかに具体的な方法を紹介します。

支援団体・活動に寄付

支援を行う団体の活動資金や必要な物資の調達はほとんどが寄付金から賄われるため、寄付金がなければ支援を行うことは難しくなります

つまり私たちが彼らに寄付をすることで、間接的に南アジア地域で貧困に苦しんでいる人々を支援することにつながるのです。

多くの場合はインターネット上でクレジットカードやコンビニ決済、銀行振り込みなどを利用して寄付することができます。
また団体にもよりますが、毎月定額を寄付する継続寄付と、1回ずつ寄付をする都度の寄付があります。どちらも少額から行えるため、自身のお財布事情に合わせて寄付することができます。

さらに寄付をすることで、国から認定を受けている寄付に関しては寄付金控除を受けることができ、所得控除の適用か税額控除の適用のいずれかを受けられるメリットもあります。

ボランティア活動

ボランティア活動に参加するのも支援の一つです。

例えば日本で行われているイベントの運営や事務作業の補助など、その団体や活動の手助けをするボランティアです。

 

できることから少しずつ始めよう!


南アジアの貧困は深刻な問題となっています。
貧困で悩む人々の生活を改善したり、貧困から抜け出すため様々な団体が支援を行っています。そして、私たちがそのような活動に対してできることから参加していくことで、多くの人を救うことにつながります。

貧困の改善や解決は経済的な発展を生み、アジアや世界の成長へとつながります。そうなれば私たちが住む未来も明るいものとなる可能性が十分にあるのです。
まずは現状を知り、できることから少しずつ支援活動を始めてみてはいかがでしょうか。

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