世界では、様々な地域で紛争が起こっており、多くの人が、今もなお苦しんでいます。
この記事では、世界で起こっている紛争について現状を説明し、政府やNPO・NGOが行っている支援などを紹介します。
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世界で収まらない紛争問題
現在、アフリカや中東をはじめとした国々では、戦闘が続いています。
そして同時に食料や医療物資、生活に必要なものが枯渇しているため、経済的にも余裕のない地域が多いのが実状です。
しかし、紛争には拳銃やライフルなどの「小型武器」や、重機関銃などの「軽兵器」が使われ、貧困な国や地域にも関わらず、武器は大量に用意されています。
そうした現状を解決するために、国連も紛争の平和的解決に向けて対策に取り組んでいます。以下では具体的な取り組みについて解説します。
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国連の平和的の解決への対策
紛争を防ぐために武力で争うのではなく、交渉の手段として予防外交・予防軍縮といった対策をしています。
予防外交
予防外交は、紛争などの発生防止と発展への解決、発生した紛争の拡大を制限する取り組みです。
国連は、国際の平和と安全への脅威となる世界情勢やその他の発展を見守ることで、紛争などの予防を行っています。
予防軍縮
予防軍縮は、予防外交を補完する目的で紛争の可能性のある地域での武器の減少、制限する取り組みです。
これは、拳銃、ライフルなどの小型武器の削減により紛争の発生する可能性を減らしたり、 さらなる紛争拡大の抑止にもつながっています。
- 国連は紛争を防ぐために武力で争うのではなく、交渉の手段として予防外交・予防軍縮といった対策をしている
- 予防外交は、紛争などの発生防止と発展への解決、発生した紛争の拡大を制限する取り組み
- 予防軍縮は、予防外交を補完する目的で紛争の可能性のある地域での武器の減少、制限する取り組み
(出典:国際連合広報センター「紛争予防」)
世界で起こっている紛争に対し、日本が行っている政策や支援とは?
日本は世界で起きている紛争に対してどのような政策や支援を行っているのか見ていきましょう。
地雷や小型武器の撤去
紛争には、銃だけではなく対人地雷などの武器も使われています。地雷は製造や入手が容易であり、紛争の長期化を助長するものです。
さらに非戦闘員も無差別に殺傷してまうので、人道的な問題もあります。
そのため、地雷問題に関して日本も積極的な貢献をしています。
例えば、古くは1989年頃からニカラグアで地雷が設置された際、日本をはじめとする国々が撤去作業を行いました。
また、近年の協力としては、2000年以降で最新鋭の地雷撤去機の提供や、除去作業に関する技術指導を積極的に実施しています。
(出典: 外務省「平和構築支援 日本の取組」,2016)
アフガニスタンへの支援
日本はアフガニスタンへ対し以下の支援を行い、貢献してきました。
- 治安維持能力の強化
- 元兵士の社会復帰
- 開発(農業、インフラ整備、教育、保険医療)
また、「2012年よりおおむね5年間で開発分野及び治安維持能力の向上に対し最大約30億ドル規模の支援」を行うことを表明しています。
(出典: 外務省「日本のアフガニスタンへの支援」)
イラクへの支援
2003年に日本は、イラクへの支援として以下のことを表明し、2012年に実現しています。
- 当面の支援として15億ドルの無償資金協力
- 中長期的な復興支援として、最大35億ドルの支援
(出典:外務省「イラク復興支援における日本の取り組み」,2015)
スーダンへの支援
日本はスーダンおよび南スーダンに対し、2005年以降に14億ドル以上の支援を実現しました。
スーダンの平和構築に向けて、資金援助以外にも以下のことを重視した支援を行っています。
- 元兵士の武装解除
- 社会復帰支援
- 食料生産基盤の整備
また、自衛隊施設部隊が道路整備、河川港拡充などでの貢献を目的とした活動を行っています。
(出典:外務省「平和構築支援 日本の取組」,2016)
フィリピン・ミンダナオへの支援
ミンダナオへの貢献は2000年代から行われていますが、最近では、2014年に包括和平合意文書への署名が行われ、日本は引き続き以下のことを重点的に行うことを表明しました。
- 学校、診療所、井戸などの建設
- 人材育成
- 経済開発
(出典:外務省「平和構築支援 日本の取組」,2016)
- アフガニスタン
- イラク
- スーダン
- ミンダナオ
日本のNPO・NGOによる紛争地域への支援活動も活発
日本の政府は、紛争が起きている国や地域への資金援助やインフラ、学校などライフラインの整備などを行っています。
また、政府だけではなく、NPO・NGOでも様々な支援活動が行われています。
病気や感染症への支援活動
日本のNPO・NGOでは、紛争地帯に対し、病気や感染症の発症を減らすため、日々活動しています。
- ワクチンや予防接種の提供
- 紛争で暴力を受け、精神面にダメージを受けた人たちへの心理ケア
- 栄養不足の人々への栄養治療食を届ける
などが代表的な活動内容です。
その他にも南スーダンに対し以下の支援が行われました。
- 清潔な水のアクセスを提供
- 心理社会的ケアを支援
- 栄養不良のスクリーニングを実施
- 新生児の出生登録を支援
- 重度の急性栄養不良に陥った子どもを治療
- 子どもへ予防接種を実施
コンゴへの自給食料を確保してもらう支援
コンゴでも自給食料を確保するための活動が行われています。
特にコンゴのカロンゲ区域では、肥沃な土地に恵まれているにも関わらず、長年続く紛争の影響で住民たちは十分な食料を確保できていません。
そのため、子どもたちの栄養失調も深刻です。
そうした背景があることから、食料を生産するために相互扶助グループの組織を結成。
その後、グループに共同農場で食料を生産するための種子や農機具を提供し、農業指導や輸送サポートを行いました。
また、生産した食料の貯蔵、農機具を保管しておくための倉庫を建設、粉末機を導入しカッサバの一次加工技術を指導なども行われています。
栄養面などで緊急の状態にある際は食料を直接提供すべきですが、結局時間が経てば底をつき、子どもたちに十分な食事が行き渡らなくなります。
そのため、こうした生産技術や必要機具などをサポートする支援は大きな意味があると言えるでしょう。
(出典:ユニセフ「南スーダン」,2018)
(出典:認定NPO法人テラ・スネッサンス「コンゴ事業」)
- 日本のNPO・NGOも様々な支援を実施
- 病気や感染症への支援活動が行われている
- 南スーダンやコンゴなど紛争が深刻な地域に対し様々な支援も実施されている
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