海洋プラスチックごみは今、世界で注目され問題視されており、海を汚染するだけでなく、そこに住む生き物にも影響を与えています。
海洋の現状がこのまま続けば、持続的に海洋資源を得ることができなくなるとも言われているのです。
では海洋プラスチックごみはどのような問題を起こしているのでしょうか。海洋プラスチックごみ問題など、環境問題に取り組んでいる寄付先の団体や日本や海外の取り組み、私たちができることなどを紹介します。
【この記事で紹介している内容】
- 海洋プラスチックなど、環境保護に取り組んでいるおすすめの寄付先5選
- 海洋プラスチックによるゴミ問題の概要
- 日本政府が取り組んでいる環境対策
- 海洋プラスチックごみを減らすために私たちができること
海洋プラスチックごみ問題を解決するには、ボランティアへの参加やゴミの排出を抑えるよう意識することの他に、「環境保護に取り組んでいる団体への寄付」がおすすめです。
環境保護団体に寄付するメリットは、私たち個人では取り組めないような、スケールの大きな環境保護活動を支援できること。具体的な活動内容は団体によって異なります。
寄付先のおすすめの環境保護団体はさっそく次で紹介しているので、気になる方はぜひ読んでください。
「プラスチックごみ問題の解決に取り組む」
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海洋プラスチックのゴミ問題など、環境保護に取り組んでいるおすすめ団体を5つ紹介!
ここでは「海洋プラスチックのゴミ問題などを解決するために寄付したい」と考えている方に向けて、寄付アドバイザーの河合さんのおすすめコメントとともに、環境保護活動を行っている5つの団体を紹介します。
【おすすめ団体を5つ紹介】
1.一般社団法人グリーンピース・ジャパン:政府や企業からの支援を受けない独立性に特徴
私たちの暮らしと、動物たちの命を揺るがす環境問題への解決策を作り出すために、全国のサポーターとボランティアと提言活動、調査・分析活動などをしています。
活動を通して「緑豊かで平和な世界」の実現を目指しています。
寄付アドバイザーが見た注目ポイント!
- 政府や企業からの財政支援は受けないことを掲げ、個人の寄付のみに支えられている独立性が特徴
- 独自の科学的調査によって、目に見えにくい事実を明らかにし、政府や企業、国際社会に働きかけることで、環境問題を解決に導いてきた実績
- 報道関係者向けに最新のプレスリリースや写真・映像、国際性・専門性を活かした資料・データの提供が強み
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ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら:【実際どう?】グリーンピースの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説
2.公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン):環境保全と生物多様性を守るために活動中
「地球温暖化を防ぐ」「持続可能な社会を創る」「野生動物・森や海を守る」ことを、化学的な知見に基づき活動しています。
人間と自然が調和して生きることができる未来を築くことを目指しています。
寄付アドバイザーが見た注目ポイント!
- パンダのマークで知られ、約100カ国で活動している国際的な環境保全団体。科学的調査や国際的な発言力・影響力、政府・産業・研究者・地域との協力、成果をめざした活動への注力などが強み
- WWFジャパンは、1971年に世界で16番目のWWFとして東京で設立、2021年に50周年を迎える。内閣府にその活動の公益性を認められた、公益財団法人。秋篠宮皇嗣殿下が名誉総裁でもある
- 約12億円の活動収入のうち、個人会員からの寄付が68%を占め、個人サポーターは約43,000人。個人の寄付により活動が支えられている。さかなくんなど著名人の支援者もいる
3.公益財団法人日本自然保護協会:絶滅危惧種を守る活動
環境教育、調査研究、環境政策への提言などの活動をしています。
「人と自然がともに生き、赤ちゃんからお年寄りまでが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会」の実現に貢献します。
寄付アドバイザーが見た注目ポイント!
- 絶滅危惧種を守る活動から、地域プロジェクト、担い手育成、そしてコロナ禍の中でのおうちでできる自然観察の提案など、活動の幅広さと私たちの生活とのつながり
- 研究者の科学的調査活動や社会への啓発活動が自然保護の活動には必要で、そのための寄付を募る必要性がわかる
- 身近な自然観察や子ども対象のイベント、寄付付き商品を買って応援ができるなど、私たちができることもいろいろあることがわかる
4.一般社団法人JEAN:海のごみ問題に取り組む環境NGO
海洋ごみの調査やクリーンアップキャンペーン、海のごみ問題についての情報発信などを行っています。
「美しい海をこどもたちへ」というキャッチコピーとともに、海洋ごみ問題の解決に向けて取り組んでいます。
寄付アドバイザーが見た注目ポイント!
- 1990年に日本初の「国際海岸クリーンアップ」に参加した有志により、さまざまな環境問題に対して自ら行動する人を増やしていくことで環境保全に貢献しようという緩やかなネットワーク組織としてスタートした歴史が特徴的。
- 全国各地のクリーンアップキャンペーンをリードしたり事務局的な存在。
- 海のごみについての情報の収集と発信、調査研究、広報・啓発など海のごみ問題全般を扱う幅広さと、ごみ拾いを通してデータを蓄積し「ごみを出さない仕組み」につなげる取組みは特徴的であり強みが活かされている。
5.特定非営利活動法人OWS:自然の大切さを伝える活動を推進
海洋保全プロジェクトの実施や海のごみについての情報発信、子どもへの環境啓発活動を行っています。
「自然に親しむ、自然を学ぶ、自然の大切さを伝える」活動を通じて、自然を守る人と社会を育てることを目指しています。
寄付アドバイザーが見た注目ポイント!
- 「学びと社会貢献の場」を活動を通して創出するところに特徴があり、季刊誌の発行から各種調査と保全活動、子どもへの啓発や学習活動やを定期的に行っている。ロゴマークにも使われている「Research and Education」がそれを象徴している。
- 企業や学校、動物園など幅広く法人や団体の寄付者に支えられている。OWSの募金箱ラベルの提供を行うなど、学校の文化祭や企業のイベントなどでの募金活動のサポートも丁寧。
- 水中や水面でごみを見つけた際、回収して持ち帰ることができるコンパクトなメッシュバッグを募金グッズとして販売して、ダイバーがダイビングを楽しみながらプラスチックごみ削減の普及啓発に参加し貢献できる取組みもある。
- 会長の長谷川博氏は、1998年吉川英治文化賞、1999年全米野生生物連盟保全功労賞、2000年日本学士院エジンバラ公賞、2015年海洋立国推進功労者表彰など多数の受賞歴がある海鳥研究者。
海洋プラスチックによるごみ問題とは
普段私たちが使っているプラスチック製のペットボトルや容器などは、ポイ捨てされたり適切な処分がされないことにより海に流され、海洋プラスチックごみになります。海洋プラスチックによるごみ問題とは、そうしたプラスチックごみが海洋汚染や生態系に及ぼす影響を問題視したものです。
軽量で加工がしやすく丈夫であることから、プラスチックはレジ袋やペットボトルのほかにも、プラスチック製のストローやスプーン、おもちゃや釣り糸などといったあらゆるものに利用されています。
海に流出するプラスチックごみの量は世界中で年間800万トンという試算や2050年には海洋プラスチックごみの重量が魚の重量を超えることが予測されています。
また、日本は島国のため多くのごみが海岸に流れ着きます。それらのプラスチックの排出源は主に東アジアや東南アジア地域であるという推計も出ていますが、地域よっては日本製のプラスチックごみが多い場所もあります。
海洋プラスチックごみはSDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」に関わる問題です。この目標のターゲットや現状を解説しているこちらの記事もぜひご一読下さい。
>>持続可能な開発目標・SDGsの目標14「海の豊かさを守ろう」のターゲットや現状は?
(出典:環境省「第3章 プラスチックを取り巻く状況と資源循環体制の構築に向けて」)
(出典:海上保安庁「未来に残そう青い海」」)
マイクロプラスチックとは?
プラスチックごみは大きな形状のまま漂流するもののほか、細かい粒子として海洋に流れ込むマイクロプラスチックというものもあります。
例えば歯磨き粉や洗顔剤にスクラブ入りと表記されているものがありますが、これが細かくなったプラスチックです。
マイクロプラスチックは2種類に分けることができます。
一次マイクロプラスチック
一次マイクロプラスチックは先述したスクラブやマイクロビーズなどマイクロサイズで製造されたプラスチックで、排水などを通じて自然環境中に流出したプラスチックごみを言います。
一度流出すると自然環境中での回収はできず、製品化されたあとは対策も難しいとされています。
二次マイクロプラスチック
二次マイクロプラスチックは、ペットボトルやビニール袋など、大きなサイズで製造されたプラスチックが自然環境中で紫外線や衝突などの影響を受け、破砕され細分化されてマイクロサイズになったものを言います。
これらはこのような状態になる前に、廃棄管理やリサイクルなどを行うことで発生を抑制することや、マイクロ化する前であれば回収も可能なため、ある程度の対策ができます。
(出典:環境省公式サイト)
マイクロプラスチックのもとになる5大プラスチック
マイクロプラスチックのもとになるのは「4大プラスチック(汎用樹脂)」と呼ばれる原料です。
プラスチック自体は100種類以上ありますが、その中でも以下のプラスチックは多くの製品に使われています。
プラスチックの種類 | 使用されている製品 | |
ポリスチレン(PS) | ハンガー、食品用トレ、プリンター | |
ポリエチレン(PE) | 高密度ポリエチレン(HDPE) | バケツ、洗剤ボトル、灯油タンク |
低密度ポリエチレン(LDPE) | レジ袋、ラップ、紙パック飲料などの内外面 | |
ポリエチレンテレフレタート(PET) | ペットボトル・卵パックなどの透明な容器・包装フィルム・衣類の繊維 | |
ポリプロピレン(PP) | ストロー・ペットボトルキャップ・文具・医療器具 |
(出典:環境省公式サイト)
中国ではプラスチックごみの輸入を停止
中国では2017年まで海洋プラスチックごみの発生量が世界トップを維持していました。
しかし東アジア地域の海洋の環境保護を軽視し、人体や生活環境に対して重大な危害をもたらしたことから、「固体廃棄物輸入管理制度改革実施案」を公表。廃プラスチックなど環境への危害が大きい固体廃棄物の輸入を、2017年末を機に禁止するとともに、2019年末までに国内資源で代替可能な固体廃棄物の輸入を段階的に停止する意向を示したのです。
2016年には月60万トンを輸入していた廃プラスチックを18年には月3万トンまで激減させました。これまで回収方法や廃棄方法についての体制を見直し、早急な整備を行うことで国内の固体廃棄物の回収率を高めたのです。
(出典:環境省公式サイト)
プラスチックごみが海に与えている影響は?
プラスチックごみは海洋の汚染だけでなく、海に生きる生物や産業、私たちの体にまで影響を与えます。
海洋プラスチックごみが増えることで、プラスチックに付着する有害物質やプラスチックそのものの有害性により、海はどんどん汚れていきます。
それだけではなく、目に見えないマイクロプラスチックは北極や南極にも行き着くほど広く分布しており、海氷の中に含まれているとの調査報告も挙がっているのです。
(出典:環境省公式サイト)
海の生命体に与える影響
マイクロプラスチックのような微量な粒子は、海洋生物の体内に取り込まれることで、体内に蓄積される可能性があります。
また海洋生物がプラスチック製品を餌と間違えて取り込んでしまい、それが体内で消化されないため内部を傷つける、あるいは腸閉塞を起こして死んでしまうといった事例もあります。
生物が消化できないプラスチックごみは、海洋生物に悪い影響を及ぼしているのです。
海洋プラスチックごみを始めとした海洋汚染が原因で、絶滅の危機にある海の生き物がいます。海の絶滅危惧種について解説しているこちらの記事もぜひご一読下さい。
>>絶滅危惧種(海)
海の産業に与える影響
漁業や養殖業で本来得られるはずの漁獲量が減るといった問題や、漁獲用の網などにゴミが絡まってしまうことで、海洋生物がかからない、網が使えなくなるといった損失もあります。
そしてプラスチックごみは、漁業だけでなく観光業にも影響を与えます。
観光業の場合は、きれいな海を求めてやってくる人が多く、海水浴やダイビングなどを楽しむ人たちにとってはプラスチックにより汚染された海では魅力がなくなってしまいます。
そのため観光業での収入が減ることで経済的損失も大きくなります。
実際にこの海洋プラスチックゴミの問題が深刻なアジア太平洋地域では漁業や養殖業で年間3.6億ドル、観光業で年間6.2億ドルもの損失が出ていると推定されています。
私たち人体への影響
先述したとおり、海洋生物が体内に取り込んだマイクロプラスチックは細かな粒子であり、分解されないため体内に蓄積されている可能性があります。マイクロプラスチックを飲み込んだ海洋生物が市場に出回れば、それらを口にする私たちの体内にもマイクロプラスチックが入り込む可能性があるのです。
また私たちが普段使っている歯磨き粉や洗顔料、化粧品にもマイクロプラスチック(一次マイクロプラスチック)が入っています。それらは洗面所などから流れますがかなり小さいため、排水処理施設では処理しきれず海に流れ着きます。
プラスチックは様々な化学汚染物質を付着する性質もあり、体内で消化できないことから魚の体内に影響が出るのは明らかです。さらにそれを口にする場合、人体にも影響を及ぼす可能性があります。
(出典:政府広報オンライン「海のプラスチックごみを減らしきれいな海と生き物を守る!」,2019)
(出典:環境省「第3章 プラスチックを取り巻く状況と資源循環体制の構築に向けて」)
(出典:海上保安庁「未来に残そう青い海」)
(出典:環境省「洗顔料や歯磨きに含まれる マイクロプラスチック問題」,2016)
このように海洋プラスチックごみ問題は、自然だけでなく私たち人体にも悪影響を与えています。一方で海洋プラスチックごみ問題の改善に取り組んでいる団体もあり、少額から寄付・支援できます。
>>海洋プラスチックごみなど、自然保護に取り組んでいる団体を紹介!
日本政府の取り組み
日本政府では、海洋プラスチックごみに対して様々な取り組みをすべく議論を重ね、「第4次循環型社会形成推進基本計画」と「海洋プラスチックごみ対策アクションプラン」の2つを主軸とした対策に取り組んでいます。
これは政府だけでなく関係機関、地方自治体、漁業関係者などと連携した海洋環境改善のための計画です。
以下で詳しく解説します。
第4次循環型社会形成推進基本計画
政府の取り組みを行う上で作られたのが、「循環型社会形成推進基本計画」です。
第四次まで進められているこの計画は、循環型社会形成推進基本法に基づいて、循環型社会を作り上げていくための施策を総合的に、そして計画的に推進するための基本計画になります。第四次計画ではその方向性として3つの項目が新たに挙げられました。
- ・地域循環共生圏形成による地域活性化
- ・ライフサイクル全体での徹底的な資源循環
- ・適正処理の更なる推進と環境再生
このうちのライフサイクル全体での徹底的な資源循環では、必要なモノ・サービスを、必要な人に、必要なときに、必要なだけ提供するという取り組みが行われています。
これは過剰な供給などを行わないことを徹底しており、便利で大量に生産されるプラスチックを徹底した管理のもと資源循環を推進するという取り組みを行う方針です。
また適正な処理の更なる推進と環境再生のなかには安定的・効率的な処理体制の確立に加え、環境再生を目指してマイクロプラスチックを含む海洋ごみ対策への取り組みも盛り込まれています。
海洋プラスチックごみ対策アクションプラン
海洋プラスチックごみ対策アクションプランというものも政府で策定されています。
これはプラスチックの有効利用を前提としつつ、海洋の新たな汚染を生み出さないため取り組みを徹底していくためのプランです。
具体的には、プラスチックごみの回収から適正処理を徹底するとともに、ポイ捨てや不法投棄、非意図的な海洋流出の防止を進めます。また、すでに流出したプラスチックごみの回収にも取り組む方針です。
それだけでなく、海洋に流出しても影響や負担が少ない素材の開発や、その素材への転換などを推進していく取り組みも進められています。
(出典:環境省公式サイト)
海洋プラスチックごみを減らすために私たちができること
日本政府を中心として上記のような取り組みが行われていますが、プラスチックごみを削減するには私たち消費者が積極的に取り組むことも必要です。
プラスチック製品は私たち消費者が使い、そして処理を適正に行っていないためにごみとなって海に流れ着いてしまうことがほとんどです。
プラスチックごみの削減、そして海洋プラスチックごみを出さないためにどのようなことができるのか紹介します。
3Rを心がける
3Rとは「リデュース(Reduce)」「リユース(Reuse)」「リサイクル(Recycle)」のことを言います。
3Rはどれもプラスチックごみを出さないための工夫であり、場合によっては資源にもできる方法を説いています。これを意識することで海洋プラスチックごみ削減にもつながるのです。
リデュースはマイバックやマイ箸の持参によるレジ袋や使い捨て食器の削減、リユースは詰め替えの使用によるボトルの再利用と廃棄ボトルの削減などが具体的な方法として挙げられます。
そしてリサイクルはプラスチックを分別回収し原料として再利用を行う方法です。
どれも少しの行動や意識の変化でできることであり、取り組みやすい方法でもあります。
プラスチックごみを減らすための行動をする
上記の3Rも含めたプラスチック削減のための行動は何よりも大切です。
もっと具体的な対策の一例を以下に挙げます。
- ・レジ袋をもらわなくていいようにマイバックを持参する
- ・小分けにするポリ袋の使用を控える
- ・タンブラーなどマイボトルを持参し、プラスチック容器の使用を減らす
- ・プラスチック製のスプーンやフォークをもらわず、マイ箸やマイスプーンなどを常備する
- ・プラスチック製ストローの使用を控える
- ・繰り返し使える詰め替え用ボトルなどを購入する
- ・ラップの使用を減らすためにも、タッパーやふた付きの容器などに食品を保存する。
- ・レジャーや屋外などで出るごみは分別して、必ず持ち帰る
- ・ごみが溜まりやすい河川敷や海岸などの清掃活動に参加する
- ・ごみのポイ捨てや不法投棄はせず、所定の場所や時間に分別して捨てる
これはできることの一部であり、まだまだ私たちにできるプラスチックゴミ削減のための行動はありますが、まずはこのようなことから始めてみてはいかがでしょうか。
今すぐ実践できる3Rの具体例を紹介しているこちらの記事もご一読ください。
>>世界でも深刻なごみ問題とは?問題の原因や現状、リサイクルについて解説
ゴミ拾いやボランティアに参加する
ごみ拾いやボランティアに参加することも、プラスチックごみの削減に大きく貢献できます。
海に流れ着くプラスチックごみの量は非常に多く、定期的な清掃を行っていますが、海岸は広いため多くの人が清掃活動に積極的に参加することが求められます。
また清掃活動を行う団体の中には、海洋ごみの問題をさらに多くの人に知ってもらおうとイベントを行っているところもあり、ボランティアとして参加することで多くの人の認知度を上げて海洋プラスチック削減の手助けを行うことができます。
(出典:政府広報オンライン)
環境問題に取り組んでいるNPO団体などに寄付する
ボランティアに参加するだけでなく、環境保護に取り組んでいるNPO団体などへの寄付もおすすめです。
NPO団体などに寄付するメリットは、個人では実施できないようなスケールの大きな活動を支援できること。たとえばNPO団体などに寄付すると、以下のような活動を支援できます。
- ・政府や国際社会に向けて、環境を守るために働きかける
- ・環境問題の現状を伝えるため、報道関係者に写真や動画などの資料を提供する
- ・海洋プラスチックをはじめ、さまざまな海の問題を解決するために活動する
「もっと海洋保護活動を支援したい」
「ボランティアに参加できないけど、海のごみを減らす活動に貢献したい」
このように考えている方は、海洋保護に取り組んでいるNPO団体などへの寄付を考えてみませんか。
>>海洋プラスチックごみなど、自然保護に取り組んでいる団体を紹介!
海洋資源、生物を守るために私たち一人ひとりが行動しよう!
ここまで、海洋プラスチックによるゴミ問題の現状と取り組み、私たちができることを紹介しました。ここで、紹介した内容をまとめます。
- ・海に流出するプラスチックごみの量は、世界中で年間800万トンという試算がでており、その排出源はおもに東アジア・東南アジア地域
- ・細かい粒子の状態となった「マイクロプラスチック」は、海洋生物に悪影響を与えており、経済的な損失に繋がっている。また人体への悪影響も懸念されている。
- ・海洋プラスチックごみ問題を解決するために何かするなら、ボランティアへの参加や環境保護に取り組んでいるNPO団体などへの寄付がおすすめ
また海洋プラスチック問題を含む、環境問題に取り組んでいる団体についても表にまとめました。
▼海洋プラスチックごみ問題など、環境保護に取り組んでいる団体
団体名 | 寄付アドバイザーが見た注目ポイント |
---|---|
グリーンピース・ジャパン | ・政府や企業からの財政支援は受けないことを掲げ、個人の寄付のみに支えられている独立性が特徴 ・独自の科学的調査によって、目に見えにくい事実を明らかにし、政府や企業、国際社会に働きかけることで、環境問題を解決に導いてきた実績 ・報道関係者向けに最新のプレスリリースや写真・映像、国際性・専門性を活かした資料・データの提供が強み |
WWFジャパン | ・「協力して、世論を喚起し、自然保護の必要性を世界の人々に知ってもらおう」という目標を掲げ、2021年に50周年を迎える ・世界中に支部がある大規模な支援団体 ・野生生物の保護からスタートし、現在では森や海を守る取り組みなど、地球全体の保全をサポートしている |
日本自然保護協会 | ・絶滅危惧種を守る活動から、地域プロジェクト、担い手育成、そしてコロナ禍の中でのおうちでできる自然観察の提案など、活動の幅広さと私たちの生活とのつながり ・研究者の科学的調査活動や社会への啓発活動が自然保護の活動には必要で、そのための寄付を募る必要性がわかる ・身近な自然観察や子ども対象のイベント、寄付付き商品を買って応援ができるなど、私たちができることもいろいろあることがわかる |
JEAN | ・1990年に日本初の「国際海岸クリーンアップ」に参加した有志により、さまざまな環境問題に対して自ら行動する人を増やしていくことで環境保全に貢献しようという緩やかなネットワーク組織としてスタートした歴史が特徴的。 ・全国各地のクリーンアップキャンペーンをリードしたり事務局的な存在。 ・海のごみについての情報の収集と発信、調査研究、広報・啓発など海のごみ問題全般を扱う幅広さと、ごみ拾いを通してデータを蓄積し「ごみを出さない仕組み」につなげる取組みは特徴的であり強みが活かされている。 |
OWS | ・「学びと社会貢献の場」を活動を通して創出するところに特徴があり、季刊誌の発行から各種調査と保全活動、子どもへの啓発や学習活動やを定期的に行っている。ロゴマークにも使われている「Research and Education」がそれを象徴している。 ・企業や学校、動物園など幅広く法人や団体の寄付者に支えられている。OWSの募金箱ラベルの提供を行うなど、学校の文化祭や企業のイベントなどでの募金活動のサポートも丁寧。 ・水中や水面でごみを見つけた際、回収して持ち帰ることができるコンパクトなメッシュバッグを募金グッズとして販売して、ダイバーがダイビングを楽しみながらプラスチックごみ削減の普及啓発に参加し貢献できる取組みもある。 ・会長の長谷川博氏は、1998年吉川英治文化賞、1999年全米野生生物連盟保全功労賞、2000年日本学士院エジンバラ公賞、2015年海洋立国推進功労者表彰など多数の受賞歴がある海鳥研究者。 |
海洋プラスチックごみは世界的に深刻な問題として取り扱われています。
すでに日本でも取り組みを進めていますが、プラスチックごみ削減のためには私たち個人の行動が不可欠です。
まずは日常の暮らしのなかでできるアクションから始めてみてはいかがでしょうか。
海洋プラスチックごみ以外にも海洋汚染に影響を与えている問題はあります。海洋汚染の原因や影響について解説しているこちらの記事もぜひご一読下さい。
>>海洋汚染とは?原因や環境への影響、現状について解説!
またgooddoマガジンでは、環境問題の解決に向けて取り組んでいるおすすめの団体を紹介した記事があります。編集部おすすめの寄付先をピックアップしたので、ぜひ読んでください。
>>寄付先のおすすめNPO団体は?失敗しない選び方を専門家が一覧から徹底解説!
「プラスチックごみ問題の解決に取り組む」
活動を無料で支援できます!
30秒で終わる簡単なアンケートに答えると、「プラスチックごみ問題の解決に取り組む」活動している方々・団体に、本サイト運営会社のgooddo(株)から支援金として10円をお届けしています!
設問数はたったの4問で、個人情報の入力は不要。あなたに負担はかかりません。年間50万人が参加している無料支援に、あなたも参加しませんか?
NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
大阪マラソンチャリティ事務局担当や、国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。