人種差別の問題は、世界がグローバル化する以前から議論されてきました。
言語や文化、肌の色など違いが出てくるのは当然のことですが、これらを含め様々な理由で相手を蔑み、偏見を持って差別をするシーンが度々起こります。
これはすべての人が行うことではありませんが、人種差別をする人が存在しており、そこには何らかの原因があると考えられています。
この記事では、人種差別の原因や、偏見をなくすための方法などを紹介します。
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今なお続く人種差別
人類の誕生から、生活してきた地域や環境など様々な理由によりいくつかの人種が生まれました。異なる部分はありますが同じ人類であることから、優劣を語るべきものではなく、共生していくことが重要です。
しかし実際は、言語や肌の色、能力などによって相手を差別し、いがみ合う世界が形成されてきました。それはときに悲しみや苦しみを生み、暴動へと発展し、内戦や紛争、大戦が勃発することもありました。
世界の歴史において、人種差別は根深い問題として長きに渡り存在しています。
このような状況を改善するため、国際連合では差別をなくすための条約として人種差別撤廃条約を採択し、締約国に義務や約束事を設け、対応にあたることを求めました。
しかし世界会議を継続して行い、取り組み状況の確認や新たな宣言などの採択を経ても、今なお人種差別は続いています。
ではなぜ人種差別は根深く残り改善されないのか、その原因は何なのか、見ていきましょう。
人種差別は、SDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」に含まれます。世界が一丸となって目指すこの目標について詳しく知りたい方は以下の記事もご一読下さい。
>>持続可能な開発目標・SDGsの目標10「人や国の不平等をなくそう」のターゲットや現状は?
人種差別が起こる原因とは
人種差別が起こってしまう原因を端的に言えば、偏見など意識的にある相手への不理解であると言えます。
差別や偏見が社会問題として認知されたのは1920年代以降と言われていますが、それまでは偏見というものが存在しないと思われていました。
これが帝国主義を広げる要因の一つにもなっており、黒人など有色人種への差別にも残っています。
しかし、アメリカにおける黒人民権運動の高まりやアジア諸国によるヨーロッパの列強による植民地支配からの独立運動の広がりなど、民主化を象徴する出来事により、人種差別への見直しが始まりました。
白人がほかの人種に対して悪感情を抱き、軽視することに正当性はなく、合理的な根拠もないことから、認められないという考えが広がりました。
一方で多くの白人はそれまでの認識を改めず、今も人種差別を行う人の中には、このような考えが息づいていることが伺えます。
人格を原因とした人種差別
現代において人種差別をするのは、どの人種でも起こり得ることですが、それは人格において人間にある程度備わっている普遍的な歪みや異常性によるものが原因であると考えられます。
例えば経済不況など社会への不満が生まれたとき、黒人やLGBTQ+の人々など社会的弱者への攻撃を引き起こすのも、これが原因であると考えられています。
この例はSNSなどでも顕著であり、匿名性を利用して相手を攻撃するのは、このようなフラストレーション(※)による攻撃衝動の高まりも要因の一つであると予想されます。
もちろんすべてではありませんが、差はあるもののすべての人々が持ち得る精神の歪みがこのような差別や偏見にもつながっており、そこから人種差別が起こってしまうため、根源的な原因であるとも言えます。
※フラストレーション:欲求が満たされないことによる不安や不満、不快感のこと
集団心理を原因とした人種差別
個人レベルでの攻撃衝動から相手を攻撃してしまうことによる人種差別は、ある程度理解できる部分があります。しかし、個人を取り巻く共通の集団や社会構造が、人種差別に影響を与えてしまっていると考えることもできます。
それが正当な競争によるものであれば別ですが、偏見や差別が生存競争を勝ち抜くためであるかのような考え方をもたらすこともあるのです。
また人種差別とは異なりますが、子どものいじめも通ずるところがあります。
帰属する集団の中でリーダーとなる人がフラストレーションなどから、特定の個や集団を攻撃するようになると、同じ集団に所属する人の中には、自己同一視からリーダーへの忠誠や献身から差別的態度を持ち、同様に攻撃を行う例もあります。
もちろん自分がいじめの標的になりたくないなど、強迫観念などにより従っているケースなどもあるため、一概に言えるものではありませんが、集団心理が影響を与え、他者への偏見や差別を生み出すことがあるという一例でもあります。
人種差別の原因である偏見をなくすには
偏見や差別は人間の根底にある意識や歪みが関わることであり、簡単になくすことはできない原因でもあります。しかし簡単になくすことはできなくても、抑制することや長い時間をかけて解消していくことは可能であると考えられます。
歪みや偏見は、私たちが生まれ持つものではなく、生きてきた環境や教育によって形成されるものです。それは特に子どものときに形成されやすく、大人になっても価値感などにより偏見を持ち続けることになるケースもあります。
大人になってから価値感など潜在的にある意識を変えることはなかなか難しいことではありますが、フラストレーションによる攻撃衝動で相手へ偏見や差別により攻撃することを抑えることはできます。
偏見や差別を口に出したり行動で示してしまえば取り消すことはできず、相手を傷つけることになり、差別が顕在化するためです。
そして今後偏見が生まれることを防ぐためには、次の世代となる子どもたちに偏見を抱かせないための教育が重要となってきます。
特に2020年時点ではグローバル化により、様々な人種や文化と関わるようになりました。そんな中で偏見を持ち、人種差別を行えば、分かりあうことはできずに社会から取り残されていくことになります。
今の大人世代から偏見に対して考え、子どもたちに偏見を持たない環境と教育を、そして差別をしない世界を作ることが求められています。
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お互いを知り、人種差別をなくそう
偏見が生まれてしまうことはある意味では仕方がない部分ではありますが、それを相手にぶつけることは正当化されるものではありません。自己の抑制により、差別を行わないよう心がけることが求められます。
実は「差別はよくない」と思っていても気づかないうちに差別的発言をしたり行動を取ったりして相手を傷つけることがあります。こちらの書籍では「多数派には見えていない差別」を取り上げています。自分の中にあるバイアスを取り除いてみたいという方、ご一読下さい。
差別をしない心がけとともに、相手のことを理解することに努めることが、偏見を取り除く上で何よりも必要なことになります。お互いのことをよく知らない、理解していないからこそ人は偏見を持ってしまいます。
差別を容易に表に出すのではなく、踏みとどまった上で相手とコミュニケーションを取り、理解することが大切です。
この書籍では、日本で差別を受けてきた外国にルーツのある人たちの物語が紹介されています。一人ひとりのことを知り尊重することが、差別のない社会につながると感じさせてくれます。差別を受けている人たちのことを詳しく知りたい、と考える方にオススメの一冊です。
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