2016年に発生した熊本地震では、多くの被害や避難者を生み出しました。
震災発生直後からは減っているものの、2019年現在も避難生活を余儀なくされている人は多くいます。
この記事では、熊本地震における避難者の推移や熊本県の現状について解説します。
災害を振り返り支援しよう!熊本地震の震度や震源地、被害の大きさは?
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平成28年(2016年)熊本地震の概要
2016年に発生した熊本地震では震度7の巨大地震が2度に渡り発生しています。
死者数は270名以上、負傷者も2,800名以上にのぼるなど甚大な被害が出ています。
以下に熊本地震の震度や被害をまとめました。
発生日時 | 前震 | 2016年(平成28年)4月14日 |
本震 | 2016年(平成28年)4月16日 | |
震源地 | 前震 | 熊本県熊本地方 |
本震 | 熊本県熊本地方 | |
最大震度 | 前震 | 震度7(熊本県益城町宮園) |
本震 | 震度7(熊本県益城町宮園・西原村小森) | |
マグニチュード | 前震 | M6.5 |
本震 | M7.3 | |
震源の深さ | 前震 | 11km |
本震 | 12km | |
死者数 | 273人 | |
負傷者 | 2,809名 | |
建物全壊 | 8,667棟 |
データは2019年4月時点
(出典:内閣府「防災情報のページ」)
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熊本地震による避難者は最大183,882人
熊本地震では震度7の地震が2度発生し、その後も多くの余震が度重なり建物の被害も大きくなったために多くの避難者数が出ました。
熊本県だけでも最大183,882人、大分県では12,443人が避難したと記録されています。
(出典:内閣府「防災情報のページ」)
熊本県では前震が発生した4月15日には10万人程度の避難者数でしたが、2度目の本震後の翌日にはの約18万人が避難しています。
しかし18日には様子を見て帰宅する人も出始め、13万5,000人程度まで減少。
その後5日間ほどで13万人程度に推移していきましたが、大きな揺れが少なくなったのを確認し、徐々に避難者は減少しています。
5月9日には学校再開により避難所の集約を行ったこともあり、5万人程度まで避難者が減り、そのまま1万人を割りました。
その後6月に起こった豪雨被害により一時的に4万人程度まで避難者を増やすこととなりましたが、同年11月18日には避難所の避難者はほとんどいない状況にまで落ち着いています。
(出典:内閣府「防災情報のページ」)
現在の避難者
避難者は減っている一方で、未だ元の住居に戻れず仮設住宅を利用している避難者は県内だけでも8,968人にものぼっていることが分かっています(2019年7月末時点)。
熊本県内の市町村別の仮設住宅の入居者は以下の通りです。
市町村 | 入居者数 |
---|---|
熊本市 | 4,127人 |
八代市 | 41人 |
玉名市 | 1人 |
菊池市 | 53人 |
宇土市 | 118人 |
宇城市 | 349人 |
阿蘇市 | 230人 |
合志市 | 53人 |
美里町 | 19人 |
大津町 | 164人 |
菊陽町 | 26人 |
南阿蘇村 | 331人 |
西原村 | 276人 |
御船町 | 395人 |
嘉島町 | 175人 |
益城町 | 2,480人 |
甲佐町 | 103人 |
氷川町 | 27人 |
(出典:内閣府「防災情報のページ」)
(出典:熊本県公式サイト)
仮設住宅や避難者の今後の課題とは
仮設住宅は入居期限が原則2年となっており、今回熊本県の申請が国に認められたことから最長4年の延長が可能になりました。
しかし民間賃貸住宅を探しているという理由での延長が認められていません。
そのため住む場所を確保していないのに退去を勧告される例も出てきています。
また高齢者にとっても退去後の生活には不安が残ります。
住宅を失い、再建ができない被災者が仮設住宅から災害公営住宅へ移る人もいますが、年金から毎月の家賃を支払わなければいけない状況は負担が大きいと訴える人もいます。
さらに、退去後に新たに居住する環境では住民交流の機会が少なかったり一から近所の人との関係性を構築するため難易度も上がります。
そのため単身の高齢者は孤独死する可能性もあると懸念されており、今後の対応が課題となっているのです。
(出典:熊本県公式サイト)
熊本県の復興を応援する方法
熊本県では今も復興に向けて様々な取り組みが行われています。
既に観光地などでは賑わいを取り戻しているところも少なくありませんが、熊本城をはじめ復興支援が必要な場所は多々あります。
このような熊本県に対して、私たちにできることを行うことで復興を応援することも大切です。
ここでは、私たちができる熊本県を応援する方法について紹介します。
熊本県を買って応援
熊本の商品を購入することは復興の応援には欠かせません。
熊本ではサツマイモやそれを使ったお菓子、地酒などが有名ですが、それ以外にも馬刺しや魚介類など人気の商品が多くあります。
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このような商品を購入することで、産業が活性化し、復興を加速させることにつながります。
現地で購入できなくても、通販などを利用して手に入れることができるので、現地へ行けなくても復興の手助けができるのです。
熊本県を旅して応援
熊本を旅行することで応援することもできます。
熊本県は自然の景観や歴史的建造物・場所が多いため観光資源が豊かです。
熊本城などまだ修繕が必要な場所はありますが、既に観光が可能な場所もあります。
豊かな自然や活気を取り戻しつつある観光地などを訪れ、その地でお土産などを購入すれば、復興のさらなる応援にもなります。
熊本県へ義援金・寄付金を送って応援
ボランティアや義援金、寄付金で応援することもできます。ボランティアに関しては現在も募集していますが、その活動は復旧よりも復興に向けたものが多く、イベントの協力や美化などの活動が行われています。
また熊本県や熊本市では義援金の受付も行っています(2020年3月31日まで)。
寄付金に関しても「熊本城災害復旧支援金」が設けられており、金融機関を使った寄付が可能となっています。
義援金や寄付金の申し込みや振り込みについては県や市区町村の公式サイトでご確認ください。
(出典:震災復興支援サイト)
(出典:熊本市公式サイト)
避難者が不便なく快適に過ごせるよう応援しよう!
熊本地震の避難者は復興に向けた取り組みを行うと同時に、避難生活を1日も早く脱することができるように行動を起こしている人もいます。
本来ならそのような環境は速やかに改善されるべきなのですが、大きな災害ともなると簡単にいかない場合もあります。
このような状況を改善するためには、行政や関係各所の取り組みだけでなく、私たちの支援も大切です。
一人ひとりの支援がたくさん集まれば、大きな力となります。
今も避難生活を送る多くの人々のために、できることから始めてみてはいかがでしょうか。