熊本地震

熊本地震から3年、現在の熊本の復興状況や今後の展望とは

2016年4月に発生した熊本地震から3年が経過しました。
今なお復興・復旧が必要な場所が残っており、仮設住宅で暮らしている人もいます。

熊本県の現在の復興状況について説明します。

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熊本地震の規模や被害


熊本地震の概要は以下の通りです。

発生日時 2016年4月14日21時26分
震源地 熊本県熊本地方
最大震度 震度7
マグニチュード 6.5
震源の深さ 11km
死者数 270人
建物全壊 8,642棟

※データは2019年7月時点
(出典:熊本県公式サイト「 熊本地震に係る被害状況等について」)

熊本地震では、7月14日まで震度7の地震が2回、震度6強が2回など強い地震が何度も繰り返し起こり、地震発生から3ヶ月後の7月14日までに、震度1以上を観測した地震は合計1888回を記録しました。

さらに、地震発生から2ヶ月程度経過した6月中旬にも、震度5弱の地震が発生(6月12日)するなど地震活動は長く継続していました。

熊本地震では被害も大きく、避難者数が熊本県内で最大18万人、大分県内で最大1万人にものぼっています。

また、避難所に人が多すぎてプライぺートスペースがない、余震が頻繁に起こるという理由から車中泊を行う人も多くでた結果、エコノミークラス症候群を起こして死亡するという事例も起きてしまいました。

熊本地震が残した爪痕とは


この熊本地震では土石流や地すべり、がけ崩れなど合わせて158ヶ所以上発生したとされています。

特に阿蘇山のカルデラ内や尾根にある南阿蘇村に被害が集中しました。

阿蘇山の尾根の表面が風化により乾燥しているため、揺れの影響を受けやすいということもあり崩れ落ちることが多かったのです。
そして崩れ落ちる過程で土砂や溶岩がえぐられ、巻き込まれていくことで規模が拡大していきました。

その結果、南阿蘇村では尾根が700mにもわたって崩壊し、50万㎥もの過去最大規模の土砂崩れが発生。交通の要所となっていた「阿蘇大橋」が崩落したことで地域の交通アクセスが急激に悪化するということがありました。

現在阿蘇大橋はもとの位置よりも600m下流に新しく架けるという工事が進められており、地域では2020年度の開通を目指しています。

家屋の被害については、建築基準法が改正された1981年以前に建築された木造家屋に被害が集中。しかし、熊本地震は前震、本震、余震において何度も大きな揺れがあったためにある程度の耐震強度を持つ家屋にも被害が出ています。

何度も繰り返される強い揺れの被害は、大きなビルや歴史的建造物にも及びました。
重要文化財に指定されている熊本城では天守の屋根瓦が崩落し、大天守にあったシャチホコが落下しました。さらに熊本城における重要文化財建造物の13棟全ての建造物が被災したのです。

熊本地震の復興状況・現状は?


先述した熊本城の復旧計画では、2019年4月末には大天守2階~6階までの外観が復旧および石垣の積みなおしが完了。2019年10月には大天守の外観復旧が完了し、10月5日から原則として日曜祝日限定で天守閣エリア特別公開される予定です。

熊本城全体が完全に復元されるには約20年かかると言われていますが、着実に復旧作業は進んでいます。

そのほか、大きな被害を出した箇所でも復興・復旧のための作業が進められています。
行政による道路や施設の復旧のほか、安定した生活を再建していくために仮設住宅団地内のコミュニティ形成支援や区画整備事業などへの支援が行われています。

また、被災地の復興や被災地の人々のために、現在もいくつもの団体・ボランティアの人々が支援を行っています。
例えば、被災家屋からの家財道具や農機具の搬出、瓦の片付け、土嚢設置などの活動を行われ、震災から時間が経過した今、求められている支援には変化が見られています。

今後は今後の生活復興支援のために地元の方々を中心とした交流・見守り・買い物等の日常生活支援、定期的又は長い時間をかけて被災者一人ひとりに寄り添った息の長い長期にわたる支え合う地域福祉活動が必要とされています。

(出典:熊本城公式サイト)
(出典:熊本県ボランティアセンター)

熊本県の今後の展望


熊本市は「熊本市震災復興計画」を定め、「基本方針」、5つの「復興重点プロジェクト」、5つの「目標別施策」によって復興を進めています。

復興計画の中でも特に緊急かつ重要なものとし、熊本市の復興をけん引する重点的な施策を「復興重点プロジェクト」と呼び、以下のプロジェクトが推進されています。

  1. 一人ひとりの暮らしを支えるプロジェクト
  2. 市民の命を守る「熊本市民病院」再生プロジェクト
  3. くまもとのシンボル「熊本城」復旧プロジェクト
  4. 新たな熊本の経済成長をけん引するプロジェクト
  5. 震災の記憶を次世代へつなぐプロジェクト

さらに、「目標別施策」では目標として設定した5つの目標に関する施策や具体的な取り組みをわかりやすくまとめています。

1.被災者の生活再建に向けたトータルケアの推進 (1)被災者の暮らしの安心や生活再建を支える取組の推進
(2)恒久的な住まいの確保支援
2.「おたがいさま」で支え合う協働によるまちづくり (1)互いに支え合う自主自立のまちづくりの推進
(2)復興を支える担い手の育成
(3)市民・地域と行政のパートナーシップの推進
3.防災・減災のまちづくり (1)災害に強い都市基盤の形成
(2)市民・地域・行政の災害対応力の強化
(3)避難環境の見直し・強化
4.「くまもとの元気・活力」を創り出す (1)地域産業への多様な支援と復興需要による地域経済の再生と活性化
(2)農水産業関連施設の早期復旧と営農再開に向けた支援による農水産業の復興
(3)震災からの再生をアピールし集客を図る国内外へのシティセールスと観光戦略の展開
5.都市圏全体の復興をけん引する取組の推進 (1)連携強化と近隣自治体への支援
(2)都市圏全体の復興実現

(出典:熊本市公式サイト)

これらが完全に遂行されるまでには何年もの時間が必要だと考えられており、2020年以降も継続して取り組み行われる予定です。

熊本県をみんなで応援しよう


大きな被害を出した熊本地震から3年が経った今も、熊本県内の各地では復旧・復興に向けて様々な取り組みや支援活動が行われています。

そして、未だ仮設住宅で避難生活を送る人や震災による影響で苦しむ人も少なくありません。
一日でも早く熊本の復興・復旧が終わるために、私達ができることを考えてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
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