リデュース

リデュースのメリットは?実はリサイクルだけでは問題解決にならない?

生活の中で出るごみは、私たちの消費によって生み出されます。
しかしそれは必ずしも必要なものだけを購入し、消費してごみとなっているわけではなく、使い捨てや他に代用できる物さえ、便利だからと消費してごみになっているものもあります。
このようなごみを抑えることがリデュースになりますが、様々なメリットがあるため、ぜひ行っていきたい取り組みとなります。
この記事ではリデュースのメリットを中心とした、ごみ問題の解決方法を紹介します。

リデュースとは?リサイクルとの違いやメリットについて解説!

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3Rによるごみの削減

ごみの削減を目指す上で、私たちが取り組むべき指標として掲げられているのが、3R(スリーアール)の心がけです。
この3Rとは、リデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)であり、どれも日常的に意識していく中で、ごみをできるだけ出さない取り組みとなっています。

私たちの生活は物で溢れています。これは高度経済成長期以降の日本において定着した大量生産・大量消費によるものであり、私たちの生活は豊かとなりましたが、その分、ごみも大量に出るようになりました。
そのごみの総排出量は、2017年の調査によると4,289万トンであると報告されています。
これは東京ドーム約115杯分であり、1人あたりが1日に出すごみの量が920gであるという試算になります。
これだけのごみを1年間で出しているため処理にも相当の費用がかかり、焼却処分の場合は最終処分が埋立となるため、その土地の汚染にもつながります。

このようなごみの問題は、現代社会における課題として取り扱われており、ごみを削減することが直近の解決策として挙げられています。
様々な業種から出るごみの排出量も膨大ではありますが、それ以上に私たちの生活から出る総排出量も多いことは確かです。
私たち自身が意識してごみを減らしていかなければ、この問題の解決には至らないのです。

そのために何をしたらいいのか、何の行動指針もなしに取り組むことは難しいため、先に挙げた3Rが提唱されています。
その中でもリデュースは、ごみを減らす上で優先すべき取り組みであり、私たちが今日から実施できる対策でもあります。

優先すべき取り組みである「リデュース」とは

リデュースは、発生抑制を意味し、ごみとなる物を減らすことを目的としています。
リデュースが優先すべき取り組みなのは、この目的が理由です。ごみの排出量が多いのは、そもそもごみとなる物を大量に消費してしまうことが問題に挙がります。
そのため最も効果的な取り組みとしては、ごみになるような物を無闇矢鱈と使わないことにあります。

世界的な認識としてもリサイクルよりリユース、リユースよりもリデュースを優先的に実施すべきとなっています。
リデュースは、ごみとなるような物を買わない、買った物は長期的かつ有効に使う、生産において同じ製品でも投入する原材料が少ない製品を作ることなどが、取り組み内容になります。

ごみを減量することは廃棄物の量そのものを減らすだけでなく、発生した廃棄物によって及ぼされる環境や人体への悪影響を減らすこと、材料や製品中の有害物質を減らす効果もあります。そのため、私たちの生活の中だけでなく製造においても取り組みが必要なのがリデュースです。

リデュースについて私たちの生活において意識的に行えることは、例えばごみとなるレジ袋をもらわないようにするため、エコバックやマイバックを持って買物に行くことが挙げられます。
2020年には、全国でレジ袋の有料化が始まりましたが、リデュースとしての側面と私たちにエコへの意識を高めてもらうことなどが目的に含まれています。
他にも過剰包装を断ることや、ばら売りや量り売りを利用し、使い残しとなる材料を極力出さない、食べ残しを減らすといった取り組みが挙げられます。

  • 2017年のごみの総排出量の調査では4,289万トンだった
  • リデュースは、発生抑制を意味し、ごみとなる物を減らすことを目的としている
  • 世界的な認識としてもリサイクルよりリユース、リユースよりもリデュースを優先的に実施すべきとなっている
  • (出典:環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成29年度)について」,2019)

    リデュースにおける様々なメリット

    リデュースは、製造業による企業努力や私たちの生活の中で意識して行うことで、ごみを生み出さない取り組みです。
    このリデュースやすぐに捨てず繰り返し使用するリユースは、ごみを減らす上で効果的ではあるものの、その効果やメリットが分かりにくい取り組みでもあります。

    それは実際にリデュースやリユースを行った場合と、行わなかった場合のごみの量の比較をしにくいためです。
    しかしリデュースを行うことで発生するメリットを知ることは、これからリデュースを取り組み始める人、すでに取り組んでいて継続していく人にとても大切なことです。
    ではリデュースによるメリットとは何なのか、いくつか挙げてみましょう。

    省資源化でコスト削減

    企業、特に製造業におけるリデュースの取り組みの1つは、製造の段階でなるべく原材料の使用量を減らす省資源化にあります。

    例えばペットボトルやガラスびんの薄肉化や自動車の車体軽量化などが代表的です。この取り組みによるメリットは、消費する資源を抑えられるため発生するごみを抑えられると同時に、企業にとってはコストカットにもなります。

    同じ製品を作ったとき、必要な材料が多ければそれだけコストはかさみ、製造過程で発生したごみを処理するために費用がかかるため、さらにコストが上がります。
    しかしリデュースによって2重でコストを削減できるのは、企業としてもメリットがある取り組みです。

    他にも、省資源化の中には詰め替え用商品の使用も含まれていますが、不要にボトルの商品を何度も買うのではなく、詰め替え用商品を購入することで、ごみとなる物を減らすことができます。
    これも私たちが行えるリデュースになり、詰め替え用商品によって同時にリユースの取り組みにもなります。
    ボトルの商品よりも詰め替え用商品の方が安価であることが多く、ごみ自体も減らせるため、環境にも私たちの財布にも優しく、メリットの1つとして挙げられます。 

    エネルギーの使用抑制

    製造において省資源化や、製品がなるべく長持ちする製造を行う長寿命化を心がけることで、過剰な製造を抑えられます。これはエネルギーの使用抑制にもなります。

    製造業におけるエネルギー消費量は1990年と比べて減少傾向にはあるものの、企業努力や私たちのリデュースへの意識向上で、さらに抑えられる可能性があります。
    エネルギーの消費は、後述の二酸化炭素の排出量にも関わり、環境汚染や地球温暖化の原因にもなるので、エネルギーを抑えられるのはメリットの1つとも言えます。

    二酸化炭素の排出削減

    リデュースによって省資源化や長寿命化を行うことで、エネルギー消費を抑えることができることが分かりました。
    またリデュースによる取り組みで、ごみの排出量が減らせれば、焼却処分をする量も減ります。

    エネルギーの生産や焼却処分において発生する二酸化炭素は、地球温暖化や気候変動の原因となります。
    製造業における二酸化炭素の排出量は減少傾向にあるものの、2012年頃までは増加の一途をたどっていたこともあり、今後も二酸化炭素削減は必要です。

    将来的に二酸化炭素の排出量を確実に削減していき、地球温暖化の抑制を行っていくためにはリデュースによるごみの発生抑制は必須であり、この取り組みで二酸化炭素を抑えられるのは環境にとってもメリットと考えられます。

    ごみの処理にかかる費用の抑制

    リデュースだけではありませんが、ごみを減らすための取り組みを行うことで、結果的にごみの排出量が抑えられることから、ごみ処理にかかる費用を抑えることができます。
    ごみは有資格の業者に回収され、市町村の責任で処分されます。その際に使用されるのは税金であり、ごみの量が増えればそれだけ多くの税金がかかることになります。

    実際に2018年には、全国でごみ処理と維持管理費に1兆5,331億円かかっています。
    私たちのリデュースによる取り組みでごみを減らせれば、それだけ投入される税金は抑えられるということです。
    直接的ではありませんが、私たちが生活していく上でメリットとなり得る効果です。

  • ペットボトルやガラスびんの薄肉化や自動車の車体軽量化などは、発生するごみを抑えられると同時に、企業にとってコストカットにもなる
  • 製品がなるべく長持ちする製造を行う長寿命化は過剰な製造を抑えられ、エネルギーの使用抑制にもなる(二酸化炭素など)
  • ごみを減らすための取り組みを行うことで、ごみ処理にかかる費用を抑えることにつながる
  • (出典:環境省「産業部門におけるエネルギー起源CO2」,2016)
    (出典:環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度)について」,2020)

    ごみを減らすためにはリサイクルだけでなくリデュースも重要

    ごみを減らす上でリサイクルよりもリユース、リユースよりもリデュースが優先すべき取り組むことであると紹介しました。
    これはリサイクルには課題があり、これだけではごみの排出量削減が難しく、問題の解決に至らないためです。

    リサイクルは、その技術的な難しさから専門の業者でしか行えず、また扱う素材によっては技術的な課題や危険が伴います。
    研究が積み重ねられ、実績もあげているため改善されていますが、例えばプラスチックにおけるリサイクルには塩素や臭素などの危険な物質の除去などが課題となり、リサイクルの普及が進んでいない部分もあります。
    加えて、リサイクルには正しい知識でのごみの分別が必要であり、しっかりと行えている割合が少ないことも挙げられます。

    2018年のごみ処理状況の報告では、リサイクル率は全体の19.9%に留まっており、前年度の20.2%を下回る結果となりました。
    つまりリサイクルによってごみとならず再生利用できた割合は2割程度であり、8割はごみとして処分されたことになります。
    同年のごみ総排出量は4,272万トンであることから、相当量のごみがリサイクルされずに処分されたことが分かります。

    先述したように、ごみの削減はリサイクルだけでは問題解決できるまでに至りません。そのためにリサイクルは最終手段であり、リデュースやリユースによってごみを減らし、極力出さない、ごみとなるまでの期間を延ばすことが必要です。
    特にリデュースにおける、ごみとなる物を減らす発生抑制は、取り組みにおいて大きな意味を持つことになります。

  • ごみの排出量削減はリサイクルだけでは難しく、問題の解決に至らない
  • リサイクルは専門の業者でしか行えず、扱う素材によっては技術的な課題や危険が伴う
  • 2018年のごみ処理状況の報告では、リサイクル率は全体の19.9%で、再生利用できたのは2割程度
  • (出典:環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成30年度)について」,2020)

    日常的にリデュースを意識しよう


    リデュースは取り組みとして説明するのは簡単ですが、取り組むのはなかなか難しいという側面があります。
    理由として、エコバックやマイバックを持参する習慣がないと、どうしてもレジ袋に頼ってしまったり、ばら売りや量り売りよりもまとめ買いの方が便利であるためです。

    そのため、リデュースは日常的に意識して取り組む必要があるごみ削減方法です。
    この取り組みは、根本的にごみとなる物を買わない、貰わないことを心がけることがごみの発生抑制にとって大きな効果を持ち、メリットもある方法です。
    地球環境や私たちの生活を守るために、効果もメリットもあるリデュースを今日から取り入れ実践していきましょう。

    『紛争・貧困などによって困難に直面する子どもたち』
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