2015年に国連サミットで採択された、「SDGs」は、日本でも注目されています。
日本企業も諸外国に対して、SDGsに沿った内容のビジネスを展開し、日本企業が「持続可能な社会」を実現するために活動する形も増えてきました。
SDGsの中には世界中から紛争をなくし、平和な世界を目指す目標がありますが、紛争が今でも続く地域があります。イラク戦争は2011年にアメリカ軍の撤退で終息しましたが、2003年から長きに渡る紛争でした。
この記事では、SDGsについての概要から、SDGsの目標16「平和と公平をすべての人に」についての説明、イラク戦争とSDGsの関係性などに触れて解説します。
持続可能な開発目標・SDGsの目標16「平和と公正をすべての人に」のターゲットや現状は?
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SDGsとは?
SDGsは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、策定されました。
「持続可能な開発のための2030年アジェンダ」に記載された、2030年という期限を設けて持続可能でより良い世界を目指す国際目標を指しています。
主に17のゴール・169のターゲットから構成されており、基本概念として「地球上の誰一人取り残さない」ことを誓っています。
MDGsとの大きな違いは、MDGsが発展途上国の開発目標が中心でしたが、SDGsについては先進国自身の課題も含まれ、ユニバーサル(普遍的)なものである定義がされており、世界が一丸となって問題を解決することが求められています。
このような世界的の流れから、日本でもSDGsが注目されているのです。
SDGs目標16「平和と公正をすべての人に」とは?
SDGsで掲げられている目標16とは、「平和」「安定」「人権」「法の支配」などに関することについて目標を掲げています。主に紛争と暴力という無限の悪循環に陥っている地域に対する問題に着眼しています。
激しい武力紛争や情勢不安が高まってしまうと、国の開発そのものが進まず、経済成長が諸外国と比較しても遅れていきます。またコミュニティ間での長期的対立が増えることで、永続的に紛争が起こる連鎖が立ちきれなくなっていくのです。
そのほかに、法律での統治がなされない地域では、性暴力・犯罪・搾取・拷問なども大きく広がってしまい、各国は大きなリスクにさらされた人々を保護する措置を講じなければいけません。
このような問題に対して、私たちも考えなければならないのです。
SDGs目標16「平和と公正をすべての人に」には12のターゲットがあります。その中でも紛争に関連が深いものについて紹介します。
ターゲット | |
---|---|
16.1 | あらゆる場所において、すべての形態の暴力及び暴力に関連する死亡率を大幅に減少させる。 |
16.2 | 子どもに対する虐待、搾取、取引及びあらゆる形態の暴力及び拷問を撲滅する。 |
16.4 | 2030年までに、違法な資金及び武器の取引を大幅に減少させ、奪われた財産の回復及び返還を強化し、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する。 |
16.a | 特に開発途上国において、暴力の防止とテロリズム・犯罪の撲滅に関するあらゆるレベルでの能力構築のため、国際協力などを通じて関連国家機関を強化する。 |
(出典:外務省 JAPAN SDGs Action Platform 「SDGsとは?」)
(出典:国連開発計画(UNDP) 駐日代表事務所 「目標16:平和と公正をすべての人に」)
SDGs目標16「平和と公正をすべての人に」を達成するためには
この目標の解決には、戦争や紛争の撲滅が求められます。
しかし、もちろん紛争などを無くすことは決して簡単ではありません。
国によっては20年、30年などの長い期間で武力闘争が起こり、勢力が変わりながら何年も繰り返されていきます。
法の支配を強化したり、国や政府などと協力することなどを繰り返しながら、少しづつ解決に向ける必要が求められます。
世界で起きている数多くの紛争の中で、イラク戦争は日本でも連日報道されました。
数多くの犠牲者が出たイラク戦争は、イラクの大量破壊兵器保有を疑ったアメリカ軍の攻撃で始まりました。
SDGs目標16とイラク戦争
2003年にアメリカ軍の空爆から始まったイラク戦争は、2011年のアメリカ軍撤退で終結しました。しかし、その後もイラク国内は不安定な情勢が続きます。
SDGsの目標16を達成するためには、イラクでの不安定な情勢が収束していくことが不可欠です。
理由として、紛争や内戦によって私たちが行う物資支援や教育支援などが、持続しづらいことが挙げられます。
SDGsは、16の目標が設定されているものの、一つの目標を達成することで他の目標達成に近づくような「相互補完」的な位置付けて制定されています。
困っている人たちに対する支援も、紛争や内戦が収束すれば支援回数を減らすことができます。
根本である問題を小さくしていくことで、目標16が達成され、他の目標に対する取り組みも進んでいくのです。
SDGsのさまざまな目標がイラクの国内情勢の安定から始まる
イラクの国内情勢が安定することで、SDGsの目標1〜6を達成することが可能です。
具体的には以下の目標です。
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
これらの目標は、国から紛争や内戦がなくなることで少しづつ時間をかけて仕組みを構築していきます。
しかし、紛争や内戦が起こってしまうことで、積み重ねた教育支援などが続けられなくなり、目標達成に遠のいてしまうのです。
現状、苦しんでいる人たちを助けることも求められますが、その国が自力で社会を循環させていく力を付ける支援は、国内情勢が安定しなければ行うことができない厳しい問題が立ちはだかっています。
(出典:農林水産省「SDGs(持続可能な開発目標)17の目標と169のターゲット」)
(出典:コトバンク「ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説」)
(出典:外務省 「イラク基礎データ」,2019)
イラク戦争とは?
2001年9月11日、ニューヨークの世界貿易センタービルへ2機の旅客機が追突したことに象徴されるアメリカ同時多発テロが起こりました。このテロ以降、アメリカはイラクの大量破壊兵器の保有を疑うことになり、イラク戦争へとつながっていくことになります。
アメリカ軍の攻撃から撤退まで
2003年、アメリカ軍のバグダートへの攻撃から始まったイラク戦争は、2011年のアメリカ軍の撤退で事実上の終結となりました。
2003年3月に国連の合意がないまま、アメリカ軍はバグダートを攻撃し、4月にはバグダートを陥落させます。12月にはサダム・フセインがアメリカ軍に逮捕され、2016年に処刑されています。
アメリカのブッシュ大統領は、2003年5月に戦闘終結宣言をしましたが、アメリカ軍はその後も駐留し続けました。
新たな政権が生まれましたが、反政府・反米の攻撃が宗教的過激派の台頭もあり増えました。特に2006年~2007年は宗派対立を中心に治安が悪化、イラクの民間人や駐留軍の死者が増加したのです。
このようなイラクの不安定な情勢と大量破壊兵器が見つからなかったことで、アメリカ国内ではイラク戦争への疑問が高まりました。こうした機運から、戦争反対を訴えたオバマが大統領に選出され、アメリカ軍の撤退へと進みました。
イラク戦争終結後の治安
イラク戦終結以降もイラク国内の治安は安定していません。
2014年には、ISILを中心とした武装勢力がモースル市を始めイラクの北部や西部の都市を占拠しました。また、2015年からイラク軍がアメリカ主導の「融資連合」の支援を受け、ISIL掃討作戦を進めました。その結果、2017年にはISILからの解放宣言がイラク全土においてなされました。テロ分子の掃討作戦は今も行われています。
(出典:コトバンク 「ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説」)
(出典:外務省 「イラク基礎データ」,2019)
イラク戦争の解決に向けて私たちができること
紛争や内戦を収束させることは、個人の力では難しいかもしれません。
しかし、紛争難民の方たちに支援の寄付などを行うことは可能です。
世界中で、難民の子どもたちなどを助けるための支援を行なっている団体は数多くいます。
まずはSDGsのことを深く知り、その中で目標とする紛争の撲滅と平和のために、自分ができる小さなことから行動を起こしていきましょう。
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