気候変動に具体的な対策を

日本における気候変動とその影響とは?SDGsを通して考えよう

現在の日本では気候変動による災害、または自然災害の被害に毎年曝されています。近年は甚大な被害が出た災害もいくつかあり、深刻な状況になっています。
しかし被害が如実に出ている影響ばかりではありません。生態系や自然、農業など様々な分野で影響を及ぼしています。

国連サミットが採択したSDGs(持続可能な開発目標)では「目標13 気候変動に具体的な対策を」というものが掲げられており、日本を含め世界中で様々な取り組みが行われています。

この記事では日本における気候変動とその影響について紹介します。

持続可能な開発目標・SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」のターゲットや現状は?

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日本の気候変動による影響とSDGsの取り組み

私たちの生活の中には様々な自然災害が起こります。それは気温や降水量、台風、地震、火山活動など要因はいくつか挙がります。
これは太古から存在し、その災害と付き合いながら生活を営んできましたが、近年はその様相が変わりつつあります。

相次ぐ豪雨の増加、台風の大型化、海面水位の上昇などが起こり、深刻な被害につながることも少なくありません。
こういった災害の激甚化や頻度の増加は気候変動によって起こっています。気候変動による災害は私たちに容赦なく襲い掛かり、被害をもたらしています。

しかしこの被害は、人だけが直接影響を受けるわけではありません、自然や動植物、環境などにも影響を及ぼしています。
また気候変動による影響は日本だけに留まらず、先進国、開発途上国共に起こっており、それぞれの国や地域で被害をもたらしています。

気候変動による影響は以前から注目されており、国連では気候変動枠組条約を1992年に採択し、さらに2015年には持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定により、世界でどのように気候変動に対応していくか、その目標と達成のためのターゲットを定めました。

日本も当然SDGsやパリ協定を批准(条約に対する国家の最終的な確認、同意)しており、国内でも気候変動に対しての様々な取り組みが行われています。
私たち国民も、その取り組みに積極的に参加していくことが求められているのですが、そのためには気候変動による影響を知る必要があります。

SDGsでもターゲットとして挙げられていますが、気候変動によって起こる気候関連災害や自然災害に対する適応能力の強化が求められています。そのためには教育や啓発、人的能力、制度機能の改善が必要とされています。
それらは気候変動の影響の1つとして理解しておく必要があります。

  • 気候変動は人だけでなく、自然や動植物、環境などにも影響を及ぼしている。
  • 国連では気候変動枠組条約を1992年に採択し、2015年には持続可能な開発目標(SDGs)とパリ協定により、世界でどのように気候変動に対応していくか定めた。
  • SDGsでもターゲットとして、気候変動によって起こる気候関連災害や自然災害に対する適応能力の強化が求められている。

  • (出典:国際開発センター「目標13 気候変動に具体的な対策を」,2018)

    日本国内における気候変動の影響は4つの分野に分けられる

    日本国内における気候変動の影響は様々ですが、これらを4つの分野に分けて見ていきます。
    どの分野でも大きな影響として出ており、今後の影響予測も為されています。
    4つの分野は「農林水産業」「自然生態系」「水環境と水資源・自然災害・沿岸域」「健康・産業経済活動・国民都市生活」です。

    農林水産業

    日本では主食として米が食されますが、この米の収穫量や品質への影響が懸念されています。
    米は高温などの障害により、でんぷんが十分に煮詰まらず白くにごる白未熟粒(しろみじゅくりゅう)や、高温などにより亀裂が生じる胴割粒(どうわれりゅう)が発生することがあります。

    昨今の夏場の高温化、全体的な気温の上昇から米の品質が全国的に低下していることが確認されており、一部地域では極端な高温年には収量の減少も起こっています。
    また将来的には二酸化炭素濃度の高い環境では、整った米粒の割合である整粒率が低下すると指摘されており、米以外だとシイタケ栽培や果実の品質、栽培適地への影響も懸念されています。

    現状でも夏場の気温の上昇と病原菌の発生や、シイタケの子実体(しじつたい)の発生量の減少などがあり、果実においては夏季の強い日差しと高温による日焼け果の発生や高温が続くことによる着色不良などが起こると予測されています。

    高温と降雨の多さは桃の果実内部に「水浸状果肉褐変症」と呼ばれる果肉傷害などが発生し、温州みかんやぶどうなどの栽培適地が変化することも予測されています。
    さらに漁業においては、秋刀魚の南下が遅くなる可能性が指摘されており、温暖化に伴って来遊時期が遅くなると、水揚げされる秋刀魚の体重が徐々に減少するとも言われています。

    自然生態系

    自然生態系への影響としては竹林の雑木林への侵入が進んでいます。放置竹林は現在、西日本で問題になっています。
    気候変動が進めば、西日本だけでなく東日本や北日本でも竹林が定着し、その地域に生息する生態系や生物多様性、里山管理に悪影響を及ぼすと考えられます。

    また気候変動は海水温の上昇も及ぼしていますが、沖合や沿岸域では海水温の上昇によって、水産生物の産卵場や餌場、回遊経路が変化して分布にも影響します。秋刀魚の来遊時期の遅れも、この影響から起こっています。

    気温の上昇や気候変動は、浅場にも影響を与えています。浅場にある藻場や干潟の分布域、構成種の減少などに伴う産業の影響も懸念されています。
    気候変動への影響は陸や海だけに留まりません。渡り鳥の渡り経路にも変化が見られています。

    日本では猛禽類の一種であるハチクマが、秋に日本列島から東シナ海を横断して、中国に渡ります。
    現在の気候変動の影響により、ハチクマが海を渡る際に追い風として利用する北東風が変化すると予測され、ハチクマの渡りに適している空域の多くが秋の東シナ海が失われ、渡りの経路から外れると予測されています。

    水環境と水資源・自然災害・沿岸域

    日本は多くの河川が流れています。河川は降雨や降雪によってその水量が変わりますが、気候変動によって豪雨の増加や気温の温度による降雪だったものが降雨に変わることによって、河川の状況が大きく変わる可能性があります。
    河川状況の大きな変化は、豪雨の際に起こる水害や土砂災害の激甚化・形態の変化が懸念されています。

    一例としては、深層崩壊(※)の増加による大規模な被害や河川の堰き止めによる天然ダムの形成やその決壊による洪水被害などが挙げられます。
    2017年に発生した九州北部豪雨災害では、実際に広範囲にわたる斜面崩壊や土石流によって大量の土砂が下流域に流出して、甚大な洪水氾濫を助長する原因になりました。
    また同様に気候変動による台風の大型化や、その威力による甚大な高潮被害が日本に度々発生しています。

    ※深層破壊:山崩れ・崖崩れなどの斜面崩壊のうち、すべり面が表層崩壊よりも深部で発生し、表土層だけでなく深層の地盤までも崩壊土塊となる大きな崩壊現象

    健康・産業経済活動・国民都市生活

    気候変動による気温の上昇は、熱中症の被害者を増加させています。毎年夏になると熱中症の注意喚起がされるようになりましたが、未だに熱中症による死亡者数は増加傾向にあります。
    特に2010年は記録的な猛暑日が続き、熱中症の死亡者数は過去最多となってしまいました。

    また豪雨や大型の台風の頻度や強度の増加が、製造業や商業、建設業など各種産業に甚大な損害をもたらしています。
    例えば、2011年のタイで起こったチャオプラヤ川の洪水は現地の日系企業に被害をもたらし、その損失額は約3,150億円と試算されています。

    今後も気候変動によって洪水の頻度や強度が増加すれば、このような甚大な被害が各地で発生すると予測されています。

  • 日本国内における気候変動の影響は「農林水産業」「自然生態系」「水環境と水資源・自然災害・沿岸域」「健康・産業経済活動・国民都市生活」の4つの分野に分けられている。
  • 「農林水産業」:米や野菜、果物などの品質低下や収穫量が減少している。
  • 「自然生態系」:竹林の雑木林への侵入が進んでいたり、水産生物の産卵場や餌場、回遊経路が変化して分布にも影響している。また渡り鳥の渡り経路にも変化が見られている。
  • 「水環境と水資源・自然災害・沿岸域」:気候変動によって河川の状況が大きく変わる可能性がある。河川状況の大きな変化は、豪雨の際に起こる水害や土砂災害の激甚化・形態の変化が懸念されている。
  • 「健康・産業経済活動・国民都市生活」:気温の上昇により熱中症の被害者が増加している。2010年は熱中症の死亡者数は過去最多。

  • (出典:環境省「気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018」)

    SDGs目標達成に向けた気候変動適応への取り組み

    日本では農林水産業や自然生態系、人間社会や産業などに気候変動の影響が出ています。
    このような気候変動の影響への適応を目指すため、日本政府は「気候変動適応法」を制定し、気候変動の影響への適応計画を閣議決定しました。
    この気候変動適応法と適応計画では国や地方自治体だけでなく、企業や国民が一丸となって気候変動への取り組みを行うことを求めています。

    先述したような日本国内で起こる気候変動における影響に対しても、研究機関や事業従事者が協力して対策を行っています。
    例えば農作物に関しては、温暖化に対応した農作物の導入が始まりました。これは気温上昇に伴い、亜熱帯や熱帯作物を導入することで、産地の形成などを行い温暖化に対応した農作物作りにつなげています。

    例えば愛媛県では夏場の高温でも強いブラッドオレンジの一種である「タロッコ」を導入し、栽培面積、生産量ともに拡大を続けています。このタロッコの評価は市場でも高く、新しい産業として成功を収めています。
    また、同じ愛媛県松山市の海岸部などではアボガドを導入している地域もあります。
    このように、現在の気候に適応した農業のあり方を模索しています。

    さらに、気候変動の状況に適応したビジネスの推進も行われています。
    農業支援サービスや災害リスクの予測・評価をするサービス、ICT技術を活用したサービスの提供など、気候変動を活かしたビジネスが次々と展開されています。これもまた気候変動に「適応した」市場のあり方と言えます。

  • 気候変動の影響への適応を目指すため、日本政府は「気候変動適応法」を制定した。
  • 気候変動適応法と適応計画では国や地方自治体だけでなく、企業や国民が一丸となって気候変動への取り組みを行うことを求めている。
  • 気候に適応した農業のあり方を模索したり、気候変動の状況に適応したビジネスの推進も行われている。

  • (出典:環境省「気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018」)

    SDGs目標達成のために気候変動について知ることが大切


    気候変動は地球温暖化などいくつかの要因によって起こっています。その被害は甚大であり、すぐにでも対策を始めていかなければいけませんが、その効果が出るには時間がかかり、即効性はありません。
    そのため気候変動抑制の取り組みをすぐにしたとしても、紹介したような気候変動の影響は今後もしばらくは続いていくでしょう。

    気候変動に適応するための行動、というものも必要になってきます。日本政府が進める「気候変動適応法」は、今後続く気候変動と上手く付き合っていくための方策の1つです。
    ただ、同時に気候変動を抑制するための取り組みも進めていかなければいけません。
    そうすることで、将来的な危機を緩和し、持続可能な社会を作り上げることが可能となります。

    SDGs目標13 「気候変動に具体的な対策を」が掲げられていますが、世界中で気候変動による対策が取り組まれています。
    国や政府だけではなく、私たちにできることとして、現状の気候変動による影響に対応すること、そして将来的な気候変動による悪化を防ぐことの両方についてできることから対策を行っていくことが重要です。

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