世界では、気候変動の問題は大きくなっています。
世界的な平均気温上昇など様々な問題を引き起こしていますが、実際には多くの問題が気候変動によって発生するのです。
今回は、気候変動が発生することで、日本でどんな変化が起きるのかを解説します。
持続可能な開発目標・SDGsの目標13「気候変動に具体的な対策を」のターゲットや現状は?
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気候変動の現状
世界的な問題となっている気候変動の影響の一つに、「気温上昇」が挙げられます。
世界の年平均気温を見ると19世紀後半以降100年あたり約0.72℃の割合で上昇しています。また21世紀末(2081〜2100年)における世界の年平均気温は、20世紀末(1986年〜2005年)と比較して、後述するRCP2.6シナリオで0.3〜1.7℃、RCPC8.5シナリオで2.6〜4.8℃の上昇が予測されているのです。
気温上昇の他にも、「海水温の上昇」「北極海の海氷減少」「熱帯低気圧の最大風速及び降雨量増加」などが将来的に懸念されています。
RCPシナリオとは
気候変動の将来予測に用いるシナリオとして、将来の放射強制力の違いに応じて4つのシナリオを用いています。
将来の放射強制力の違いに応じて、RCP2.6、RCP4.5、 RCP6.0、RCP8.5の4種類があり、RCPの後の数値が大きいほど2100年の放射強制力が大きくなります。
(出典:気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018 「〜日本の気候変動とその影響〜」)
日本における気候変動
日本における気候変動を見ると、世界よりも早いペースで年平均気温が上昇しています。長期的なデータでは100年あたり1.19℃の上昇が見られており、深刻な問題です。
また、「真夏日・猛暑日の日数増加」も進行しています。
日最高気温30℃以上の真夏日と、日最高気温35℃の猛暑日の年間日数は、統計期間1931〜2016年で増加傾向が表れており、猛暑日は10年あたり0.2日の割合で増加しているのです。
その他にも、「強い雨の増加と降水日の減少」「積雪量の減少と内陸部での大雪増加」などが日本では発生しています。
(出典:気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018 「〜日本の気候変動とその影響〜」)
気候変動が日本に与える影響
気候変動が実際に日本に与える影響について解説します。
農業や林業、水産業への影響
気候変動は、各地域で育てられている農作物、水産物にも大きな打撃を与えます。
気温の上昇による作物の品質低下、栽培適地の変化などが発生するのです。
コメの収量・品質
気温上昇によるコメの白未熟粒(高温等の障害によりデンプンが十分に詰まらず白く濁ること)や、胴割粒(高温により亀裂が生じること)の発生等、コメの品質低下が全国で確認されています。
また、高温で二酸化炭素濃度の高い環境では、コメの品質に重要な指標である整粒率(整った米粒の割合)が低下することがわかっているのです。
果実の品質や栽培適地への影響
高温・少雨が果樹生産に及ぼす影響として、強い日差しと高温による日焼け果物の発生、高温が続くことによる着色不良等が知られています。主にぶどう、りんご、かき、温州みかんで影響が報告されています。
将来は、温州みかんやぶどう等の栽培適地が変化すると予測できます。
サンマの南下の遅れ
秋刀魚の来遊量(回遊魚が来る量)を予測するモデルに温暖化後の海面水温のデータを組み込んで解析した結果、サンマの南下が遅くなる可能性が指摘されています。
さらに、温暖化に伴い、サンマの来遊時期が遅くなると水揚げされるサンマの体重が徐々に減少する可能性もあるのです。
自然生態系への影響(予測)
自然形態系への影響として、植生や野生動物の分布の変化が確認されています。
渡り鳥の経路が変化
日本で繁殖する猛禽類の一種であるハチクマは、秋に日本列島を西に進み、五島列島から東シナ海を横断して中国に移動します。
ハチクマの渡りの経路の将来変化を評価した研究によると、秋の東シナ海では、ハチクマにとって追い風となる北東風が変化。21世紀半ばにはハチクマの渡りに適している空域の多くが秋の東シナ海から失われ、21世紀末には東シナ海が渡りに適した空域から外れることが予測されています。
竹林の拡大
西日本で大きな問題となっている放棄竹林ですが、気候変動が進むと、東日本や北日本でも竹林が定着し、生態系・生物多様性や里山管理に悪影響を及ぼす可能性があります。
現在、東日本でモウソウチクとマダケの生育に適した土地の割合は「気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018」によると35%です。しかし、2℃上昇で51〜54%、4℃上昇では77〜83%まで増加し、北限は最大500km進んで稚内に到達すると予測されています。
藻場の衰退、喪失
海水温の上昇によって、沖合・沿岸域では、水産生物の産卵場・餌場・回遊経路が変化して分布に直接影響を及ぼすことが考えられます。
また、浅場では、藻場・干潟の分布域や構成種の減少等に伴う産業等への影響も心配の一つとなっているのです。
2013年には、九州北部から山口県に至る約200kmの海岸線沿いでアラメ・カジメ場の大規模な衰退減少が発生しました。高水温が原因と考えられ、日本で初めて大規模かつ急激な藻場の衰退事例と言われています。
私たちの暮らしへの直接的な影響
気候変動は、様々な生産・販売活動、身体的な影響も引き起こします。
熱中症の増加
熱中症による死亡者数は増加傾向にあり、特に記録的な猛暑となった2010年には、過去最多の死亡者数となっています。将来予測として、21世紀半ばの熱中症搬送者数は、現状と比較して、全国的に増加しており、特に東日本以北で2倍以上増加することが予測されています。
災害の増加
気候変動によって豪雨の増加傾向が見られており、これに伴った土砂災害の激甚化・形態の変化が懸念されています。例えば、深層崩壊の増加による大規模な被害、河川が堰き止められることによる天然ダムの形成やその決壊による洪水被害などが挙げられます。
2017年の九州北部豪雨災害も、広範囲にわたる斜面崩壊や土石流が直接的な原因となりました。
将来、気候変動によって豪雨の頻度・強度が増加することによって、同様の甚大な被害が各地で生じることが懸念されています。
また、台風による高潮についても、将来的な東日本での高潮偏差が増加していることも懸念材料です。
(出典:気候変動の観測・予測及び影響評価統合レポート2018 「〜日本の気候変動とその影響〜」)
気候変動による影響について知り、私たちができることを考えよう
気候変動は、私たちが考えている以上に、多様な側面で影響を及ぼします。
まずは、今後起こり得る影響をしっかりと把握した上で、気候変動を抑制する取り組んでいくことが世界レベルで求められます。
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