難民

世界の難民の現状は?平和のために私たちができることはあるのか

世界には多くの難民が存在しているということは、テレビなどのニュースで知っていても、

  • 世界のどこに難民が存在しているのか
  • どのくらいの人数が、なぜ難民となってしまったのか

というような具体的なことを知らない人は多いと思います。

そこでこの記事では、難民に関するデータや現状を明らかにし、苦しんでいる人々に対して、私たちに何ができるのかなどを説明します。

世界の難民問題の原因や解決策とは?受け入れ国での生活や日本の対応、支援協会の活動は?

また、どうしようもない理由で祖国を奪われた難民のために少しでも貢献したいという思いのある方は、難民支援に取り組む団体を応援してみませんか?

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世界のあちこちで難民が生まれている現状


今、この瞬間にも世界中で難民が増えています。
難民問題は、どのような国や地域で起きているのか見てましょう。

ロヒンギャ難民

ロヒンギャとは、ミャンマーの西部・ラカイン州に暮らす人々のことを言います。約100万人のイスラム系少数民族です。
彼らは国籍がなく、1990年代から数十年にわたって差別と激しい迫害に苦しめられています。

そのため多くの人が海外へ逃れ、難民となっています。
現在は、ラカイン州以外に

  • サウジアラビア
  • バングラデシュ
  • パキスタン
  • タイ
  • マレーシア
  • インド

などにも居住しています。

2017年にはラカイン州北部で激しい衝突が起こり、ロヒンギャの人々は一斉に隣国のバングラデシュへ避難を開始しました。
その結果、バングラデシュへは約70万人以上が避難することになり、そのうちの多くは女性や子どもでした。
難民キャンプは受け入れのキャパシティーを超えており、厳しい状況が続いています。

(出典:国連UNHCR協会 公式サイト)

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シリア難民

2011年のシリア危機の勃発を機に多くの難民が生まれ、シリア難民と呼ばれています。
内戦前のシリアの人口は約2,200万人でしたが、そのうちの半分に及ぶ約1,100万人の人々が国内外で避難生活を送っているのです。

海外に逃亡した難民は、主にトルコ、ギリシャで生活をしています。
逃亡先のトルコでは、初めは暖かく受け入れてくれたものの徐々に反感を買うようになりました。
そして数々の暴力事件も起こっているため、決して安全とは言い切れません。

また、トルコにも難民キャンプがありますが、約9割の人々が難民キャンプの外で暮らしています
難民キャンプでは食料が支給されますが、外で生活していると、自分たちで家を借り、食べ物を得なければなりません。

そのため、トルコの最低時給以下の安い給料で働きながら生活をしています。
しかし、貯金が底をついてトルコで生きていけなくなり、危険なシリアに戻っていく人々も多いのです。

(出典:国連UNHCR協会 公式サイト)

イエメン難民

イエメンは、2015年に内戦が勃発し、人口の約3分の2の人々が外部からの支援に依存しなくてはならなくなりました。
そして約300万人はイエメンでの住み慣れた家から避難を余儀なくされ、難民となったのです
イエメンから逃れた人々の中には、海を渡り韓国の済州島まで逃れた人もいます。

イエメン難民が誕生したことで、とにかく問題視されているのが支援活度の資金不足です。
資金さえあれば多くの難民の人々の命が助かるのだと考えると、ほんの少額でも寄付することで何かが変わるのではないでしょうか。

(出典:国連UNHCR協会 公式サイト)

南スーダン難民

南スーダンは、2011年にスーダン共和国から独立した新しい国家です。
元々長い内戦が続いていましたが、建国5周年記念の後、大統領と前第一副大統領の支持者たちが武力闘争を行い、情勢は一気に悪化しました

結局、南スーダンを逃れた難民は100万人を超えています。

多くの難民が、以下の国に避難し、難民生活を送っています。

  • ウガンダ
  • エチオピア
  • ケニア
  • コンゴ共和国
  • 中央アフリカ共和国

たどり着いた難民たちは、数日間水も食料もなく、疲れ果てていたそうです。
紛争による治安の悪化だけでなく、深刻な食料不足も続いているとのことで、事態は緊急を要します。

(出典:国連UNHCR協会 公式サイト)

難民問題を解決し平和な世界のために必要なこととは

難民問題を解決し、平和な世界を実現するためには、何が必要なのでしょうか。
一般的に難民を生み出してしまう根本的な原因は、3つあると言われています。

内戦や迫害

世界全体の中でも、最も難民が増加している原因です。
この原因による難民の数は年々増えており、まだまだ解決には至りません。

汚職や腐敗などの政治問題による人権侵害

為政者の汚職や欲望により荒廃してしまった国では、多くの人が生活できる場を求め、祖国から逃げだしています。

環境や天候の変動

国連が定めている難民の定義には該当しませんが、干ばつや洪水などで生命の危機にさらされて祖国を逃れることも、難民となり得る一つの原因です。

このような状況の中で、私たちに難民を救うことはできないでしょうか。内戦が発生する原因は、宗教間の対立などもありますので、間に入ることはできないかもしれません。
しかし、難民となってしまった人々に対し、彼らに最低限の生活を送ってもらうための補助や支援はできるはずです。

世界の難民の人々のために私たちにできることとは

世界中で苦しんでいる難民の人々のために、今、私たちにもできることがあります。
そのために、まず難民キャンプなどで行われている支援活動を見てましょう。

難民キャンプで行われている支援活動

世界の難民キャンプでは、様々な支援活動が行われています。
それぞれ見ていきましょう。

教育や職業訓練の支援

難民となったのち、自国に帰還して以前の暮らしに戻るまでに、長ければ10年以上かかる場合もあります。
そのなかで大きな課題となるのが子どもたちへの教育です。

子どもは必要なことを学び、いずれ自分でお金を稼がなくては避難先を出たあとも困ってしまいます。
大人になってから仕事に就くためにも教育は必要となり、難民キャンプでは教育支援、職業訓練なども行っています。

教育支援では、難民キャンプに学校を設立し、読み書きや計算だけでなく、コミュニティー活動や、スポーツの場なども提供されている場所があります。
私たちの寄付で子どもたちの教科書代をまかなえれば、難民の将来を作っていくことができます。

食事や栄養面での支援

難民には通常1日一人当たり大体1,900カロリー分の食物支給が行われます。
食事の内容は米やトウモロコシや豆など、地域によって異なりますが、妊娠中の女性や子どもには特別な補助食も与えられます。

また、栄養失調の状態にある人には、高タンパク・高カロリーであることが必要なため、特別な対処が必要です。

(出典:国連UNHCR協会 公式サイト)

衛生面を改善する支援

難民キャンプで、最低限の衛生を確保するためにはトイレの設置と汚水処理が大切です。

その他にも、

  • 衛生用品を購入するための引換券や、少額の現金支給
  • シャワー、洗濯場などの設置
  • 病気の流行を防ぐための、衛生指導
  • 飲料水用のフィルターを提供し、きれいな水を飲めるようにする

などが行われています。

蚊やハエ、南京虫やネズミなどは汚い場所に住み着いてしまう害虫です。
感染症などを媒介する可能性もあるため、衛生面に気を配っていかなければなりません。

医療面での支援

緊急事態では、多くの病人が発生してしまいます。
難民キャンプでは将来への不安や人口過密によりストレスが貯まったり、食料不足や不衛生な水などにより病気を患ってしまう可能性が高くなります。
また、その環境下ではコレラや肺炎、はしか、マラリア、栄養失調などの病原菌も蔓延しており、難民の人々は常にこれらの病気と隣合わせの危険な状況で過ごしています

こうした環境で暮らす人々へは、以下のような支援が行われています。

  • 保健センターの設置
  • 医療品や医療器具などの提供
  • 予防接種の実施
  • 心のケアのためのカウンセリング

しかし、現状は資金が常に不足しており、十分な支援は行き届いていない状態です。

現地の支援活動をサポートするために私たちができること

今もなお、難民キャンプで多くの人が暮らしており、それをサポートする団体も日々活動しています。

しかし、それらの支援は慢性的に不足している状態です。
もう少しワクチンの数があれば、食料が全員に行き渡れば、衣料品などがあと少し手に入れば、救える命があるかもしれません。

私たちが、直接現地に行き支援に参加するのは難しいのですが、インターネットを通じて簡単にできる支援できる方法が「寄付」です。
寄付には毎月定額の寄付を継続して行う方法や、寄付したいときだけ行う方法などがあり、いずれも少額から行うことが可能です。

一人の寄付が少なくても、大勢の寄付が集まれば何百人、何万人の難民を救える力となります
「機会があれば・・・」と先延ばしにするのではなく、思い立ったときに行動することが大切です。

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難民の現状を知り、1人でも多くの人を救うためにできることを考えよう


難民キャンプでは、祖国で住むことができなくなり、不安で、様々な物が不足した生活を送る人々がいます。
彼らは劣悪な環境で過ごしており、病気や死と隣り合わせの生活を送っています。

寄付というちょっとしたアクションで救える命があることを、一度じっくりと考えてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人
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