Other

トランスジェンダーが仕事で直面する課題とは?当事者の仕事の現状と企業の仕事の取り組み事例を解説

  • 2026年5月25日
  • 2026年5月29日
  • Other

「自分の性自認を会社にどう伝えればいいのか」「履歴書の性別欄はどう書くべきか」——トランスジェンダーの方が仕事を探したり、いまの仕事を続けたりするなかで、仕事に関するこうした悩みに直面することは少なくありません。

一方で、企業の人事担当者からも「社員から仕事上の相談を受けたが、何から手をつければいいかわからない」という声が増えています。

本記事は、トランスジェンダーと仕事をめぐる悩みと打ち手を、両側からまとめます。

そもそもトランスジェンダーという言葉の意味については 【簡単に理解】トランスジェンダーとは?意味とよくある疑問をやさしく解説 で、性同一性障害との違いやLGBT全体での位置づけについては トランスジェンダーとは?意味や性同一性障害との違いについて で詳しく解説しています。
基礎知識についてはこの2記事をあわせてご覧ください。

本記事では「仕事」というテーマに焦点を絞り、当事者の方が抱える具体的な悩みと、企業が実際に取り組んでいる対応事例の両面から、現状と打ち手を整理していきます。

  • ・トランスジェンダーが仕事で直面する現状
  • ・トランスジェンダー当事者が仕事で抱える5つの悩み
  • ・仕事探し・転職で当事者ができる5つの工夫
  • ・企業に求められる対応
  • ・仕事に関わる法律・制度の動向
目次

トランスジェンダーが仕事で直面する現状とは

結論からお伝えすると、トランスジェンダーの方は仕事探し・仕事の現場の双方で、シスジェンダーの方には見えにくい数多くの障壁に直面しています。
まずは公的・準公的な調査データをもとに、現状を客観的に確認していきましょう。

仕事における離職・転職の経験

認定NPO法人 虹色ダイバーシティが毎年実施している全国アンケート「niji VOICE 2023」では、LGBTQ当事者2,000名以上の仕事や暮らしの実態が報告されています。同調査では、トランスジェンダー当事者の方がシスジェンダーの当事者と比較しても、仕事における離職・転職の経験率が高い傾向にあること、仕事の現場で精神的不調を抱える割合が高いことが繰り返し示されています。今の仕事に長く留まりにくいという事実は、トランスジェンダーが仕事を選び・続ける際の最初の論点です。

背景には、外見や声と戸籍上の性別が一致しないことで生じる採用時の違和感、入社後の仕事の現場で使うトイレや更衣室といった日常設備、健康保険証の氏名表記など、仕事を取り巻く多層的な要因があります。
(出典:認定NPO法人 虹色ダイバーシティ「niji VOICE 2023 報告書」)

仕事の場でのカミングアウトの状況

同じくniji VOICEシリーズの結果では、いまの仕事の現場で自分の性自認を「誰にも開示していない」と回答するトランスジェンダー当事者は依然として多数派です。開示している場合でも、仕事上のすべての関係者ではなく、信頼できる同僚の一部にとどまるケースが目立ちます。

開示できない理由として挙げられるのは、ハラスメントへの不安、人事評価や仕事の配属への影響、アウティング(本人の了解なく第三者に伝えられること)への懸念です。つまり「言えない」のではなく「言えない構造」が仕事の現場にあることが、データから浮かび上がっています。

仕事中のハラスメント・差別の経験

厚生労働省が公表している「職場におけるダイバーシティ推進事業」関連の調査でも、仕事の現場で性的指向や性自認に関するハラスメントを受けた、もしくは見聞きしたという回答が一定割合あることが示されています。

法律上も、2020年6月に施行されたパワーハラスメント防止措置(いわゆるパワハラ防止法)により、性的指向・性自認に関する侮辱的な言動やアウティングが、仕事の場における「パワーハラスメント」に該当することが明確化されました。
(出典:厚生労働省「職場におけるダイバーシティ推進事業」)

  • ・トランスジェンダー当事者は仕事における離職・転職の経験率が高く、仕事の現場で精神的不調を抱える割合も高い傾向がある
  • ・性自認を仕事の現場で開示していないトランスジェンダー当事者は依然として多数派で、仕事上の開示範囲も限定的
  • ・仕事の場での性的指向・性自認に関する侮辱的な言動やアウティングは、パワハラ防止法上のハラスメントに該当する

トランスジェンダー当事者が仕事で抱える5つの悩み

ここからは、当事者の方が具体的に仕事のどの場面で困りごとに直面するのかを、5つの代表的なテーマに沿って見ていきます。仕事探しの入口から、入社後の日々の仕事の場面まで、論点を順に追います。

仕事への履歴書・職務経歴書の性別欄

仕事探しの場面でもっとも最初に壁となるのが、応募書類の性別欄です。厚生労働省が示す新しい標準的な履歴書様式(2021年4月以降)では、性別欄は「任意記載」となり、男女のいずれかへの○の記入は求められなくなりました。

とはいえ、企業側のフォーマットによってはいまだに男女二択を求める書式が残っており、戸籍と性自認が一致しないトランスジェンダーの方にとっては、仕事を探す書き始めの段階で大きな心理的負担となります。
(出典:厚生労働省「新たな履歴書の様式例(2021年4月)」)

仕事の面接でのカミングアウト

仕事の面接では、外見と戸籍上の名前が一致しない場合に「説明したほうがいいのか」と悩む方が少なくありません。法令上は、性自認や病歴の質問は仕事の適性・能力に関係のない事項として、求職者本人の自由意思に反して聞かれるべきではないとされています。厚生労働省も「公正な採用選考の基本」のなかで、本人に責任のない事項やジェンダーに関わる事項を、仕事の採用基準にすることを避けるよう、企業に強く促しています。

当事者の方の対処法としては、仕事を得るために必ずしも開示が必要ではないと知っておく、開示する場合は事前に伝える内容と範囲を整理しておく、といった選択肢があります。
(出典:厚生労働省「公正な採用選考の基本」)

仕事で使う通称名・健康保険証・社内システム

仕事を始めた後にまず実務的な壁となるのが、健康保険証や社員証、メールアドレスなどに表示される氏名です。多くのトランスジェンダー当事者は、戸籍上の名前と日常の仕事で使用する通称名が異なるため、仕事上のシステム表示でどちらが出るかが、本人の心理的安全性に直結します。

健康保険証については2017年以降、申請により表面に通称名を記載できる運用が広がりました。仕事上の社内システム表示氏名についても、人事システムの設定変更で柔軟に対応する企業が増えています。

仕事中のトイレ・更衣室・服装

仕事の場面でもっとも報道で取り上げられやすいのが、トイレや更衣室といった区分された設備の利用です。2023年7月11日には、最高裁判所が経済産業省で仕事をしていたトランスジェンダー女性職員の女性用トイレ使用制限について「違法」とする判決を下しました。

この判決は、仕事をしている本人の個別事情を十分に踏まえずに一律の制限を続けたことを問題視したもので、官民の人事実務に大きな影響を与えています。すべての仕事の現場に同じ対応を一律に求める判決ではない点には注意が必要ですが、企業が説明会開催から年単位で仕事上の運用を見直していなかった点を「妥当性を欠く」と評価したことの意義は大きいといえます。
(出典:最高裁判所第三小法廷 令和5年7月11日判決(経済産業省事件))

仕事の場でのハラスメント・アウティング

仕事の場でカミングアウトをした相手が、本人の了解なく別の同僚に話してしまう「アウティング」も、深刻なハラスメントです。前述のとおりパワハラ防止法により、アウティングは仕事の場における「個の侵害」に該当し得るパワーハラスメントの一形態として明確に位置づけられました。

当事者の方にとっては、開示の範囲・伝え方・記録のとり方を事前に相談できる窓口があるかどうかが、安心して仕事を続けるための大きな分かれ目になります。仕事を選ぶ段階で、こうした窓口の有無まで含めて企業を見ておくと、入社後の安定につながります。

  • ・仕事への応募書類の性別欄は任意化されたが、企業側のフォーマットが追いついていない場合がある
  • ・仕事の面接で性自認や病歴を問うことは「仕事の適性・能力に関係ない事項」として避けるべきとされている
  • ・仕事中の通称名の使用やトイレ利用は、本人の希望と仕事の現場の状況を踏まえて個別に協議することが重要
  • ・仕事の場でのアウティングはパワハラ防止法上のハラスメントに該当し、仕事上の相談窓口の整備が欠かせない

仕事探し・転職で当事者ができる5つの工夫

次に、当事者の方が仕事への応募から入社後までの段階で取れる具体的な選択肢を整理します。
「正解」が一つに決まる話ではありませんが、仕事探しの選択肢を知っておくこと自体が大きな安心材料になります。

仕事先のLGBT理解度を見極める

仕事を選ぶ際に企業のLGBTQ+対応状況を判断する目安として、もっとも知られているのが一般社団法人 work with Prideが運営する「PRIDE指標」です。

2024年度は、過去最多となる900社以上の企業・団体が認定を受けています。指標は方針、当事者コミュニティ、啓発活動、人事制度、社会貢献の5項目で評価されるため、仕事先の対応がどの段階にあるかを外部から比較しやすくなっています。

ただし、認定の有無だけで仕事先を判断するのではなく、求人ページの記載や、企業の中の人によるブログ・SNS発信もあわせて見ることをおすすめします。
(出典:一般社団法人 work with Pride「PRIDE指標2024」)

LGBTQ+特化型の仕事探しサービスを使う

一般の仕事探し・転職サイトに加えて、LGBTQ+当事者向けに求人を集めた仕事探しの専門サービスも複数存在します。これらのサービスでは、求人を出す企業がLGBTQ+対応に関する自社方針を明示する必要があるため、仕事への応募前に企業のスタンスを確認しやすいというメリットがあります。

仕事用の履歴書・職務経歴書の書き方

仕事への応募書類の性別欄については、空欄のまま提出する、自分の性自認で記入する、あえて記載する場合は補足欄で説明する、といった選択肢があります。厚生労働省の新様式に従う企業であれば、空欄での提出にも問題はありません。仕事を得るために性別を必ず明示しなければならない、というルールは存在しません。

通称名で仕事に応募する場合は、入社後の手続きをスムーズにするためにも、戸籍名と通称名の関係を内定後の段階で人事に丁寧に伝えることが大切です。

仕事の面接前に確認しておきたいこと

仕事の面接前には、求人票や採用ページに「ダイバーシティ&インクルージョン」「LGBTQ+」などの記載があるか、PRIDE指標などの認定を受けているか、就業規則やハラスメント窓口の情報を公開しているか、といった点を可能な範囲で確認しておきましょう。確認できない情報は、仕事の面接の場で「御社のダイバーシティに関する取り組みについて教えてください」と質問する切り口でも十分です。

仕事で困ったときの相談窓口

仕事の悩みを一人で抱え込まずに済む環境を整えておくことも大切です。

主な相談先には、各都道府県・政令市の「人権相談窓口」、厚生労働省委託の「総合労働相談コーナー」、よりそいホットライン(LGBTQ+専門ライン)などがあります。NPO・支援団体としては、虹色ダイバーシティ、認定NPO法人ReBit、NPO法人 共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワークなどが情報発信や仕事の相談支援を行っています。

寄付やボランティアで応援したい場合は、gooddoマガジンの 団体を探すページ から、テーマ別に支援先を検索できます。

  • ・PRIDE指標やLGBTQ+特化型の仕事探しサービスを活用すれば、仕事への応募前に企業のスタンスを確認しやすい
  • ・仕事用の履歴書の性別欄は空欄での提出も可能。通称名は内定後に丁寧に共有することが望ましい
  • ・仕事の悩みは公的相談窓口や専門NPOへ早めに相談することが、安心して仕事を続けられる環境づくりにつながる

企業に求められる対応【人事担当者向け】

ここからは、企業の人事・労務・ダイバーシティ担当者の方に向けて、トランスジェンダーの仕事まわりで優先度の高い対応領域を5つに整理します。
すべてを一度に整える必要はなく、自社の仕事の現状に合わせて段階的に進めることが現実的です。

採用フロー:仕事への応募書類と面接質問の見直し

最初に着手しやすいのが、仕事への応募書類と面接質問の見直しです。

厚生労働省の標準履歴書様式の趣旨を踏まえ、社内応募フォーマットから性別欄を任意化、または削除することが、いま多くの企業で進んでいる対応です。仕事の面接でも、性自認・性的指向・家族構成・健康状態など、仕事の遂行能力と関係のない事項を質問しない方針を、面接官向け研修で徹底することが重要です。

仕事中の通称名運用と人事システムの整備

通称名で仕事をすることを希望する社員に対しては、社内メール・名刺・社員証・座席表・人事評価システムなど、仕事で使うあらゆる場面で通称名を一貫して使えるよう、人事システムの設計を見直す必要があります。

健康保険証や年金関係の手続きなど、戸籍名が必要な書類との切り分けをマニュアル化しておくと、仕事の現場の担当者が一人で判断に迷う場面を減らせます。

仕事中のトイレ・更衣室・健康診断

2023年の最高裁判決を踏まえ、仕事中のトイレや更衣室の利用方針については、本人の希望・仕事の現場の理解状況・施設の状況を踏まえて個別に協議するプロセスが推奨されます。一律のルールで仕事中の処遇を固定せず、定期的に見直す姿勢を明文化しておくことが、訴訟リスクを下げる観点でも実務上のポイントです。

仕事で受ける健康診断についても、検査項目・受診形態・更衣動線などについて、本人と医療機関に事前相談できる窓口を用意しておくと安心です。

仕事上の就業規則・社内ガイドラインの整備

LGBT理解増進法(2023年6月施行)では、事業主に対して仕事の場における「就業環境の整備」「相談機会の確保」「研修・啓発」が努力義務として規定されました。法律上の罰則はありませんが、法施行を契機に就業規則・服務規律・ハラスメント防止規程を見直し、仕事における性的指向や性自認に関する差別やアウティングの禁止を明文化する企業が増えています。

併せて、仕事を支える配偶者休暇・慶弔休暇・育児休業などの福利厚生制度を同性パートナーにも適用する例も広がってきました。
(出典:性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(LGBT理解増進法、2023年6月23日施行))

仕事の場での研修・相談窓口の設置

制度を整えても、仕事の現場の理解が追いつかなければ運用は機能しません。全社員向けの基礎研修、管理職向けのケース研修、人事担当者向けの実務研修の3層構成で、定期的にアップデートしていくことが効果的です。社外の専門NPOによる研修プログラムを活用することで、最新の知見と仕事の当事者視点を取り入れることもできます。
仕事の悩みを話す相談窓口は、社内窓口に加えて社外窓口(外部EAPや専門NPO)を併設すると、社内に開示したくないケースにも対応できます。

  • ・仕事への応募書類の性別欄任意化と、仕事の面接官向け研修の整備は着手しやすい第一歩
  • ・仕事中の通称名運用・トイレ利用・健康診断は、一律ルールではなく個別協議のプロセスを明文化することが重要
  • ・LGBT理解増進法を契機に、仕事上の就業規則・福利厚生・相談窓口の見直しを進める企業が増えている

トランスジェンダーが仕事しやすい職場づくりに取り組む企業の事例

社外公開されている情報をもとに、トランスジェンダーが仕事をしやすい職場づくりに取り組む企業の方向性を見ていきましょう。

PRIDE指標「ゴールド」認定企業の共通点

PRIDE指標で最上位のゴールドを獲得している企業に共通するのは、(1)経営トップによる差別禁止メッセージの発信、(2)当事者を含む社内コミュニティ(ERG)の運営、(3)同性パートナー向けの福利厚生適用、(4)性別移行に関する仕事上の社内ガイドラインの公開、(5)社外NPOとの継続的な連携、の5点です。

業種を問わず、これらをセットで進めている企業が、トランスジェンダーが仕事をしやすい職場として高評価を得ている傾向があります。

gooddoマガジンが紹介する仕事の取り組み事例

gooddoマガジンの 企業事例カテゴリ では、社会課題に取り組む企業の最新の仕事の活動を継続的に紹介しています。

トランスジェンダーに限らず、ダイバーシティ&インクルージョンの観点で参考になる仕事の事例も多く掲載されているため、自社の仕事の取り組みを設計する際のベンチマークとして活用いただけます。
また、関連サービスの discover.gooddo.jp では、社会課題に向き合う企業の仕事の取り組みをテーマ別に検索できます。

  • ・PRIDE指標ゴールド企業に共通する5つの取り組みは、トランスジェンダーが仕事をしやすい職場づくりのチェックリストとして活用できる
  • ・gooddoマガジン「企業事例」とdiscover.gooddo.jpでは、ベンチマークとなる仕事の取り組み事例を確認できる

仕事に関わる法律・制度の動向

ここ数年で、トランスジェンダーと仕事をめぐる法制度は大きく動いています。当事者の方も人事担当者の方も、仕事に関わる最低限おさえておきたい4つを整理します。

LGBT理解増進法(2023年6月23日施行)

正式名称は「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」です。罰則のない理念法ですが、国・自治体・事業主に対して、仕事や日常での性的指向やジェンダーアイデンティティへの理解増進に関する施策を講じる努力義務を定めています。事業主には、仕事の場での研修・啓発、仕事上の相談機会の確保、仕事の就業環境の整備が求められます。

経済産業省事件・最高裁判決(2023年7月11日)

経済産業省で仕事をしていたトランスジェンダー女性職員に対する女性用トイレ使用制限を「違法」と判断した、トランスジェンダーの仕事における処遇に関する初の最高裁判決です。仕事中の本人の個別事情を踏まえずに一律の制限を継続したことが、人事院の判定を「著しく妥当性を欠く」ものとして退ける根拠とされました。

性同一性障害特例法と2023年最高裁決定

「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(2003年成立・2004年施行)は、戸籍上の性別変更の要件を定めた法律です。2023年10月25日には、最高裁大法廷が同法の「生殖腺除去要件(いわゆる手術要件)」を憲法13条に違反すると判断しました。今後、関連する要件の見直しが議論されており、仕事上の戸籍名と通称名の運用設計にも影響します。
(出典:最高裁判所大法廷 令和5年10月25日決定(性同一性障害特例法 生殖不能要件違憲決定))

自治体パートナーシップ制度

地方自治体が独自に運用する「パートナーシップ宣誓制度」は、2015年に渋谷区・世田谷区で始まって以降、全国に広がり、2024年時点で人口カバー率が9割を超える水準まで達したと報じられています。家族としての公的証明にはなりませんが、医療現場での説明同意や、仕事を支える企業の福利厚生制度の適用判断などに活用されています。LGBTQ+全般の基礎知識や仕事との関わりを知りたい方は、LGBT・ジェンダー平等カテゴリ もあわせてご覧ください。

  • ・LGBT理解増進法により、事業主には仕事の場での研修・啓発・相談機会の確保・就業環境の整備が努力義務化された
  • ・2023年7月の最高裁判決は、仕事中の一律のトイレ使用制限を違法と判断し、仕事の人事実務に大きな影響を与えた
  • ・性同一性障害特例法の手術要件は2023年10月に違憲と判断され、関連要件の見直しが仕事上の通称名運用にも影響する
  • ・自治体パートナーシップ制度は全国に広がり、仕事を支える企業の福利厚生制度の適用判断にも活用されている

一人ひとりの理解で、誰もが自分らしく仕事ができる社会へ

トランスジェンダーと仕事をめぐる課題は、当事者一人の努力でも、企業一社の取り組みでも解決しきれない、社会全体で取り組むべきテーマです。

当事者の方は一人で仕事の悩みを抱え込まず、信頼できる相談窓口や支援団体に話してみることが状況を整理する大きな一歩になります。

人事担当者の方は、完璧な制度を一気に整えるのではなく、仕事への応募書類の見直しや研修の実施など、着手しやすい一歩から始めることが現実的です。

そして一般の読者の方も、トランスジェンダーと仕事に関する正しい知識をアップデートし続け、関連団体への寄付やボランティアといった形で活動を応援することができます。誰もが自分らしく仕事ができる社会を、一人ひとりの理解と行動で前へ進めていきましょう。

仕事に関する関連情報・支援の輪を広げるには

gooddoマガジンでは、トランスジェンダーと仕事をはじめ、LGBTQ+やジェンダー平等にまつわる社会課題について、最新のデータと事例を発信しています。あわせて、仕事の現場での支援活動について寄付やボランティアで関連団体を応援したい方は、団体検索ページから支援先を探すことができます。
・トランスジェンダーに関する記事一覧
・LGBT・ジェンダー平等カテゴリ
・支援できる団体を探す
・社会課題に取り組む企業の事例

この記事を書いた人
gooddoマガジンはソーシャルグッドプラットフォームgooddo(グッドゥ)が運営する社会課題やSDGsに特化した情報メディアです。日本や世界の貧困問題、開発途上国の飢餓問題、寄付や募金の支援できる団体の紹介など分かりやすく発信しています。 なお、掲載されている記事の内容に関する「指摘・問い合わせ」「誤字脱字・表示の誤りの指摘」につきましては、こちらの報告フォームよりご連絡ください。

- gooddoマガジン編集部 の最近の投稿