世界には多くの生物が存在していますが、その中には絶滅の危機に瀕している種もいます。
日本だけでもその数は非常に多く、定期的に調査や研究が行われ、その生物の状況についてレッドリストにまとめられています。
この記事ではレッドリストは何か、陸の絶滅危惧種にはどんな生物がいるのか紹介します。
陸の絶滅危惧種とは?レッドリストにある動物の種類・数、原因と対策についても紹介
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絶滅危惧種をまとめたレッドリスト
現在、この地球には人間を含め様々な生物が存在しており、海や山、空、川、地中といった場所で、温度や湿度などその環境に合わせて生活しています。
しかし、その環境や生息場所が私たち人間の生活によって奪われている生物もいます。
海洋汚染による環境の悪化や森林伐採などによる森の減少、土壌汚染、あるいは地球温暖化による気温の上昇や気候変動による洪水、干ばつ、森林火災など生物の生息域を脅かす様々な要因を生み出しています。
そのような要因で絶滅のおそれがある種「絶滅危惧種」に指定される生物の中には、今も個体数を減らしているものもいます。
ただ生物全てを常に観察し調査できるわけではなく、どれだけの種が絶滅に瀕しているのか、どのような状況になっているのかなど把握するのは困難であり、既に絶滅してしまった種もいる可能性もあります。
そういった絶滅危惧種を保護するためには、その種の現在の状態を調査し、まとめる必要があります。そのため絶滅危惧種を含む生物を調査し、評価してまとめたのが「レッドリスト」です。
環境省による日本版レッドリスト
レッドリストは本来自然及び天然資源の保全に関する国際同盟(通称:国際自然保護連合/IUCN)という組織が情報を集め、取りまとめています。
この組織は自然及び天然資源の保全に関わる国家や政府機関、国内及び国際的非政府機関の連合体として、全地球的な野生生物の保護、自然環境・天然資源の保全の分野で専門家による調査研究を目的として活動しています。
また関係各方面への勧告・助言、開発途上地域に対する支援などの実施やワシントン条約においては締約国の意思決定に資する科学的な情報提供、ラムサール条約においては事務局業務を担っています。
IUCN版のレッドリストには2019年時点で112,432種がこのリストに記載されており、そのうち30,178種が絶滅危惧種として登録されました。
しかしこれらはあくまで世界全体を対象とした研究による評価です。
各国の絶滅危惧種の調査や保護はその土地及び周辺の生物を中心として行われるため、全てのデータが必要というわけではありません。
そのため、その国の政府や地方自治体、NGOなどの支援団体によって独自にレッドリストが作成されることもあります。
日本国内のレッドリストも環境省や都道府県、市町村などによって作られています。
2019年に発表された第4次レッドリストの改訂版で絶滅危惧種として評価された生物の合計は3,732種であることが明らかになりました。
この評価の分類はIUCNでも環境省でも同じ基準で行っています。絶滅危惧種で言えば、全部で4種類に分類しています。
絶滅の危機に瀕している種を絶滅危惧I類とし、その中でごく近い将来野生での絶滅の危険性が高いものを絶滅危惧IA類(CR)、IA類ほどではないが危険性が高いものを絶滅危惧IB類(EN)に分類します。
また絶滅の危機が増大している種については絶滅危惧II類(VU)、現時点では絶滅の危険性は低いが、今後移行する可能性があるもの種を準絶滅危惧(NT)としています。
さらに陸の動物は大きく分けると哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、その他無脊椎動物の5種類に分けられます。
(出典:環境省「レッドリストのカテゴリー(ランク)」)
(出典:外務省「国際自然保護連合(IUCN)」,2019)
陸の絶滅危惧種の数や種類
日本における陸の動物の絶滅危惧種が相当数存在します。それぞれ分類されている評価ごとにどれだけの品種が指定されているのか、そこから紹介しましょう。
哺乳類であれば絶滅危惧IA類とIB類は同様に12種、絶滅危惧II類が9種、準絶滅危惧が18種登録されています。
鳥類は絶滅危惧種に指定されている種が多く、絶滅危惧IA類で24種、IB類で31種、II類で43種、準絶滅危惧で21種が評価されました。
爬虫類は絶滅危惧IA類が5種、IB類が9種、II類が23種、準絶滅危惧が17種です。
両生類に関しては絶滅危惧IA類が4種、IB類が13種、II類が12種、準絶滅危惧が22種と言う結果でした。
それぞれの種を具体的にリスト化したものが下記になります。
各種の絶滅危惧種一覧
哺乳類
日本名 | 学術名 |
---|---|
絶滅危惧 IA 類(CR) | |
センカクモグラ ダイトウオオコウモリ エラブオオコウモリ クロアカコウモリ ヤンバルホオヒゲコウモリ セスジネズミ オキナワトゲネズミ ツシマヤマネコ イリオモテヤマネコ ラッコ ニホンアシカ ジュゴン |
Mogera uchidai Pteropus dasymallus daitoensis Pteropus dasymallus dasymallus Myotis formosus Myotis yanbarensis Apodemus agrarius Tokudaia muenninki Prionailurus bengalensis euptilurus Prionailurus bengalensis iriomotensis Enhydra lutris Zalophus japonicus Dugong dugon |
絶滅危惧 IB 類(EN) | |
オリイジネズミ エチゴモグラ オガサワラオオコウモリ オリイコキクガシラコウモリ オキナワコキクガシラコウモリ リュウキュウテングコウモリ コヤマコウモリ Nyctalus furvus リュウキュウユビナガコウモリ ケナガネズミ アマミトゲネズミ トクノシマトゲネズミ アマミノクロウサギ |
Crocidura orii Mogera etigo Pteropus pselaphon Rhinolophus cornutus orii Rhinolophus pumilus pumilus Murina ryukyuana Miniopterus fuscus Diplothrix legata Tokudaia osimensis Tokudaia tokunoshimensis Pentalagus furnessi |
絶滅危惧 II 類(VU) | |
トウキョウトガリネズミ ヤエヤマコキクガシラコウモリ クビワコウモリ ウスリホオヒゲコウモリ ホンドノレンコウモリ クロホオヒゲコウモリ ヤマコウモリ モリアブラコウモリ オヒキコウモリ |
Sorex minutissimus hawkeri Rhinolophus perditus Eptesicus japonensis Myotis gracilis Myotis nattereri bombinus Myotis pruinosus Nyctalus aviator Pipistrellus endoi Tadarida insignis |
準絶滅危惧(NT) | |
コジネズミ ワタセジネズミ アズミトガリネズミ シコクトガリネズミ ミズラモグラ サドモグラ ミヤマムクゲネズミ リシリムクゲネズミ エゾナキウサギ サドノウサギ ツシマテン エゾクロテン ホンドオコジョ エゾオコジョ ニホンイイズナ(本州亜種) チョウセンイタチ ゼニガタアザラシ トド |
Mauremys japonica Gekko shibatai Gekko sp. 1 Gekko tawaensis Japalura polygonata ishigakiensis Cryptoblepharus nigropunctatus Plestiodon oshimensis Plestiodon stimpsonii Takydromus amurensis Cyclophiops herminae Dinodon rufozonatum rufozonatum Lycodon ruhstrati multifasciatus Pareas iwasakii Achalinus werneri Sinomicrurus japonicus boettgeri Sinomicrurus japonicus japonicus Protobothrops tokarensis |
爬虫類
日本名 | 学術名 |
---|---|
絶滅危惧 IA 類(CR) | |
マダラトカゲモドキ イヘヤトカゲモドキ クメトカゲモドキ ミヤコカナヘビ キクザトサワヘビ |
Goniurosaurus kuroiwae orientalis Goniurosaurus kuroiwae toyamai Goniurosaurus kuroiwae yamashinae Takydromus toyamai Opisthotropis kikuzatoi |
絶滅危惧 IB 類(EN) | |
アカウミガメ タイマイ ケラマトカゲモドキ オビトカゲモドキ センカクトカゲ ミヤコヒメヘビ シュウダ ヨナグニシュウダ ミヤコヒバァ |
Caretta caretta |
絶滅危惧 II 類(VU) | |
アオウミガメ |
Chelonia mydas mydas |
準絶滅危惧(NT) | |
ニホンイシガメ タカラヤモリ オキナワヤモリ タワヤモリ サキシマキノボリトカゲ オガサワラトカゲ オオシマトカゲ イシガキトカゲ アムールカナヘビ サキシマアオヘビ アカマダラ サキシマバイカダ イワサキセダカヘビ アマミタカチホヘビ ハイ ヒャン トカラハブ |
Mauremys japonica |
両生類
日本名 | 学術名 |
---|---|
絶滅危惧 IA 類(CR) | |
アベサンショウウオ ミカワサンショウウオ アマクササンショウウオ ツクバハコネサンショウウオ |
Hynobius abei Hynobius mikawaensis Hynobius amakusaensis Onychodactylus tsukubaensis |
絶滅危惧 IB 類(EN) | |
ハクバサンショウウオ |
Hynobius hidamontanus Hynobius katoi Hynobius takedai Babina holsti Babina subaspera Odorrana ishikawae Odorrana splendida Odorrana utsunomiyaorum Pelophylax porosus brevipodus Limnonectes namiyei Hynobius osumiensis Hynobius shinichisatoi Glandirana susurra |
絶滅危惧 II 類(VU) | |
オオダイガハラサンショウウオ |
Hynobius boulengeri Hynobius dunni Hynobius ikioi Hynobius tokyoensis Andrias japonicus Echinotriton andersoni Nidirana okinavana Odorrana amamiensis Odorrana narina Hynobius nebulosus Hynobius okiensis Onychodactylus kinneburi |
準絶滅危惧(NT) | |
イシヅチサンショウウオ |
Hynobius hirosei Hynobius kimurae Hynobius lichenatus Hynobius naevius Hynobius nigrescens Hynobius stejnegeri Hynobius tsuensis Salamandrella keyserlingii Cynops ensicauda Cynops pyrrhogaster Bufo gargarizans miyakonis Odorrana supranarina Pelophylax nigromaculatus Pelophylax porosus porosus Rana kobai Rana tagoi okiensis Rana tagoi yakushimensis Rana tsushimensis Rana uenoi Rana ulma Onychodactylus fuscus Onychodactylus intermedius |
鳥類両生類
日本名 | 学術名 |
---|---|
絶滅危惧 IA 類(CR) | |
ハクガン シジュウカラガン アカガシラカラスバト オガサワラヒメミズナギドリ クロコシジロウミツバメ コウノトリ チシマウガラス オオヨシゴイ トキ ヤンバルクイナ ヘラシギ カラフトアオアシシギ エトピリカ ウミスズメ ウミガラス カンムリワシ キンメフクロウ ワシミミズク シマフクロウ ミユビゲラ ノグチゲラ チゴモズ オガサワラカワラヒワ シマアオジ |
Anser caerulescens caerulescens Branta hutchinsii leucopareia Columba janthina nitens Puffinus bryani Oceanodroma castro Ciconia boyciana Phalacrocorax urile Ixobrychus eurhythmus Nipponia nippon Gallirallus okinawae Eurynorhynchus pygmeus Tringa guttifer Fratercula cirrhata Synthliboramphus antiquus Uria aalge inornata Spilornis cheela perplexus Aegolius funereus magnus Bubo bubo Ketupa blakistoni blakistoni Picoides tridactylus inouyei Sapheopipo noguchii Lanius tigrinus Chloris sinica kittlitzi Emberiza aureola ornata |
絶滅危惧 IB 類(EN) | |
ライチョウ カリガネ アカオネッタイチョウ キンバト ヨナグニカラスバト シラコバト コアホウドリ セグロミズナギドリ アカアシカツオドリ ヒメウ サンカノゴイ クロツラヘラサギ シマクイナ オオクイナ コシャクシギ リュウキュウツミ イヌワシ オガサワラノスリ チュウヒ クマタカ ブッポウソウ ヤイロチョウ アカモズ ナミエヤマガラ オーストンヤマガラ ハハジマメグロ ウチヤマセンニュウ オオセッカ モスケミソサザイ ホントウアカヒゲ アカコッコ |
Lagopus muta japonica Anser erythropus Phaethon rubricauda rothschildi Chalcophaps indica yamashinai Columba janthina stejnegeri Streptopelia decaocto decaocto Phoebastria immutabilis Puffinus lherminieri bannermani Sula sula rubripes Phalacrocorax pelagicus pelagicus Botaurus stellaris stellaris Platalea minor Coturnicops exquisitus Rallina eurizonoides sepiaria Numenius minutus Accipiter gularis iwasakii Aquila chrysaetos japonica Buteo buteo toyoshimai Circus spilonotus spilonotus Nisaetus nipalensis orientalis Eurystomus orientalis calonyx Pitta nympha Lanius cristatus superciliosus Poecile varius namiyei Poecile varius owstoni Apalopteron familiare hahasima Locustella pleskei Locustella pleskei Troglodytes troglodytes mosukei Luscinia komadori namiyei Turdus celaenops |
絶滅危惧 II 類(VU) | |
ウズラ トモエガモ ヒシクイ コクガン ツクシガモ アホウドリ ヒメクロウミツバメ ミゾゴイ ズグロミゾゴイ タンチョウ ナベヅル マナヅル シロチドリ セイタカシギ オオソリハシシギ ホウロクシギ アマミヤマシギ ツルシギ タカブシギ アカアシシギ タマシギ ツバメチドリ ズグロカモメ コアジサシ オオアジサシ ベニアジサシ エリグロアジサシ ケイマフリ カンムリウミスズメ サシバ オジロワシ オオワシ ダイトウコノハズク リュウキュウオオコノハズク オーストンオオアカゲラ クマゲラ ハヤブサ サンショウクイ イイジマムシクイ タネコマドリ アカヒゲ オオトラツグミ コジュリン |
Coturnix japonica Anas formosa Anser fabalis serrirostris Branta bernicla orientalis Tadorna tadorna Phoebastria albatrus Oceanodroma monorhis Gorsachius goisagi Gorsachius melanolophus Grus japonensis Grus monacha Grus vipio Charadrius alexandrinus dealbatus Himantopus himantopus himantopus Limosa lapponica baueri Numenius madagascariensis Scolopax mira Tringa erythropus Tringa glareola Tringa totanus ussuriensis Rostratula benghalensis benghalensis Glareola maldivarum Larus saundersi Sterna albifrons sinensis Sterna bergii cristata Sterna dougallii bangsi Sterna sumatrana Cepphus carbo Synthliboramphus wumizusume Butastur indicus Haliaeetus albicilla albicilla Haliaeetus pelagicus Otus elegans interpositus Otus lempiji pryeri Dendrocopos leucotos owstoni Dryocopus martius martius Falco peregrinus japonensis Pericrocotus divaricatus divaricatus Phylloscopus ijimae Luscinia akahige tanensis Luscinia komadori komadori Zoothera dauma major Emberiza yessoensis yessoensis |
準絶滅危惧(NT) | |
コシジロヤマドリ アカヤマドリ マガン オオヒシクイ カラスバト クロウミツバメ オーストンウミツバメ カラシラサギ チュウサギ ヨシゴイ ヒクイナ ヨタカ ハマシギ オオジシギ ミサゴ オオタカ ハイタカ ハチクマ オリイヤマガラ マキノセンニュウ ノジコ |
Syrmaticus soemmerringii ijimae Syrmaticus soemmerringii soemmerringii Anser albifrons albifrons Anser fabalis middendorffii Columba janthina janthina Oceanodroma matsudairae Oceanodroma tristrami Egretta eulophotes Egretta intermedia intermedia Ixobrychus sinensis sinensis Porzana fusca erythrothorax Caprimulgus indicus jotaka Calidris alpina Gallinago hardwickii Pandion haliaetus haliaetus Accipiter gentilis fujiyamae Accipiter nisus nisosimilis Pernis ptilorhynchus orientalis Poecile varius olivaceus Locustella lanceolata Emberiza sulphurata |
特に品種が多い鳥類の中にはコウノトリやシマフクロウ、ヤンバルクイナといった比較的ポピュラーな鳥類が絶滅危惧IA類に含まれています。
またアホウドリやライチョウなどは絶滅危惧種II類と評価されています。
トキは以前まで野生絶滅とまで評価されていましたが、人工下による繁殖が成功し、さらに野生での繁殖で個体数を増やしていることから、評価が改められ、現在は絶滅危惧IA類となっています。
世界規模で見る陸の絶滅危惧種
日本でも相当数の絶滅危惧種が存在していますが、世界規模になればその数は非常に多くなります。そのため一覧にすることはできませんでしたが、IUCN版のレッドリストに登録された生物のうち、哺乳類は25%、両生類は41%、鳥類は14%といずれも高い割合を占めています。
特に野生動物が多く住む島などは絶滅危惧種の数も他と比べて多いです。
例えばエクアドルは絶滅危惧種の多さでも世界トップクラスとなりますが、これはガラパゴス諸島がエクアドルの領土として存在しているためです。
ガラパゴス諸島はダーウィンが進化論を提唱した「種の起源」を執筆するきっかけになった島でもあり、太古からそのままの姿で生きる多くの生物が生息しています。
しかし近年の地球温暖化や気候変動による影響、観光などに訪れる人々と、そのために開発される環境の変化によって多くの種が個体数を減らし、絶滅危惧種となってしまいました。
この島に住むガラパゴス・ゾウガメやガラパゴスリクイグアナはその一例です。
また同じような島としてスマトラ島も挙がります。この島に住むマーブルキャットやスマトラサイなども絶滅危惧種となっています。
他にも鳥類はその土地の固有種であるもの、渡り鳥として国を跨いで生活しているもの、水鳥として湿地などで生活しているものなど様々な種類が存在します。
鳥類には天敵も多く、気候変動などの影響も受けやすいことから、ムナグロワタアシハチドリやフィリピンの固有種であるミンドロヒムネバトは個体数を減らし、絶滅危惧IA類にまでなってしまいました。
(出典:IUCN「RED LIST」)
(出典:環境省「【哺乳類】環境省レッドリスト」,2019)
(出典:環境省「日本の絶滅危惧種と生息域外保全」)
陸の絶滅危惧種を守るための取り組み
現在も年々絶滅危惧種は増え続けており、このままでは自然環境や生物多様性が失われ、私たちの生活にも影響が及ぶ可能性があります。
そうならないために、世界では国や地域ごとに様々な取り組みが行われています。
例えば国際的に主な取り決めとしては、取引に関する規制を行う条約としてワシントン条約と二国間渡り鳥等保護条約が結ばれています。
輸出国と輸入国が協力して規制を実施し、絶滅危惧種の保護をはかることを目的としたワシントン条約、渡り鳥が行き来する国々で締結し、絶滅のおそれがある鳥類を相互に通報し、輸出入規制などを行う二国間渡り鳥等保護条約です。
また湿地とそこに生息・生育する動植物の保全を促進および賢明な利用促進のために締結国が取るべき措置などを規定したラムサール条約も存在し、これらを遵守することで生物の取引を防止し、生息地の保護などを行っています。
日本国内では3つの条約と「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」を施行して、野生生物の種の保存を行っています。
また生息地の保護として、生息・生育環境にある場所を「生息等保護地区」と指定し、保全や再生を行うだけでなく、個体の繁殖促進などの事業を推進するため「保護増殖事業計画」を策定して、保護増殖の取り組みを行っています。
(出典:外務省「ワシントン条約」,2019)
(出典:環境省「二国間渡り鳥等保護条約」)
(出典:環境省「ラムサール条約とは」)
(出典:環境省「種の保存法の概要」)
(出典:環境省「日本の生きものたちをまもろう」,2017)
私たちの取り組みが絶滅危惧種を救う
国際機関や政府、地方自治体、企業、支援団体など、絶滅危惧種を調査、保護する取組は様々ありますが、それだけでは根本的な解決には至りません。
原因の究明や保護、人工的な繁殖などは専門家などによる知識や技術が必要ですが、絶滅危惧種を増やしている原因の中には地球温暖化や気候変動など、私たちの生活も間接的に影響しているものがあります。
そのため私たちが日頃の生活を見つめなおし、地球温暖化防止や気候変動の抑制、河川や山林などの環境汚染などを止めることも大切な取り組みです。
この記事に一覧にしたように、非常に多くの生物が絶滅に瀕しています。
彼らを救えるよう、絶滅危惧種の問題について考え、一人ひとりが行動を起こしていくことが私たちのできることになります。
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