砂漠化

中国で深刻な砂漠化の現状や行われている対策とは?

砂漠化は世界の様々な地域で起こっている環境問題です。途上国がその大半を占めていますが、日本の隣国である中国でも深刻な問題として進行しています。

中国政府は様々な対策は講じられていますが、どのような現状なのか把握しておく必要はあります。
この記事では中国で起こる砂漠化の現状や取り組みについて紹介します。

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中国で深刻化する砂漠化

気候的あるいは人為的要因によって乾燥地域における土地の劣化が進むことを砂漠化と言います。この砂漠化の大半は途上国で起こっていますが、日本の隣国である中国でも砂漠化が深刻化しています。

中国では砂漠化を「荒漠化」と読んでおり、深刻な環境問題として取り組みを進めています。1994年から5年ごとに国家林業局が砂漠化の進行を調査し、レポートにまとめています。

2015年に報告された最新の中国荒漠化和沙化状况広報によれば、2014年時点で砂漠化した土地は中国の国土面積の約27%に相当する216,16平方キロメートルであるとされています。

これは中国の西北部の乾燥地帯の大部分が砂漠化の影響を受けていることになり、北京や四川など17省の地域では砂漠化が進行している状況です。

  • 気候的あるいは人為的要因によって乾燥地域における土地の劣化が進むことを砂漠化と言う
  • 砂漠化の大半は途上国で発生しているが、中国でも深刻な問題となっている
  • 2014年時点では砂漠化した土地は中国の国土面積の約27%に相当する216,16平方キロメートルであるとされている

(出典:J-STAGE「中国における乾燥地緑化の現状と課題」,2015)

砂漠化が進行する原因と深刻な理由

中国の砂漠化のタイプは4種類あります。

  • 風が土壌を分散・運搬してしまう風食(風食荒漠化)
  • 降雨などが土壌を流して劣化させる水食(水食荒漠化)
  • 塩類化(塩漬化)
  • 土壌の凍結と融解(凍融荒漠化)による砂漠化

これら4種類の砂漠化のうち、風食による砂漠化土地面積が大きく、2014年のデータによると、182.63平方キロメートルと砂漠化土地全体の約70%に相当しています。

最も深刻化している砂漠化は風食によるものですが、これに加えて乾燥地草原での急激な牧畜飼養頭数の増加の影響もあり土地の劣化・砂漠化が進行している現状です。

砂漠化による影響が事態をより深刻にしている

風食による砂漠化の進行は様々な影響を中国国内に及ぼしています。中国にはタクラマカン砂漠とゴビ砂漠、黄土高原が存在していますが、このような乾燥・半乾燥地域では風によって数千メートル高度まで土壌・鉱物粒子が巻き上げられ、黄砂となります

これまで黄砂は自然現象とされてきましたが、近年はその頻度と被害が拡大しています。急速な広がりを見せる過度な放牧や農地転換による土地の劣化・砂漠化が黄砂との関連を指摘されており、春には北京を黄色く染めるほどの黄砂が舞い、呼吸器系疾患やアレルギー疾患への影響も発生しています。

また砂漠化は砂嵐の頻度の増加にも関連していると言われています。過去に農地が砂嵐の被害を受け、家畜が死亡するなど大きな経済的損失を負うこととなりました。

周辺諸国へ広がる砂漠化の影響

砂漠化の影響は周辺国にも及んでいます。近年は日本でもPM2.5の問題が取り上げられますが、この問題と共に黄砂の影響を受けています。中国国内同様に黄砂が舞い降りることで農業生産や生活環境に重大な被害を与えます。

先述したように作物への被害や家畜への影響、人が吸い込むことで呼吸器疾患やアレルギー疾患を起こす可能性も指摘されています。
また砂であることから、大気中に浮遊し、黄砂粒子を書くとしたくもが発生して、降水過程を通し、地球全体の気候に影響を及ぼしています。

海洋への降下が起これば、海洋表層のプランクトンのミネラル分の供給を通して海洋生態系全体に大きな影響を与えているとも考えられています。

中国の砂漠化は1994年から1999年にかけて増加傾向でありましたが、1999年以降は砂漠化への対策も効果を見せ、減少傾向にあります。1999年から2014年にかけて砂漠化面積全体で6.24平方キロメートルの減少が確認されています。

降水量が増加傾向という要因はあるものの、中国の政策が効果を上げつつあるとも言えます。
しかし全体で見れば砂漠化の影響を受ける土地の面積が広いことは変わらず、中国国内そして周辺諸国や世界全体の気候にも影響を与えていることから、深刻な状況は今も続いています。

  • 中国の砂漠化のタイプは、風食荒漠化、水食荒漠化、塩漬化、凍融荒漠化の4種類である
  • 乾燥・半乾燥地域では風によって数千メートル高度まで土壌・鉱物粒子が巻き上げられ、黄砂となる
  • 中国では、砂漠化の影響を受ける土地の面積が広いことは変わらず、中国国内そして周辺諸国や世界全体の気候にも影響を与えている

(出典: J-STAGE「中国における乾燥地緑化の現状と課題」,2015)
(出典:環境省「黄砂ってなに?」)

中国で行われている砂漠化対策

深刻化している中国の砂漠化に対して中国政府は積極的な政策を進めています。
人為的要因である過度な開墾や放牧、伐採を全て禁止とし、草原や森林の回復に努めています。

特に放牧に関しては封山育林と呼ばれる方法で、放牧の禁止だけでなく人間による干渉を禁止し、自然の回復力による緑化回復をしている場所も多いです。

山腹や平地では植生の回復が進んでおり、緑の量が増えてきています。砂漠化の要因を禁止することを第一に始め、それに加えて積極的な植林を行うことで、植生の回復を進めています。

近年の大型植林や緑化プロジェクトとしても複数の国家プロジェクトが実施されています。
植林自体は世界でも砂漠化への対策として最も有効な手段の1つとして取り組まれていますが、その中でも中国の緑化・植林活動は盛んであり、中国の森林面積は増加傾向にあるのです。

水食への対策

黄砂の原因となる黄土地域では、この植林活動が特に盛んに行われています。

黄土地域は細かい粒子が厚く堆積した地域です。長江以北の各地で見られ、水に弱い黄土の特性によって水食による土地の流亡が深刻な問題となっていました。これを解決するために、黄土高原では植林が行われ、造林面積が大きく拡大しています

しかし水食へも降下が現れている植林活動ですが、森林面積が増加することで別の問題が浮上しまし
た。それは植栽された樹木をどのように管理していくか、ということです。

植林後、樹木は成長し、大きくなっていきますが、黄土高原のような乾燥地帯では成長に必要な水の消費が増大するため、水不足など新たな問題を引き起こす可能性があると懸念されています。

本来森林が成立していなかった地域にまで植林や造林が拡大しており、今後その樹木や環境にどのような影響を与えていくのか、注視する必要があると言われています。

  • 中国政府は、人為的要因である過度な開墾や放牧、伐採を全て禁止した
  • 中国は、緑化・植林活動を進めた結果、中国の森林面積は増加した
  • 黄砂の原因となる黄土高原では、植林が行われ造林面積が大きく拡大している

(出典:J-STAGE「中国における乾燥地緑化の現状と課題」,2015)

中国の砂漠化は日本も悪影響がある

中国では砂漠化に対しての様々な取り組みが行われています。中国の砂漠や黄土高原から舞い上がった黄砂は、日本にも降り注ぎ、蓄農業や生活に多大な影響を与えているため、砂漠化は遠い国や地域の話ではなく、私たちを脅かす問題でもあるのです。

砂漠化は人為的要因として過放牧や過開墾などが挙げられますが、気候的な要因もあります。
それは地球温暖化や気候変動による、降水量の低下や干ばつなどです。

これは中国に限らず、世界中の砂漠化が起こっている地域の気候に影響を与えています。

私たちはこの砂漠化を自身も関係する問題と捉えて取り組んでいく必要があるのです。中国、そして世界で起こる砂漠化の問題について知り、私たちができることを積極的に取り組んでいくことをおすすめします。

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