格差社会

格差社会の問題点とは?貧困層が増えている?

格差社会は世界の様々な国や地域で見られ、今なお広がり続けています。日本でも同様に様々な格差がありますが、この格差社会が生み出す問題点は、深刻なものとなっています。
特に所得や経済が関わる貧困層の増加は、この格差社会による影響といっても過言ではありません。
この記事では格差社会の問題点、そして関連して増加する貧困層などについて紹介します。

格差社会とは?原因や問題点、対策など徹底解説!

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世界中で広がる格差社会


格差社会の問題は世界中で起こっており、その対策が急務となっています。
国によって格差社会の原因は異なる部分もありますが、多くの場合は所得格差や経済格差が根幹にあり、そこから資産や教育、情報、医療などいくつもの格差につながっています。

多くの国、特に先進国で資本主義をとる国は多く、競争原理により所得の差が出るのは必然ではあります。
その中で経済が成長していくことから、必要なことと言えますが、富裕層の資産が増加している一方で、一般層の資産はほとんど増加していない、国によっては減少しているという状況があります。
これはアメリカやヨーロッパ諸国で見られる現象であり、特にアメリカでは一部の富裕層に富が流れていき、貧富の差は拡大の一途をたどっています。

また格差社会の拡大は先進諸国だけに限りません。例えば急激な経済成長をなした中国では、都市部と農村部での所得格差が増大し、貧富の差が顕著に現れています。
国内の産業構造など中国独自の要因によるものではありますが、都市が多い沿岸部と農村が多い内陸部では容易には埋められない大きな格差があります。

またIT大国として躍進したインドでも、急速な発展による恩恵を受けているのは一部の人だけです。識字率の低さから多くの国民が低収入のままであり、IT部門で就職できた労働者との所得格差が拡大していく一方となっています。

日本もこの例に漏れず、格差社会が広がっています。
所得格差を知るために用いられるジニ係数では、2017年の当初所得ジニ係数(※1)が0.5594、再分配所得ジニ係数(※2)が0.3721という結果が得られています。

ジニ係数は0に近いほど完全な所得分配ができており、1に近いほど一つの世帯が所得を独占していることを表していることから、当初所得では格差社会が存在していることが分かります。
これはOCED(経済協力開発機構)に加盟している41ヶ国の中でも低い水準であり、経済大国として発展してきた日本にとっては深刻な問題として議論されています。

※1 当初所得:所得税や社会保険料を支払う前の雇用者所得
※2 再分配所得:当初所得から差し引き公的年金などの現金給付や医療や介護などの現物給付を加えたもの

  • 国によって格差社会の原因は異なるが多くの場合は所得格差や経済格差によるもの
  • 中国では、都市部と農村部での所得格差が増大している
  • インドでは識字率が低いため、IT部門で就職できた一部の人しか発展による恩恵を受けられていない
  • (出典:労働政策研究・研修機構「「第5回(2018)子育て世帯全国調査」結果速報」,2018)

    格差社会における問題点とは


    格差社会がなぜ問題となるのか、それはこの現象と社会が抱える問題点にあります。

    格差社会とは「成員(※3)が、特定の基準から見て隔絶された階層に分断された社会であり、特に所得・資産面での富裕層と貧困層の両極化と、世代を超えた階層の固定化が進んだ社会」と定義されています。

    先述したように、資本主義をとる国にとって競争による差が発生するのは必然です。
    リスクをとり、努力をして現在の地位や資産を得たのであれば、それは個人の成果として賞賛されるべきものです。
    問題はその後であり、様々な要因で資産や所得、あるいは経済が固定化されてしまい、富裕層と貧困層が両極端に存在してしまうことにあります。
    これは国によって原因が異なる部分もありますが、日本では資産や所得、その他様々なものに格差が生まれてしまう原因に雇用問題や地域格差、少子高齢化、ひとり親世帯の増加が挙げられます。

    非正規雇用の増加による正規雇用労働者との所得や待遇の格差、人やものが都市部に流入することによる地域との経済格差は特に大きな要因となります。
    低収入な非正規雇用労働者が増加すれば、その国や地域の消費が落ち込み、経済全体も冷え込むことになります。

    日本国内でも、首都圏や都市部と地域とでは大きな経済格差が生まれています。人やものは活気のある場所へと流入するため、地域は余計に活気を失い、経済格差が広がります。
    そうなれば地方にある企業は経費削減などに追われ、非正規雇用の採用や待遇の改悪などにつながる可能性もあり、負の連鎖により格差はさらに拡大するのです。

    格差社会は所得格差や経済格差を是正しなければ改善する見込みさえなく、このままいけば日本における貧困層は増加し、教育や医療などの格差拡大にまで影響を与えることになります。

    ※3 成員:団体・組織を構成している人(メンバー)

    格差社会によって増加する貧困層

    日本では当初所得、再分配所得ともにジニ係数を見たときに、改善が見られると言われています。数値は2014年と2017年を比較して下がっており、改善が見られると言えるでしょう。
    しかし一方で貧困層は増加の一途をたどっています。

    現在の日本は少子高齢化による高齢者や、離婚などによるひとり親世帯の増加が進行しています。
    高齢者は年金を受給して生活する人がほとんどですが、その中には月収が10万円未満であり、貯蓄もほとんどない単身世帯が3割にも上ることが分かっています。
    光熱費や家賃など必要となる経費を除いて、食費に消えていく分を考えれば、生活は逼迫としているといわざるを得ません。

    また母子世帯においても貧困率は51.4%と、半数以上の世帯が貧困状態にあることが分かっています。
    父子世帯でも22.9%の貧困率を占めており、多くの世帯が経済的に苦しい状況に陥っていることが分かります。
    この中にはディープ・プアと呼ばれる生活そのものが逼迫している、あるいは成り立たない世帯が、母子世帯で13.3%、父子世帯で8.6%も存在しています。
    このような貧困率となる原因の一つは、就業状況にあります。

    2016年に行われた調査では、母子世帯における正規雇用の割合は44.2%であり、非正規雇用は43.8%とほぼ同程度の割合となっています。
    また平均年間収入は243万円と低く、月20万弱で育児をしながら生活をしてかなければいけません。
    非正規雇用であることから、社会保障なども受けられない場合もあり、パートやアルバイトで生計を立てている世帯では、不安定な中での生活を強いられることもあります。
    これらは経済格差や所得格差だけでなく、男女格差なども関係しており、貧困となるひとり親世帯を増加させています。

    (出典:内閣府「世帯類型別にみた「高齢者の経済・生活環境」について」,2016)
    (出典:厚生労働省「平成29年所得再分配調査報告書」,2017)
    (出典:厚生労働省「ひとり親家庭等の支援について」,2018)

    格差社会の問題点は教育や医療にも

    個人の所得格差や地方の経済格差は、様々な格差につながっています。その中でも例として挙げられるのは教育格差や医療格差です。

    所得が低い世帯において、生活費や養育費にかけられる金額は決まってきます。
    しかし現在の教育においては、学校外での学習が当然のように行われており、習い事や塾、家庭教師などを行えば、相当の費用がかかってきます。

    所得格差が生まれることで、子どもに必要なだけの教育を行える世帯と行えない世帯が生まれ、その差は子どもの成長においても影響を与える可能性があります。
    懸念されているのは、子どもたちが将来就く職業の選択肢であり、十分な教育を受けられなかった子どもは選択肢を狭めてしまいます。その結果望む職に就けない、所得や待遇の良い職場環境を選べないという問題が発生する可能性があります。

    もちろんすべての子どもがそうであるわけではなく、貧困という環境に負けず勉学に勤しんだ子どもの中には貧困を脱する人もいるため、教育を受けられる環境というのは、将来的にも大きな格差を生み出す要因になり得ます。

    また地域によっては人やものが都市部に流れてしまうことで、医療格差の問題も発生しています。
    首都圏や都市部では人口が多いことから、医療体制の整備が本格的に行われますが、人が少ない地域では、大規模な病院などは少数、あるいは存在せず小規模な病院や診療所程度のものしか存在しない場所もあります。
    これにより救えたかもしれない命が失われるといった現状も日本国内で起こっています。

    医療水準の高い日本でもこのようなことが起こるのは、都市部と人が少ない地域などの医療格差にほかなりません。

  • 格差社会とは「成員が、特定の基準から見て隔絶された階層に分断された社会であり、特に所得・資産面での富裕層と貧困層の両極化と、世代を超えた階層の固定化が進んだ社会」と定義されている
  • 格差が生まれてしまう原因に雇用問題や地域格差、少子高齢化、ひとり親世帯の増加が挙げられる
  • 地域格差による医療格差の問題も発生している
  • 格差社会における問題点を知り私たちにできることを考えよう


    格差社会は今なお世界中で広がる問題です。私たちの生活にも直結しており、格差が広がることで貧困となる人がいるのも事実です。
    またそれによる教育や医療、資産、情報などあらゆる分野で格差が広がることになり、格差社会の拡大は進み続けます。

    所得や経済は単純な要因ではなく、複雑に絡み合った原因を解決していかなければいけないため、格差の是正につながるのも時間がかかります。
    しかし実際に貧困に苦しんでいる人はそこに存在していることから、補償や補助制度などを活用し、その状況から脱することから始めていかなければいけません。

    私たちは格差社会の現状について考え、そこから生まれる貧困層の人々にできること、協力できることを積極的に行っていくことが必要になります。
    その行動が、格差社会を是正していくための一助となる可能性があります。

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