感染症

新型コロナウイルスによって廃棄物処理を行う人たちが抱える問題点は?感染防止策とは

2020年始めから、中国・武漢を中心に発生した新型コロナウイルスは、数ヶ月のうちに世界に拡大しました。

WHOも、世界的な感染拡大に伴い「世界的パンデミック」と形容するなど、全世界で警鐘を鳴らしています。

日本においても、2020年7月時点で、東京都での1日の感染者数が100人を突破する日も続き、多くの場で第二波を懸念する声が高まっています。

この記事では、新型コロナウイルスの感染経路などの特徴から、廃棄物処理を行う人々が抱える問題点などを紹介します。

新型コロナウイルスとは?

コロナウイルスとは、人や動物の間で広く感染を引き起こすウイルスです。
コロナウイルスは今まで6種類あるとされており、深刻な呼吸器疾患を引き起こすものでは過去にSARSとMERSが流行しました。

新型コロナウイルスは、主に高齢者や基礎疾患を持っている方に重度の呼吸器系疾患を引き起こし、かつ過去のコロナウイルスよりも感染力が圧倒的に高いことから警戒を強めています。

新型コロナウイルスの形は、過去のコロナウイルス6種類の形状と異なることから、今までにない新たなウイルスです。
2020年8月2日時点で、感染者数が3万8,000以上、死者数は1,000人を超えました

  • コロナウイルスとは、人や動物の間で広く感染を引き起こすウイルス
  • 深刻な呼吸器疾患を引き起こすものでは過去にはSARSとMERSが流行した
  • 2020年7月時点で、世界では感染者数が1万8,000人、死者数は50万人を超えた
  • (出典:厚生労働省「新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について(8月2日各自治体公表資料集計分)」,2020)

    新型コロナウイルスの感染経路

    新型コロナウイルスは強い感染力と長い潜伏期間を持ち合わせており、感染が拡大している状況にあります。そのような新型コロナウイルスはどのように感染が広がっていくのか解説します。

    飛沫感染

    感染者が咳やくしゃみをした際に、口や鼻から出る排出物に病原体が付着し、その病原体が密接している人の口や鼻、粘膜などに付着し感染することを指します。

    主に人が密接になりやすい「カラオケ」「満員電車」「ナイトクラブ」などで起こりやすく、各店舗は「定期的な換気」や「フェイスガードを利用した接客」などの対応に追われています。

    接触感染

    接触感染は、多くの人が触れるものを媒介して感染が広がっていくことを指します。
    感染者が咳やくしゃみをした際に、病原菌が多くの人が触るものに付着し、別の人がウイルスを付着したものを触ることで感染していきます。

    日本においても、大分県大分市内の病院で集団感染が発生しました。
    感染が拡大した最大の要因としては、医療現場で使われていたタブレットを使い回していたことが指摘されました。

    対策として、多くの人が触る「電車のつり革」「階段の手すり」「業務で使い回すもの」などを重点的に消毒する必要があります。

  • 新型コロナウイルスは強い感染力と長い潜伏期間を持ち合わせている
  • 飛沫感染とは、感染者が咳やくしゃみをした際に、口や鼻から出る排出物に病原体が付着し、その病原体が密接している人の口や鼻、粘膜などに付着し感染すること
  • 接触感染とは、感染者が咳やくしゃみをした際に、病原菌が多くの人が触るものに付着し、別の人がウイルスを付着したものを触ることで感染すること
  • (出典:厚生労働省「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」,2020)

    新型コロナウイルスに伴って発生する廃棄物の種類

    新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、私たちは普段捨てるものに対しても気を使わなければいけません。
    新型コロナウイルスに感染する危険性がある廃棄物として、以下のものがあります。

    医療機関・検査機関

    新型コロナウイルス感染症を診断した際、または、治療した際に利用した医療機材

    新型コロナウイルス感染者がいる一般家庭

    新型コロナウイルス感染者の呼吸系分泌物が付着したティッシュや使用済みマスク

  • 新型コロナウイルスの感染拡大防止のために、私たちは普段捨てるものに対しても気を使わなければならない
  • 医療機関・検査機関では、新型コロナウイルス感染症を診断や治療した際に利用した医療機材などの廃棄物が感染の危険性がある
  • 新型コロナウイルス感染者がいる一般家庭では、新型コロナウイルス感染者の呼吸系分泌物が付着したティッシュや使用済みマスクなどの廃棄物が感染の危険性がある
  • 廃棄物処理を行う人々が抱える新型コロナウイルス感染対策の問題点

    次に、実際に新型コロナウイルスに関わる廃棄物処理を行う人々が抱える問題点について説明します。

    作業の合間に複数人が触れることでウイルスが付着する

    一つのごみ袋を捨てるまでは、数多くのスタッフが廃棄物に触れることになります。
    袋の密閉性が甘く、中に入っているティッシュや使用済みマスクに触れた場合、感染が拡大する可能性があります

    手袋をしたまま鼻や口などに触れることで感染する可能性

    基本的にごみ処理は、手袋を装着して作業を行います。
    しかし、普段からの癖でごみを触った手袋で少しでも鼻や口を触ることで感染してしまう可能性があります。

    作業後の着替えやシャワーで密になる可能性

    感染拡大リスクは、廃棄物回収を行っているときだけではありません。
    作業終了後に、更衣室での着替えや狭い空間での雑談などで感染が広がる危険性もあります。

  • ごみ袋の密閉性が甘く、中に入っているティッシュや使用済みマスクに触れた場合、感染が拡大する可能性がある
  • ごみを触った手袋で鼻や口を触ることで感染してしまう可能性がある
  • 更衣室での着替えや狭い空間での雑談などで、感染が広がる危険性もある
  • 廃棄物処理をする人が行うべき新型コロナウイルス感染対策

    廃棄物処理を行う人々が行うべき新型コロナウイルス感染対策の方法を紹介します。

    収集運搬時の対策

    廃棄物を収集・運搬する際の対策には主に以下があります。

    作業前

  • 着替える時には、他の人と十分な距離を取る
  • 更衣室の窓を開けて換気する
  • ウイルス付着を防ぐため、手袋・ゴーグル・マスクを使用する
  • 体に付着しないよう、長袖・長ズボンの作業着を着用する
  • 作業中

  • 目・鼻や口などの顔の粘膜に触れない
  • 移動中の車内は換気を行う
  • 複数人が車に同乗する場合はマスクを着用する
  • こまめに手洗いなどの消毒を実施する
  • 作業後

  • 使用した作業車両・携帯電話・スマートフォンやタブレットをアルコールで消毒
  • 消毒作業後には手洗い、手指消毒を実施
  • 着替えなどの際に、十分な距離をとって可能な範囲で換気する
  • 処分時の対策

    廃棄物の処分を行う際の感染対策には主に以下があります。

    作業中

  • 運転操作室などの作業スペースのドアを解放して、常に換気されている状態を保つ
  • 作業後

  • 制御盤・操作盤のタッチパネル、ドアノブ及びエレベーターのボタンなど職員が共同で利用する設備・機器、使用した個人防護具のうち、繰り返し使う物などをアルコールで消毒する
  • 作業着を脱ぐ際や個人防護具を外す際には、裏返しで着脱する
  • ウイルス付着を防ぐため、手袋・ゴーグル・マスクを使用し、長袖長ズボンで作業することが望ましい
  • 移動中の車内や運転操作室の作業スペースなどは換気を行う
  • 使用したものを消毒する
  • (出典:環境省「廃棄物処理業における新型コロナウイルス 対策ガイドライン」,2020)

    廃棄物処理で私たちができる新型コロナウイルス感染対策


    最後に、廃棄物処理において私たちにできる対策について説明します。
    少し意識するだけでできることなので、ぜひ実践してみましょう。

    ごみ袋をしっかり縛り封をする

    ごみ袋から中身が漏れないように、密閉性を高めることも対策の一つです。
    回収業者がごみに触れない配慮として、しっかり縛ることが効果的です。

    ごみ袋の空気を抜く

    ごみ収集車内での破裂を防ぐために、ごみ袋の空気を抜いておきましょう。

    自治体の分別・収集ルールを確認する

    新型コロナウイルス感染拡大に伴い、使い捨てマスクや使用したティッシュなどの捨て方などを再度確認しておきましょう。
    マスクなどのポイ捨ても増えていることから私たちのモラルが求められています。

  • ごみ袋から中身が漏れないように、密閉性を高めることも対策の一つ
  • ごみ自体の排出量を減らすことも大切
  • マスクなどのポイ捨ても増えていることから私たちのモラルが求められる
  • 処分するごみからの感染を防ぐために行う対策を知ろう!


    この記事では、新型コロナウイルスの概要と感染経路、廃棄物処理を行う人々の対策などを解説しました。

    私たちのごみの捨て方によっては、廃棄物処理の作業を行う人々が新型コロナウイルスに感染するリスクを高める可能性が十分にあります。
    処分するごみからの感染を防ぐために、私たちが生活の中で出るごみ捨てにも工夫が求められます。

    今すぐにできる対策を知り、ぜひ実践していきましょう。

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    この記事を書いた人
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