感染症

新型コロナウイルス感染症に影響を受けた企業への支援策はある?

2020年6月現在、世界各地において感染症「新型コロナウイルス」が猛威を振るっています。
勢いは衰えることなく、世界の様々な場面に影響を及ぼしています。

今回は、日本国内における企業が新型コロナウイルスによってどのような影響を受けているのか、そして、政府が主導となって行っている支援策の概要について説明します。

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新型コロナウイルスによって企業が受けている影響とは?


はじめに、未知の部分が多い新型コロナウイルスによって多くの業界が影響を受けています。
この項目では、各業界ごとに分けて企業が受けている影響について説明します。

航空業界

新型コロナウイルスの感染が拡大すると同時に、日本政府は入国制限を拡大しました。
一番最初に感染が確認された中国・武漢から、感染拡大に歯止めがかからないヨーロッパ・アメリカなどからの移入も増加し、日本と世界をつなぐ航路供給が大きく減少したのです。

日本の大手航空会社も、営業損益が赤字に転落。
国際便は最大9割超、国内線は6割超を減便していることもあり、業界の中でも大きな打撃を受けました。

感染対策として、飛行機内の定期的な換気、機内販売の停止、ドリンクサービスの廃止、従業員のマスク着用などを行いました。

レジャー業界

日本で有名なテーマパークにおいても、不特定多数の接触を避けることが難しいことから臨時休業に追い込まれました。

東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドは、日本で感染者が増え始めた2月末からパークを休園し、社員と嘱託社員に関しては一時的に休ませる一時帰休の実施を発表。
ディズニーランドで多くを占める2万人の「キャスト」と呼ばれるアルバイトの方には、一定の手当を支払った上で休業措置が取られました。

売り上げも前年から約3割ほど低下し、役員報酬についても自主返納が会社より求められています。

ディズニーランドと同じく、大阪で有名なテーマパーク、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンも休園措置を取るなど、他にも様々なレジャー施設が休業となりました。

ホテル業界

2020年6月1日時点で、新型コロナウイルスの影響で破産などの法的手続きをとって倒産した企業数は約200件。この中で、一番多かった業界は「ホテル・旅館」でした。

新型コロナウイルスの兼ね合いで、海外からの旅行需要が極端に減少。
4月に発令された緊急事態宣言に伴って全国で巻き起こった外出自粛の風潮から、予約のキャンセルが相次ぎました。

また、多くの観光客を迎えるはずだったゴールデンウィークも自粛に伴い、客室稼働率は10%を切ることも珍しくありませんでした。

破産、倒産した企業数の多さから、深刻な状態が伺えます。

イベント・エンタメ業界(スポーツ・コンサートなど)

有名アーティストのコンサート、サッカーや野球などのスポーツ観戦も感染を広げてしまう恐れがあることから、開催延期や中止に追い込まれました。

例年であれば、多くの人を呼び込むゴールデンウィークでも、大きなイベントはゼロ。
収入の大きな柱となっているイベントを開催できないまま固定費だけを払い続けることは、多くの会社にとって厳しいものとなりました。

その他、TV番組や舞台などで活躍する芸能人も、人との接触が増えてしまう観点から、リモートでの参加や番組自体の放送を過去の総集編に切り替えるなどの対応に追われました。

また、企業全体の業績悪化に伴って、広告費が大幅に削減。
ユーチューバーと呼ばれる動画配信サイトで収益を得る仕事においても、広告単価減少による減収が続き、「多くの人を楽しませる業界」においても、このような新型コロナウイルス感染症による被害が広がりました。

飲食業界

新型コロナウイルス感染症の広がりによって、多くの人が人混みを避けるようになり自宅での自炊に切り替える流れになりました。
その他、観光客の減少なども重なり、数多くの飲食店で客数が前年比から8割〜9割減となったのです。

自宅で食事を摂る流れになったことから、多くの飲食店ではお弁当などを作成する「テイクアウト方式」を採用。
それでも毎月掛かってしまう固定費を賄いきれず、店を畳む飲食店も増加しました。

ミシュランガイドなどに掲載された有名店や何十年もの間、変わらず営業を続けてきた思い出の味。愛され続けてきた人気店も、毎月の人件費や家賃などの支払いに苦慮する状況が続いており、継続が難しい事態を迎えました。

  • 2020年、新型コロナウイルスが猛威を振るい世界中に影響を及ぼした
  • 影響を受けた業界は、航空業界、レジャー業界、ホテル業界イベント・エンタメ業界(スポーツ・コンサートなど)がある
  • 長く続いた店も人件費や家賃などの支払いに苦慮している
  • 新型コロナウイルスの影響により業績が伸びた業界もある


    多くの業界が、新型コロナウイルスによって打撃を受けた反面、業績が伸びた業界もあります。

    1つ目は、フードデリバリー業界です。
    首都圏などを中心に展開するデリバリーサービス「UberEats」などは、自宅での自粛によって注文数も世界的に増加。
    自粛期間中でも食の楽しみを味わいたいと感じた人たちの要望を満たし、以前より利用者が増え、業績が伸びました。

    2つ目は、ネットスーパー業界です。
    買い物をすべてインターネット上から行い、指定した配達日に自宅まで届けてくれるサービスです。
    大手スーパーが取り入れており、混雑が生まれてしまうスーパーマーケットに出向く不安を大幅に取り除いたサービスとして、利用者が急増しました。

    最後に、動画配信業界です。
    これは主に、「Netflix」「Hulu」「Amazonプライムビデオ」などのサービスが挙げられます。
    毎月一定料金を支払うことで、最新の海外ドラマやオリジナル番組がいつでも見放題となることから、自粛期間を過ごすための動画配信サービスとしてフォーカスされました。

    その他にも、タクシー会社がスーパーに出向いて買い物を代行するサービスや、飲食店のテイクアウトメニュー拡充など路線を変更したサービスを提供したことで、新型コロナウイルスの影響を少なくした企業もあります。

  • 新型コロナウイルスの影響によって、業績を伸ばしている業界もある
  • フードデリバリー業界、ネットスーパー業界、動画配信業界の業績が伸びている
  • 飲食店のテイクアウトサービスも増加した
  • 緊急事態によって、どのような支援策が用意されているの?


    ここまでは、新型コロナウイルスによって各業界が受けた打撃と、反対に業績を伸ばしている業界などに触れて説明してきました。

    最後に、緊急事態に伴い、日本政府がどのような支援制度を拡充したのかについて簡単に解説します。

    新型コロナウイルス感染症特別貸付

    日本政策金融公庫が行なっている貸付制度。

    新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、一時的に業績悪化を招いている方に対して、一定額の貸付を行います。

    下記は新型コロナウイルス感染症特別貸付の概要です。(2020年6月1日時点)

    一部の対象者については、基準利率-0.9%の部分に対して別途決定される実施機関から利子補給され、当初3年間が実質無利子となります。
    注意点として、返済期間などによって異なる利率が適用されます。
    また審査の結果では、お客様のご希望に沿えないことがあります。

    (出典:日本政策金融公庫「新型コロナウイルス感染症特別貸付」)

    持続化給付金

    持続化給付金は、感染症拡大によって事業に大きな影響を受けている方に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧としていただくための事業全般に広く使える給付金として策定されました。

    インターネットからの申請も可能であり、申請時の混雑なども避けることができる点も大きなポイントです。

    経済産業省による持続化給付金のお知らせは下記の通りです。

    持続化給付金 お知らせ

    持続化給付金事業コールセンター:0120‐115‐570
    IP電話番号:03‐6831‐0613
    受付時間:8:30~19:00 5月6月(毎日)7月から12月(土曜日を除く日から金曜日)
  • 「新型コロナウイルス感染症特別貸付」とは日本政策金融公庫が行っている貸付制度
  • 「持続化給付金」とは、感染症拡大によって事業に大きな影響を受けている方に対して、事業の継続を下支えし、再起の糧としていただくための事業全般に広く使える給付金として策定された
  • (出典:経済産業省「持続化給付金」)

    新型コロナウイルスに対する支援策は日々拡充!必要な支援について知ろう


    この記事では、各業界における新型コロナウイルスによる影響や、この危機を乗り切るために設立された制度について解説しました。

    日本経済全体で大きな打撃を受けた反面、収束後には、少しでも安心して経済活動を行える環境が求められます。
    新型コロナウイルスは日本だけでなく、世界中でも広がりました。今後も一人ひとりが感染症に対する意識を高め、感染の拡大を減らすことが重要です。

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