日本は、急速なペースで高齢化が進んでいます。このまま高齢化が進むと経済や社会に深刻な影響を与えることになります。また世界的に見ても高齢化は大きな問題となっているのです。
特に先進国では日本と同じように高齢化が進んでいます。
この記事では日本と世界の高齢化の比較、そして世界の現状などについて紹介します。
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日本の高齢化の現状は
日本の高齢化事情は深刻な状態です。高齢化社会や高齢社会、超高齢社会に明確な定義はありませんが、日本や世界の高齢化の現状を説明する上で、一般的にこれらの言葉がどう規定されているかに触れておきます。
これらを決める上で必要なのが高齢化率になりますが、これは高齢者人口が総人口に占める割合になります。
高齢者人口の年齢についても日本政府の見解では現在の運用は適切ではない可能性があるとしていますが、高齢社会対策大綱などでは65歳以上の割合を高齢者率としていることから、現在の基準は65歳以上を高齢者人口とします。
高齢者率が7%以上14%未満の場合を高齢化社会、14%から21%を高齢社会、21%以上を超高齢社会としています。
日本の高齢化の現状は、この規定に基づくと超高齢社会に当たります。2018年時点の日本の総人口は1億2644万人ですが、このうち高齢者人口は3558万人となっており、総人口の28.1%に相当します。
過去の日本と比較すると高齢者率は1950年には総人口の5%未満となっていましたが、1970年には7%を超えて7.1%に、1995年には14%を超えて17.4%に、そして2010年には21%を超えて23%にまで上昇しています。
40年の間に16%も増加したことが分かります。なお、2010年は総人口が1億2800万人とピークを迎えていることから、高齢者人口の急激な上昇が見られます。
世界における日本の平均寿命と水準
第二次世界大戦後75年の間に日本は急速な高齢化が進行しました。その要因は戦後の生活環境の改善や食生活・栄養状態の改善、そして医療技術の進歩によるものであり、これによって年齢調整死亡率が大幅に低下しています。
この「年齢調整死亡率」とは年齢構成の異なる地域間で死亡状況の比較ができるように、年齢構成を調整した死亡率のことです。
このような要因により、日本の平均寿命は飛躍的に増進しました。その結果2017年時点で男性は81.09歳、女性は87.26歳となり、男女合わせた平均寿命では世界1位でした。その後に2位がスイス、3位がスペインと続きます。
平均寿命が高いということはそれだけ医療が進歩しており、衛生的な生活環境が形成され
ていると判断できますが、高齢化が進んでいると見ることもできます。
先進諸国と日本の高齢化率を比較してもそれは明らかです。日本とアメリカ、スウェーデン、ドイツ、フランス、イギリスと比較した場合、1980年代まで日本は下位に位置していました。90年代には中位に位置し、2000年代には各国を抜いて、2005年には最も高い水準となっています。
40年ほどで下位から最高位になるほど日本の高齢化は急速であることが分かります。
- 日本政府は、高齢社会対策大綱などでは65歳以上の割合を高齢者率としている
- 高齢者率が7%以上14%未満の場合を高齢化社会、14%から21%を高齢社会、21%以上を超高齢社会としている
- 2018年時点の日本の総人口は1億2644万人であり、このうち高齢者人口は3558万人で、総人口の28.1%に該当する
(出典:千葉県「高齢化社会とはどういうことですか。」,2019)
(出典:内務省「令和元年版高齢社会白書」,2019)
(出典:内務省「令和元年版高齢社会白書」,2019)
(出典:厚生労働省「年齢調整死亡率について」)
(出典:外務省「平均寿命の長い国」)
世界の高齢化の現状と推移
日本では急速な高齢化が進んできた中で、世界の現状や高齢化の推移はどうなっているのか見てみましょう。
1950年以降、世界は急速な人口増加を続けてきました。そして2015年には73億人もの人がこの地球の様々な国や地域で生活しています。このうちの高齢者人口は全体で6億1189万人であり、先進地域では2億2057万人、開発途上地域では3億9132万人という記録があります。
これを高齢化率、そして1950年とのデータで比較すると以下のような結果が出ます。
1950年① | 2015年② | 差(②-①) | 高齢化率(2015年) | |
---|---|---|---|---|
総人口 | 25億人 | 73億人 | 48億人 | – |
高齢者人口(世界全体) | 1億2881万人 | 6億1189万人 | 4億8308万人 | 8.3% |
高齢者人口(先進地域) | 6274万人 | 2億2057万人 | 1億5783万人 | 17.6% |
高齢者人口(開発途上地域) | 6607万人 | 3億9132万人 | 2億2525万人 | 6.4% |
先進地域=ヨッロッパ、北アメリカ、日本、オーストラリアおよびニュージーランド
開発途上地域=アフリカ、アジア(日本除く)、中南米、メラネシア、ミクロネシア、ポリネシア
この結果から、高齢者人口だけでみれば開発途上地域で急増していることが分かります。
しかし高齢化率で見ると、開発途上地域は6.4%と世界全体の高齢化率8.3%より低く、先進地域は17.6%と高くなっています。
開発途上地域は高齢者人口も増えていますが、総人口が多いことから高齢化率は7%以下となっています。
それに対して先進地域は総人口自体も減少しているため、高齢化率は高くなっています。
アフリカでは人口が増加する中で人口減少が始まる地域も
世界の総人口は今もなお増加を続けていますが、2030年から2050年の間に緩やかな増加へと移行すると推測されています。
これは今後の人口増加のほとんどがサブサハラ・アフリカで起こるものであり、世界では人口減少が始まる地域もあると考えられているためです。
日本もその1つですが、現在でも先進地域は少子高齢化が進行しており、総人口が減少に転じて高齢化率が高くなっています。
先ほど先進諸国の中でも日本の高齢化率は最高水準であることは紹介しましたが、これは
日本の高齢化が急速に進みすぎているためであり、先進諸国も高齢化は進行しています。
先ほど挙げたどの国も高齢化率は既に14%を超えており、今後も進行すると予想されています。
先進国ばかりでなく、アジア諸国に目を向けてみても日本は高い水準で高齢化が進んでいます。
しかしその中でも韓国は18年、シンガポールは20年で高齢化率が7%から14%に増加しています。日本は24年かかっているので、日本を上回る急速なペースで高齢化が進むと見込まれています。
- 高齢者人口だけでみれば開発途上地域で急増しているが、高齢化率で見ると、開発途上地域は6.4%と世界全体の高齢化率8.3%より低く、先進地域は17.6%と高くなっている
- 開発途上地域は高齢者人口も増えていますが、総人口が多いことから高齢化率は7%以下となっている
- 今後の人口増加のほとんどがサブサハラ・アフリカで起こるものであり、世界では人口減少が始まる地域もあると考えられている
(出典:内閣府「令和元年版高齢社会白書」,2019)
(出典:国際連合経済社会局「世界人口推計2019年版」,2019)
高齢化は日本だけでなく世界が抱える問題に
高齢化は現在も進行しており、日本だけでなく世界で問題視されています。国連では定期的に人口推計によるデータを公開し、警鐘を鳴らしています。
世界全体で問題に取り組む持続可能な開発目標(SDGs)の中でも高齢者に対しての取り組みも各所に盛り込まれており、高齢化の進行に合わせた施策が必要であるとされています。
また高齢化だけでなく少子化など様々な要因が入り混じり、世界的に問題が起こっています。
こういった問題に対して国の行政だけでなく、関連機関や企業、そしてそこに住む人々が問題を理解し、取り組まなければ改善はしていきません。
私たち自身もまずはこの高齢社会の現状と予測、問題を整理し、取り組んでいきましょう。
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