自分の子どもが不登校に陥ったとき、親は不安や焦り、あるいは怒りに襲われるものです。
しかしそれらを感情として表してしまえば、子どもはさらに学校から足が遠のくことになりかねません。
この記事では、不登校の子どもを抱える親がすべきことは何なのか紹介します。
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なぜ子どもは不登校になるのか
今や不登校は、どこの学校や学年でも起こり得る、あるいは起こっている事象です。
不登校は子どもの甘えや怠けではなく、様々な理由により起こっています。
文部科学省の調査によれば、不登校が学校に係る状況によるものだと、いじめやいじめ以外の友人、教職員に関わる問題や、学業やクラブ活動、部活動の不振、学校のルールや環境に適応できないなどがあります。
これらは小・中・高校すべてに当てはまる大まかな原因や理由であり、細かく見れば個々で異なるため、すべてが同じ条件や状況ではありません。
しかし実際に調査を行うと、多くの子どもがこれらを原因や理由として不登校になっています。
上記は学校に係る状況を原因や理由としたものですが、家庭に係る状況で不登校になる子どももいます。
家庭を要因とした不登校は、小中学校だと2018年の調査報告で55.5%と半数以上であることが分かりました。
高校でもここまで高い割合を占めてはいないものの、家庭を要因とした不登校はいることが明らかになっています。
このように、家庭の要因となると親に問題があるのではないか、と指摘されることもありますが、そういうわけではありません。
様々な状況から家庭での問題が発生し、それが子どもに影響を与えて不登校になってしまうものの、それは親の責任ではないのです。
家庭に係る原因や理由に挙がるのは、両親の別居や離婚、近親者の死別など家庭環境の劇的な変化や、親子関係の問題、家庭内の不和などです。
両親の別居や離婚は、必ずしも当人同士が原因というわけでなく、社会情勢や環境などにより止む無く行わなければいけないこともあります。
また親子関係の問題は、思春期を迎える子どもへの過度な干渉や、反対にどう接して良いのか分からないコミュニケーション不足などが要因です。
家庭内の不和であっても、両親の不仲だけでなく、祖父母と親との不和や不登校となる子ども以外の兄弟の不和などが原因となることがあります。
(出典:文部科学省「平成30年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果の概要」,2019)
不登校の子どもを持つ親の特徴
子どもが不登校となるのは親の責任ではありません。
不登校の原因や理由の中に親や家庭に関連するものが含まれている場合もありますが、親が悪いというわけではないのです。
一つあるいは複数該当することがあるという特徴なため、あくまで目安と考えてもらうといいでしょう。
近年は、核家族化などにより、周囲との関わりが薄くなっていることから、子どもに対して過保護や過干渉になっていることがあります。それにより、地域で孤立してしまい、身近に相談できる人がいないことで、育児への不安やしつけの自信喪失などを一人で抱え込んでしまうこともあるのです。
さらに、金銭的・生活的なゆとりがないことで親に余裕がなく、子どもに攻撃的になってしまったり、放任に至る場合も指摘されています。
ほかにも、言葉や口調が強い、子どもに対して論理的過ぎる、相談事を真面目に捉えない、親が情緒不安定、忙しくてコミュニケーションが取れていないといった特徴が見られることで、子どもが自分の考えや気持ちを伝えられず、不登校になることもあります。
(出典:文部科学省「不登校児童生徒への支援に関する中間報告~一人一人の多様な課題に対応した切れ目のない組織的な支援の推進~」,2015)
不登校の子どもを抱える親がすべきこと
不登校の子どもが抱える原因は家庭だけでなく学校にもある場合があります。
しかしどのような理由であっても、子どもが不登校となったときに、親は子どもが安心して活き活きと生活できる環境を整えてあげることが求められます。
不登校になってしまえば、一番接する時間が多くなる親が、不登校を解決するために取り組む必要があります。
そこで自身の焦りや不安、怒りなどの感情をぶつけてしまえば、より悪化するだけとしています。
反対に腫れ物を触るような接し方をすれば、子どもにとってはプレッシャーとなり、復学が遅れるどころか、社会性を欠く原因にもなりかねません。
そのため、ポイントを押さえて取り組んでいく必要があります。
両親がコミュニケーションを取る
両親の不仲や別居、離婚などは不登校の原因となり得ることは触れてきました。
子どもは自分の両親がどのような関係で、どんな会話をしているのか敏感に感じ取り、記憶するのです。
そのため喧嘩や責任の擦り付け合い、夫婦間に会話がない、子どもに父親や母親の悪口を言っていると、子どもの親への信頼はなくなり、心を閉ざしてしまいます。
また子どもが相談を持ちかけたとき、両親がそれぞれ違うことを言っていると、混乱を招き、自分の行動を決めることができなくなります。
人である以上、両親の間でいがみあいなどは起こるかもしれませんが、子どもや夫婦のこれからのためにも、しっかりと話し合いコミュニケーションを取ることが大切です。
子どもの言動を記録する
不登校になると、子どもの変化などが解決の鍵になることがあります。そのため子どもの気になる言動をしっかりと記録し、学校や支援センター、カウンセラーなどに伝えることで、相談時に適切なアドバイスを受けられる、注意して接してもらえるようになります。
また子ども自身も気付いていない不安や不満が、言動の中に隠れていることもあり、子どもの気持ちを理解する上で役立つことがあります。
子どもの変化に敏感に気付けるようになるため、そして子どもの意見をしっかりと聞く機会として、子どもの言動に意識を集中し、記録をとるようにしましょう。
家庭での役割を与え、居場所を作る
家庭や家族は、子どもが最初に身を置く最小のコミュニティです。
保育園や幼稚園になれば、その枠は大きく広がることになりますが、不登校となってしまえば、まずは家庭という小社会の中で、子どもが成長できるよう生活していくことを目指す必要があります。
そのために、些細なことで良いので、子どもに役割を与えてください。
これが同時に、自分にも居場所があるということを認識するきっかけにもなります。
その役割を任せ、やってくれたら積極的に感謝の言葉を子どもに投げかけてあげることも大切です。
できない日があったとしても責めるのではなく、失敗してもやり直せばいいことを知ってもらい、同時に頼りにしていることも伝えてあげましょう。
そうすることで、家庭や家族が自分にとって安心して過ごせる居場所であると感じられます。
将来を見据え、どうするか一緒に考える
まずは不登校となった子どもに最も必要なのは、疲弊してしまった心の回復のための休息です。
その後、子どもがどうしたいのか、どうしたらいいのか、子どもの自主性を尊重しつつ、一緒に考えることが重要です。
またその際にフリースクールによる学習支援や、高校であれば通信制高校への入学・転編入学ができることなど選択肢についても学校のアドバイスを受けたり調べたりして伝えてあげましょう。
(出典:千葉県「不登校児童生徒への支援の視点」)
不登校は子どもや親の責任ではない
不登校になる原因や理由には様々なものがあり、細分化していけば子どもによって千差万別です。その中には学校によるものや家庭によるものがあるでしょう。
しかしそれは子どもの責任でも親の責任でもなく、様々な状況がそうさせてしまったということに過ぎないのです。
子育てが悪かった、自分のせいだと責めれば、さらなる悪循環を招くだけになってしまいます。
もちろん反省するべき点はあるかもしれませんが、過去を省みて後悔することは、親にも子にも良くないことです。
反省をした上で、子どものため、そして自分たちの将来のためにどうして行くべきなのか、子どもと向き合う時間を作り、一緒に考えていくことから始めていきましょう。
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