食品ロス

食品ロス(フードロス)とは?発生する原因や世界の現状、必要な対策とは

世界では貧困や紛争により飢餓に陥っている地域があります。その一方で飽食により生産された食品が使われることなく、あるいは食べられることなく破棄されるフードロスという現象が問題となっています。

フードロスは日本を含め、世界の様々な国や地域で起こっていますが、今後対策しなければさらに深刻な問題へと発展してしまいます。

この記事ではフードロスとは何のか、またなぜ発生し世界ではどのような現状なのか必要な対策とともに見ていきます。

食品ロスの問題とは?世界や日本の現状、行われている取り組みとは

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世界中で深刻な食品ロス(フードロス)とは?


国連の2018年の発表によると、全世界には76億人いるといわれており、その内の9人に1人である約8億2100万人が飢えに苦しんでいます

貧困に苦しむ国や農業が主となる国は、途上国で多く見られ、食糧不足により飢餓に陥っています。

その一方で先進国の多くでは毎年大量の食糧が生産されていますが、全て消費されるわけではなく、余ったものは廃棄されることが多いのです。
このように途上国では貧困や気候変動、紛争など様々な理由で食糧が不足する食の不均衡が起きており、先進国では過剰に生産され余ってしまった食糧が廃棄される「食品ロス(フードロス)」が起きているのです。
食品ロスとはまだ食べられるのに廃棄されてしまった食料を指す言葉となっています。

  • 途上国では貧困や気候変動、紛争など様々な理由で食糧が不足する
  • 先進国では過剰に生産され余ってしまった食糧が廃棄される「食品ロス(フードロス)」
  • 途上国と先進国では食の不均衡が起きている

(出典:国連WFPニュース「考えよう、飢餓と食品ロスのこと。」,2018)

世界の食品ロス(フードロス)の現状は?


全世界では毎年40億トンもの食料が生産されています。これは全人口の食を賄うには十分な量です。しかし実際は食料が余る国と食料が不足する国が存在しています。

この現実には、食品ロスが大きく関わっています。
食品ロスが多く起こる先進国では、人口の食料を賄うため大量に食料が生産され、自給できないものについては輸入を行います。

つまり、40億トンもある食料の多くは収入があり消費が見込まれる先進国に集中するのです。しかしこの食料は消費者自身や小売店などの流通の過程で余ったものは廃棄されてしまいます。

例えば2016年時点で、日本では年間2,759万トンもの食品廃棄物が生まれており、そのうち、まだ食べられるのに廃棄される食品が「食品ロス」とされ、643万トンもの量になりましたこの量は、毎日国民が茶碗1杯分(139g)の食べ物を無駄に廃棄していることになります。さらにそのうちの半分は家庭から出ているというのです。

世界に目を向ければ、食品ロスを含め食品廃棄物の量は13億トンにものぼり、年間の生産量を40億トンとすればその約3分の1は廃棄されていることになります。

食品ロスは先進国だけの問題ではありません。途上国でも同様に食品ロスが起こっているのです。
ただしその理由は異なり、途上国ではインフラが整備されていないことによる輸送の問題が食品ロスを生み出しています

保存設備や輸送手段が不足していることにより食料を生産しても流通に乗る前に傷んでしまい、廃棄せざるを得ないのです。このように食品ロスが生まれてしまっているのです。
(出典:国連WFPニュース「考えよう、飢餓と食品ロスのこと。」,2018)
(出典:環境省「我が国の食品廃棄物等及び食品ロスの発生量の推計値(平成28年度)の公表について」,2019)

食品ロスの発生量が多い地域

食品ロスはどのような地域で多く発生しているのか、それについても見ていきましょう。

食品廃棄の一人当たりの発生量で見た場合、最も多いのが北アメリカ、次点がヨーロッパであり、両国とも年間で280~300㎏と言われています。

それに対して途上国や貧困国が多い、サハラ以南のアフリカと南及び東南アジアでは年間120~170kgとなっており、その差は約2倍程度になっています。
先進国が多い北アメリカやヨーロッパ、アジアの先進工業国では消費段階生産から小売りの段階での廃棄が多いですが、消費段階での廃棄も全体の2~4割とかなりの量があります。

一方で途上国では生産~小売り段階での廃棄がほとんどで、消費段階での廃棄は1割以下となっています。
(出典:国連食糧農業機関(FAO)「世界の食料ロスと食料廃棄」)

  • 先進国では大量に食料が生産されているが、消費者自身や小売店などの流通過程で余ったものは廃棄されている
  • 途上国ではインフラが整備されていないことによる輸送の問題が食品ロスを生み出している
  • 食品ロスが最も多いのが北アメリカ、次点がヨーロッパ

食品ロス(フードロス)が発生する原因と必要な対策


食品ロスが発生する原因は先進国と途上国では異なり、必要な対策もそれぞれ違ってきます。
食品ロスについて考えるためにも、それぞれの立場での原因と必要な対策を見ていきましょう。

先進国で食品ロスが発生する原因

先進国での食品ロスが起こる原因は様々です。
まず生産段階で需要を越える量を生産してしまう過剰生産です。しかし農業の場合、凶作になる可能性も考えると、量の調整はなかなか難しいところがあります。

また、先進国での食品ロスは生産段階よりも加工段階や流通・消費段階の方が多くなります。
加工段階で生鮮食品に対して「外観品質基準」という厳しい基準が設けられているためこれに適さないとそれだけで廃棄されてしまいます。

本来であればここからリユースやリサイクルをすべきですが、コストがかかるため廃棄した方が安く済むと言うのも要因の一つとされています。

小売り段階では大量陳列と幅広い品数によりどうしても消費されない食品が出てきます。そうなると残ったものは廃棄されることになります。

さらに購入されたとしても無計画に購入すること、簡単に捨てる余裕があることから消費者は食品を余らせてしまい廃棄してしまうことが多いのです。これが先進国での食品ロスの主な原因とされています。

必要な対策

必要な対策としてはいかに食品ロスを出さないかを考え、工夫を講じることです。

例えば外観品基準を満たさないために商品として流通できないまでも、価格などを抑えて売る、加工して外観に関係なく食せるものにリサイクルするなどを行うことでロスを抑えることができます。

また過剰に商品を陳列せず、マーケティングを行い、需要に合う品数を揃えることも大切です。

しかしこれはあくまで加工や小売りでの対策であり、食品ロスの半分を占める消費者側の対策も重要になります。
家庭での取り組みとしては買い物前に冷蔵庫の中身などを確認し、過剰に食品を購入しない、必要であり食べきれる量だけ購入するようにする工夫が必要です。

さらに消費期限と照らし合わせ、利用予定を立てることも同時に行っておくと良いでしょう。
他にも食品ごとに適切な保存方法をとることや、野菜を冷凍や乾燥などの下処理をしておく、残っている食材から使うなどの対策を行い、食品ロスを極力減らす努力が求められます。
(出典:政府広報オンライン「もったいない!食べられるのに捨てられる「食品ロス」を減らそう」,2019)

途上国で食品ロスが発生する原因

途上国での食品ロスは生産や加工段階での廃棄が圧倒的に多いのが特徴です。

収穫技術の問題で生産しても収穫しきれず腐って廃棄することになってしまいます。また、保存設備や加工設備が不足していることから貯蔵や加工できず廃棄せざるを得ないものも出てきます。

輸送手段が整備されていないことから生産しても過剰となってしまい、これらも廃棄が発生する原因となってしまっているのです。

そして、流通段階での廃棄も起こります。非衛生的な店舗であることから食品がもたないこと、マーケティングシステムが不十分で、必要な場所に必要な量の食品が行き渡らず、その分が余ると食品ロスとなってしまうこともあります。

必要な対策

途上国における食品ロス・廃棄の場合は、農業に対する技術支援やインフラ、保存設備、加工施設の整備などを行うことで大きく改善します。

生産段階、加工段階で食品ロスが出ている理由は明確であるため、そこを改善することが食品ロスを改善する近道になります。
ただし食品が市場に多く出回るようになれば食品ロスが増える可能性があるためマーケティングシステムの構築も必要になってきます。

(出典:国連WFPニュース「考えよう、飢餓と食品ロスのこと。」,2018)

  • 食品ロスを減らすためには、生産者側と消費者側の両方の努力が必用
  • 途上国の食品ロスにはインフラの整備や農業技術支援で大きく改善できる
  • さらに途上国ではマーケティングシステムの構築も必要である

私たち一人ひとりの意識や取り組みも重要


食品ロスは生産者や加工、小売り業者だけの問題ではなく消費者である私たち一人ひとりの問題でもあります。

先述したように日本での食品ロスの半数は家庭から出ているものであり、これらを削減していかなければ、政府や企業の努力でどれだけ食品ロスを減らしても全体で見ればあまり減っていないことになってしまうのです。

食品は私たちが生きていく上で無くてはならないものですし、私たちが日頃から意識して取り組むことで食品ロスは減らせるのです。
食品ロスがこのまま解決されなければ、将来的に日本も食料不足に陥る可能性もあります。今日から食品ロスを減らせる方法を実践していくことをおすすめします。

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この記事を書いた人
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