テロ・暴動・デモ

フランスの黄色いベスト運動とは?2018年、燃料価格高騰等に対するデモが発出

フランスでは2018年から続く抗議活動があります。
「黄色いベスト運動」と呼ばれるデモは法改正を契機として始まりましたが、1年経った今でも継続しています。
この記事では黄色いベスト運動について紹介します。

テロや暴動、デモとは?過去の事件や原因について解説

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黄色いベスト運動とは


フランスの「ジレ・ジョーヌ(黄色いベスト運動)」は2018年11月から毎週土曜に行われるようになった抗議運動です。

黄色いベスト運動は、2019年1月に実施予定となっていた燃料税の引き上げに対するデモ運動から始まりました。「黄色いベスト運動」と名づけられたのは、抗議に参加する人々が黄色いベストを着用しているためです。

これらの抗議デモおよび暴動を沈静化するため、政府では社会および経済的な対策として早急な減税の実施と財政支出の効率を推し進める意向を示しました。

同年12月10日には法定最低賃金の引き上げや超過勤務手当にかかる所得税および社会保険料の免除、特別手当に対する非課税措置を発表しています。
しかしこの運動は、一時的に衰えは見られたものの現在も継続しており、1年経過した2019年11月16日には全国で多くの参加者が集まり、デモが行われました。

  • 2018年11月から毎週土曜に行われるようになった抗議運動
  • 2019年1月に実施予定となっていた燃料税の引き上げに対するデモ運動から始まった
  • 一時的に衰えは見られたものの現在も継続している
  • (出典:財務省「2019年予算と黄色いベスト運動から見たフランスの今」)

    (出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「特別手当、1,000ユーロを上限として非課税措置」,2019)

    (出典: 日本貿易振興機構JETRO財務省「抗議デモ運動、マクロン大統領が対応策を発表」,2018)

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    発端は燃料価格の高騰


    先述したように黄色いベスト運動が始まったのは燃料税の引き上げに対するデモ運動がきっかけです。

    フランスでは2018年の予算のうち、税制や社会保障制度改正などの3つがこの運動の要因と見られています。

    特に大きな要因となったのが燃料税に関する改正です。2014年には地球温暖化対策の観点から、既存のエネルギー税制に上乗せする形で炭素税を導入し、石炭・重油・天然ガスに対する税に炭素の含有量に応じて税率を上乗せするようになりました。

    また2030年までにフランスは二酸化炭素の排出1トンあたり100ユーロまで課税を引き上げることを目指しています。そのために2018年の税制改正で2022年までに1トンあたり86.2ユーロまで引き上げるよう5年連続の税率引き上げを定めました。

    さらにマクロン大統領の選挙公約で安い軽油の燃料税率をガソリンの燃料税率に合わせることも掲げられており、軽油の税率引き上げ幅は大幅なものとなる見込みになっていました。

    当初は特に大騒ぎされることではありませんでしたが、2018年10月にピークを迎えた原油価格の上昇に伴う燃料価格の上昇により、2018年に行われた増税と、2019年に予定されていた増税に関心が集まりました。

    しかし2019年に予定されていた増税は、2017年末に決定された2018年予算法に組み込まれていましたが、騒ぎになるまで閣僚の一部でさえ2019年度の予算法案に組み込まれていると認識していたのです。

    その後2回のデモでも政権側は譲歩しませんでしたが、12月1日のデモでは黄色いベスト運動参加者以外も加わり、広範囲にわたり略奪や放火が行われ、運動への支持も高いことから政府側の譲歩が求められることになりました。

    12月8日に再度デモとともに略奪や放火が行われたことにより、10日には大統領自らが演説を行い、沈静化を図ることになりました。

  • 黄色いベスト運動が始まったのは燃料税の引き上げに対するデモ運動
  • 2018年10月にピークを迎えた原油価格の上昇に伴う燃料価格の上昇により、2018年に行われた増税と、2019年に予定されている増税に関心が集まった
  • 大統領自らが演説を行い、沈静化を図ることになった
  • (出典: 財務省「2019年予算と黄色いベスト運動から見たフランスの今」)

    フランスでは過去にも大規模デモが発生


    ここまで大規模かつ長期的なデモは初めてではありません。フランスでは過去にも大規模デモが発生しています。

    それが政治週刊紙「シャルリー・エブド」銃撃事件などの追悼を込めた反テロ集会です。この事件では複数の人が銃撃により亡くなりました。

    またパリの路上で射殺された女性警官やユダヤ系食料品店立てこもり事件で殺害された人質への追悼も込められています。

    レピュブリック広場で行われたフランス史上最大規模の抗議活動といわれているこの集会には、イギリスのキャメロン首相、ドイツのメルケル首相、スペインのラホイ首相、イスラエルのネタニヤフ首相、そしてパレスチナ暫定自治政府のアッバス議長など、世界各国の指導者も参加しています。

  • フランスでの大規模かつ長期的なデモは初めてではない
  • イスラム過激派による、政治週刊紙「シャルリー・エブド」銃撃事件などの追悼を込めた反テロ集会
  • 反テロ集会には世界各国の指導者が参加
  • (出典:外務省海外安全ホームページ 「フランス:パリ東部及び北東部近郊における人質拘束事案の発生に伴う注意喚起」)

    (出典:在マルセイユ日本国総領事館「南仏治安情報(1月分)」

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    世界も注目するフランスのデモは今後も注視する必要あり


    先ほども紹介しましたが、フランスにおける黄色いベスト運動は現在も継続的に行われています。
    一度は沈静化が図られ、縮小が見られた抗議デモですが、1年の経過を契機に再び注目が集まっています。

    フランスに限らず、世界で起こるデモや暴動にはその国や世界の情勢が見え隠れします。そのためこのような抗議活動が始まれば、その動向に注目することで情勢を図ることができます。

    フランスの黄色いベスト運動も今後どのような動きを見せるのか、注視する必要があります。

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