カリブ海のリゾート地として知られているベネズエラですが、多くの人々が国外へ難民として逃れているのです。
この記事では、そんなベネズエラ難民の現状や今必要な支援などを紹介します。
この機会に、ベネズエラ難民の現状を知り、深刻な難民問題に目を向けていきましょう。
ベネズエラの難民問題とは?難民が増加するベネズエラの現状や周辺国が抱える問題
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ベネズエラ難民の数の増加は深刻な社会問題
ベネズエラでは2014年以降、政治社会情勢の混乱やインフラの悪化、食糧難、人道危機といった様々な問題により、ベネズエラ国民の多くが故郷を離れ、庇護を求めて国外へと流出しています。
さらに2019年、現職大統領のマドゥーロ大統領と暫定大統領のグアイド国会議長という2人の大統領が併存し、対立が激化しました。
社会経済は混乱し、食料や医薬品、生活用品などの物資は不足、人道危機により、ベネズエラ国民の国外流出は急増しています。
2019年時点で約400万人のベネズエラ国民がベネズエラの周辺国に難民として逃れており、南米最大の難民問題へと発展しています。
(出典:外務省「ベネズエラ周辺国における避難民に対する緊急無償資金協力」)
(出典:外務省「ベネズエラ・ボリバル共和国 基礎データ」)
(出典:外務省「コロンビアに対する無償資金協力に関する書簡の交換」)
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難民の数が増加しているベネズエラの現状
ベネズエラは、様々な国から難民を受け入れる「難民受け入れ国」として知られてきました。
しかし、治安や経済情勢の悪化に伴ってベネズエラの政情は不安定化することになります。社会経済の混乱、食料や医薬品などの生活用品が足りず、人道危機などによって多くのベネズエラ人が家を離れざるを得ない状況に置かれているのです。
ベネズエラ難民は近隣国に逃れることも命がけですが、やっと逃れたとしても新型コロナウイルス感染症の流行によって国境封鎖や外出制限が行われ、受け入れ国においても安全に生活をしていくことが難しい状況にあります。
ベネズエラ難民は住む場所や生活手段がなく、日々の生活を送るのも困難を極めた状態です。
ベネズエラ難民に対して今必要な支援とは
ベネズエラの難民の数が増え続けていることは、ベネズエラだけの問題ではなく、世界的な問題として危惧しなければいけません。
では、ベネズエラ難民が今、必要な支援とは一体何なのでしょうか。
次に、様々な機関が行っているベネズエラ難民に対する支援を紹介します。
国境での保護活動
ベネズエラ難民を支援する機関では、国境でのベネズエラ難民たちへの保護活動を強化しています。
特に、ベネズエラ難民のなかでも保護者のいない子どもや、家族とはぐれてしまった子どもたちは立場が弱く、守らなければいけない存在として保護に力を入れています。
新型コロナウイルス感染対策
2020年の新型コロナウイルスの世界的流行は、ベネズエラ難民たちにも大きな影響を与えています。国内避難民、国外に逃れられた難民いずれに対しても、新型コロナウイルスの脅威にさらされており、感染拡大を防ぐための保健対策を行わなければいけません。
ベネズエラ難民を支援する機関では、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、石けんやマスクなどの衛生グッズの提供を始めとした、保健対策を行っています。
避難所の提供や現金給付を含む生活支援
難民として国外に逃れられても住む場所がなかったり、働く場所が見つからず収入の目途がつかなかったりと、生活を送ることが難しい状況です。
ベネズエラ難民を支援する機関では、住む場所を失ったベネズエラ難民への支援として、避難所の提供や現金給付を含んだ生活支援を行っています。
教育支援・職業斡旋などの自立支援
ベネズエラ難民を支援する機関では、教育支援および職業斡旋といった自立支援も行っています。
特に、難民受け入れ国の政府と協力し、難民が滞在するために必要な法的書類処理を迅速化し、仕事ができるように職業斡旋をしています。
※2020年12月時点
(出典:外務省「無償資金協力 案件概要」)
(出典:外務省「ベネズエラ周辺国における避難民に対する緊急無償資金協力」)
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ベネズエラ難民の受け入れ数が多い国に対する日本の支援
ベネズエラ難民が増えたことにより、難民の受け入れ国は大きな負担がかかっています。日本は国際機関と連携を図り、ベネズエラ難民や移民の人道支援計画として多額の資金提供を近隣国に対して行っています。
2019年度には、ベネズエラ難民や移民によるブラジルでの入国時登録(約7万2千人)・児童保護(約1万2千人)・保険医療サービス(約1万4千人)を行えるように体制の整備を行い、さらに受け入れ地域の人々の安全を総合的に支援するために計4.17億円の資金援助を行うことになりました。
また、2020年度には、ベネズエラからの避難民が多くいるブラジル・コロンビア・エクアドル・ペルーの4ヶ国に対して、日本から約14億3,000万円(1,300万ドル)の無償資金提供が行われることになりました。
この資金提供によって、各国におけるベネズエラ難民・移民に対するシェルターの提供や援助物資の配布、ベネズエラ避難民と受け入れ国の住民たちの安全のために支援がされます。
(出典:外務省「ベネズエラ周辺国における避難民に対する緊急無償資金協力」)
(出典:外務省「無償資金協力 案件概要」)
ベネズエラ難民の人数増加は世界問題!私たちにできる支援を始めよう
ベネズエラ難民の数は、2020年時点で増加の一途を辿っています。
これはベネズエラだけの問題ではなく、難民受け入れ国の負担増加につながり、世界的な社会問題に発展しているのです。
ベネズエラ難民数の増加を世界問題として捉え、私たちにできる支援から始めていく必要があります。
ぜひこの機会に、私たち一人ひとりができるベネズエラ難民への支援を考えてみませんか。