ピースウィンズ・ジャパン

ピースウィンズ・ジャパンの寄付金控除の仕組み、税制優遇について解説

皆さんはピースウィンズ・ジャパンという団体をご存知でしょうか?

広島県神石高原町に拠点を置き、国内外で自然災害、あるいは紛争や貧困など人為的な要因による人道危機や生活の危機にさらされた人びとを支援する団体です。

これまでに世界32カ国の国と地域で活動を行い、日本国内での社会問題の解決にも力を入れています。
日本の被災地で起こる問題に対する活動や伝統工芸品を用いた地域活性化など、幅広い活動を行なっているのです。

そして「認定NPO法人」であるピースウィンズ・ジャパン(以下PWJ)では、寄付したお金が「寄付金控除」と呼ばれる税制優遇を受けられます。

今回は、この税制優遇の仕組みについて解説します。

寄付による税金控除の制度とは

寄付金控除とは、納税者が認定NPO法人はじめ、国や地方公共団体に対して「特定寄付金」を支出した場合には、所得控除を受けることができる税制措置のことを言います。

ピースウィンズ・ジャパンに募金・寄付した金額は所得税・相続税・法人税の税制上の優遇措置があります。
また一部の自治体では個人住民税の寄付金控除の対象となる場合もあるのです。

個人の所得税の場合、一個人の方が年間2,000円を超える寄付を行なった場合、所得税の算定をする際に寄付額から2,000円を引いた額をその年の総所得額から控除することができます。

このような制度は、実際に寄付する個人にもメリットがある素晴らしい制度と言えるでしょう。

所得税の寄付金控除

個人が、認定NPO法人もしくは公益社団法人等に対して寄付を行う場合は、「所得控除」か「税額控除」の適用を受けるか、どちらか有利な方を選択可能です。

それぞれの支払いの特徴としては、税額控除は所得に関わらず寄附金額に対して同様の効果が得られます。
一方で所得控除は、所得が高く税率が大きくなるほど効果が大きくなるものです。
基本的には課税所得金額が4,000万円を超えると所得控除の方がお得となり、そうでなければ税額控除の方がお得です。

そのため、一般的には「税額控除」を選択する方が所得税額が少ないと言えるでしょう。

(出典:国税庁 「寄付金を支出したとき」)

寄付金控除(税額控除)の計算式

認定NPO法人等寄付金特別控除は次の算式で計算します。
(その年中に支出した認定NPO法人等に対する寄附金の額の合計額-2,000円)✕40%=(認定NPO法人等寄附金特別控除額)
※100円未満の端数切り捨て

寄付金控除(所得控除)の計算式

寄附金控除(所得控除)は以下の算式で計算します。
(その年中に支出した特定寄附金の額の合計額)-(2,000)=(寄附金控除額)
※特定寄附金の額の合計額は所得金額の40%相当額が限度となります。

法人の寄付金控除

法人の寄附金控除の場合は、「特定公益増進法人に対する寄附金」に含めて損金算入額を計算します。

特定公益増進法人に対する寄附金は、次のいずれか少ない金額が損金に算入されます。

(1)特定公益増進法人に対する寄附金の合計額
(2)特別損金算入限度額
(資本金等の額✕〔当期の月数/12〕✕〔3.75/1000〕+所得の金額✕〔6.25/100〕✕〔1/2〕)

相続税の寄付金控除

相続税の寄付金控除分は次の算式で求められます。

寄付した金額✕相続税率×1.021

寄付した金額に相続税率を掛け、さらに1.021倍します。
この金額を寄付しなかった場合の相続税からマイナスするというやり方です。

相続税率は「法定相続分に応ずる取得金額」が1,000万円以下であれば税率10%、3000万円以下であれば税率15%で控除額が50万円となります。

ピースウィンズ・ジャパンの寄付は2通りから選択可能

ここまでは認定NPO法人に対して寄付を行なった際の「寄付金控除」の仕組みについて解説してきました。

次に実際にピースウィンズ・ジャパンを支援する方法について解説します。

継続寄付

ピースウィンズ・ジャパンが抱えている支援のほとんどは、食事代や施設維持費などの費用が定期的に発生します。
そのため私たち支援者に求められるのは、少額でも継続的な支援となります。

毎月PWJに継続して支援を行う人のことを「ピース・サポーター」と呼んでおり、3ヶ月に1回発行されるニュースレターと、毎年5月頃に年次報告書を送付します。
こうした報告書を通して、「ピース・サポーター」の行動が支援活動に結びついていることを実感できます。
寄付の使い道についても1円単位で細かく報告されています。

ピース・サポーターの支援額は、毎月1,200~20,000円までの金額の選択が可能であり、任意の金額を指定することもできます(1201円以上)。
支払い方法はクレジットカードとなり、一番少額の寄付は一日あたり40円と、家計の負担になりにくいのも魅力的です。

領収書はいつもらえる?

継続的な寄付を行う場合、領収書は毎年1月に前年分がまとめて送付されます。

今回のみ寄付

継続寄付が大切ですが、まずは1回の寄付から始めることもおすすめです。
支援したいタイミングで、寄付金も自由に決めることができます

また、ピースウィンズ・ジャパンが支援している国を選ぶこともできます。

韓国山火事 被災者支援、インドネシア地震(スラヴェシ島) 被災者支援、ミャンマー難民支援(ロビンギャ)、アフガニスタン支援、イラク支援など、世界では支援が求められている危機的状況な場所が多く存在します。

支払いはクレジットカード・銀行振込・郵便局払いなどに対応しています。
今回のみの寄付でも、認定NPO法人に対する寄附金は寄附金控除の対象ですので、ご安心下さい。

領収書はいつもらえる?

クレジットカードでの寄付の場合、申し込みからカード会社の決済を通って入金までに最長2ヶ月ほどの時間を要します。

そのため申し込みから領収書発行までに2~4ヶ月間ほど時間が掛かることを覚えておきましょう。
郵便局振込に関しては、通信欄に領収書が必要かどうかを必ず記入して下さい。

ピースウィンズ・ジャパンに募金・寄付するなら寄附金控除を利用しよう

今回の記事では、ピースウィンズ・ジャパンでの寄付金控除の仕組みと、税制優遇について解説しました。

認定NPO法人である「特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)」への支援は、全て寄付金控除の対象となります。

しかし、税額控除と所得控除など選択によっては受けられる恩恵が減ってしまう可能性もあるため、一つひとつの情報をしっかり知った上で税制優遇制度を使うことが大切です。

ぜひ、これらの情報を押さえながら寄付しましょう。

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この記事を書いた人
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