ピースウィンズ・ジャパン

ピースウィンズ・ジャパンが佐賀の伝統工芸を守る!ピースクラフツSAGAとは?

ピースウィンズ・ジャパンは主に紛争や災害、貧困などの脅威にさらされている人々に対して支援活動を行うNGO(非政府組織)団体です。
日本に本部を置いており、これまでに世界32カ国の国と地域で精力的に活動しています。

今回の記事では、そんなピースウィンズ・ジャパンが取り組んでいるプロジェクト「ピースクラフツSAGA」について解説します。

特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンとは?活動内容や支援方法を解説

ピースウィンズ・ジャパンのプロジェクト「ピースクラフツSAGA」とは?

「ピースクラフツSAGA」とは、佐賀県内で作られた伝統工芸品を「より多くの人に知って貰いたい、長く使って貰いたい」という伝統工芸制作者の想いから、ピースウィンズ・ジャパンが率先して佐賀の伝統工芸をまだ知らない人々に向けて魅力を伝えています。
主な活動として情報発信やチャネル開発、生活様式や生活者の意識の変化に対応した商品づくり、海外市場を見据えた商品開発や展示会の開催などを行っています。

そしてピースクラフツSAGAは、次のステージを目指す伝統工芸のつくり手を支援することにより、佐賀県の地域振興に貢献しているのです。

佐賀の伝統工芸支援とは


「ピースクラフツSAGA」では、様々な伝統工芸を支援しています。
この項目では具体的に支援しているものを解説します。

有田焼

佐賀といえば有田焼をイメージする人も多いのではないでしょうか?
有田焼とは、佐賀県有田町とその周辺地域で製造される磁器を指しており、明治以降に広く用いられるようになりました。

有田焼の制作は基本的には分業で行われます。
技術や道具の進歩によって時代と製法も変化してきましたが、各工程のスペシャリストが技術を継承しつつ進化しているのです。

端正な白磁の器に書かれた絵付けが素敵な「たなかふみえ」氏、JR九州の「ななつ星 in 九州」の車内提供される料理やデザート、飲み物をよそう食器一式を制作した「清六窯」氏など広く活躍している作家も「ピースクラフツSAGA」プロジェクトに参加しています。

唐津焼

佐賀県唐津市には、70以上もの唐津焼の窯元が存在しています。
長い歴史の中で培われた先人の技を吸収しつつも、時代とともに新しい感性が取り入れられてきています。   

窯元によって独自の作風が生まれ、伝統と革新が入り混じった唐津焼は、近年、有田焼と並ぶ注目度を集めています

(出典元:唐津観光協会公式サイト

諸富家具

佐賀県諸富町には東西約3キロメートルに家具関連企業が集まる、県内屈指の家具づくりが盛んな地区です。
この中心地域には、家具製造メーカーをはじめ、創作家具にオーダー家具や木材玩具などの小物を作っている工場があります。

その他にも、木材を供給する資材メーカーに材木屋、工場で使う道具などを作るメーカーまであります。
そこで作られる諸富家具は、伝統的な工芸品の地場産業の一つとして佐賀県から指定を受けています。

従来の家具としての機能を十分に満たしながらも、ライフスタイルの1シーンを演出するインテリアとして末長く使われるものを目指しています。

(出典元:諸富家具振興協同組合公式サイト

佐賀錦

金、銀、漆などを貼った特製の和紙を細く裁断したものを経糸とし、丹念に織り上げたものを指します。
全て手作業で作られ、一日にわずかしか織ることができません
佐賀錦は袋物の実用品から帯などの大きな作品など、幅広いラインナップの織物が製作されています。

美術品としても価値が高く、手作りの素朴で温かい魅力と和紙の持つ温もりの中にも絢爛豪華で気品のある優雅な美しさを秘めています。

ピースクラフツSAGAのこれまでの取り組み

ピースクラフツSAGAの主要事業のひとつが佐賀県の工芸事業者が第一線で活躍するクリエーターと商品・作品を共同開発するプロジェクトです。
商品・作品開発プロジェクトを立ち上げてから、フランス人コーディネーターに協力を依頼して、フランスからデザイナーを招集しました。

彼らから伝統的な技法や素材を進化させるデザイン提案を行い、工芸事業者7組が新しいものづくりに果敢に挑戦しています。
2017年5月にはフランス・パリで世界のファインクラフトが集結する「レベラション2017」に出店し、彼らの作品を展示。多くのバイヤーが訪れ、これらを高く評価しました。

このような工芸事業者の作品を、ピースウィンズ・ジャパンは「ふるさと納税」の返礼品に加え、佐賀県の地域振興に寄与する活動も平行して行なっています。

ふるさと納税で佐賀の伝統工芸を支援しよう!

ふるさと納税は自治体だけではなく、応援したいNPO等を指定して寄付することも可能です。

特に佐賀県はNPO等による支援活動に力を入れており、「ふるさと納税指定先NPO等」を多く抱えています。
ふるさと納税でNPO法人を指定して寄付する場合でも、税金控除の金額や割合に変化はありません。

以下に具体的な数字で例を示します。

例えば、年収500万円の子供がいない共働きのAさんは控除上限額が約6万1000円です。
ピースウィンズ・ジャパンを指定して、佐賀県に5万円を寄付したとしましょう。

すると5万円の95%が佐賀県からピースウィンズ・ジャパンに交付され、残りの5%が佐賀県の税収となります。
そして自己負担金の5万円から2000円を差し引いた4万8000円のうち、10%の4800円が寄付した年の所得税から還付されます。
また90%の4万3200円が寄付した翌年の住民税から控除されます。

(出典:ピースクラフツSAGA公式サイト)

返礼品もすべて佐賀県の伝統工芸品

ふるさと納税の返礼品は、寄付金によって様々です。
この項目では、主な返礼品の数々をご紹介します。

2019年5月時点の情報です

寄付金額:20,000円

特殊な陶土に、植物原料の絵具を染み込ませた伊万里焼の花器「KUSAKI Flower Vase M SUO」から、メタリックな輝きが特徴の有田焼の花形豆皿6枚セット「麟Lin花型豆皿セット」などの実用性の高い作品と交換が可能です。

寄付金額:50,000円

有田焼の陶芸家の中でも圧倒的な人気を誇る「たなかふみえ」さん。
彼女の人気商品である、ツバメと小花を染付し、銀彩などを散りばめた愛らしい小ぶりな蓋付碗「銀彩鳥小花小蓋碗」、下絵付けで銅を含んだ絵具を使って文様を描き、窯の中で酸素が少ない還元焼成を施して赤い文様に発色させる技法で表現した有田焼、田中忍さんの作品「釉裏紅うさぎ文丸筥」などを扱っています。

(出典:ピースクラフツSAGA公式サイト)

ふるさと納税でピースウィンズ・ジャパンを支援しよう

今回の記事では、佐賀県の伝統工芸を守るピースウィンズ・ジャパンの活動「ピースクラフツSAGA」について解説しました。

NGO団体の支援活動というと、つい海外の支援に目を向けがちですが、日本の伝統的な産業支援も決して忘れてはならないものです。
地場産業を盛り上げることから、日本を元気にする活動を応援するのも一つの支援と言えるでしょう。

この活動を知り、ぜひ、小さなことから支援を始めてみましょう。

動画はこちら
この記事を書いた人
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