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【怪しい?】ピースワンコ・ジャパンの口コミ評判は?専門家に詳しく聞いてみた

  • 2024年5月30日
  • 2024年6月6日
  • 寄付
<PR>

「ピースワンコ・ジャパンに寄付してみたいけど信頼できる?」
「悪いうわさも耳にするけど本当に大丈夫?」

このように考える方のために、gooddo編集部が「ピースワンコ・ジャパン」について調べました。ホームページでの活動内容チェックやSNSでの口コミリサーチ、寄付の専門家にインタビューした内容を紹介します。

ピースワンコ・ジャパンは、「犬の殺処分ゼロ」の実現を目指し、犬の保護・譲渡活動を行っています。自然災害や紛争の被災地支援活動を行う、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンが運営しているプロジェクトです。

結論から申し上げると、ピースワンコ・ジャパンは寄付先として信頼できる団体です

その理由は、
・寄付者や支援者からの口コミ評判は良いものが多い
・過去に当局の捜査が入ったが不起訴処分となった。また問題は既に改善されている
・様々なNPOを知る専門家からの評価も良い
・編集部で寄付の使い道や活動実績をリサーチしても十分な信頼が得られた

という点です。

ピースワンコ・ジャパンへの寄付を考えている方は、前向きに検討して大丈夫です!

寄付金控除の対象団体です

ピースワンコ・ジャパンの活動について先に知りたい方は、こちらの項目をご一読ください。
>>【参考】ピースワンコ・ジャパンとは?
>>【参考】ピースワンコ・ジャパンの活動内容

目次

ピースワンコ・ジャパンの良い口コミ評判まとめ


まずは、ピースワンコ・ジャパンに関する良い口コミを紹介します。

いつも、こうやってピースワンコからメールで報告やこれからの方針などメールしてもらえるので少額でもまた寄付を頑張って協力しようとおもえる😆😁
Xより)

ピースワンコさん数年前から毎月少額だけど寄付をさせていただいてます
こうしてDMが届くのを楽しみにしているのですが、今回はステッカーが入ってて、とってもかわいかった☺️✨
全国に向けて力を注がれてることがわかるので、これからも微力、陰ながら応援しております🙏
DMは全部とっておいてます!
Xより)

動物が好きで、本当は守ってあげる仕事をしたいけれどその一歩が踏み出せず。実はピースワンコさんの活動に共感し、ワンだふるサポーターとして月々わずかながら寄付をしています。動物も家族です。ひとつでも多くの笑顔が人と動物に届きますように。
Xより)

応援したいと思えました。
職員さん方々の犬達に対する眼差しが優しかったです。犬舎も環境も素晴らしく考えて配置されていました。
私に出来る事で応援していきます。
Googleレビューより)

リサーチした結果
「報告や方針などについて連絡をもらえるのでまた寄付で協力しようと思える」
「力を入れて活動していることが分かるので応援を続けている」
「活動に共感するので寄付を続けている。DMが届くのを楽しみにしている」
「スタッフの姿勢も犬舎の環境も素晴らしい」
といった評判が確認できました。

>>ピースワンコ・ジャパンについて詳しくみる

ピースワンコ・ジャパンの悪いコミ評判まとめ

一方、 ピースワンコ・ジャパンの悪い口コミ評判 を紹介します。

寄付によって大幅な黒字を出してるにも関わらず、狂犬病の予防接種はしていなかったり、狭い部屋に押し込めたり。適切なコミュニケーションも治療もないまま犬が亡くなっています。
人員にも犬にもお金をかけない。かけるのは宣伝広告費。なぜ、そんなところに寄付するのでしょうか。
Xより)

ピースワンコって避妊や去勢をしないって前に問題になってたような気がするんですけど、今はちゃんと対策されてるのかなぁ?
Xより)

リサーチした結果
「犬に予防接種をしていない」
「犬を狭い部屋に押し込めている」
「宣伝広告費にばかりお金をかけている」
「避妊や去勢をしないと聞いたことがある」
といった悪い口コミが確認できました。

次は悪い口コミの内容を検証します。

悪い口コミに関して、編集部が実態を調査

ピースワンコ・ジャパンの悪い口コミに関して、本当のところはどうなのか、編集部が調査しました。

  • ・犬に予防接種をしていない
  • ・犬を狭い部屋に押し込めている
  • ・宣伝広告費にばかりお金をかけている
  • ・避妊や去勢をしないと聞いたことがある

1つずつ見ていきましょう。

「宣伝広告費にばかりお金をかけている」という声に対しては、後ほどNPOの専門家のインタビューで解説します。

>>専門家から見たピースワンコ・ジャパンの評価は?インタビューで徹底取材

犬に予防接種をしていないって本当?

予防接種の対応が追い付いていない時期もありましたが、現在は問題なく接種が行われています

ピースワンコ・ジャパンは、2018年、当時約2500頭いた犬の一部に対する予防接種が期限に間に合っておらず、当局の捜査を受けています。

ピースワンコ・ジャパンが殺処分予定の犬を広島県から全頭引き取りを開始した前年の2015年、県内の殺処分数は792頭にまで減少していました。しかし全頭引き取りを開始した2016年度にピースワンコ・ジャパンが引き取った犬の総数は1,400頭、2017年度には1,800頭に増えました。

想定を超える数の引き取りへの対応に追われ、狂犬病の予防注射が追いつかない時期があったのです。

さらに、広島県から引き取った犬から致死率の高い感染症が発生。他の多くの保護犬の命を守るため、対応に追われました。そのため、狂犬病の予防接種が追いつかない事態が発生しました。

当局の捜査を受けた翌年、2019年9月、不起訴処分となっています。以降、環境を整え、問題は改善され、現在は遅滞なく予防接種が行われています

具体的には、以下のように対応しています。

  • ・愛護センターから引き取った犬にフィラリア検査や混合ワクチンの接種をし、マイクロチップを埋め込む
  • ・生後3ヶ月以上の犬には、保護してから3週間以内に狂犬病の予防接種を行い自治体に登録
  • ・1頭ずつカルテを作成し、予防接種歴の他、病歴や投薬歴も記載

過去には予防接種が追い付いていないこともありましたが、現在は状況が改善され、遅滞なく接種が行われています。

参考:
ピースワンコ・ジャパンの現状、法令順守について | ピースワンコ・ジャパン
私たちの活動内容 | ピースワンコ・ジャパン
狂犬病予防注射に関する現在の対応について | ピースワンコ・ジャパン

犬を狭い部屋に押し込めているって本当?

「狭い」の定義は人それぞれです。また、投稿者の方がどの状態をみてそのように感じたのか分かりませんが、現在のピースワンコ・ジャパンのシェルターは以下の通り、犬が快適に過ごせるように整備されています

  • ・各部屋に専用の屋外スペースあり
  • ・共有の中庭もあり
  • ・日本最大級のドッグラン80,000㎡のドッグラン併設
  • ・各部屋にエアコンや床暖房完備した犬舎もあり

ホームページや公式YouTubeチャンネルで紹介されている施設を見ると、とても清潔で明るく、犬が心も身体も健康に、そして安全に過ごせる環境が整っています

ピースワンコ・ジャパンの施設は見学可能です。気になる方は自分の目で確かめてみてはいかがでしょうか

広島県神石高原町のシェルターや全国7ヵ所の譲渡センターでは見学も受け付けております。ぜひお越しください。
ピーワンコ・ジャパンHPより)

参考:
私たちの活動内容 | ピースワンコ・ジャパン
ピースワンコ・ジャパン施設紹介 | YouTube

犬の避妊や去勢をしていないって本当?

2024年5月現在、避妊去勢手術に適さない(幼犬、老犬など)以外のほぼ全ての犬に対して、避妊去勢手術を済ませています。 また、新たにシェルターに引き取られる犬にも手術を行っています

手術前の犬は、オスとメス別々の部屋で飼育し、繁殖を防いでいます。

過去に、「犬の尊厳のために一律での避妊去勢手術はせず、できる限り本来の機能を残したい」という想いから、避妊去勢手術をしないケースもあったそうです。また、メスへの手術は肥満になりやすかったり、麻酔のリスクがあったりとデメリットもあるのです。

現在は先述の通り避妊去勢手術を行う方針で活動しています

参考:犬の避妊去勢手術について | ピースワンコ・ジャパン

SNSなどで指摘されていた点を、ピースワンコ・ジャパンは真摯に受け止め、事態は改善。また、経緯や対応内容をホームページできちんと報告していることが分かりました。

>>ピースワンコ・ジャパンについて詳しくみる

専門家から見たピースワンコ・ジャパンの評価は?インタビューで徹底取材

ピースワンコ・ジャパンに寄付するとなった場合に、編集部が気になる点は3つ。

  1. ピースワンコ・ジャパンの強みや特徴は?
  2. NPOにとって「黒字」とはどういうことなのか?
  3. 宣伝広告費の規模は適正か?

これらの点について、NPOに詳しい松浦さんにお話を伺いました。

metaLink代表:松浦史典さん
metaLink代表/NPO法人名古屋NGOセンター 理事/認定NPO法人ホープ・インターナショナル ファンドレイジングマネージャー

アフリカや東南アジアの支援現場をいくつか経験し、活動への寄付集めの仕事を9年間行っている。昨年の2021年度は、新規寄付者を150名近く獲得。また、東海地方の42団体が加盟する名古屋NGOセンターの理事を2015年から兼務し、様々な団体の運営や活動に関わってきた。
※詳細なプロフィールは文末に掲載

インタビュー結果まとめ: ピースワンコ・ジャパンは年々支援者を増やし、ミッション実現に確実に近づいている

松浦さんへのインタビュー結果を先に紹介します。

問)ピースワンコ・ジャパンの強みや特徴は?
・ミッションの実現に向けて着実に活動を進めている
・犬の保護・譲渡だけでなく犬との共生も促進している
・活動が多くの人に支持されている

問) NPOにとって「黒字」とはどういうことか?
黒字は次年度以降の事業に使われる。必ずしも黒字だから良い活動をしているわけではない。それよりも資金の使途の透明性が大事。

問)広告宣伝費の規模は適正か?
ミッションの実現に近づいているので適正と言えるのでは

詳しく紹介していきます。

インタビュー詳細1: ピースワンコ・ジャパンの強みや特徴は?

編集部:ピースワンコ・ジャパンの団体としての強みや活動の特徴を教えてください。

松浦:以下の3つが挙げられます。

  • ・ミッションの実現に向けて着実に活動を進めている
  • ・犬の保護・譲渡だけでなく犬との共生も促進している
  • ・活動が多くの人に支持されている

ミッションの実現に向けて着実に活動を進めている

ミッションである「日本における犬の殺処分ゼロ」の実現に着実に近づいている点が強みの1つです。

まずは広島県内で殺処分機を2016年4月から現在まで止めることができています。2023年に完成した、県の新しい動物愛護センターには殺処分機は置いていないそうです。

日本という大きな枠でのミッション実現に向け、まずは1つの県で達成できているのは大きな成果だと思います。

犬の保護・譲渡だけでなく犬との共生も促進している

犬を「守る」だけでなく、人間と共生できる社会作りを進めているのも特徴です。

ピースワンコ・ジャパンは、保護した犬を譲渡するだけでなく、セラピー犬や災害救助犬の育成を行っています。災害救助犬は、ピースウィンズ・ジャパンの災害支援現場での活動実績もあります。

保護犬に社会参加の場を提供し、犬と人間の共生を進めています。

活動が多くの人に支持されている

ピースワンコ・ジャパンの毎月の継続寄付の会員「ワンだふるサポーター」は63,000人です。活動が多くの人の共感を呼び、支援されているのが分かります。

認定NPO法人の平均寄付者数が約4,300人*なので、相当数の人から支持を得ています。

NPOは「多くの市民に支えられる公益性の高い活動」を行うことが重要視されています。ワンだふるサポーターの数は、ピースワンコ・ジャパンの活動が多くの人の共感を呼び、NPOとしての役割をきちんと果たしていることを示していると思います。

*出典:「2003年度 特定非営利活動法人に関する実態調査」政府統計

インタビュー詳細2:NPOにとって「黒字」とはどういうことか?

編集部:SNSの口コミで「寄付によって大幅な黒字を出してるにも関わらず」というものがありましたが、NPOにとっての「黒字」とはどういうことでしょうか?株式会社などの黒字と捉え方は異なりますか?

松浦:NPOの財政状態は、活動計算書と貸借対照表で確認できます。「当期正味財産増減額」を見ることで、NPOが黒字か赤字かが分かります。

正味財産とは資産から負債を差し引いたもので、NPOの純資産を示します。正味財産が増加していれば黒字、減少していれば赤字ということになります。

NPOは「非営利団体」なので、株式会社と違い黒字分をボーナスとして役員や職員に分配することはできません。次年度に繰り越され、次年度以降の事業に使われます。

NPOの会計報告を見る際に気を付けたいのが、黒字(繰越金が多い)であればよいというわけではない、という点です。一番大事なポイントは資金の使途の透明性です。ミッションを達成するために、何に資金が使われているかをしっかり見ましょう。

ピースワンコ・ジャパンはピースウィンズ・ジャパンの事業の1つなので、ピースウィンズ・ジャパンの会計報告を確認してみます。

正直なところ、ホームページに載っている会計報告だけでは、ピースワンコ・ジャパンの活動の詳しい収支は十分に把握できません。

会計報告書で事業の収支をある程度把握することはできます。しかし、年度によって報告項目が違っていたり、「他経費」としてまとめられている経費があったりして、細かい部分は不明な点が多いです。

各事業ごとの収支が公開されれば、財政の透明性や健全性がより把握しやすくなります寄付する側としてもより安心できるでしょう

しかし、事業別収支の公開に法的な義務はありません。ピースワンコ・ジャパンの会計報告は監査を受けているので、法的な問題はありません

インタビュー詳細3: 広告宣伝費の規模は適正か?

編集部:口コミで「人員にも犬にもお金をかけない。かけるのは宣伝広告費」といったコメントが見られました。ピースワンコ・ジャパンの広告宣伝費の規模は適正なのでしょうか?

松浦:まず最初にお伝えしたいのは、NPOとしての「適正な広報費の割合」というものはありません

広報費用をなるべく抑えたい団体や、広報に回す資金がない団体ではおのずと広報費用の割合が下がります。活動の規模が大きく、社会に今以上に大きなインパクトを与える活動をしたい場合は、広報にかける費用もおのずと大きくなります。各NPOの考え方によります

ピースウィンズ・ジャパンの広報に関する勘定科目は「広報啓発活動費」となっています。どのようなものがこの科目に計上されているのか、詳しくは分かりませんが、恐らく寄付金集め、ピースワンコ・ジャパンの活動の周知、殺処分問題の啓発などに使われているのではないでしょうか。

私が報告書を確認した2018年度から2022年度までの間、サポーターの数は増え、寄付金額は倍になっています。また、活動開始した2012年から7,600頭以上の犬を保護しています。

広報啓発にお金は使っていますが「ミッション達成に近づいている」という確実な結果を出しています

ただし、会計報告に「広報啓発活動費」がない年度もあったり、内容が年度によって微妙なばらつきがあったりするので、NPO会計に詳しくない人が見ても寄付金の使途がわかる、シンプルな構造で公開してもらえたらより良いのでは、と感じます。

ピースワンコ・ジャパンは怪しい?信頼できるかを調べてみた

gooddo編集部も独自にリサーチし、ピースワンコ・ジャパンの信頼性を確かめました。

以下の3点を調査しました。

  1. 寄付の目的と使途が整合しているか?
  2. 情報開示を行っているか?
  3. 認定NPOを取っているか?

1.寄付の目的と使途が整合しているか

ピースワンコ・ジャパンでは、寄付の種類によって使い道が異なります。それぞれ以下のように説明されています。

  • ワンだふるサポーター:保護した犬の飼育費(食費、医療費など)、災害救助犬やセラピー犬の育成
  • ワンだふるファミリー:様々な理由で里親に恵まれない犬の生活を支えるため
  • 夢之丞ファミリー(ワンドリーム・プロジェクト):「殺処分ゼロ」全国に広げる取り組み

※寄付の種類については、以下の項目をご一読下さい。
>>ピースワンコ・ジャパンへの寄付募金の方法

年次報告書やSNSを見ると犬の保護、育成、譲渡などの活動の様子が分かります。

例えば、2022年度の報告書を見ると、

  • ・病気などが理由で譲渡先が見つからず、生涯シェルターで過ごす犬たちのために、犬舎の増築。設備もより充実させた
  • ・飼育スタッフを増やし、より育成に力を入れた
  • ・動画を中心に現場からの情報発信に力を入れ、活動への理解と共感を得ることに努めた

と報告されています。

説明通りに寄付が使われていることがうかがえます

また、ホームページに「寄付金等取扱規定」を掲載し、寄付金を受け取った後の対応方法や使い道を説明しています。寄付を、責任を持って取り扱っていることが分かります。

2.情報開示を行っているか

ピースワンコ・ジャパンは認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンが運営しています。

(2023年度会計報告書より)

ピースウィンズ・ジャパンは、過去10年以上にわたる、会計報告を含む年次報告書をホームページ上に公開しています。受け取った寄付金額や、寄付金の使い道である支援事業の詳細も記載されています。

「2023年度会計報告書」を見ると、事業内訳ごとの活動計算書が掲載されており、ピースワンコ・ジャパンの活動にどのようにお金が使われているかが分かります

また、ピースワンコ・ジャパンは、年に一度の会計および活動報告だけでなく、日々SNSを通して活動の様子を詳細に発信しています。

YouTubeやInstagramでは、犬の保護や訓練、シェルターでの日々の生活の様子だけでなく、保護活動のドキュメンタリー、個別の犬の紹介や里親からのメッセージなども掲載しています。

情報公開を積極的に行おうとしている姿勢、活動を多くの人に知ってもらおうとする姿勢が見受けらられます

年次報告・会計報告 | 特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン

3.認定NPOを取っているか

ピースワンコ・ジャパンを運営する認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパンは2014年12月に認定NPO法人を取得しています。

【認定NPOを取得するための要件】

  • ・運営組織及び経理が適切であること
  • ・事業活動の内容が適切であること
  • ・情報公開を適切に行っていること
  • ・事業報告書等を所轄庁に提出していること
  • ・法令違反、不正の行為、公益に反する事実がないこと

認定NPOを取得するには、認定基準を満たした運営と体制が必要であり、公益性や信頼性などが前提となっています。

つまり認定NPO法人を取得しているピースウィンズ・ジャパンが運営するピースワンコ・ジャパンは、公益性があり信頼性が高いといえます。

ピースワンコ・ジャパンのプロジェクトリーダー安倍誠さんはどんな人?

ピースワンコ・ジャパンのプロジェクトリーダーの安倍誠さんは2013年にドッグトレーナーとしてピースワンコ・ジャパンで働き始めました。

「全ての犬を幸せにしたい」という想いを叶えるために活動を続けています。

安倍さんは大学卒業後、東京でサラリーマンとして働いていましたが、仕事にやりがいが見いだせませんでした。故郷の北海道に帰り、大好きだった馬に関わるため、乗馬のインストラクターとして働きます。

その後、縁あって競走馬の育成牧場へ転職。そこで愛馬が病気にかかってしまいます。生死には関わらないものの、競走馬としての将来の価値はなくなってしまうため、殺処分という判断が下されました。愛馬を目の前に、何もできない自分がいました。

愛馬の殺処分をきっかけに、動物の殺処分に対し何か行動しなければと考えるように。まずは、ペットとして多くの人が身近に感じる犬や猫を通して、動物の命の尊さを伝えたいと行動を起こします。全国をめぐり、殺処分の問題を多くの人に知ってもらうボランティア活動を始めたのです。

その活動の中で出会ったのがピースワンコ・ジャパン。「殺処分をゼロにする」というミッションに本気で取り組んでいる姿勢に強く共感し、入職しました。

ドッグトレーナーとして働く日々を経て、現在はプロジェクトマネージャーを務めています。

しかし「現場が分かっていないとマネジメントできない」と考え、管理職になった今でも日々現場で犬の世話をしています。犬の目線を忘れないため、スタッフ目線を理解するため、そして何より楽しいからだそうです。

犬が好きでたまらない、そして犬をとても大切に思う安倍さんの人柄が見えてきます。

ピースワンコ・ジャパンのYouTubeチャンネルでは「アベノヒトコト」というシリーズで、プロジェクトマネージャーとしての想いを発信しています。

また、個人のインスタグラムアカウントでも保護の様子を動画で紹介。10万人のフォロワーに、野犬や捨て犬の現状を伝えています。

ピースワンコ・ジャパンへの寄付募金の方法

ピースワンコ・ジャパンへ寄付募金ホームページを通じて手軽に行えます。

主な寄付の種類を紹介します。

  • ・継続寄付(毎月の寄付)
  • ・単発寄付(1回限りの寄付)
  • ・ふるさと納税

どのような支援方法なのか、詳しく見てみましょう。

ピースワンコ・ジャパンを運営するピースウィンズ・ジャパンは認定NPOです。そのため、ピースワンコ・ジャパンへの寄付は寄付金控除の対象になります。ただし、2000円/年を超える寄付をした場合に限ります。また、控除を受けるには確定申告が必要です。

以下の記事で寄付金控除について詳しく解説しています。
>>寄付金控除の仕組みとは?確定申告の方法も紹介

継続寄付(毎月の寄付)

継続寄付とは、自分が設定した金額を毎月継続的に寄付する方法です。ピースワンコ・ジャパンには3種類の継続寄付プログラムがあります。

  • ・ワンだふるサポーター
  • ・ワンだふるファミリー
  • ・夢之丞ファミリー(ワンドリーム・プロジェクト)

継続寄付は、ピースワンコ・ジャパンのホームページから手軽に申し込めます。クレジットカードまたは口座引き落としで毎月自動的に寄付します(口座引き落としを希望する場合は、お問い合わせフォームからピースワンコ・ジャパンへの連絡が必要です。申し込み用紙が郵送されます)。

毎月の継続的な寄付は、ピースワンコ・ジャパンにも、寄付者にもメリットがあります。

ピースワンコ・ジャパンが目指す「殺処分ゼロ」は、すぐに実現できるものではありません。長い時間がかかります。また、犬は生き物です。エサ代や治療費など毎月決まった額が必ず必要になります。

継続寄付は、団体が収入の見通しを立てやすくなり長期計画が立てやすくなります。安定的な活動が継続できるのです。

寄付者にとっては、長期的に活動を見守ることで、「殺処分ゼロ」へ少しずつ近づいていることを実感できます。また、継続寄付の種類によっては、犬に直接会える場合もあります。

ワンだふるサポーター

ワンだふるサポーターは、ピースワンコ・ジャパンの活動全般を毎月の寄付で支えます

寄付金は、
・犬の食事代や医療費など、保護した犬の飼育費
・災害救助犬やセラピー犬の育成
などに使われます。

寄付金額は1,000円以上の好きな金額を1,000円単位で選べます。

1年間の継続寄付でできることを紹介します。

  • ・月1,000円:犬1頭のフィラリア(※)予防薬1年分を購入できる
  • ・月3,000円:犬1頭の避妊手術ができる/strong>
  • ・月10,000円:犬3頭分のドッグフード1年分が購入できる/strong>

※フィラリア:蚊を介して感染する。重症になると腹水、胸水、肝硬変などを起こす。さらに呼吸困難やチアノーゼを起こし、早急な手術をしないと急死してしまう。予防薬によって100%確実に防げる(参考:補助犬衛生管理の手引き 厚生労働省)。
 

ワンだふるサポーターになると、メールマガジンや活動報告が届けられます。

ワンだふるファミリー

ワンだふるファミリーは、様々な理由で里親に恵まれない犬を、遠くから「家族」として寄付で支える仕組みです。

シェルターには、高齢、あるいは病気や障害を抱えている、といった理由でなかなか引き取り手が見つからない犬がいます。寄付者は、ホームページで「家族」になりたい犬を選び、離れた場所から支え見守ります。

寄付金額は3,000円を一口として希望の口数を登録し、毎月寄付します。

ワンだふるファミリーになると以下の特典があります。

  • ・支援する犬の「ファミリー証明書」がもらえる
  • ・支援する犬からの手紙が届く
  • ・支援する犬の日常をブログで知れる
  • ・支援する犬に会える(自費で広島県神石高原町の犬舎に出向く必要あり)

夢之丞ファミリー(ワンドリーム・プロジェクト)

ワンドリーム・プロジェクトを支援する継続寄付です。

ワンドリーム・プロジェクトとは、ピースワンコ・ジャパンの活動が実を結び、殺処分ゼロを実現した広島県の成果を全国に広げる取り組みです。ピースワンコ・ジャパンの活動の原点となった、夢之丞(ゆめのすけ)との出会いにちなんで名づけられています。

夢之丞は、生後3ヶ月で殺処分されそうになっていたところをピースワンコ・ジャパンに保護され、災害救助犬としてのトレーニングを受けました。広島県土砂災害、フィリピンの台風、熊本大地震など10回以上災害現場へ赴き活躍。2015年に日本動物愛護協会から「功労動物賞」を送られています。

夢之丞ファミリー(ワンドリーム・プロジェクト)への寄付金額は、3,000円を一口として希望の口数を登録し、毎月寄付します。

寄付は以下の活動に使われます。

  • ・人々に犬の殺処分の問題や保護犬の存在を伝える啓発活動
  • ・他の保護団体と連携し全国で「殺処分ゼロ」を実現するための活動

寄付者には以下の特典があります。

  • ・誕生日にバースデーカードが届く
  • ・夢之丞からの特別なメルマガが届く
寄付金控除の対象団体です

単発寄付(1回限りの寄付)

単発寄付は、好きなタイミングで1度だけ寄付をする方法です。

1口1,000円で、好きな口数を寄付できます。

寄付の使途を以下から指定できます。

  • ・活動全般への寄付
  • ・保護犬・災害救助犬育成活動への寄付
  • ・夢之丞ファミリー(ワンドリーム・プロジェクト。殺処分ゼロを目指した取り組みを全国に広める活動※)への1回限りの寄付

※夢之丞ファミリー(ワンドリーム・プロジェクト)については継続寄付の当該項目をご覧ください。

クレジットカード、銀行振込、もしくは郵便振替で決済可能です。

ふるさと納税

ピースワンコ・ジャパンの施設がある広島県神石高原町にふるさと納税する方法です

返礼品は、お米やこんにゃくなど神石高原町の名産品のほか、犬関連のグッズ、フェアトレードコーヒーなど多数あります。また、自分ではモノを受け取らず、ピースワンコ・ジャパンの保護犬にご飯をプレゼントする返礼品もあります。

返礼品ありの寄付は、10,000円からです。

※神石高原町に住んでいる人は、ピースワンコ・ジャパンへのふるさと納税はできません

ピースワンコ・ジャパンに関するよくある疑問

ピースワンコ・ジャパンに関して、よくある3つの疑問について解説します。

  1. 不祥事があったって本当?
  2. 寄付をやめるのは難しい?
  3. ピースワンコ・ジャパンの代表はどんな人?

1. 不祥事があったって本当?

ピースワンコ・ジャパンを運営するピースウィンズ・ジャパンは、2018年に当局の捜査を受けています。問題とされたのは、一部の保護犬に対する狂犬病予防接種の遅れです。2019年9月に不起訴処分となっています。

狂犬病予防接種が遅れた理由や現在の対応についてはこちらの項目をご一読ください
>>犬に予防接種をしていないって本当?

他にも週刊誌で事実と異なる内容が報道されたり、それをきっかけにSNSで憶測による噂が拡散されました。ピースワンコ・ジャパンは以下のお知らせで、疑惑に対し見解を表明しています。

【ピースワンコ・ジャパンからのお知らせ】『女性セブン』『週刊新潮』の報道について
【ピースワンコ・ジャパンからのお知らせ】『週刊新潮』9月12日発売号の記事について
【ピースワンコ・ジャパンからのお知らせ】犬の飼育管理をめぐる問題の経過について

また、動画を使って、法令順守について丁寧に解説しています。

参考:ピースワンコ・ジャパンの現状、法令順守について

2. 寄付をやめるのは難しい?

寄付を途中でやめるのは難しくありません。

ホームページのフォームから退会申請が可能です。毎月20日までに連絡すると、その月のカード決済の請求が停止されます。

3. ピースワンコ・ジャパンの代表はどんな人?

ピースワンコ・ジャパンは特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンが運営しています。ピースウィンズ・ジャパンの代表は、大西健丞さんです。

大西さんは日本の大学を卒業後、イギリスの大学院で紛争解決について学びました。その後、アジア人権基金で働きます。

1996年、アジア人権基金で出会った2人のスタッフとともに、ピースウィンズ・ジャパンを設立。紛争や自然災害の被災地で、支援活動を始めました。

以下の記事では、NPOの専門家が大西さんの実行力の高さについて解説しています。
>>【実際どう?】「ピースウィンズ・ジャパン」の気になる口コミ評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説

ピースワンコ・ジャパンは犬の「殺処分ゼロ」を目指し日々改善を繰り返し誠実に活動している

ここでは、ピースワンコ・ジャパンの評判や活動内容の紹介、専門家へのインタビューなどを行いました。記事で紹介した内容をまとめます。

  • ・支援者への報告に力を入れていて、満足度が高い
  • ・年々支援者の数を増やし、ミッション達成に向け着実に結果を出している
  • ・過去に当局の捜査が入ったが、誠実に説明し問題となった状況は改善された。その後も、犬にとって暮らしやすい環境を整備するため日々改善を重ねている

犬のことを一番に考え、日々真摯に改善を重ねる団体の姿勢に共感する人におすすめの団体です。

「捨て犬や殺処分のことを耳にして心が痛い。なんとかしたい!」
「保護犬は引き取れないけど殺処分ゼロの実現に貢献したい!」

と考えている方はぜひ以下のページをチェックしてみてくださいね。

寄付金控除の対象団体です

【参考】ピースワンコ・ジャパンとは?

ピースワンコ・ジャパンは、「犬の殺処分ゼロ」の実現を目指し、犬の保護・譲渡活動を行っています。自然災害や紛争の被災地支援活動を行う、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンが運営しているプロジェクトです。

災害救助犬やセラピー犬の育成、正しい飼い方や動物福祉の考え方の啓発活動などにも取り組んでいます。

ピースワンコ・ジャパンの活動拠点である広島県では、かつて犬の殺処分数が全国で最多でした。しかし、ピースワンコ・ジャパンの活動の成果が実を結び、2,496日間、犬の殺処分機(※)が稼働していません
※ガス室による殺処分

ピースワンコ・ジャパンプロジェクトの運営団体であるピースウィンズ・ジャパンについてはこちらの記事をご一読ください。
>>【実際どう?】「ピースウィンズ・ジャパン」の気になる口コミ評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説

【参考】ピースワンコ・ジャパンの活動内容

ピースワンコ・ジャパンは以下の活動を行っています。

  • ・犬の保護
  • ・犬の譲渡
  • ・ドッグランの運営
  • ・災害救助犬の育成および災害現場への派遣、セラピー犬の育成
  • ・動物福祉の考え方の啓発活動

ここでは犬の保護活動と譲渡活動について紹介します。

犬の保護

ピースワンコ・ジャパンは全国の殺処分施設に収容されている犬の保護を行っています。ピースワンコ・ジャパンが運営するシェルターで、譲渡が可能な状態になるまで健康管理および人に慣れるためのトレーニングを行っています。

ピースワンコ・ジャパンのシェルターは3つ。全て広島県神石高原町にあり、それぞれ広々とした敷地で犬を保護しています。

シェルターには、犬が安全・健康に過ごせるように充実した設備が整えられています。例えば犬舎はエアコンや床暖房を完備。犬たちが走り回れる庭も犬舎に付属しています。さらに、広々とした8000㎡のドッグランも併設しています。

健康管理面では、獣医による診療・治療、ワクチン接種を行っています。また、シェルター内で怪我や病気に対する適切な処置や手術、不妊手術ができるよう設備、人員体制が整えられているのです。さらに、診療の必要な犬は、定期的に近隣の動物病院に搬送されています。

ピースワンコ・ジャパンは、今まで7,683頭の犬の命を救ってきました(2023年1月末現在)。

犬の譲渡

シェルターで譲渡の準備が整った犬は、全国に8つある譲渡センターに移動します。各譲渡センターには5-20匹の犬が暮らしています(数は施設による)。

下記の流れで里親への譲渡が進みます。

HPや譲渡センターで譲渡可能な犬を確認

面会予約をし実際に犬に会いに行く。事前に受け取った「里親希望者様事前アンケート」に回答し、持参。

面会後、里親になる決心をした人は申込書を提出

ピースワンコ・ジャパンのスタッフが、犬の飼育環境を確認するため、里親の自宅を訪問および飼育方法のアドバイス

里親の自宅の受け入れ準備が整ったら譲渡センターに犬を迎えに行く。誓約書にサイン。

ピースワンコ・ジャパンは、今まで3,600頭を超える犬を譲渡してきました。

【参考】ピースワンコ・ジャパンの基礎情報

団体名 ピースワンコ・ジャパン
(特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンが運営するプロジェクト)
所在地 〒720-1622 広島県神石高原町近田1161-2 2F
代表者 代表理事 兼 統括責任者 大西健丞
プロジェクトリーダー 安倍誠
活動内容 ・殺処分ゼロを目指した犬の保護・譲渡
・ドッグランの運営
・救助犬の育成および災害現場への派遣
ファンドレイジングアドバイザー/ 社会課題ファシリテーター:松浦史典さん

metaLink代表
国際協力分野のNGOから水と衛生事業のプロジェクトマネージャーとしてエチオピア駐在を経験。2013年9月より現在に至るまで、チャリティーディナーなどのイベント企画、企業連携、クラウドファンディングなど様々なファンドレイジングを実践しノウハウを積んできた。
クラウドファンディングは初めての挑戦で達成率175%で成功。また、2016年より中間支援団体である名古屋NGOセンターの理事として、中部地方の企業とNGOとの連携事業を促進してきた。
「メタファシリテーション」という課題解決手法の認定講師としてNPOや企業向けの研修を経験。本手法はコンサルティングの場で効果的に活用され、大学の非常勤講師として講義も行っている。
この記事を書いた人
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