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育てたいを応援!養子縁組活動へ寄付するには?寄付先や支援方法、制度を解説

  • 2021年10月29日
  • 2024年10月23日
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生みの親のもとで育つことができない子どもたちの数は、日本国内で約42,000人。
そしてその約80%が乳児院や児童養護施設などの施設で暮らしていると言われています(2023年時点)*。

養子縁組は、さまざまな理由で実の親と暮らせない子どもたちが、家庭での保護・養育を受けるための制度です。この養子縁組を支援する団体の多くは、寄付によって運営されています。

このような養子縁組を支援する団体に寄付をしたいと思っているものの、

・寄付先にはどんな団体があるの?
・寄付にはどんな方法があるの?
・団体はどんな支援活動をおこなっているの?

といった疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、養子縁組について以下の内容をご紹介します。

  1. 養子縁組の支援方法
  2. 養子縁組に対する支援・寄付をおこなっている団体
  3. 養子縁組への寄付でよくある疑問

養子縁組への寄付を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。
>> 養子縁組に寄付できる!支援団体を5つ紹介!

*出典:こども家庭庁, 社会的養育の推進に向けて

養子縁組とは?分かりやすく解説


ここからは、養子縁組と里親制度の違い、普通養子縁組と特別養子縁組の違い、養子縁組にかかる費用などをご紹介します。

養子縁組とは

養子縁組とは、血縁関係のない人同士に法的な親子関係を成立させる制度のことです。養子縁組を結ぶことによって、血縁関係のない人が実の親の代わりとなり、保護や養育が必要な子どもを家庭に受け入れられます。

里親制度とは

養子縁組と似た制度には、里親制度があります。

養子縁組との違いは、里親と子どもに法的な親子関係はなく、子どもを迎え入れる期間も「一時的(原則として18歳まで)」である点です。また、養子縁組が成立した家庭には、国や自治体などからの金銭的な支援がない一方、里親には里親手当てや養育費が支給されます

普通養子縁組と特別養子縁組のちがい

養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2種類があります。

普通養子縁組では、親権は育ての親に属すものの、戸籍上において、子どもは実親と養親の両方の親⼦関係が認められます。家系存続のためなど成人にも広く使われ、子どもの年齢制限は設けられていません。

一方、特別養子縁組では、⼾籍上において⼦どもと実親の親⼦関係は断ち切られ、養親は子どもを実⼦として受け入れます。特に保護を必要とする子どもが、実子に近い安定した家庭を得るための制度です。

養子縁組にかかる費用は?

養親が子どもを実子として受け入れたい場合、児童相談所もしくは民間団体に特別養子縁組を申し込む必要があります。

児童相談所の場合、基本的には無料で、住民票のある自治体に申し込みが可能です。しかし自治体によっては、特別養子縁組を扱っていない場合もあります。また、申し込みには事前に都道府県からの里親認定が必要となります。この里親認定のための費用は、研修費や交通費、健康診断費、住民票取得費などの実費のみです。

一方で民間団体を利用する場合、全国どこからでも申し込みが可能ですが、児童相談所のケースと同様に、里親認定のための実費がかかります。また団体にもよりますが、手数料や研修・実習費、実母の出産・入院費などを合わせると、50~200万円ほどの費用が発生するでしょう。

児童相談所、民間団体、いずれの場合も、面談や研修を受けて里親に認定されたとしても、管轄地区内の乳児院や児童養護施設にいる子どもとのマッチングに長期間を要す場合があります

養子縁組の大変さとは?

特別養子縁組は、子どもの幸せのための制度であり、養親とのマッチングは慎重におこなう必要があります。また、子どもの幸せだけでなく、断腸の思いで子どもを手放す実親もいる中で、養親は実親の想いを引き継ぎ、責任を持って子どもを迎え入れなければなりません。

そのため、養子縁組をサポートする民間団体の一つある「フローレンス」では、生みの親の支援、そして育ての親の研修・実習などの支援を丁寧におこなっています。

また、手続きに必要な届け出の提出や審査、家庭調査、家庭裁判所への申し立てなどがスムーズに進むように、専門性を持ったスタッフが相談に応じます。

>> 認定NPO法人 フローレンス:子育て支援のプロフェッショナル

養子縁組活動に寄付できる!支援団体を5つ紹介!


ここでは、「養子縁組活動へ寄付したい」と考えている方へ向けて、おすすめの支援団体を5つご紹介します。

寄付アドバイザー :河合将生(まさお)さん
NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー
寄り添って伴走する第三者として、各団体(NPOなど)の支援に取り組んでいます。

【寄付先1】認定NPO法人 フローレンス:強固な組織による課題解決集団

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フローレンスはこんな人にオススメ!

  • ・これからの日本には古い価値観や仕組みにとらわれないイノベーションが求められていると思う
  • ・日本から子どもの虐待死がなくなって欲しい
  • ・障害のある子どもやその親が幸せに暮らせる社会になって欲しい

フローレンスは、親子の笑顔をさまたげる社会問題を解決するため、病児保育、小規模保育園、障害児保育・支援、特別養子縁組、子ども宅食、ひとり親支援などの事業に取り組んでいます。

活動を通して、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」の実現を目指しています。

寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

  1. 新たな価値を創造するイノベーター集団、社会問題解決集団と掲げるように社会問題への「小さな解」を、事業として次々と生み出す
  2. 政治や行政と共に「小さな解」を政策にし、全国に拡散する
  3. 内閣府「子ども・子育て会議」委員を務める代表理事 駒崎弘樹さんの発信力
寄付金控除の対象団体です

ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
>>【実際どう?】フローレンスの気になる評判は?寄付先として信頼できるかを徹底解説

>>フローレンスに関する記事一覧はこちら

【寄付先2】NPO法人 Babyポケット:小さな命を守り、架け橋となっている


「守れ小さないのち」「つなげ親たちの輪」「生かせ親子の絆」の3つのモットーを掲げ、小さな命を守る活動を行っています

子どもの生命を守り、安心して輝いた人生を実現できるよう支援をしています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 望まぬ妊娠・予期せぬ妊娠などでお悩みの方と実子に恵まれないご夫婦が共に幸せになれる為の掛け橋となっている
  2. 有識者・有資格者(社会福祉士・医師・助産師・看護師)を増員して活動を更に幅広く展開しており、今まで510人の赤ちゃんに新しい家族ができるなどの実績がある特別養子縁組を仲介・あっせんする団体
  3. 特別養子縁組確定後も、真実告知のシンポジウム、養親交流会(すずらん会)、養子交流会(たんぽぽ会)などサポートが充実

【寄付先3】一般社団法人 日本児童養護施設財団:団体ならではの活動に強み


児童及び児童福祉施設を取り巻く環境調査・研究や自立支援事業を行い、非行に走らないための意識改革などを行っています。

「将来の夢(職業観)をもっていただけるような豊かな育成環境を築くこと」を目的に活動を続けています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 現場からの要望や事業の安定のため、寄付を募り財団職員の雇用をめざす(寄付が集まらなかった場合は雇用をしないという覚悟)
  2. ボランティアとしての活動からの転換をめざす
  3. 業界初の職員の声を「カタチ」にした全国児童養護施設総合寄付サイトをつくったり児童養護施設の子どもたちのクリスマスを応援する「あしながサンタ」など団体ならではの活動

【寄付先4】特定非営利活動法人 日本こども支援協会:里親同士が助け合えるコミュニティーを運営


さまざまな悩みを抱える里親に寄り添い、すべての里親がつながり・支え合う互助ネットワークをつくる団体です。

里親啓発事業や里親支援事業を通して、里親が養育に専念できる環境を整えることで、こどもと親に愛が循環する社会の実現を目指しています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 毎年10月4日に全国一斉里親制度啓発キャンペーンを実施
  2. 里親に必要な情報や、全国の里親同士の交流の場を提供するオンライン里親会を運営
  3. ラジオ等でこどもに関わる社会課題を訴える、団体代表・岩朝しのぶさんの発信力

【寄付先5】社会福祉法人 日本国際社会事業団(ISSJ):外国籍の子どもの養子縁組もおこなう


ジュネーブに本部を置く世界的な社会福祉機関で国連の諮問機関でもあるInternational Social Service(ISS)の日本支部です。

国内の子どもだけでなく、国籍の異なる子どものための国際養子縁組もおこなっています。子どもが安易に出身家庭から引き離されることのないよう、産みの親とのカウンセリングを大切にしています。

寄付アドバイザーが見た注目ポイント!

  1. 児童福祉、母子保健、精神保健福祉等の関係機関、および医療機関、教育機関、在日外国公館などとの連携
  2. エスニックコミュニティ、ISSの各国支部などの資源を活用した養子縁組の相談支援
  3. 世界140カ国以上のネットワークを持ち、国境を越えて毎年75000以上の家族への支援をおこなう

養子縁組への寄付でよくある3つの疑問


ここからは、養子縁組への寄付でよくある3つの疑問について解説します。

【養子縁組への寄付でよくある3つの疑問】

  1. 寄付は何に使われる?
  2. どのような方法で養子縁組への寄付ができる?
  3. 寄付すると確定申告は必要になる?

1.寄付は何に使われる?

養子縁組への寄付は主に、生みの親と育ての親を支援するための費用として使用されます。
例として、養子縁組の仲介をおこなう団体・フローレンスでは、生みの親の産前の生活支援費、育ての親への研修・実習費などに寄付金が使用されます

>> 認定NPO法人 フローレンス:子育て支援のプロフェッショナル

2.どのような方法で養子縁組への寄付できる?

養子縁組を支援している団体へは、一般的に銀行振込、クレジットカード払いといった方法で、お金を寄付できます。単発での寄付でも、もちろん問題ありませんが、継続的に養子縁組を支援したいと考えている場合は、定額寄付がおすすめです。

また、寄付は途中でやめることも可能です。寄付をストップする方法は団体によって異なるため、ホームページを見て確認しておきましょう。

>> 養子縁組に寄付できる!支援団体を5つ紹介!

3.寄付すると確定申告は必要になる?

寄付をした場合、確定申告は必ずしも必要ありません。ただし寄付金控除を適用する場合は、確定申告が必要になります。

寄付金控除を適用すると税金が安くなる可能性があり、お得です。詳しい仕組みや確定申告の方法については、以下記事をご一読ください。

>> 寄付金控除の仕組みとは?確定申告の方法も紹介

養子縁組への寄付は簡単にできる!


この記事では、以下の内容を紹介しました。

  • ・団体を通じて、養子縁組への寄付が可能
  • ・寄付を通じて、生みの親、育ての親、生まれた赤ちゃんを支援できる
  • ・寄付することで「寄付金控除」を受けられる可能性がある

養子縁組への支援は、寄付を通じて簡単にできます。養子縁組への寄付を考えている方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

▼養子縁組に寄付できる団体

団体名 寄付アドバイザーが見た注目ポイント
フローレンス ・2005年より開始した訪問型・共済型病児保育事業の病児保育件数は、累計65,000件以上と業界最多
・待機児童問題への解でもある小規模認可保育園「おうち保育園」を17園運営
・内閣府「子ども・子育て会議」委員を務める代表理事 駒崎弘樹さんの発信力
Babyポケット ・望まぬ妊娠・予期せぬ妊娠などでお悩みの方と実子に恵まれないご夫婦が共に幸せになれる為の掛け橋となっている
・有識者・有資格者(社会福祉士・医師・助産師・看護師)を増員して活動を更に幅広く展開しており、今まで510人の赤ちゃんに新しい家族ができるなどの実績がある特別養子縁組を仲介・あっせんする団体
・特別養子縁組確定後も、真実告知のシンポジウム、養親交流会(すずらん会)、養子交流会(たんぽぽ会)などサポートが充実
日本児童養護施設財団 ・現場からの要望や事業の安定のため、寄付を募り財団職員の雇用をめざす(寄付が集まらなかった場合は雇用をしないという覚悟)
・ボランティアとしての活動からの転換をめざす
・業界初の職員の声を「カタチ」にした全国児童養護施設総合寄付サイトをつくったり児童養護施設の子どもたちのクリスマスを応援する「あしながサンタ」など団体ならではの活動
日本こども支援協会 ・毎年10月4日に全国一斉里親制度啓発キャンペーンを実施
・里親に必要な情報や、全国の里親同士の交流の場を提供するオンライン里親会を運営
・ラジオ等でこどもに関わる社会課題を訴える、団体代表・岩朝しのぶさんの発信力
日本国際社会事業団(ISSJ) ・児童福祉、母子保健、精神保健福祉等の関係機関、および医療機関、教育機関、在日外国公館などとの連携
・エスニックコミュニティ、ISSの各国支部などの資源を活用した養子縁組の相談支援
・世界140カ国以上のネットワークを持ち、国境を越えて毎年75000以上の家族への支援をおこなう

記事の内容は以上です。もし、今あなたが

「どの団体に寄付するか決めかねている・・・」
「寄付先の選び方を知りたい・・・」

とお思いなら、寄付アドバイザーが「あなたに合う寄付先の選び方」を解説する人気記事をおすすめします。
気になる方はぜひ以下のリンクからどうぞ!

日本の子どもに寄付したい!おすすめNPO団体と選び方を専門家が紹介

寄付先の選び方ガイド:河合将生(まさお)さん

NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
大阪マラソンチャリティ事務局担当や、国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。
この記事を書いた人
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