再生可能エネルギーはいくつもの可能性とメリットを持つ発電方法です。
その中の一つであるバイオマス発電は、そのほかの発電方法とは違ったメリットをいくつも持っており、様々な分野から注目されています。
この記事では、バイオマス発電のメリットについて解説します。
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バイオマス発電とは?必要な燃料は?仕組みやメリット・デメリットを解説!
バイオマス発電のメリットとは
バイオマス発電は、再生可能エネルギーの一つとして注目されています。
太陽光発電や風力発電と同様に二酸化炭素の排出削減に貢献できるだけではなく、バイオマス発電独自のメリットもあることから、今後の発展に大きな期待が寄せられているのです。
2017年時点での導入状況は、日本全体の電源構成の2.1%程度ではあるものの、2014年のバイオマス発電の導入量は約252万kW(キロワット)なのに対して、2019年の水準では400万kWにまで上昇しています。
技術の発展による効率の上昇や事業化の確立が徐々に進んでいることも然ることながら、様々な生物資源を有効活用できることが大きなメリットとなっています。
では具体的にどのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。
(出典:経済産業省「再生可能エネルギー各電源の導入の動向について」,2014)
(出典:経済産業省「国内外の再生可能エネルギーの現状と今年度の調達価格等算定委員会の論点案」,2019)
二酸化炭素の排出を削減できる
バイオマス発電を含む再生可能エネルギーに注目が集まり、導入が進められてきたのは、二酸化炭素の排出を削減することが大きな目的の一つとなっていました。再生可能エネルギーは、化石燃料を使った発電より排出量が抑えられるのは確かです。
バイオマス発電は様々な廃棄物を利用しますが、それぞれ性質が違うため、乾燥系、湿潤系、そのほかの3種類に大枠で分類され、適した利用方法で発電を行います。
その発電方法も主に3つに分類され、直接燃焼、生物化学的変換、熱化学的変換がありますが、この中でも直接燃焼は木材や農業・畜産・水産系から出る農業残滓、建築廃材などをチップ化やペレット化(小粒の棒状に圧縮成型した固形燃料)し、燃焼することで発電します。
直接燃焼していることから、二酸化炭素が発生するのですが、これは大きな問題にはなり得ません。
バイオマス発電で発生する二酸化炭素の排出量は、火力発電で発生するよりも少なく、自然界における植物が吸収できるレベルです。
またこの植物は二酸化炭素を吸収して生長することで、バイオマスを再生産することになるため、総合的にみれば大気中の二酸化炭素の量は増加しないとみなすことができます。
これをカーボンニュートラルと言い、化石燃料の代わりにバイオマスを燃焼することで発電を行い、二酸化炭素の排出削減にもつながるのです。
循環型社会を構築できる
バイオマス発電の植物や廃棄物を燃料として使い、資源を無駄にせず有効活用するため、循環型社会の構築に貢献するのもメリットです。
先述したように、バイオマス発電では様々な廃棄物を利用して発電します。
木材や農業残滓、建築廃材だけでなく、家畜排泄物や食品加工廃棄物、水産加工残滓、製紙の際に出る黒液や廃材、セルロース、糖やデンプン、パーム油、生活から出る産業食用油や下水汚泥、し尿など多種多様です。
これらは本来、廃棄されればそれぞれに合った方法で処理するしかありません。つまり廃棄コストや廃棄場所を用意しなければならず、ゴミにしかならないのです。
しかしこれら廃棄物を再利用することで、コストを抑えられるだけでなく、私たちに必要な電力を生み出すこともできるとすれば、循環型社会の構築に大きく寄与することになります。
それだけではなく、家畜排泄物や稲わらなどの農業残滓、林地残材などは国内の農山漁村に存在しており、バイオマス資源として活用することで農産漁村が担う自然循環環境機能を増進し、持続的発展を図ることにもつながります。
また家畜排泄物や生ゴミなど、廃棄したものを資源として活用することは、地域環境の改善にも貢献できます。
このように、二酸化炭素を排出しない発電としてだけでなく、廃棄物を減らし、地域や農山漁村の活性化の可能性をも示すクリーンなエネルギーであることがメリットです。
地産地消のエネルギーにもなる
バイオマス発電のデメリットとして、バイオマスの収集・運搬・管理と、小規模分散施設になりがちであるということが挙げられます。
これによりコストが高くなるという問題がありますが、バイオマスの収集、安定供給、立地場所のバイオマスに基づいた発電の仕組みが構築できるのであれば、分散型であることがメリットとなり、地産地消エネルギーとなる可能性があります。
実際に各地で実証実験が行われており、事業化やビジネスモデルの構築、コスト面などの補償の問題などをクリアできれば、純国産エネルギーとしてだけでなく、地域ごとに生産できるエネルギーとして期待が高まります。
発電だけでなく熱利用もできる
バイオマス発電は、電力だけを生み出す発電方法ではありません。
この発電の中でも特に技術的進歩とバイオマス発電に最適なシステム構築がなされ、注目を集めているのが、ガス化発電です。
ガス化発電は、発電する過程で発生した熱を、余すことなく利用することができます。
この無駄がないシステムを構築することがバイオマス発電では可能であり、大きな期待が持たれるエネルギーです。
バイオマスは発電以外にも利用できる
発電とは異なりますが、バイオマスはその生成されるものによっては発電以外にも利用可能です。
例えば糖分やデンプンを酵母菌などによって分解することで得られるエタノールは、海外で自動車燃料として利用されている実績があります。
また使用するバイオマス資源によってはディーゼル燃料を生み出すことも可能です。
直接燃焼で用いられる木材を加工した木質ペレットは、ペレットストーブやボイラーとして熱を生み出すことに利用できます。
このように発電だけでなく、ほかの利用方法があるのもメリットの一つです。
- 循環型社会の構築は、バイオマス発電独自のメリット
- 二酸化炭素を排出しないだけでなく、廃棄物を減らし、地域や農山漁村の活性化の可能性をも示すクリーンなエネルギー
- 発電だけでなく、ほかの利用方法があるのもメリットの一つ
(出典:経済産業省「なっとく!再生可能エネルギー」再生可能エネルギーとは バイオマス発電)
(出典:経済産業省「知っておきたいエネルギーの基礎用語~地域のさまざまなモノが資源になる「バイオマス・エネルギー」,2017)
(出典:農林水産省「第3部 資料編」)
バイオマス発電のデメリットとは
バイオマス発電の利用にもデメリットがあるとされています。特に指摘されているのが、「資源の課題」と「コストの課題」です。詳しく見ていきましょう。
資源の確保に手間と費用がかかる
バイオマスは、木材残材や農業廃棄物、畜産排泄物、食品加工廃棄物、下水汚泥など多様な資源を活用できます。 しかし、これらは地域ごとに分散して発生するため、収集・運搬・管理に手間と費用がかかる点が課題です。
さらに、利用する資源によって発電方式や設備が異なるため、適切な施設に運ばなければならず、結果として小規模分散型の設備になりやすいという問題もあります。
高コスト構造で普及が進みにく
資源の分散と小規模設備の影響で、コストが高止まりしやすいのがバイオマス発電の弱点です。
技術開発は進んでいますが、かつては経済性や事業化の戦略が十分に検討されず、導入が進みにくい状況にありました。農林水産省によると、日本の電源構成におけるバイオマスの比率は2017年時点で約2.1%にとどまり、太陽光(5.2%)の半分以下です。
また、資源ごとの利用率を見ると、家畜排泄物(約86%)、下水汚泥(約72%)、黒液(約100%)は高水準ですが、食品廃棄物(約29%)、農作物非食用部(約33%)、林地残材(約24%)は低い水準にとどまっています。
海外ではブラジルのように大規模農地を活かしたバイオエタノール生産が進んでいますが、日本では同様の展開は困難です。そのため、日本独自のビジネスモデルや政策戦略の構築が必要とされています。
(出典:農林水産省「バイオマスをめぐる現状と課題」)
(出典:農林水産省「バイオマス種類別の利用率等の推移」,2018)
(出典:経済産業省「国内外の再生可能エネルギーの現状と今年度の調達価格等算定委員会の論点案」,2019)
バイオマス発電のデメリットのついては、以下の記事でも詳しく解説しています。
>>バイオマス発電のデメリットとは?今後の改善点を解説
バイオマス発電には多くのメリットがある
バイオマス発電は、再生可能エネルギーとして地球温暖化の抑制に期待がもたれる発電方法です。
しかしメリットはそれだけでなく、私たちが出すいくつもの廃棄物を、再利用してエネルギーに変えることで処理できる循環型社会の構築にも役立ちます。
また自然災害が多い日本において、瓦礫の処理とエネルギー問題を一度に解決できるなど、高いポテンシャルを持った発電でもあります。
今後の私たちの生活にとってなくてはならないものであり、さらなる発展により地球環境が改善されることが期待できるでしょう。
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