バイオマス発電

バイオマス発電の発電所はどんな場所にある?定義についても説明

再生可能エネルギーは今後のエネルギー問題を解決できる可能性を持った発電です。
太陽光発電や風力発電などがその象徴となっていますが、これらは自然の力を借りて発電する方法です。

一方で、私たちが生み出す廃棄物を利用したバイオマス発電という再生可能エネルギーもあります。太陽光発電や風力発電とは違い、発電所の場所にはある特徴があります。
この記事ではバイオマス発電所の場所、そして発電所の定義なども紹介します。

バイオマス発電とは?必要な燃料は?仕組みやメリット・デメリットを解説!

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日本に広がるバイオマス発電所


再生可能エネルギーは、二酸化炭素を排出しないクリーンでエコなエネルギーとして知られています。
2020年時点、日本では火力発電を中心としてエネルギーを生み出し、産業や生活が成り立っています。
しかしこの火力発電は、多くの化石燃料を必要とし、発電の際には二酸化炭素を大量に排出することが大きな問題となっています。

地球温暖化は温室効果ガスによって起こり、この温室効果ガスの主となるのは二酸化炭素であることから、排出削減が世界中で叫ばれており、日本もその対応が必要です。
そこで注目を集めたのがこの再生可能エネルギーでした。
再生可能エネルギーは太陽光発電や風力発電、バイオマス発電、地熱発電など様々な方法がありますが、どれも自然資源によって生み出されたものを利用するものばかりです。

バイオマス発電だけは少々違い、二酸化炭素の排出削減に貢献でき、廃棄物となる物を再利用できることから、循環型社会の構築にも役立てることができると期待されています。
このバイオマス発電は、その資源の収集・運搬・管理や小規模分散型の施設になることなど、コスト面での問題もありますが、発電した電気を電力会社が一定価格で買い取るFIT(固定価格買取)制度が導入されてからは、その導入容量も増え続けています。

またバイオマス発電は、利用する資源によって発電方法が異なるという特徴も持っています。
そのためバイオマス発電所は、様々な場所にその土地や地域、状況に応じて建てられています。

(出典:経済産業省「なっとく!再生可能エネルギー」再生可能エネルギーとは 総論)
(出典:経済産業省「固定価格買取精度 情報公表用ウェブサイト」,2017)
(出典:経済産業省「なっとく!再生可能エネルギー」固定価格買取制度 制度の概要)

そもそも発電所って何?

バイオマス発電所の設置場所などの紹介の前に、発電所とはどのようなものなのか、その定義を確認しておきましょう。
経済産業省によれば、以下のように定義されています。

「発電所」とは、発電機及び原動機、燃料電池、太陽電池、変圧器等の電気設備が施設されている場所、すなわち発電所建物のある構内を指す用語である。
また、非常用予備電源を得る目的で原動機及び発電機を設置してあるビルディング、映画館、放送電波中継所の予備電源室や電気用品安全法の適用を受ける携帯発電機を設置する場所は発電所としての扱いを受けないこととしている。

(引用:経済産業省「電気設備に関する技術基準を定める省令の解説」)

つまり発電所とは、発電を行うための設備を有し、純粋に発電のみを行う施設全体のことを言う、ということです。
ただ電気事業法により、小出力発電設備の規定が設けられており、太陽電池発電設備であれば出力50kW(キロワット)未満、風力発電設備であれば出力20kW未満は定義から除かれるとされています。

  • バイオマス発電は、二酸化炭素の排出削減に貢献でき、廃棄物となる物を再利用して循環型社会の構築にも役立てることができることが期待される
  • 発電した電気を電力会社が一定価格で買い取るFIT(固定価格買取)制度が導入されている
  • 発電所とは、発電を行うための設備を有し、純粋に発電のみを行う施設全体のこと
  • バイオマス発電の特徴と発電所の場所


    バイオマス発電所の場所を紹介するには、バイオマス発電そのものの特徴も抑えておくことが必要です。
    バイオマス発電は、動植物などから生まれる生物資源であるバイオマス(bio:生物とmass:量の合成語)を利用します。
    主には廃棄物をバイオマスとして再利用する形で発電を行うのですが、バイオマスはいくつかの種類に分けられます。

    その一つが乾燥系のバイオマスであり、木質系では林地残材、農業・畜産・水産系では稲わらやもみ殻などの農業残滓および鶏ふんといった家畜排泄物、建築廃材などです。
    湿潤系は食品加工廃棄物や水産加工残滓といった食品産業系、農業・畜産・水産系では牛豚ふん尿といった家畜排泄物、生活系では下水汚泥やし尿が該当します。
    またこれらに当てはまらないその他の分類として、製糸工場から出る黒液・廃材、セルロース(古紙)や、農業・畜産・水産系の糖やデンプン、パーム油、生活から出る産業食用油などです。

    これらがバイオマスとして利用されますが、廃棄される場所は地方ごとに、様々な場所に散在しています。
    例えば、木質系や農業・畜産関係であれば郊外や山のふもとなどの地域、生活系は私たちが住む街から廃棄されることになります。

    バイオマス発電のデメリットとして挙がるのは、収集や運搬、管理であり、それぞれの廃棄物が発生しやすい場所に発電所を建設しなければコストが高くなることです。また管理などの問題で廃棄物によっては人の密集する地域に建設できません。
    このような条件を踏まえた上で、バイオマス発電所は山林や牧場、下水処理施設、廃棄物処理施設の内部、あるいは隣接する形で建設されます。

    実際に具体的なバイオマス発電所の例を挙げながら、どのように建設されているのか、見ていきましょう。

    (出典:九州農政局「バイオマスとは?」)
    (出典:農林水産省「バイオマスをめぐる現状と課題」)

    山林に建設された木質バイオマス発電所

    大分県日田市では林業や製材業など、木材産業を主としていることから、林地残材や未利用間伐材、製材過程で発生する木くずが廃棄物として出ます。
    これらの廃棄物を利用する木質バイオマス発電所が、日田市の山林に建設されました。この発電所では5,700kWのエネルギーが出力されます。

    またバイオマス発電では、電力だけでなく温水や蒸気など熱利用の供給も可能です。そのため、発電所に隣接する園芸ハウスに排温水を安価で提供するというサービスも同時に行い、低コストで低炭素化農業の実現と活性化も図る施設になっています。

    牧場内に建設された畜ふんバイオマスシステム

    岩手県岩手郡葛巻町にあるくずまき高原牧場では牛の畜産を行っています。その牛の排泄物を利用したバイオマス発電を行うため、牧場内部に発電所を建設しました。
    牛の排泄物は微生物により発酵させることで、天然ガスの成分でもあるメタンガスを抽出することができます。
    このメタンガスを利用した発電ならびに熱回収を行うのが、このバイオマスシステムです。

    ただしあくまで畜ふんの適正管理を主な目的としているため、発生する電力と熱はプラント内の負荷で消費しています。
    それでも畜産によって発生した排泄物を再利用して、畜産に必要な電力や熱を補うことは循環型のシステムが構築されているという良い例となっています。

    下水処理施設に建てられたバイオマス利活用センター

    下水処理施設ではその処理の過程で汚泥が発生します。この汚泥を処理するために建設されたのがバイオマス利活用センターです。
    下水汚泥に加え、地域で発生する生ゴミなどを集めてバイオマスを集約し、バイオガス化してガス発電によるエネルギー生成を行っています。

    さらにメタン発生後には残さが出ますが、これは固定燃料化して、炭素代替燃料で活用しているため、廃棄物を余すことなく利用できる施設となっています。

    食品工場施設内に作られたバイオマス発電所

    食品工場で生産する豆腐や麺、パンなどの製造過程で発生するゴミと排水処理施設から排出される汚泥をメタンガスに変換して電気や熱エネルギーとして工場内で再利用しています。
    自社工場の中で製造から、その過程で出る廃棄物を再利用して得られるエネルギーで循環するシステムを作っている例になります。

    閉鎖した施設を再利用したバイオマス発電所

    神奈川県川崎市にあった製油所の工場跡地を一部活用して建設したバイオマス発電所です。
    製油所のインフラを利用していることや、近隣の港湾施設を利用できることで、木質ペレットやパームヤシ種殻などの木質系燃料のみを集めて発電を行っています。

    木質系燃料を使う発電所としては国内最大級の発電規模を持ち、その出力は4.9万kWとなっています。これは一般家庭約約15,000世帯の年間電気使用量に相当します。

  • 大分県日田市にある発電所は、低コストで低炭素化農業の実現と活性化も図る施設になっている
  • いくつかのバイオマス発電所では、廃棄物を再利用して得られるエネルギーで循環するシステムを作っている
  • 神奈川県川崎市の発電所は、木質系燃料を使う発電所としては国内最大級の発電規模を持ち、4.9万kWの出力がある
  • (出典:経済産業省「なっとく!再生可能エネルギー」再生可能エネルギーとは バイオマス発電)

    バイオマス発電所は私たちの経済活動の身近にある再生可能エネルギー


    バイオマス発電は、いくつかの発電方法があり、使用するバイオマス資源に合わせて建設する必要があります。
    そのためバイオマス資源が得られる場所の近くに置くことで、効率よく発電を行えることが分かりました。

    発電量はまだまだ多くはありませんが、私たちが出す廃棄物を再利用でき、クリーンでエコなエネルギーとして今後の発展に大いに期待したいところです。

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