動物虐待にはどんな事例がある?過去の事件を紹介

動物虐待

動物虐待にはどんな事例がある?過去の事件を紹介

近年、動物虐待の摘発は増加傾向にあります。人間よりも弱い立場である飼育動物への虐待が後を絶たないことから、改正された動物愛護管理法が2020年6月1日から施行され、動物虐待は厳罰化されることになりました。

この記事では、過去に起こった動物虐待の事例を紹介します。
動物虐待の事例を知り、保護されるべき動物たちに対して私たちができることは何か、今一度考えていきましょう。

動物虐待の現状は?私たちにできることはある?

動物虐待の定義

動物虐待の定義
動物虐待は動物を不必要に苦しめることを指しています。
動物虐待と聞いてすぐに頭に浮かぶのは、殴る・蹴るなどの暴力行為ではないでしょうか。しかし、動物虐待は外傷が生じる恐れのある暴力行為だけでなく、恐怖を与える心理的抑圧行為や動物たちを闘わせること、酷使させることなども虐待行為に含まれます。

また、動物たちを多頭飼育することで飼育環境を悪化させたり、健康管理をせず病気のまま放置するネグレクトや、飼えなくなり動物を捨てる遺棄なども動物虐待に該当する行為です。

  • 動物虐待は動物を不必要に苦しめること
  • 動物虐待には、暴力行為だけでなく、適切な飼養を行わないネグレクトも含まれる
  • (出典:群馬県「動物虐待の定義」)
    (出典:環境省「動物の愛護及び管理に関する法律のあらまし」)

    動物虐待の過去の事例は?

    動物虐待の過去の事例は?
    動物虐待についての逮捕・送検によって、多くの動物たちが動物虐待を受けてきたことが浮き彫りになってきました。
    次に、新聞報道された過去の動物虐待の事例を紹介します。

    動物虐待の殺傷事例

    殺傷を伴う動物虐待については、未だ捜査中の事例も多いです。

    猫の傷害疑い事例

    2017年に大阪府で起きた事件では、男性が運転していた車から近くに住む放し飼いの猫に向けてエアガンを発射し、虐待した疑いで逮捕されました。
    男性は動物愛護管理法違反の疑いで書類送検されることになり、2018年には動物愛護管理法違反罪で略式起訴、罰金10万円の略式命令がされています。

    猫の殺害事例

    2018年滋賀県にて、空き家前の駐車場で猫の頭部が発見され、後日同市の民家の花壇に猫の下半身が埋められている事件が発生しました。
    警察は動物愛護管理法違反の疑いで捜査を行っています。

    動物虐待のネグレクトによる事例

    動物虐待の事例は暴力によるものだけではありません。飼養に必要な行為をしないネグレクトも動物虐待として逮捕・送検されています。

    猫への虐待事例

    2017年に北海道で起きた虐待事件では、夫婦が15匹の猫を飼育し、虐待したことで動物愛護管理法違反の疑いで書類送検されています。

    15匹のうち1匹はすでにやせ細った状態で死骸として発見され、排泄物が数十センチも堆積している状態でした。不適切な管理によって適切な世話が行われず虐待された事件となっています。
    生きていた猫は動物管理センターが保護し、動物愛護団体が引き取ることになりました。

    そのほかにも2017年神奈川県では、24匹の猫を飼っていた女性が、排泄物を処理しない不衛生な環境で飼育していたことが虐待と認められました。
    この事件では、猫たちの病気の治療も行われず、24匹いた猫のうち1匹は死亡、ほかにも痩せた猫や下痢をした猫が複数発見されています。

    無事であった猫は動物保護センターに保護をされることになりましたが、翌年猫を取り返そうとした女性が動物愛護センターへの建造物侵入の疑いで逮捕されました。その後、動物愛護管理法違反と認められ、再逮捕されています。

    動物虐待・多頭飼育による飼養環境の悪化の事例

    動物虐待では、多頭飼育による飼育環境の悪化による事例もあります。
    しかし、多頭飼育による飼養環境悪化の多くはブリーダーによるもので、嫌疑不十分とのことで不起訴となる事例も少なくありません。

    ブリーダーによる動物虐待の事例

    2018年福井県にて、動物販売業者が385匹の犬猫を狭いゲージ内に押し込め、過密状態で飼育・繁殖させているとして、動物愛護管理法違反疑いで刑事告発状が提出されました。

    悪臭のする劣悪な環境で385匹の犬猫を飼育しており、なかにはコンクリートブロックのマス内で50匹以上の過密した状態で飼育されている犬猫もいたのです。また、狂犬病予防の注射の未接種や病気・ケガを放置するなどの虐待の疑いがあるとされていました。
    しかし、最終的には嫌疑不十分で不起訴となっています。

    動物虐待・遺棄の事例

    動物を遺棄することも動物虐待に当てはまります。動物の遺棄では、犬や猫だけではなく、それ以外の動物を捨てる事例もあります。

    ヘビの遺棄事例

    2017年、滋賀県日野町のペットショップ前にてヘビ3匹が捨てられている事例がありました。
    この事件では所有者がすぐに見つからず、東近江署が捜査をしています。

    犬の遺棄事例

    2016年10月、鳥取県米子市の公園と緑地広場にて男性が飼っていた小型犬17匹を遺棄する事件が発生しました。犬を保護した情報が警察署に寄せられ発覚しましたが、17匹のうち6匹は未だ見つかっていません。

    2016年12月に動物愛護管理法違反の疑いで書類送検を行い、さらにこの17匹の犬を譲った20代の女性は狂犬病予防法違反の疑いで書類送検されました。

  • 殺傷を伴う動物虐待については、未だ捜査中の事例も多い
  • 動物虐待は一般家庭だけでなく、動物取扱業者でも起こっている
  • 犬や猫以外の動物も虐待を受けている
  • (出典:環境省「新聞報道された動物の虐待等の事例」)

    動物虐待の法律や罰則

    動物虐待の法律や罰則
    動物の遺棄・虐待は紛れもない犯罪であり、動物愛護および管理に関する法律(動物愛護法)に基づいて処罰がされます。
    そして、2020年6月1日から施行し、改正された動物愛護管理法によって、動物虐待に対して厳罰化されることになりました。

    動物愛護管理法に基づいて、動物虐待では愛護動物(所有する哺乳類・鳥類・爬虫類など)をむやみに殺したり、傷付けたりした場合には、5年以下の懲役または500万円以下の罰金が課せられることになっています。
    また、愛護動物を虐待、遺棄した場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられます。

    そして、獣医師は動物虐待と思わしき動物を発見した場合、都道府県知事や関係機関に通報しなければいけない通報義務が課せられることになりました。

    ※2021年1月時点

  • 動物愛護管理法により、愛護動物をむやみに殺したり、傷付けたりした場合、5年以下の懲役または500万円以下の罰金、愛護動物を虐待、遺棄した場合には1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられる
  • (出典:堺市「動物の遺棄・虐待は犯罪です」)
    (出典:東京都福祉保健局「動物の虐待等に対する罰則が強化されました」)

    動物虐待の事例を知り、できることから始めよう

    動物虐待の事例を知り、できることから始めよう
    動物虐待の起こらない社会を実現するために、私たちにもできることがあります。
    一つでも多くの命を守るためには、過去に起きた動物虐待の事例を知り、動物虐待の恐れがある行為を見かけたら動物愛護センターや警察に通報・相談しましょう。

    一人ひとりが動物虐待について考え、そして行動に移すことが必要です。
    動物虐待を増やさないためにも、私たちに何ができるのかを考えてみてはいかがでしょうか。

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