動物虐待には種類がある?どんな行為が虐待になるのか解説

動物虐待

動物虐待には種類がある?どんな行為が虐待になるのか解説

動物虐待は様々な種類があり、私たちの身近でも起こり得る犯罪の一つです。しかし、動物虐待は室内で行われている場合も多く、深刻な状況であってもすぐに気付くことが難しい行為でもあります。

この記事では、動物虐待の種類やどんな行為が虐待にあたるかについて解説します。動物たちの命を守るためにも動物虐待について知り、一つでも多くの命を守っていきましょう。

動物虐待の現状は?私たちにできることはある?

動物虐待は気付くことが難しい

動物虐待は気付くことが難しい

動物虐待とは、動物を不必要に苦しめる行為のことを指しています。
つまり、動物を傷付けたり殺したりするだけではなく、動物たちに必要な世話を怠るネグレクトも含まれるということです。

人間に飼育されている動物たちは人間より弱い立場であり、制限された環境で生活をしています。そのため、人間はできる限り動物たちが精神的・肉体的苦痛を受けない生活を送れるようにすることが求められます。

積極的(意図的)な動物虐待

積極的(意図的)な動物虐待とは、動物に対して「やってはいけない行為を行う」「やってはいけない行為を行わせる」ことです。

例えば、殴る・蹴る・熱湯をかけるといった動物の身体に外傷が生じる可能性のある暴力的な行為や、恐怖を与えるといった心理的抑圧行為が積極的な動物虐待に当てはまります。
また、自ら暴力的な行為や心理的抑圧をかけるだけではなく、動物たちを闘わせたり、酷使したりすることも積極的な動物虐待に当てはまります。

ネグレクト・遺棄も動物虐待にあたる

動物たちへの虐待は、必ずしも身体的・精神的虐待だけではありません。ネグレクトや遺棄など、動物たちのために「やらなければいけない行為をやらない」ということも、動物虐待に当てはまります。

例えば、排泄物が溜まった場所やほかの動物の死体が放置された場所での飼育、動物たちの健康・安全が確保できない場所で拘束し衰弱させることは、ネグレクトに該当する行為として動物虐待として扱われています。また、動物たちの世話をせずに放置したり、健康管理をせず病気を放置したりすることも動物虐待です。

ほかにも、飼っている動物を段ボール等に入れて遺棄することも、動物の飢えや渇きなどの苦痛を与えるだけではなく、動物を事故などの危険にさらすことも動物虐待となります。動物の飼い主は、一度動物を飼うと決めたら愛情を持って最後まできちんと飼わなければいけません。

  • 動物虐待とは殴る・蹴る・熱湯をかけるといった動物の身体に外傷が生じる可能性のある暴力的な行為や、恐怖を与えるといった心理的抑圧行為
  • 動物虐待とは動物たちを闘わせたり、酷使したりすること
  • (出典:環境省「飼育改善指導が必要な例(虐待に該当する可能性、あるいは放置すれば虐待に該当する可能性があると考えられる例)について」,2018)
    (出典:群馬県「動物虐待の定義」,2020)
    (出典:別府市「動物虐待は禁止!!」)
    (出典:環境省「動物の愛護及び管理に関する法律のあらまし」,2019)

    動物虐待の種類にはどんなものがある?

    動物虐待の種類にはどんなものがある?
    一つでも多くの命を救うためには、どのようなことが動物虐待に当てはまるのかを理解していくことが大切です。
    次に、一般家庭における動物虐待の種類や動物取扱業者における動物虐待の種類を紹介します。

    一般家庭における動物虐待の種類

    一般家庭では、積極的虐待およびネグレクトによって動物虐待が行われています。以下は一般家庭における動物虐待の種類別の具体例です。

    積極的虐待身体に外傷を生じる恐れのある暴力行為・人為的に与えられた傷が身体の至るところにある
    心理的抑圧・恐怖を与える・しつけや訓練と称して動物に対して暴力やケガを与える
    ・過剰なしつけや訓練による恐怖を与える
    ネグレクト健康管理をしない・十分なエサを与えず、栄養不良で骨が浮き上がって見える程痩せている
    ・病気やケガをそのまま放置している
    必要な世話をしない・エサを数日入れ換えず、食べることができない状態
    ・水の入れ替えをせず、新鮮な水が飲めない状態
    ・爪や毛が放置され、生活に支障がでる状態
    劣悪な環境に置く・犬の糞尿やゴミなど飼育環境が不衛生で悪臭のある環境での飼育
    ・狭いケージや短いリード、きつい首輪によって身体を休められない状況での飼育

    動物取扱業者等における動物虐待の種類

    動物虐待は一般家庭で行われているだけではありません。ペットショップやブリーダーで管理されている動物たちにも虐待が日常的に行われていることがあります。

    以下は動物取扱業者などにおける動物虐待の種類と具体例です。

    身体的虐待身体に外傷を生じる恐れのある暴力行為・しつけや訓練と称して暴力行為やケガを負わせる
    心理的・心理的抑圧・恐怖を与える・過剰なしつけや訓練によって、恐怖を与える
    ・大音量の音楽や過度の照明で動物が休息できない状態
    ネグレクト健康管理をしない・病気やケガをしていても治療を受けさせない
    ・出産後の母体が回復するまでの十分な期間を空けずに繁殖させる
    ・体調不良の動物を人間と触れ合わせる
    必要な世話をしない・エサを数日入れ換えず、食べることができない状態
    ・水の入れ替えをせず、新鮮な水が飲めない状態
    ・爪や毛が放置され、生活に支障がでる状態
    劣悪な環境に置く・犬の糞尿やゴミなど飼育環境が不衛生で悪臭のある環境での飼育
    ・狭いケージで動物が排泄物の上で寝ている
    ・ケージ内で動物を多頭飼いしている
  • 動物虐待は、一般家庭だけでなくペットショップやブリーダーで管理されている動物たちにも虐待が日常的に行われていることがある
  • (出典:環境省「飼育改善指導が必要な例(虐待に該当する可能性、あるいは放置すれば虐待に該当する可能性があると考えられる例)について」,2018)

    動物虐待が起こらない社会にするには?

    動物虐待が起こらない社会にするには?
    動物虐待は私たちの身近でも起こり得る可能性がある問題です。動物虐待が起こらない社会にするためにも、私たち一人ひとりがより動物虐待に関する理解を深めていくことが大切です。

    次に、動物を飼ううえで大切なモラルとマナーや、購入時に確認するべきポイント、動物虐待を見つけたときにすべきことを紹介します。

    動物の飼い主が守るべきモラルとマナー

    飼い主には動物たちの最期まで愛情を持って飼育し、近隣や社会へ危害・迷惑をかけないようにする必要があります。環境省による動物の飼い主が守るべきモラルとマナーは以下の7ヶ条です。

    1. 動物の習性などを正しく理解し、動物が亡くなるまで責任を持って飼育すること
    2. 適切な飼育を行い、近隣社会への危害・迷惑の発生を防止すること
    3. 災害時の動物の命を守るために、災害への備えを行うこと
    4. 不妊去勢手術などの繁殖制限措置をとり、むやみに数を増やさないようにすること
    5. ワクチン接種など動物による感染症の知識を持ち、行動すること
    6. 動物が逃走・迷子にならないようにすること
    7. マイクロチップや迷子札など使い、動物の所有者を明らかにすること

    人間と動物が共生していくためにも、飼い主は動物たちを適切な環境で飼育していく必要があります。

    (出典:環境省「動物の愛護及び管理に関する法律のあらまし」,2019)

    動物虐待を防ぐために確認すべきポイント

    飼育する動物の入手先は様々ありますが、適切な動物取扱業者かどうかを確認してから購入することも動物虐待が起こらない社会にするためには必要です。
    動物を購入するときに確認すべきポイントは、以下の通りとなります。

    標識や名札(識別票)の有無動物の販売は都道府県知事の登録を受けた業者以外は販売することができません。登録していない業者からは購入しないようにしましょう。
    ケージの広さや清潔さの確認動物たちが生活するケージは十分な広さが必要であり、1日1回以上掃除を行う必要があります。守られていない場合は、動物虐待の一つとなります。
    犬や猫の展示時間の確認(朝8時~夜8時まで)犬や猫は午後8時から朝8時までは、展示や販売、顧客との接触が禁止されています。
    幼過ぎる動物の販売有無離乳前の幼い動物の販売は、親元から離される動物に苦痛を与えてしまいます。そのため、離乳前の幼過ぎる動物(犬猫は生後56日未満)の展示・販売は禁止されています。
    購入前の対面説明と現物確認動物販売を行っている業者は、必ず事前に動物の健康状況やワクチン接種の有無などを顧客に見せる必要があります。また、飼い方や標準体重・体長など18項目にわたる説明を行う必要があるため、対面説明や現物確認ができない業者では購入してはいけません。

    (出典:環境省「動物の愛護及び管理に関する法律のあらまし」,2019)

    動物虐待を見つけたときは

    動物虐待を見つけたときは、発見した場所の地方自治体(都道府県や市町村)の通報窓口や警察に相談・通報することが大切です。動物虐待は人間の虐待以上に見つけづらいものであり、確証を持てない場合もあるでしょう。

    しかし、動物たちは自分の意思で虐待が行われていることを訴えることができません。そのため、動物虐待の確証が得られない場合であっても、虐待が疑わしい可能性がある限り、地方自治体や動物愛護センター、アニマルポリスなどに動物虐待の相談をすることが重要です。

  • 発見した場所の地方自治体(都道府県や市町村)の通報窓口や警察に相談・通報する
  • 虐待が疑わしい可能性がある限り、地方自治体や動物愛護センター、アニマルポリスなどに動物虐待の相談する
  • (出典:環境省「地方自治体動物虐待等通報窓口一覧」)

    動物虐待の種類を知り、私たちにできることを考えよう

    動物虐待の種類を知り、私たちにできることを考えよう
    動物は言葉を話すことができず、虐待されていても訴えることができない弱い立場にあります。そのため、動物虐待が行われていても気付かれることがないまま、最期を迎えてしまう動物たちも少なくありません。

    そんな動物たちのために私たちにできることは、動物虐待の種類を知り、まずは自分たちが動物虐待の加害者にならないことです。そして、動物虐待の疑いがある場合や動物虐待が行われていることに気付いた場合は、いち早く警察や自治体などに通報・相談することです。
    ぜひこの機会に、動物虐待の種類を知って、私たちにできることを考えてみてはいかがでしょうか。

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