動物愛護団体における猫の引き取りについて費用や方法を解説

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動物愛護団体における猫の引き取りについて費用や方法を解説

私たちは犬や猫をはじめとした様々な動物を飼います。もちろんすべての家庭ではありませんが、動物を飼うということは、責任を持って最後まで世話をしなければいけません。

しかし実際には、捨てられたり引き取りを依頼される動物もいます。
特に猫の引き取りについては動物愛護団体でも実施されているのです。

この記事では、動物愛護団体における猫の引き取りについて、費用や方法、現状などを解説します。

動物愛護センターとは?活動内容や犬猫の譲渡方法などを紹介

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動物愛護団体が猫の引き取りを行う理由

動物愛護団体が猫の引き取りを行う理由
近年、ブームによって猫を飼う家庭が増えています。ただ猫は、トイレの世話などこまめにしなければならず、飼育が大変です。
また成猫になると、子猫のときの可愛さを感じられなくなる人もいるようです。そうなると、猫を捨ててしまう人や動物愛護センターなどに引き取りを依頼する人が出てきます。

2004年から2023年までの19年間で引き取りされた猫は、2004年時点で約23万7,246匹、2023年で約2万5,224匹です。
19年間で減少はしたものの、まだ2万5千匹以上の猫が引き取られており、そのなかには捨てられて保護された猫も含まれています。
また引き取られた猫のなかで殺処分となってしまったのは、2004年が約23万8,929匹、2023年が約6,899匹でした。

つまり引き取られた猫たちは、いまだに多くの数が殺処分されているという現実があります。

猫にも命があります。それを人の勝手で世話を放棄し、自然のなかに捨てることで命の危険にさらし、餓えや渇きなどの苦痛を与えるだけでなく、近隣住民に迷惑がかかるということで保護して、引き取り手がいないから殺処分するという結末を迎えてしまいます。

そんな悲惨な運命をたどらせないために、保護した猫を引き取り最後まで世話をする、あるいは里親を見つけることで新しい生活を送らせることが必要です。
また、殺処分ゼロを目指すための取り組みに協力するため動物愛護団体では、猫を含む動物の引き取りや里親探しを行っています。

  • 引き取られた猫のなかで殺処分となってしまったのは、2004年が約23万8,929匹、2023年が約6,899匹
  • 動物愛護団体では、猫を含む動物の引き取りや里親探しを行っている
  • (出典:環境省「犬・猫の引取り及び負傷動物等の収容並びに処分の状況」,2023)

    また、飼い主によって適正な飼養や保管がされず、虐待されてしまう猫がいるのが現状です。
    動物虐待について詳しく知りたい方、虐待にあう動物を助けるためにできることを探している方はこちらの記事をご一読ください。
    >>動物虐待の現状は?私たちにできることはある?

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    動物愛護団体における猫の引き取りについて

    動物愛護団体における猫の引き取りについて
    動物愛護団体のなかにはやむを得ない理由などで動物を手放さなければいけない場合、引き取りを行ってくれる団体があります。
    これは行政の管轄である保健所や動物愛護センターでの動物の引き取りが逼迫しており、代わりに動物愛護団体が引き取りに応じる取り組みを行っているところもあるためです。

    ただしすべての動物愛護団体で行われているわけではないため、もし引き取ってもらいたい場合には必ず事前に確認する必要があります。
    またその引き取られた動物に関しては、その団体で最後まで世話をされる場合もありますが、多くは里親を募集し、新しい飼い主に引き取ってもらいます。

    引き取りを行っていない動物愛護団体でも、譲渡のみを行っている団体もあります。
    この事業自体は動物愛護センターも行っているため、里親になりたいということであれば動物愛護センターと動物愛護団体それぞれの募集情報を調べてみると良いでしょう。
    動物愛護団体に引き取ってもらう、里親として動物愛護団体から引き取る場合はそれぞれ費用や方法があります。次に猫の引き取りについて見ていきましょう。

    動物愛護団体に猫を引き取ってもらう

    動物愛護団体に猫を引き取ってもらう場合、まず引き取りを行っているかどうかの確認が必要です。
    また引き取りの際の費用を寄付という形で集めている団体もあります。そもそも引き取り費用がかからない団体や、費用として掲載していない団体もあるので事前に確認しましょう。

    飼育費用などは団体持ちですが、ワクチンの接種や不妊去勢を行っていない猫に関しては、費用が別途負担となります。
    これに対して動物愛護センターでの引き取りについては手数料として、生後90日を超える猫の場合は1匹につき2,000~2,500円程度、生後90日以内の猫であれば1匹につき400円~500円程度必要です。

    引き取ってもらう方法としては、基本的に動物愛護団体の施設に赴いて、引き取ってもらうことになります。
    事前に電話で引き取りの相談をしておきましょう。
    引き取ってもらう場合は、費用のほかにクッションやタオル、食器など臭いが付いたものを持参すると猫のストレスを軽減することになります。
    また不要となるものも持参することで、支援物資として活用してもらうことができます。

    (出典:岐阜県「犬・猫の引取りについて」,2020)
    (出典:江南市「動物愛護(犬・猫を譲り受けたい方、犬・猫の殺処分について、イヌ・ネコの引き取り有料化について)」,2020)
    (出典:山口県「飼えなくなった犬・猫の引取りについて」,2020)

    動物愛護団体から猫を引き取る(里親になる)

    動物愛護団体から猫を引き取る際にも費用がかかります。
    里親募集をしている動物愛護団体は多いため、それぞれ費用が異なり、手数料としているところもあれば寄付としているところもあります。
    さらに費用の金額を公開しているところもあれば、譲渡する際に説明するとしているところもあるため、確定の金額があるわけではありません。

    ある団体では寄付という形で猫1匹について1万円の寄付をお願いしています。それに対してほかの団体では、猫1匹につき3万円を費用として支払うところもあるのです。
    動物愛護センターから猫を引き取る際にも手数料がかかりますが、こちらも動物愛護センターによって変わります。

    ある動物愛護センターで不妊去勢手術をした場合は1匹につき9,000円、していない場合は1匹につき5,000円とするところや、幼猫なら2,040円、成猫なら7,130円、オスなら4,275円、メスなら8,140円と設定も様々です。
    基本的に無料で譲渡されるということはなく、動物愛護団体でも動物愛護センターでも基本的に引き取りには費用がかかります。

    猫の引き取り方法

    動物愛護団体から猫を引き取るための方法として、譲渡するための条件を満たしているかどうかが重要です。
    室内で飼うのに十分なスペースが確保できることや、賃貸であれば管理組合や家主に同意を得られているかが求められます。

    また飼育について家族全員の同意を得ており、飼育者が成人で60歳未満であること、60歳を超える場合は60歳以下の後見人が必要です。
    ただし先住動物がいる場合、相性やそもそも先住動物が多い、引越しを控えている、日本語が十分通じないなどの理由で断られることがあります。
    動物愛護団体が示す譲渡条件などを公式サイトで確認し、問題なければウェブ上のお申し込みフォームにて申し込みを行います。

    その後、申し込み受諾のメールが団体から届けば、面会を行います。
    直接団体の施設を訪れて面会しますが、その際に住所が分かる身分証明証、猫を連れ帰るためのケージなどを持参することが必要です。
    面会に問題が無かった場合は引き取りとなることが多いですが、団体によっては不安がある場合、あるいは譲渡するすべての人にトライアル飼育という飼養期間設けるところもあります。

    また引き取りを希望する人が複数いた場合は抽選という形になります。
    引き取りが正式に決定すれば、誓約書などの記入など書類手続きを行い、譲渡になります。

  • 動物愛護団体の多くは里親を募集し、新しい飼い主に引き取ってもらう
  • 猫の引き取りには寄付や手数料としている場合や、費用がかからない団体がある
  • 譲渡するための条件を満たしているかどうかが重要であり、トライアル飼育という飼養期間を設ける団体もある
  • (出典:愛知県「令和2年4月1日から犬・猫の譲渡を有料化しました」,2020)
    (出典:岐阜県「ねこの飼い主さん募集」,2020)
    (出典:神奈川県「動物愛護センターからの譲受について」,2020)

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    おすすめの動物保護団体3選

    保護された犬猫たちを救う活動をしているのが、動物保護団体です。里親になるのはもちろん、寄付というかたちで支援することも、犬猫たちを守ることにつながります。
    ここではおすすめの動物保護団体を3つ紹介します。NPOの専門家やgooddoマガジン編集部の注目ポイントも参考にしてみてください。

     

    NPOの専門家:河合将生(まさお)さん
    非営利団体の運営支援コンサルタント。寄付の講座を開催しその魅力を伝えている。
    数々の団体の経営に携わりながら、自らもNPOに寄付を続ける。
    ※詳細なプロフィールは文末に掲載

    ピースワンコ・ジャパン(認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン):支援者とのコミュニケーションを大切にしながら「犬の殺処分ゼロ」の実現を目指す

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    ピースワンコ・ジャパンは、「犬の殺処分ゼロ」の実現を目指し、犬の保護・譲渡活動を行っています。自然災害や紛争の被災地支援活動を行う、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンが運営しているプロジェクトです。

    災害救助犬やセラピー犬の育成、正しい飼い方や動物福祉の考え方の啓発活動などにも取り組んでいます。

    ピースワンコ・ジャパンは、今まで8,000頭以上の犬の命を救ってきました(2024年1月末時点)。

    プロジェクトの運営母体であるピースウィンズ・ジャパンは、広島県より認定NPOの認証を受けています。また、優れたソーシャルビジネスの取り組みを表彰する、日経ソーシャルイニシアチブの受賞歴もあります。

    ピースワンコ・ジャパンは「犬と人がひとつになり、豊かな未来をつくろう」というメッセージを発信しながら、活動に取り組んでいます。

    gooddoマガジン編集部の注目ポイント3つ!

    1. 活動報告や今後の方針などのメールがこまめに配信されたり、YouTubeを始めとしたSNSでの発信も頻繁に行われている。団体とのつながりを感じながら支援できる
    2. 「日本での犬の殺処分ゼロ」を目指し、まずは広島県内で殺処分機を2016年4月から現在まで止めている。日本という大きな枠でのミッション実現に向け、まずは1つの県で達成できているのは大きな成果
    3. ピースワンコ・ジャパンの毎月の継続寄付の会員「ワンだふるサポーター」は63,000人。多くの共感を呼ぶプロジェクトをしている、という実感が持てる。
    寄付金控除の対象団体です

    ネットの口コミ評判を知りたい方はこちら
    >>【怪しい?】ピースワンコ・ジャパンの口コミ評判は?専門家に詳しく聞いてみた

    ピースニャンコ(認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン):医療支援をもとに保護猫ボランティアをサポート

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    ピースニャンコ

    ピースニャンコは、保護猫ボランティアを医療面からサポートする活動を行っています。

    自然災害や紛争の被災地支援活動を行う、特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパンが運営しているプロジェクトです。保護犬を支援するプロジェクトにはピースワンコがあり、既に蓄積されたノウハウがあります。

    ピースニャンコでは、動物病院での診療費支援や不妊・去勢手術の費用援助を実施ピースワンコの譲渡センターを活用した医療支援を通じて、保護猫の健康管理をサポートしています。

    保護猫ボランティアの負担軽減を図りながら譲渡促進にも取り組み、1匹でも多くの保護猫が新しい家庭で幸せに暮らせる未来を目指しています。

    gooddoマガジン編集部の注目ポイント3つ!

    1. 不妊・去勢手術の費用や治療費の支援で、猫の殺処分を減らしている
    2. 災害時の緊急保護や医療支援にも対応し、猫の命を守る体制づくりに取り組んでいる
    3. 保護猫ボランティアと連携しながら、現場の声を反映した支援の仕組みを広げている
    寄付金控除の対象団体です

    公益財団法人どうぶつ基金:保護・避妊・啓発を通じて殺処分される猫を減らす

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    どうぶつ基金
    公益財団法人どうぶつ基金は、野良猫の繁殖を抑制するための無料不妊手術事業「さくらねこ活動」を中心に活動しています。また、多頭飼育崩壊の救済支援や保護猫の里親マッチング、動物愛護に関する普及啓発活動を通じて、人と動物が共生できる社会を目指しています。

    35年以上の長い歴史があり、活動報告書や会計報告書を詳細に公開していることから、信頼性の高い活動実績を持つ団体です。殺処分ゼロを目指し、多様なボランティアが協力して取り組む点が大きな特徴です。

    寄付アドバイザー河合さんの注目ポイント3つ!

    1. 無料不妊手術(TNR)という方法で殺処分をなくし、動物が人や自然と自由に幸せに共生することができる世の中をめざしている
    2. 広報とロビー活動を積極的に行い課題を発信している
    3. 行政や他団体、獣医師、ボランティアとの連携・協働により活動を広げている
    寄付金控除の対象団体です

    どうぶつ基金の口コミが知りたい方はこちら
    >>どうぶつ基金は怪しい?活動実態や口コミ評判を調べてみた

    動物愛護団体から猫を引き取ることで救える命も

    動物愛護団体から猫を引き取ることで救える命も
    動物の飼育には、最後まで適正に世話をする責任が伴います。
    それは命を預かることであるため、簡単に飼育はできませんし、里親になる場合も様々なことを考えなければいけません。

    それでも責任を持って猫を飼いたいということであれば、里親に応募することも一つの方法だと考えておくと良いでしょう。
    それが今預けられている猫たちの命を救うことにもつながります。

    これから猫を飼おうと思うのであれば、一度里親募集を調べてみることを検討してみてはいかがでしょうか。

    ▼おすすめの動物愛護団体

    団体名 寄付アドバイザー・gooddoマガジンの注目ポイント
    ピースワンコ ・活動報告や今後の方針などのメールがこまめに配信されたり、YouTubeを始めとしたSNSでの発信も頻繁に行われている。団体とのつながりを感じながら支援できる
    ・「日本での犬の殺処分ゼロ」を目指し、まずは広島県内で殺処分機を2016年4月から現在まで止めている。日本という大きな枠でのミッション実現に向け、まずは1つの県で達成できているのは大きな成果
    ピースワンコ・ジャパンの毎月の継続寄付の会員「ワンだふるサポーター」は63,000人。多くの共感を呼ぶプロジェクトをしている、という実感が持てる

    ピースニャンコ ・避妊去勢や治療費の支援で、保護猫の命を守り、殺処分を減らしている
    ・災害時の緊急保護や医療支援にも対応し、猫の命を守る体制づくりに取り組んでいる
    ・保護猫ボランティアと連携しながら、現場の声を反映した支援の仕組みを広げている
    どうぶつ基金 ・無料不妊手術(TNR)で殺処分をなくし、動物が人や自然と自由に幸せに共生することができる世の中をめざしている
    ・広報とロビー活動を積極的に行い課題を発信している
    ・行政や他団体、獣医師、ボランティアとの連携・協働により活動を広げている

    寄付先の選び方ガイド:河合将生(まさお)さん

    NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/日本ファンドレイジング協会・認定講師・関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー

    大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
    寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
    国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。

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    この記事を書いた人
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