アフリカでは現在多くの難民たちが避難生活を続けています。
難民キャンプで生活をしているアフリカ難民でも、決して満足できる食事ではありません。
今回はアフリカ難民たちの食事がどのようなものなのか、そして食糧を支援するために何ができるのかをご紹介します。
アフリカの人々が難民となる原因や現状、キャンプでの暮らしや必要な支援とは?
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アフリカ難民の現状は?
2019年2月時点でのアフリカ難民は1,350万人います。
そのうち、国外へ移民したのは250万人、難民として国外へ逃避したのは400万人です。
一方で700万人が国内避難民として残っています。
国内避難民は自国内で避難生活を続けていますが、避難民キャンプ以外でコミュニティを形成しているために、人道支援を受けにくい状況です。特に紛争地に取り残されている人は支援活動を受けることもできず、不安定な生活を続けざるを得ません。
このような紛争地域では、飢餓状況のさらなる悪化が懸念されます。
これは紛争の影響により、支援活動による食料安全保障が損なわれているのが原因です。
たとえばコンゴ民主共和国のカサイ地域では140万人が暴力から逃れるように家を追われ、避難を余儀なくされました。
家を追われた人々は国の経済状況が悪化するに従って危機的状況にあります。生活に必要なものや所有物は、すべて家に残してきたためです。
しかし、このような国内避難民のもとへは、人道支援従事者も身の危険のために支援を届けることが困難となります。そのため住居や食糧、水を確保することが難しく、衛生的な環境を得ることができません。
一方で難民キャンプはどのような状況なのでしょうか。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「コンゴ民主共和国・カサイ地域で急性栄養不良の子ども75万人」,2019)
難民キャンプに避難した人々の状況
コンゴ民主共和国やカサイ地域からアンゴラ民主共和国北部にある難民キャンプへも、多くの人が逃げ込んできました。
2017年4月の時点では、水や食糧の配給もなく、医療も受けられない状態でした。
難民キャンプの中には、長期化にわたりコミュニティがある程度形成されているところもあります。ジブチ共和国には3つの難民キャンプがあり、首都ジブチ市と合わせて2018年1月時点で2万7,000人ほどの難民が生活しています。
3つの難民キャンプのうちのひとつ、アリアデ難民キャンプは20年以上前から存在し、生活する難民は1万6,000人ほどになります。
ここには学校や病院、商店やレストランなどが点在します。
しかしこの難民キャンプ内では格差が生じ、働くことができない人は供給が不定期な支援物資に頼らざるを得ない状況です。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「アフリカ栄養危機」,2019)
(出典:独立行政法人国際協力機構JICA公式サイト「栄養改善」)
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アフリカ難民の食事事情とは
難民キャンプには様々な形がありますが、配給する食べ物は1人1日に2,100キロカロリー分を目標としています。
食事の内容は配給する地域によって異なります。栄養ニーズや文化によって受け入れられる素材を使い、食事を配給することになるためです。
食糧支援を行うNPO・NGOでは、難民に対する食糧供給活動についての責任分担などが定められています。
その覚え書きによると、NPO・NGOが供給する食品の一例は以下のとおりです。
その他の補助食品として、以下のようなものがあります。
しかし、支援を受けることができないアフリカ難民たちは、このような最低限必要な栄養を摂るための食事すらも確保できずにいます。
(出典:国連UNHCR協会公式サイト「難民の半数は、子どもです」)
アフリカのキャンプでは食糧不足が深刻化
アフリカの難民キャンプへの食糧支援も、資金不足により十分に行えない状況となっています。
2014年には、日本から国連の食糧支援機関に対して625万米ドルの拠出金を供与しました。
これはチャドと中央アフリカ共和国の難民・避難民への食糧支援のためです。
チャドにはスーダンや中央アフリカ共和国から難民が集まっていますが、その支援のための資金が不足しています。2014年時点で30万人以上の難民に対する食糧配給を60%削減せざるを得ない状況となっていました。
アフリカ難民は、多くが国連の食糧支援機関から配給される食事を頼りにしています。
しかし支援機関は資金難により、2014年時点でアフリカ難民80万人近くに対し、食糧の配給量を削減しなければならない事態となりました。
また資金難のほかに、治安悪化による物資輸送が難しくなっている地域もあります。
アフリカ難民の食糧不足は続いています。カメルーン・チャド・モーリタニア・南スーダン・ウガンダでは食糧の配給が削減されています。
またブルキナファソ・ジブチ・ブルンジ・エチオピアでは栄養補助食の供給も削減される状況です。
ソマリアからエチオピアの難民キャンプにたどり着いた子どもは、75%が栄養失調となっています。
(出典: 国際連合世界食糧計画(WFP)「アフリカ難民80万人分の食糧配給を削減」)
(出典:公益財団方針 日本ユニセフ協会「南スーダン・栄養危機 急性栄養不良率30%以上の地域も」,2014)
私たちができる支援の方法は?
アフリカ難民にはとにかく食糧が必要です。
しかし支援活動として個人で食糧を送るのは、現実的ではありません。限られた資金の中で、効率良く栄養が摂れる食糧をできる限り多くの人に届ける必要があるからです。
必要とされるのは、栄養価の高い栄養補助食材や乳児のための食事を購入する資金です。
このような食糧の購入に役立つ支援活動としていくつかの方法をご紹介します。
継続寄付
アフリカ難民の数は増え続けています。紛争や政情不安、気候変動とそれにともなう食糧難などにより、家を追われ生活できる場を探す人が数多くいます。
それに対して支援活動をするための資金は、恒常的に不足しています。
2018年10月、国連の機関による報告では世界の避難民・無国籍者のための資金は必要額の半分しかないことが明らかになっています。
これまでの必要額に対する資金拠出状況をみると、次のとおりです。
2016年 | 58% |
---|---|
2017年 | 56.6% |
2018年 | 55% (必要額82億米ドルに対して:2018年10月時点の見込み) |
避難を強いられる人の数が増えていることに対して、支援者からの資金調達が不足し続けていることがわかります。
これにより、たとえばコンゴ民主共和国は、支援プログラムに必要な3億6,900万米ドルのうち、31%ほどしか充当されていません(2018年10月時点)。そのため食糧配給、栄養・健康その他最低限のニーズを満たすことができなくなっています。
継続寄付は毎月決まった金額を寄付し続ける方法です。
一人ひとりが継続的に寄付を行うことで、このような慢性的な資金不足に貢献できます。
避難民の生活はすぐには解決できないため、継続的に資金供給することが必要とされています。
都度の寄付
もちろん、すべての人が継続寄付をしなければならないわけではありません。
最初から継続寄付を行うことに抵抗がある人は、好きなときに任意の金額を寄付できる方法もあります。
余裕のあるときだけ寄付を行うとしても、アフリカ難民の支援の大きな力となります。
必要とされるのは食糧や栄養補助食だけではなく支援物資を運ぶためのインフラ整備も必要です。
また難民キャンプでは、新たな命も生まれています。
ミルクや栄養補助食など、一時的に必要な物資を送るためにも、都度の寄付金が役立てられています。
継続でも都度の寄付でも、支援物資の購入やインフラ整備など最も適した形で利用されることとなります。
(出典:公益財団法人 日本ユニセフ協会「募金・支援」)
(出典:国際連合世界食糧計画(WFP)「給食から始まる次の一歩」)
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まずは無理のない範囲で支援を始めてみよう
アフリカの難民キャンプでは、支援のための資金不足などにより食糧不足が続いています。
個人でも寄付という形で支援ができます。ほんの少しの金額でも、アフリカ避難民の命を救う役に立ちます。
機会があれば無理のない範囲で寄付を始めてみてはいかがでしょうか。