2024年4月4日8時58分頃(日本時間)、台湾東部の花蓮県を震源とした マグニチュード7.2(最大震度6強)の地震が発生しました。
地震のニュースを耳にし、
「日本で災害が起こるたびに迅速に支援をしてくれた台湾の人たちに寄付で恩返しをしたい」
と考えるものの
・寄付はどのようにしたらいいの?
・信頼できる寄付先は?
・義援金と支援団体への寄付、どっちがいいの?
と悩む人もいると思います。
そこでこの記事ではその疑問に答えるべく、台湾地震の被災地で活動する団体について紹介します。
具体的には
- ・被災者を支えるために私たちにできることとは
- ・台湾地震の被災地で支援活動を行う団体一覧と概要
- ・寄付してはいけない団体の見分け方
の順にご紹介します。
台湾地震を支援できる寄付先を今すぐ知りたい方はこちら
>>台湾地震の被災者の支援活動に寄付できる支援団体を紹介!
【被害状況】台湾東部の花蓮県沖で大規模地震が発生
2024年4月3日、台湾時間午前7時58分及び8時11分(日本時間:午前8時58分及び9時11分)に花蓮県を震源として、それぞれマグニチュード7.2(最大震度6強)及びマグニチュード6.5(最大震度5強)の地震が発生しました。
2024年5月17日時点で死者は18人、負傷者は負傷者は1155人となりました。行方不明者は2人です。台湾全体で1900棟以上の建物被害が報告されています*。
また、余震も続いています。台湾の地震当局によると、最大震度6強を観測した3日朝以降、4日朝までに300回近い余震を観測したとのことです。震度5以上は18回観測。険しい断崖が多い地形と余震が行方不明者の捜索活動を困難にしています。
一時700名が取り残されていた太魯閣国立公園は、孤立が解消されました。
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台湾地震の被災者を支援するために私たちができることとは
台湾の人たちは、2011年の東日本大震災の際には200億円以上、2024年の能登半島地震の際は25億円あまりの寄付金を日本に届けてくれました。今こそ恩返しをしたい、という日本の人たちの声をSNSで多く目にします。
これからの生活に不安を抱く台湾地震の被災者のために、私たちにもできることがあります。
- ・支援団体への寄付
- ・義援金を送る
- ・被災地の様子を知り、発信を続ける
詳しく解説します。
支援団体への寄付
被災地で支援活動をする団体に、お金の寄付をする方法があります。
お金の寄付の良い点は、時間や場所の制約なく今すぐ行動に移せる点です。また、寄付は支援団体が今一番支援が必要だと考えるところに臨機応変に使われるので、支援の効果が高いです。
団体のHPでクレジットカード決済が可能です。金額は1000円以上の好きな金額を選択できる場合が多いです。
義援金を送る
内閣府や自治体、日本赤十字社、赤い羽根共同募金を通して義援金を送れます。義援金は主に以下の方法で送れます。
- ・コンビニなどの店頭で現金を寄付
- ・銀行から振込送金
- ・インターネットでクレジットカードを使って寄付
義援金について詳しくは以下の項目をご覧下さい。
>>「寄付、義援金、募金の違いとは」へ移動する
被災地の様子を知り、発信を続ける
被災地の様子を気にかけ最新の情報を得ること、発信し続けることも大切です。
被災地の様子やニーズは日々変化しています。最新の状況を知り、自分に何ができるのかを考えることが大切です。
例えば、台湾は日本人に人気の観光地です。今回の地震で台湾全土が被害にあった訳ではありません。地震の影響をあまりうけていない、観光客を受け入れている地域の情報を収集し、発信するのもよいでしょう。現地の経済活性に貢献できます。
台湾地震の被災者の支援活動に寄付できる支援団体を紹介!
ここでは、「台湾地震で被災した人々へ寄付したい」と考えている方へ向けて、被災地で支援活動をしている団体を紹介します。
台湾地震の被災者を支援している団体
【寄付先1】空飛ぶ捜索医療団”ARROWS”(特定非営利活動法人 ピースウィンズ・ジャパン)
2024年4月3日午前7時58分ごろ(現地時間)、台湾で地震が発生しました。震源地は台湾東部の花蓮県沖およそ25キロの海域で、地震の規模を示すマグニチュードは7.2と推定されています(参照:台湾の中央気象署HP)。花蓮県花蓮市では建物が倒壊するなど大きな被害が出ています。
これを受け、ピースウィンズが運営する空飛ぶ捜索医療団は地震発生直後から情報収集を開始しています。また、提携団体である台湾災害医療チーム発展協会が現地へ向かい、救助活動を開始しました。6月末からは被害にあった約2000世帯の方を対象に、被災地域でチェーン展開をするスーパーで使用できる、商品券を配布しました。
今後は、必要な支援を調査の上、被災地域での食料、水、医薬品、衛生用品、避難所などの物資支援をはじめ、医療や捜索・救助活動などの緊急支援に活用していきます。緊急支援後は、地域主導の長期的な復旧・復興を支援します。
【寄付先2】 特定非営利活動法人 難民を助ける会(AAR Japan)
AAR Japan[難民を助ける会]は1979年に日本で発足した国際NGOです。
自然災害・紛争時の緊急支援、難民支援、障がい者支援、地雷対策などを、日本を含め世界17カ国で実施しています。特に困難な状況にある方たちに迅速に支援を届け、中長期的な支援を行うことが特徴です。
台湾東部沖で4月3日、マグニチュード7.4の地震が発生し、花蓮県を中心に多数の死傷者が出ているほか、沖縄県与那国島・石垣島・宮古島にも津波が到着しました。
AAR Japanは、台湾の障がい者支援団体と協働し、緊急支援を開始しました。2024年9月末までに、山間部の被災者に支援物資を届ける活動の資金提供をしたり、地震で職を失った38人に仕事を提供する生活支援プログラムを実施しています。
今年1月の能登半島地震に際しては、AARにも台湾から多くのご寄付が寄せられました。台湾地震緊急支援への皆さまのご協力をお願い申し上げます。
【寄付先3】認定NPO法人ワールド・ビジョン・ジャパン
2024年4月3日 現地時間午前7時58分、台湾の東部沖沿岸を震源としたマグニチュード7.2の地震が発生しました。
地震の揺れは台湾全域で強く、多くの余震が続いています。
震源に近い花蓮県では150棟以上の家屋が損壊または倒壊し、高速道路は閉鎖されたと報告されています。台湾の災害対策本部は、6日夕までに死者が13人、けが人は1,147人と発表しました。
ワールド・ビジョン・台湾では、迅速な緊急支援を提供するために、従来から行っている支援活動の地域の子どもたちとその家族の安全の確保を行うとともに支援活動を開始しました。
2024年4月には子どもが安全に過ごせる場所(チャイルドフレンドリースペース)を開設。また、5月から6月にかけて子どもの学習支援と被災者の生活支援を中心に170世帯の支援を行いました。
ワールド・ビジョンは紛争や災害、貧困等の影響を受ける子どもたちを支援し、世界約100カ国で活動する国際NGOです。
台湾地震のために日本政府が行っている支援は?
地震の発生から約2時間後の4月3日午前11時ごろ、岸田内閣総理大臣が支援の準備がある意志を以下の通り表明しました。
東日本大震災、また先日の能登半島地震の際にも、大切な友人である台湾の皆様から本当に心温まる支援を頂いたことに、私たちは心から感謝しています。海を接する隣人である台湾の困難に際し、日本としては必要な支援を行う用意があります。
翌4月4日、外務省が、日本台湾交流協会を通じ、100万ドル規模の緊急無償資金協力による支援を届ける予定がある、台湾側のニーズに沿った必要な支援を積極的に行っていく、と発表しました。
また、過去には1999年9月に台湾中央部で発生したマグニチュード7.7の地震の際、消防庁及び11消防本部の計46名からなる過去最大規模の国際消防救助隊を派遣しました。第一次派遣隊は発生19時間後には現地入り。海外の救助チームの中で最初に現地に到着し、広い範囲で捜索、救助活動を行いました。
寄付、義援金、募金の違いとは
被災地支援を検討する際、「寄付」「義援金」「募金」という言葉を耳にすると思います。この3つの違いについて解説します。
寄付とは、お金やモノを無償で譲渡する行為のことです。
たとえば被災地に食料を提供したり、行政や慈善活動を行っているNPO団体にお金を譲渡したりする行為が「寄付」にあたります。
寄付と義援金の違い
義援金とは、災害などの被災者のために贈るお金のことです。義援金も寄付の一種です。
義援金の多くは自治体や日本赤十字社が窓口となっています。通常はいったん被災自治体に送られ、「配分委員会」のもとに被災者に対し「公平・平等」に配分されます。
義援金には以下の特徴があります。
- ・義援金は被災者に分配されるもので、ボランティア団体や行政が行う復興事業や緊急支援には使われない。
- ・被災した県が設置した義援金分配委員会によって、寄付金の100%が公平・平等に被災者に配布される。
- ・被災者数などの正確な情報を把握した後に均等に分配される。配布作業も混乱する被災自治体が担当するために負担がかかる(他自治体がふるさと納税として受付を代理で行っているケースもあります)。
義援金には、被災者の手元に届くまでに時間がかかってしまう、というデメリットもあります。
「すぐに被災地の人を支援したい」と考えているなら、災害支援を行っているNPO団体などに寄付するのがおすすめです。
寄付と募金の違い
募金とは、金銭を募って集める活動のことを指します。街で募金箱を持って寄付を呼びかけている行為が「募金活動」にあたります。
募金箱にお金を入れながら「募金するね」という表現は、厳密には誤りです。募金箱にお金を入れる行為は「寄付する」と表現するのが正しいです。
しかし実際には、募金箱にお金を入れることが、募金と表現される場合が多いです。とはいえ厳密にいうと違う意味を持つ言葉になりますので、「お金を贈る場合は“寄付”」「お金を集める場合は“募金”」と覚えておくといいでしょう。
「寄付」についてより詳しく知りたい方は以下の記事もご一読ください。
>>寄付とは?寄附や募金、義援金との違い、おすすめの寄付先を紹介
寄付してはいけない団体の見分け方
「台湾地震の被災者のために活動する団体に寄付をしよう」と思っても、本当に寄付先の団体が信頼できるのか不安になる人もいると思います。
実際にX(旧ツイッター)を始めとしたSNSでは台湾地震に関するフェイクニュースが出回っています。自然災害の緊急時には特に義援金・寄付金詐欺が横行するので注意が必要です。
ここでは寄付してはいけない団体の見分け方を解説します。
- 定期的に情報を発信しているか
- 寄付の使途が説明されているか
以上2点を確認するとよいでしょう。
たとえばホームページの更新が数年単位で滞っていたり、寄付をお願いしているものの集めた寄付金をどのように活用するのか記載がない場合は、寄付を考え直した方がよいです。
寄付してはいけない団体の見分け方について、詳しくはこちらの記事をご一読ください。
>>寄付してはいけない団体とは?怪しい団体を見分ける2つのポイントを紹介!
募金詐欺についてはこちらの記事で解説しています。
>>【怪しい】募金詐欺の手口とは?信頼できる寄付先との見分け方も解説
台湾地震の被災者への支援は今すぐネットで簡単にできる
この記事では、台湾地震の被災地で支援活動をする、信頼できる寄付先を紹介しました。
記事の内容をまとめます。
- ・落石などの影響で道路が寸断され孤立している人たちがいる。また救助活動が思うように進んでいない
- ・被災地支援を行う団体に寄付をする効果的な手段は、お金の寄付。その時に一番必要な支援のために寄付が使われる
- ・すぐに被災地の役に立ちたい場合は義援金より支援団体への寄付がおすすめ
「台湾地震の被災者に今すぐ支援を届けたい」と考えている方は、ぜひ紹介した団体のホームページを確認してみてください。
災害の復興支援について詳しく知りたい方はこちらの記事もご一読ください。
>>災害被災地の復興支援にはどんな活動がある?あなたにできることを紹介