寄付をしたいと考えているものの
「寄付先団体が信頼できるか調べるために決算書などを確認するのが大変」
「寄付したい活動テーマはあるけど、寄付先団体が多くて選びきれない」
と悩んでしまい、なかなか行動に移せずにいませんか?
このような方には、選択肢の1つとして「基金」への寄付をオススメします。
基金とは「特定の事業や計画のために積み立てておく資金」のことです。
基金への寄付をオススメする理由は
- 知識豊富なプロが信頼できる寄付先を選んでくれる
- 解決したい社会課題の分野の活動を、集中的に支援できる
- 寄付控除が受けられる場合がある
からです。
本記事では以下の内容を解説します。
- ・基金とはなにか
- ・基金へ寄付する魅力とは
- ・おすすめの寄付先基金
寄付をしたいと思いつつもなかなか行動に移せていない方
個別の団体以外の寄付先を検討してみたい方はぜひご一読下さい。
お勧めの基金を今すぐ知りたい方はこちらをご覧ください。
>>どの基金に寄付したらいい?おすすめの寄付先4選
基金へ寄付する魅力とは?
基金とは、国や地方公共団体、公益法人などが、特定の事業や計画のために積み立てた資金のことです。
基金へ寄付することにより、この「特定の事業や計画」を応援することができます。
社会課題の解決に関連する基金では、多くの場合、特定の目的達成のために資金をNPOの活動へ助成しています。また、基金の運営団体が事業を直接行う場合もあります。
基金へ寄付する魅力
基金への寄付と聞くとピンとこない方もいるかもしれません。具体的にどのような特徴・魅力があるのか解説します。
- ・知識豊富なプロが信頼できる寄付先を選んでくれる
- ・解決したい社会課題の分野の活動を、集中的に支援できる
- ・寄付控除が受けられる場合がある
知識豊富なプロが信頼できる寄付先を選んでくれる
NPO団体が基金の助成を受けるには、基金の運営団体の審査を通過する必要があります。
知識豊富なプロが下記の項目を審査し、助成の可否が決まります。
- ・団体の信頼性
- ・事業の目的
- ・計画の実現性
- ・助成金の使い道
また、NPO団体は、事業終了後に報告書を提出する必要があります。
基金からの助成を受けている事業は専門家のお墨付きをもらっており、自分の寄付を安心して託すことができるのです。
解決したい社会課題の分野の活動を集中的に支援できる
「特定の目的」を達成するための事業だけが助成対象として認められます。また、目的達成の手段として相応しいと考えられる事業だけに助成金が交付されます。
つまり、自分の寄付が、自分が使ってほしいと思う活動、特定の社会課題を解決できそうだと判断された活動に必ず使われるのです。
寄付金控除が受けられる場合がある
基金運営団体の多くは、寄付金控除の対象になっています。
規模の小さいNPO団体は寄付控除の対象とならない場合が多いです。しかし、基金を通じて寄付を届けることにより、小さい団体の活動を支援しながらも、自分の寄付が控除対象となる可能性が高くなります。
基金への寄付はこんな人におすすめ
個別の団体への寄付も、団体との深いつながりが持てて魅力的です。一方で、ここまで解説したように基金への寄付にも魅力があります。
特に
・信頼できる寄付先を手軽に選びたい
・特定の社会課題を解決する取り組みを集中的に応援したい
・自分が共感する目的を持った団体をなるべくたくさん支援したい
という方に、基金への寄付はおすすめです。
どの基金に寄付したらいい?おすすめの寄付先4選
ここでは、寄付先としておすすめの基金を4つ紹介します。
日本財団子どもサポート基金
家庭環境、難病、経済的困窮などが理由で、社会との繋がりが薄く孤立してしまったり、様々な経験の機会が少ない子どもたちがいます。
日本財団子どもサポート基金の使い道
「生きにくさ」を抱える子どもたちへの支援や、子どもたちが未来に明るい希望を持てるような事業に使用されます。
- ・様々な事情により進学が叶わない子どもたちへの奨学金の支援
- ・家庭が抱える課題の複雑・深刻化により、孤立してしまう子どもが安心して過ごせる居場所の整備や、子どもの体験格差を埋めるためのイベント実施
- ・障害や病気等の要因により社会的に孤立しがちな子ども達へのキャンプや旅行などの機会の提供
海と日本プロジェクト推進基金
地球温暖化や海洋プラスチックごみによる海の生態系の変化が、世界的に深刻化しています。
また、日本国内では、10代の4割が「海への親しみをあまり感じていない」と回答する調査結果が出ています。若い年代を中心に「海離れ」が進行しているのです。
海と日本プロジェクト推進基金は、海洋プラスチックごみ対策などの海洋環境の保全活動や、全国で開催される海洋体験イベントを支援しています。
海と日本プロジェクト推進基金の使い道
海と日本推進プロジェクトは、以下のテーマで様々な取り組みに活用されます。
- ・海を学ぼう
海の環境、安全、仕事など海の新たな側面への気づきを促すアクティブ・ラーニング型の機会を提供 - ・海をキレイにしよう
海をよりきれいにし、環境を改善することを目指すイベントやプログラムの実施 - ・海を味わおう
海に関する食を切り口として、海洋資源の危機について正しく学ぶことができるイベントやプログラムの実施 - ・海を体験しよう
海に関するスポーツやアクティビティを通じて、海に親しむことができるイベントやプログラムの実施 - ・海を表現しよう
アートや音楽、ポップカルチャーを通して海に触れ、海に対する新たな視点や可能性を提示するイベントやプログラムの実施
寄付金は上記の実施に関わる、人件費や謝金、消耗品費、広告宣伝費などに使われています。
災害復興支援特別基金
近年、地球温暖化の影響などにより大規模災害が頻発し、深刻な問題となっています。また、首都直下型地震や南海トラフ大地震の発生も懸念され、それらへの備えは喫緊の課題となっています。
災害復興支援特別基金は、被災地で支援活動を行う団体の活動資金や災害に備えた取り組みの資金として活用されています。
災害復興支援特別基金の使い道
災害復興支援特別基金は以下の事業を実施したり、助成を行ったりしています。
- ・ボランティア団体、NPOが行う被災地の支援活動への助成
- ・被災地への学生ボランティアの派遣
- ・高齢者や障害者など、弱い立場にある被災者への支援
- ・ボランティア養成とネットワーキングの形成
災害発生時に緊急対応できる人材を養成するための講習会の実施。災害時に組織・人材と連携できるようネットワーク構築。
ウクライナ難民支援基金
2022年2月のロシアによるウクライナ開始以来、2,500人以上のウクライナ避難民が日本に入国しています。
言葉も文化も違う土地で不安な生活を送っています。終わりの見えない戦禍を目の当たりにし、日本に住み続けることを考え始めた人たちもいます。
ウクライナ難民支援基金は、日本社会で生きるウクライナ避難民をサポートするために立ち上げられました。
ウクライナ難民支援基金の使い道
ウクライナ難民支援基金は以下の取り組みに活用されています。
- ・安心して生活を送るための就業・日本語学習の支援
- ・イベントへの招待、スポーツなどを通した地域住民との交流、避難民の方が集まれる交流イベントの実施
基金についてのよくある疑問
基金についてのよくある疑問について解説します。
1. 結局どこに寄付されるの?基金のしくみを教えて
基金から助成を受けて活動を行うNPOなどの団体の活動や、基金の運営団体が進める事業に寄付されます。どちらの場合も、最終的には基金が目的としている課題の解決のために使われます。
NPOなどの団体へ助成金として使われる場合は、下記のような流れで進みます。
- 基金の運営団体が募集要項を作成する
対象となる事業、団体、経費や、助成金額および助成率などが定められる - 助成金を希望する団体が申請をする
事業計画、収支計画、団体の過去の決算報告書や事業報告書などを提出する - 基金の運営団体が審査
団体の信頼性や事業の社会的インパクトや発展性などが審査される - 事業実施
審査に通った団体が事業を実施する - 事業報告
完了報告書と成果物が提出される - 監査と事業評価
基金の運営団体が監査と事業評価を行う
2. 基金がどのように使われたか知ることはできる?
一般的には、基金運営団体のホームページや年次報告書などで、事業報告や決算報告、活動の様子を確認できます。
3. 寄付は1回でもいいの?毎月継続した方がいい?
毎月決まった額を寄付する「継続寄付」の方が、事業を安定して支えられ、持続性が高まります。しかし、初めて寄付をする場合など継続寄付が不安な場合は、1回の寄付から始めてみるとよいでしょう。
継続寄付を申し込んだ場合でも、多くの場合はインターネットやメールで簡単に寄付を中止することができます。
基金によって受け付けている寄付の種類は異なります。1回の寄付のみ受け付けている基金もあれば、毎月継続の寄付も受け付けている基金もあるので、まずは確認してみると良いでしょう。
基金も寄付先として1つの選択肢
本記事では基金への寄付について解説しました。ここで紹介した内容をまとめます。
- ・基金へ寄付することにより、特定の事業や計画を応援することができる
- ・基金の運営団体が事業実施団体の信頼性を審査するので、安心して寄付ができる
- ・基金へ寄付することで多くの団体の活動を支援できる
個別のNPO団体への寄付の他に、基金への寄付という選択肢もあります。寄付先として基金も魅力的だと感じた方は、ぜひ基金への寄付を検討してみてください。
やはり個別の団体への寄付の方が自分に向いていそうだと思う方は、以下の記事をご一読ください。
寄付先の選び方とともに、活動ジャンル別におすすめの寄付先団体を紹介しています。
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