地震は突然起こり、揺れが強くなれば自由を奪われます。家具の転倒や家屋の倒壊などの被害をもたらしますが、それだけに留まりません。
さらに怖いのはその後にやってくるかもしれない二次災害です。二次災害そのものを防ぐのは難しいですが、自分たちが二次災害に被災しなければ被害を減らすことはできます。
この記事では地震の二次災害を減らすためにできる防災を紹介します。
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地震の後の二次災害にも注意
地震が発生した際、その揺れも危険ですが、その後に起こる可能性がある二次災害についても注意が必要です。
地震が起こると津波や土砂崩れ、地割れや液状化現象が起こります。それだけでなく、強い揺れによる建物の倒壊や、火災の発生も地震によって引き起こされる二次災害です。
特に火災の発生は非常に危険であり、1923年に起こった関東大震災では炎を巻き込んだ竜巻状の空気の渦(火炎旋風)が発生し、猛烈な炎と風によって急速かつ広範囲に火災を引き起こしました。
1997年の阪神・淡路大震災でも、神戸市中心部で大規模な火災の発生や、広範囲の建物が延焼消失し、高速道路の倒壊や交通障害が相次ぎました。
2011年の東日本大震災でも津波や液状化現象により交通網に影響を与え、ガスや電気、水道などが停まりました。
このようなライフラインの遮断も二次災害の1つと言えます。
他にも近年では発生していませんが、地震の影響で火山が噴火した事例もあります。
1707年7月、江戸時代に起こった宝永地震では、地震の影響により翌年1708年11月に富士山が噴火しました。
直後ではないにしても、これも地震の二次災害と言えます。これは宝永大噴火として歴史に刻まれ、南関東地方の農地など多くの地域で被害をもたらしました。
このように地震は起こった後も二次災害の発生に気をつけなければいけません。
(出典:首相官邸 「地震では、どのような災害が起こるのか?」)
(出典:内閣府 防災情報のページ 「第2章 宝永地震による被害とその後」)
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二次災害の被害を少なくするために防災が必要
地震の二次災害による被害を少なくするためには、防災が必要になります。
沿岸部であれば津波などが予想されますが、先の東日本大震災では想定を大きく上回った津波により、被害が拡大しました。
そういった意味でも、防災の意識をより高め、普段からできる防災を実践していかなければいけません。
どのような防災方法があるのか、1つずつ紹介します。
防災袋(非常持出袋)の準備
地震をはじめ、どのような災害が起こっても防災袋は必須となります。常備し、災害時にはすぐに持って移動できるような場所に保管して置きましょう。
中身は最低限、水と非常食を家族分、3日程度保つように準備する必要があります。災害時、すぐに救援が来ない可能性もあるため、それぐらいの蓄えは確保しておきましょう。ただし消費期限があるため、定期的にチェックし入れ替えをすることが重要です。
また、避難時はガラス片などの散乱、地割れなどが起こっている場合は足元が悪い可能性があります。
頭上からも落下物などの危険が伴うので、ヘルメットや手袋、軍手、避難用の靴などは用意しておくと安全です。
着替えやタオルもあると良いですが、行動を妨げる荷物になるのであれば避けましょう。
貴重品などを持ち出せる非常持出袋も準備しておき、普段から通帳や印鑑はその中に保管しておくと、災害が起こったときはすぐに持ち出せます。
避難場所・避難経路の確認
災害時に避難が必要となれば、避難場所へ移動する必要があります。近所の避難指定場所や避難経路は予め確認しておきましょう。
ただし避難場所や避難経路が危険な場所となっている可能性もあるので、広域避難場所など複数の避難場所と経路を確認しておいてください。
ハザードマップの確認
日頃からハザードマップを確認しておくことで、津波や土砂崩れ、液状化現象の二次災害を避けられる可能性が高まります。
ハザードマップは都道府県や市町村でこれらの災害が起こる可能性がある場所をまとめた地図です。
二次災害が起こる可能性を考え避難経路などを把握し、行動することができるため、防災袋に入れておくことをおすすめします。
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家具類の移動や固定
地震が起こったとき、揺れで家具が転倒して下敷きになる被害がありますが、家具を固定していないことで起こる災害はそれだけではありません。
冬場であればストーブ、夏場でも電化製品などに転倒することで火災が発生する危険性があります。地震の時に起こる火災は家具の転倒により火が燃え移り、広がるというケースもあります。
あるいは一度停電し、電力が復旧した時に家電が発火するという原因で起こる火災も考えられます。これは地震後にブレーカーを落としておけば防げますが、家具の転倒は地震の揺れで起こってしまうため、予め対策が必要です。
家具をストーブなどのそばに置かない、置く場合は転倒しないように固定しておきましょう。
防災についての家族会議
避難場所や避難経路の確認、そして防災袋や非常持出袋の準備と設置などは自分だけではなく、家族で行うことで安全を確保することができます。
災害時に離ればなれになっていても、災害伝言ダイヤルや災害伝言掲示板などの活用方法など連絡方法を確認しておくことで、地震や二次災害にあってしまったとしても、被害をできるだけ抑えることができます。
(出典:総務省消防庁 防災マニュアル「7.備蓄品・非常持出品」)
(出典:総務省消防庁 防災マニュアル「5.避難路を確認する」)
(出典:東京都防災ホームページ 「東京防災」)
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日ごろから防災意識を高めることが大切
地震はいつ起こるか分かりません。その規模や二次災害の発生も完全に予測することは不可能です。
しかし日頃から防災意識を高めておけば、いざ地震が起こっても行動でき、冷静な判断の元で避難ができます。
災害をできるだけ避けるためには、自分と家族の安全を守るために行動することを第一に考えなければいけません。
今日からできる防災対策を知り、防災に対しての意識を高め、備えておくことが大切です。