「『世界の子どもにワクチンを 日本委員会』への寄付を考えている」
「でも怪しくない?本当に寄付して大丈夫?」
このように思う方のために、gooddo編集部が「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」について調べました。ホームページでの活動内容チェックやSNSでの口コミリサーチ、寄付の専門家にインタビューした内容を紹介します。
結論から申し上げると、「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」は寄付先として信頼できる団体です。
その理由は、
・寄付者や支援者からの口コミ評判は良いものが多い
・様々なNPOを知る専門家からの評判も高い
・編集部で寄付の使い道や活動実績をリサーチしても十分な信頼が得られた
という点です。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」への寄付を考えている方は、前向きに検討して大丈夫です!
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の口コミ評判まとめ
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の口コミ評判を紹介します。
マルハン小松店が認定NPO法人「世界の子どもにワクチンを」日本委員会にエコキャップを110㎏寄付しました。(中略)
活動を通して子供たちの命を守るワクチン支援になればいいと思います。(twitterより)
『一人の子供だけでも助けたい』という思いを込めて、大宇宙ジャパンの従業員は力を合わせ、ごく小さなことからCSR活動をし続けてきました。集めたペットボトルのキャップは「認定NPO法人 世界の子供にワクチンを日本委員会(JVC)」へ寄付しています。今回は13.5人分を届けられるようになりました。(twitterより)
昔の私には、「社会貢献欲」全くなかったのですが😓悪性リンパ腫になり、生かしていただいた、という気持ちが強くなり、今後の人生は、何か恩返ししていかなくては…と感じるようになっていきました。
「世界を変えるお金の使い方」という本を買っていて、そこにあった“世界の子どもにワクチンを”に寄付しようと思いました。
(中略)
何という気軽さ!わざわざクレジットカード情報とかいれなくてもTポイント使用をマークすれば、寄付完了!便利!(Instagramより)
(前略)PRIMROSEからはクリスマスの英国菓子セットを販売させていただき
その売り上げは『世界の子どもにワクチンを 日本委員会』へ御寄付いただきます。(後略)(Instagramより)
フェリーチェグループでは、お客様の1回のトリートメントにつき、ワクチン1本分を募金させていただく活動をしております。
今回はワクチン『3978本分』の寄付させて頂きました。(中略)
フェリーチェグループでは、これからも微力ではありますが、寄付という形で貢献していきたいと思っております。(Instagramより)
皆さまは、認定NPO法人JCV 「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の活動をご存知でしたか?(中略)ワクチンを🎁できると知り、微力ながらメリッサもJCVの活動を応援させて頂くことにしました💪(中略)メリッサではご郵送のお手間の代行かねて、先ずは以下の支援物の回収ボックスを設置しました。(後略)(Instagramより)
リサーチした結果、
「ペットボトルキャップ回収活動で子どもを助けたい、という気持ちを支援につなげられている」
「活動の趣旨に共感し、寄付をしたり寄付を呼び掛けている」
といった投稿が確認できました。おおむね「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」への口コミ評判は良さそうです。
専門家から見た「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の評価は?インタビューで徹底取材
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」はどのような強みや特徴を持つ団体なのでしょうか?
この点について、NPOに詳しい松浦さんにお話を伺いました。
metaLink代表/NPO法人名古屋NGOセンター 理事/認定NPO法人ホープ・インターナショナル 開発オフィサー
アフリカや東南アジアの支援現場をいくつか経験し、活動への寄付集めの仕事を9年間行っている。昨年の2021年度は、新規寄付者を150名近く獲得。また、東海地方の42団体が加盟する名古屋NGOセンターの理事を2015年から兼務し、様々な団体の運営や活動に関わってきた。
※詳細なプロフィールは文末に掲載
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の強みや特徴は?
私、松浦が考える「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の強みや特徴は
- 収入の99%が寄付である
- 活動が分かりやすいので共感しやすい
- ワクチンだけでなくコールドチェーンの支援もしている
詳しく紹介していきます。
収入の99%が寄付
2020年(最新)の活動報告書を見ると「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の収入において寄付の割合が99%となっています。ちなみに2019年、2018年も同様です。これはとても大きな特徴だと思います。
これは2つ目の特徴として次の項目でも解説しますが、活動内容と成果が分かりやすいからでしょう。
もちろん活動がほぼ寄付だけで支えられているからといって、それが良いと言うわけではありません。メリットとデメリットを説明します。
【メリット】
寄付する人=応援する人が多いほど解決につながりやすい点です。
応援する人それぞれが新たに人を巻き込めるので、社会的な応援や共感が広がりやすいです。それに伴い社会全体の関心も高まるというメリットがあります。
【デメリット】
組織として労力がかかる点です。
労力に見合った金額を集められるかどうか分からない中、寄付者や関心を持ってくれている人たちとのコミュニケーションなどに時間と手間をかける必要がある点でデメリットといえます。
活動が分かりやすいので共感しやすい
ワクチン支援は日本に住む私たちにも身近で分かりやすく、また必要性も理解しやすい活動です。そのため活動の趣旨に共感しやすいと思います。
さらに「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の活動はワクチン支援に特化しており、やっていることが明確なため、応援もしやすいです。
ですので、個人的には
- 新米ママ:子どもの予防接種が多く、ワクチンの大切さについて考える機会がある
- コロナでワクチンの重要性を感じた人
- 初めて寄付する人
といった方と相性がいい寄付先だと考えます。
ワクチンだけでなくコールドチェーンの支援もしている
ワクチンは保管・輸送時の温度管理がとても重要です。私が赴任していたアフリカの国では、徒歩移動でも持ち運べるワクチン専用のクーラーボックスを村の診療所で完備していたので、都会から離れた村でもワクチンの効力を維持・管理することができていました。そのため、ワクチンそのもの以上に大事だと感じる部分です。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」はコールドチェーン機器の支援も、ワクチン同様行っています。ワクチンが必要な場所に確実に届くことも「ワクチン支援」と捉え、活動を行っています。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」は怪しい?信頼できるかを調べてみた
gooddo編集部も独自に団体公式ホームページをリサーチし、「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の信頼性を確かめました。
結論、信頼出来る団体ということが分かりました。
確認したのは下記の3点です。
- 寄付の目的と使途が整合しているか?
- 情報開示を行っているか?
- 認定NPO法人を取っているか?
1.寄付の目的と使途が整合しているか
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」では、寄付を以下のように使うとしています。
お預かりした寄付を、UNICEFと連携してワクチンや関連機器に換え、現地の子どもたちに届けます。
ホームページで公開されているニュースレターでは、ミャンマー、ブータン、バヌアツでのワクチン配布やコールドチェーンの提供などの活動の様子が伺えます。
コールドチェーンとは、医薬品であるワクチンを、ワクチン製造から接種の瞬間まで冷蔵・冷凍された状態で管理することです。
ワクチンは最適な保存温度で保管・管理される必要があります。そのため適切な温度で保管・輸送できる機器も、ワクチンを届けるためには必要なのです。
また、2023年度の年次報告書には約1億1,600万円の支援供与実績が掲載され、説明通りに寄付が使われていることが分かります。
2.情報開示を行っているか
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」は、ホームページで毎年、年次報告書、会計報告を公開しています。子どもワクチンサポーターには支援レポートが年1回、ニュースレター(JCV journal)が年2回届けられています。
また、SNSやブログでもワクチン配布活動の他、書き損じはがきやペットボトルキャップ回収の成果も報告されています。
3.認定NPO法人を取っているか
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」は東京都から認定を受けた認定NPO法人です。
【認定NPO法人を取得するための要件】
- 運営組織及び経理が適切であること
- 事業活動の内容が適切であること
- 情報公開を適切に行っていること
- 事業報告書等を所轄庁に提出していること
- 法令違反、不正の行為、公益に反する事実がないこと
認定NPO法人を取得するには、認定基準を満たした運営と体制が必要であり、公益性や信頼性などが前提となっています。
つまり認定を受けている「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」は、公益性があり信頼性も高いと言えます。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」への寄付募金の方法
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」を個人が支援するには
- 継続寄付
- 都度寄付
- その他(ペットボトルキャップ回収や遺贈寄付)
といった方法があります。
具体的に紹介します。
子どもワクチンサポーター(継続寄付)
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の毎月の継続寄付者は「子どもワクチンサポーター」と呼ばれています。
1,000円から、毎月決まった額の寄付ができます。
継続寄付によって支援できる内容例は以下の通りです。
- 月3,000円の寄付を1年続けると、ポリオワクチンを1,800人の子どもたちに届けられる
- 月6,000円の寄付を1年続けると、ポリオワクチンをラオスの村の子ども全員に届けられる
このように、継続的な寄付は1,000人以上の子どもたちや、村単位の子どもたちを助けられます。
支払い方法はクレジットカードまたは銀行・郵便局口座振替から選択可能です。クレジットカードの支払いは登録も簡単ですぐに処理がされるので、寄付が届くスピードも早くなります。
子どもワクチンサポーターには、支援レポートと子どもたちからのメッセージが年1回、ニュースレター(JCV journal)が年2回届きます。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の活動国において、ワクチン接種環境は改善されていますが、引き続き支援が必要とされています。
例えばラオスでは、民族によって異なる言語と山間部の集落への交通アクセスの問題もあり地域格差があります。
またブータンでは、徒歩で最長10日もかかる地域へのワクチン運搬問題があります。
このような長期的な支援は、安定して団体の活動を支えられる継続寄付により可能になります。
都度寄付
自分の好きな金額を、自分の好きなタイミングで、単発で寄付できます。
支払い方法は
- クレジットカード
- ゆうちょ銀行への払込
- Syncableでの決済(クレジットカード、銀行振込、Amazon Pay)
が用意されています。
設定できる金額は支払い方法によって異なります。
- クレジットカードの場合は1,000円以上の好きな金額
- ゆうちょ銀行へ払込する場合は、原則として最低金額はありませんが、手数料が団体負担になる場合があるのでその金額を考慮する必要があります。詳しくは団体のホームページをご確認ください。
- syncableを利用する場合は300円以上の好きな金額
となっています。
JCVに寄付した場合、確定申告により寄付金控除が受けられます。
詳しくは下記をご確認ください。
>> 寄付の方法や節税メリットなど、寄付・募金のよくある疑問に答えます
その他の寄付
その他の寄付の方法として、ここでは
- ペットボトルキャップ回収
- 遺贈
を紹介します。
ペットボトルキャップ回収
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」では、ペットボトルキャップ回収による寄付を呼びかけています。
ペットボトルキャップを集め、回収業者に引き渡すとキャップのリサイクル費用が支払われます。これが寄付になります。
この活動のインパクトは大きく、「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」での、ペットボトルキャップの回収をはじめとしたリサイクルによる支援は、年間約3,600万円にもなります。
ペットボトルキャップ回収に関しての詳細はホームページでご確認ください
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」 | ペットボトルキャップ回収
遺贈
遺言書をつくり、遺産を特定の人や団体に贈ったり、寄付することを「遺贈」といいます。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」への遺贈は、世界の子どもたちの未来のために役立ちます。
手続きなど詳しくは、団体に問い合わせることをおすすめします。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」とは?
ここからは参考までに「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の活動内容を改めて紹介します。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」は、東南アジアを中心に子どもたちにワクチンや関連機器を贈る活動を行っています。
28年間で、アジアを中心に世界10カ国にワクチンを届けてきました。
また、ペットボトルキャップ回収運動など、市民にボランティア活動の参加を促進する活動も行っています。
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の活動内容
世界の子どもにワクチンを 日本委員会は、UNICEFと連携し途上国にワクチンを届けています。
また、ワクチンだけでなく、ワクチン製造から接種の瞬間まで冷蔵・冷凍された状態で管理(コールドチェーン)するための機器の提供も行っています。
現在は下記の4つの国で活動を行っています。
- ミャンマー
- ラオス
- ブータン
- バヌアツ
また、自然災害発生時や感染症の発症が急増した際には、緊急支援活動も行っています。
具体的な活動について紹介します。
ミャンマーでの活動
ミャンマーは、「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の一番最初の支援国で1996年から活動が続けられています。
ワクチンやコールドチェーン機材だけでなく、ワクチン運搬用の車が入れない山岳部へのバイクなどを支援してきました。
2016年に、同国がワクチンを自国で負担するという方針を打ち出したためコールドチェーンに特化した支援に切り替わりました。
2021年は、ウォークイン保冷庫や冷凍庫、ワクチン接種カードなどの制作印刷費、約3,640万円分の支援を行っています。
ラオスでの活動
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」は2007年から支援活動を行っています。
2021年は、MR(はしか / 風疹)ワクチン約24万人分と注射器や使用済み注射器回収箱など、約2,994万円分の支援を行いました。
ブータンでの活動
2008年に、ブータンでの定期予防接種支援を開始しました。
2021年は、約43万人分のワクチン、ワクチンキャリアー、コールドボックス、温度計など約2,504万円の支援を行いました。
バヌアツでの活動
バヌアツは、人口の77%が貧困状態にありながらも、一部の富裕層の所得が高いためにGNI(国民総所得)が基準となる国際支援は受けられません。
細菌性髄膜炎(Hib)の発症が太平洋諸国で最も多いこの国では、Hibワクチン接種の導入が急務でした。バヌアツからの要請により2010年に支援を開始しました。
2021年は、約22万人分のワクチン、ソーラー保冷庫、ヘルスワーカーへの研修費用など約2,503万円の支援を行いました。
電力などのインフラが整備されていない地域があり、ソーラー発電にてワクチンを適切に管理できるソーラー保冷庫は重宝されています。
緊急支援
自然災害、紛争、感染症急増などの際に、緊急支援を行っています。
近年では
- 新政府が国際社会から支持されず、海外からの支援や資金が不足し定期ワクチン接種ができなくなったマダガスカル
- 紛争の影響でワクチン接種率が低下したシリア
- ポリオ発症数が急増したパキスタン
などでワクチンやコールドチェーンの提供を行いました。
ボランティア活動の支援と促進
「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」は、日本においてワクチンの必要性を広く伝えるため
- 募金箱設置の推進
- ペットボトルキャップ回収
といった市民にボランティア活動の参加を促進する活動も行っています。
募金箱設置の推進
募金箱の設置を呼びかけ、支援の輪を広げています。
団体ホームページから申し込むと、募金箱とポスターなどの資料が送られてきます。募金箱の設置やポスターの掲示により、多くの人にワクチンの必要性を訴えかけるとともに、寄付も募っています。
ペットボトルキャップ回収
ペットボトルキャップを回収しワクチンへの寄付に変える取り組みを広げています。
子どもたちでも参加でき、同時に多くの人にワクチンの必要性を知ってもらえる活動です。
まとめ:「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」への寄付が向いている人はこんな人!
ここでは、「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」の評判や活動内容の紹介、専門家へのインタビューなどを行いました。記事で紹介した内容をまとめます。
- 開発途上国に継続的にワクチンやコールドチェーン機器を送り、多くの子どもたちの命を救っている
- ワクチンの支援だけでなく、市民のボランティア活動参加の促進にも力を入れている
- 子どもワクチンサポーター(継続寄付)を1年続けると1,000人以上の子どもを助けることもできる
ワクチン支援は、少額の寄付でも多くの子どもの命を救えます。
できるだけ多くの子どもたちを助けたいと考える方に向いている寄付先です。
また、活動内容が分かりやすく、日本にいる私たちにも共感しやすいため、初めて寄付をする人にもおすすめの寄付先です。
「ワクチンに特化した子どもの支援活動を応援したい」
「できるだけ多くの子どもの命を救いたい」
このように考えている方は、ぜひこの団体の公式サイトを覗いてみてくださいね。
参考:世界の子どもにワクチンを 日本委員会の基礎情報
団体名 | 認定NPO法人 世界の子どもにワクチンを 日本委員会 |
所在地 | 東京都港区三田4−1−9 三田ヒルサイドビル8F |
代表者 | 理事長 剱持 睦子 |
活動内容 | (1) 子どもワクチンの確保と感染症の完全予防を支援するための募金・ワクチン供与活動 (2) 子どもワクチンの確保と感染症の完全予防を支援するための情報の収集及び普及活動 (3) 子どもワクチン支援に携わる国際的なボランティア活動の支援及び促進 (4) その他 、この法人の目的を達成するために必要な事業 |
NPO法人名古屋NGOセンター 理事
認定NPO法人ホープ・インターナショナル 開発オフィサー
認定NPO法人ムラのミライ メタファシリテーション認定講師国際協力NGOに10年勤めながら、支援現場の本当の問題を引き出すコミュニケーション手法「メタファシリテーション」を習得。認定講師としてNPOや企業、行政、医療関係者向けに研修を行ってきた。
2022年にmetaLinkを立ち上げ「職場の問題を解決するためのコミュニケーション講座」をスタート。企業の人事部やコンサルを対象に、組織の困りごとの解決手法としてメタファシリテーションを伝えている。支援現場での経験に基づくノウハウが強み。大学の非常勤講師としても教壇に立つ。