「次はボクの番…?」生後3か月の子犬を待ち受けていたのは
2012年ピースワンコ・ジャパンのスタッフが、広島県の動物愛護センターを訪れたときの話です。その日は殺処分が行われる日でした。そんな時、スタッフはドリームボックス前に置かれたケージの中で、震えている1頭の子犬に出会いました。生後3ヶ月くらいのその子犬は、その日、ガス室が満杯となり殺処分が延期されたところでした。まさに命を奪われる寸前だったのです。
スタッフはこの子犬を引き取ることを決め、ガス室から生還した彼に夢と希望を託す意味を込めて「夢之丞(ゆめのすけ)」と名付けました。
スタッフが「夢之丞」を抱き上げたときに、震えながらおしっこを漏らしてしまったと言います。
犬はとても賢い動物です。きっと自分の死を覚悟したんでしょう。
生まれて間もない子犬が、冷たいケージと殺風景な景色の中で抱いた「死を待つ恐怖」は想像もつきません。そこには安楽死という言葉では到底ごまかせない不安と絶望がありました。
おびえる犬の表情、ドリームボックスに残っている爪あと…ピースワンコ・ジャパンは「殺処分機をもう二度と稼働させてはいけない」という信念のもと始まりました。
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日本の殺処分の現実とは?
日本では2023、年間2,118頭もの犬が殺処分となっています。(出典:環境省)
私たちがこうして何気なく生活している間にも、毎日約5頭の犬が殺処分により命を落としていることになります。
身勝手に捨てられた犬の多くは、動物愛護センターなどに連れて行かれ、『ドリームボックス』と呼ばれる部屋で命を奪われています。とても楽しそうな雰囲気の名前ですが、実際は犬や猫を殺処分するためのガス室(殺処分機)のことです。
この『ドリームボックス』には、最期に苦しんだ犬や猫たちの爪あとが残っていると言います。テレビなどのメディアで報道される「安楽死」とはほど遠く、苦しみながら殺されているのが現実です。
ピースワンコ・ジャパンの活動とは
ピースワンコ・ジャパンでは、「夢之丞」のような殺処分前の犬を引き取り、獣医師による診断やワクチン接種などの健康管理、ドッグトレーナーによるしつけを行っています。
●活動の内容
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●犬たちが過ごす施設
高齢や病気を抱えている犬などは、ピースワンコ・ジャパンのスタッフが障害の家族となり愛情を注ぎながら暮らしていきます。
また、犬によっては専門的な訓練を受け災害救助犬になったり、セラピー犬として活躍する犬もいます。
ある日の引き取りの様子
ピースワンコ・ジャパンでは、月に2回ほど愛護センターへ殺処分対象となった犬の引き取りを行っています。
野犬、捨て犬、外傷を負う犬、病をもつ犬、老犬、気が荒い犬…
妊娠している犬や、生後間もない赤ちゃん犬もいます。


引き取った犬たちは施設へ戻り、検疫スタッフや獣医師のもと一頭一頭に検査や医療処置を行い、まずは健康状態の万全を目指します。
そしてスタッフたちがたくさんの愛情を注ぎ、ゆっくり丁寧に接していくことで少しずつ人に慣れていきます。
「野犬は人慣れしない」と言われることもありますが、ピースワンコ・ジャパンでは、今まで慣れなかった犬はいません。
スタッフたちが毎日愛情を持って接していくことで、少しずつ触れるようになったり、犬の方から近寄るようになったり甘えてくれるようになります。
今日引き取った犬たちが、新しい優しい家族と出会えるよう、長い道のりですが一生懸命愛情持って接していきます。
中には譲渡が難しかったり、保護時に重い病気を抱えており懸命な治療や看病の末に亡くなってしまう犬たちもいます。
最後の最後まで、私たちがスタッフが家族として見守り、看取る…これも私たちの仕事です。
「殺処分ゼロ」の世界をつくるために
2016年4月、ピースワンコ・ジャパンは広島県で殺処分対象となった犬の全頭引き取りを始めました。
これは日本中でも前例のないチャレンジで多くの困難にも直面しましたが、懸命な努力の結果、犬猫の殺処分数がワースト1位だった広島県で「殺処分ゼロ」を実現することができたのです!
今も維持しており、さらに今後、これを全国に広げ、日本の犬猫の殺処分をゼロにするという目標を掲げています。
2,000日以上
※2021年12月現在
3,000頭
※2021年11月末現在
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夢之丞のその後
愛護センターから引き取られた夢之丞。
まだ3か月ほどだった夢之丞ですが、多くの恐怖や絶望を味わったことがきっかけなのか、優しく接するスタッフにさえなかなか慣れることができませんでした。
散歩へ連れ出すのにも、1年がかりでした。
臆病な性格の夢之丞でしたが、スタッフたちと過ごす日々の中で少しずつ信頼を築き上げ、とうとう「災害救助犬」としての訓練を受けるまでになりました。
災害救助犬とは、地震や台風などの災害時に現場に駆けつけ、がれきや土砂の中から一人でも多くの命を見つけ出すために、様々な厳しい訓練を積んだ犬たちのこと。
その後も、熊本の大地震など今までに10回以上災害現場へ赴きました。そして数多くの現場を経験してきた夢之丞は2021年、11歳になり災害救助犬を引退。
ピースワンコ・ジャパンのスタッフたちに囲まれ、のんびりと過ごしています。
夢之丞から始まった、殺処分ゼロへの道のり。
広島県で成し遂げた「殺処分ゼロ」を、全国へ広げる取り組みのアンバサダーに就任した夢之丞と共に、ピースワンコ・ジャパンは「犬と人が幸せに暮らしていける社会」を築くため活動に取り組んでいきます。
「殺処分機を永久に稼働させない」強い思いで働く職員の想いとは
ピースワンコ・ジャパンのプロジェクトリーダーとして働く安倍誠。
どのようなきっかけで入職したのでしょうか?
『大学卒業後は東京でサラリーマンとして営業職に就いていました。
結果を出しても、なかなか仕事にやりがいを見いだせず…大好きだった馬と故郷である北海道で過ごしたいという思いがありUターン。
生死には関わらないものの、競走馬としての能力が衰えてしまう病気にかかってしまった愛馬。
殺処分という判断を前に、何もできない自分がいました。
ただ愛馬を撫でてあげることしかできず、息絶えていく愛馬からは「まだ生きたい」という思いが私には感じられました。
このことをきっかけに、動物の殺処分問題に対し「自分が何かをしなければいけない」という使命感を持ちました。
しかし競走馬という、経済動物に関する問題は非常に複雑です。
普段から犬猫の保護活動にもボランティアで参加していたのですが、誰にとっても身近な犬猫から動物たちの命の尊さを伝えられないだろうかと考えました。
全国を巡りながらボランティア活動をしている中で、出会ったのがピースワンコ・ジャパンです。
もともと動物保護団体に入職するつもりもなかった私ですが、「本気で殺処分をゼロにする!」という強い決意を感じ、数週間後には入職していました。
2016年から広島県の殺処分機の稼働を止めている私たちですが、「殺処分機を永久に稼働させない」という強い思いで日々活動をしています。
そしてこの殺処分ゼロを、全国に広げていくために行政や他の団体、個人の方たちとも協力して成し遂げていきます。』
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犬たちの尊い命を救うため、ご寄付をお願いいたします!
頂いたご寄付は、犬たちが毎日過ごす犬舎の維持費や、健康管理のための医療費、日々の食費、譲渡活動にかかる費用、スタッフたちの人件費などに使わせていただきます。
●皆様から頂いた寄付の使い道の一例
ワンだふるサポーターになった方には
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よくある質問
なお、ご寄付額の最大15%を事務所の管理運営費、広報や提言活動のため の費用などに活用させていただいています。
また、金額の変更もいつでも可能です。退会のご連絡をいただかない場合は、自動更新として翌月以降も会費をお支払いいただいています。
ピースワンコ・ジャパンを運営し ているピースウィンズ・ジャパンは認定NPOであるため、ピースワンコ・ジャパンに寄付していただくと、税制優遇を受けることができます。 寄付金控除により、寄付金の最大約40%が戻ります。
※一部自治体において、個人住民税の軽減措置(寄付金控除の対象となることがあります。
※上図は、税額控除を選択した場合です。控除には限度額があり、実際の税額は所得などにより異なります。
ご支援をいただいている方からの声
いつか、環境を用意できたら、里親になることも考えたいと思います。よろしくお願いいたします。
里親となった方からのメッセージ
ワンコは一頭一頭個性があるので、その子によって愛情表現が違い、得意不得意や好きなもの、苦手なものも違います。苦手なことも仲間がいれば頑張れて、この子たちの世界が広がると思っています。
ワンコにとって、安心できるおうち、生涯一緒に暮らせる家族ができることが、一番の幸せだと思います。保護犬を迎えられる方は、少しずつ絆を深め、本当の家族になってください。保護犬ちゃんは個性的で本当に可愛いです!
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安倍誠 プロジェクトリーダー
私は2013年からピースワンコ・ジャパンのスタッフとして働いています。
先日も動物愛護センターに収容されている犬 を殺処分から救うため、センターを訪れました。殺処分対象の檻の中には多くの犬がおり、近寄ってきてじっと見つめてくる子や、とても人懐こく、私たちが十分に愛情を注いで飼育すればすぐにでも譲渡できそうな子もいました。
2016年4月以降、私たちは広島県の殺処分対象の犬を引き取り、殺処分ゼロを維持しています。
私たちはこれまでに、犬舎を拡大し、譲渡センターを広島市、神奈川県藤沢市、東京都世田谷区など8カ所に開設し、保護頭数および譲渡数を着実に伸ばしてきました。 しかし、少しでも気を緩めたり、施設の拡充が遅れたりすれば、再び殺処分機の稼働を許してしまいます。
無謀な挑戦は止めろと言われることも、悪意のある批判や中傷を受けることもありました。
しかし、立ち止まることはできません。殺処分の一歩手前で「助けてほしい」とすがる思いで待っている犬たちがいます。見捨てることはできません。
皆さまのご支援が頼りです。
どうか1頭でも多くの命を救うため、お力を貸してください。

・犬の殺処分問題や保護活動に興味があった
・信頼のできる寄付先を探していた
・犬のために頑張っている人たちを応援したい
こんな風に思っているのなら、私たち「ピースワンコ・ジャパン」の活動を寄付で応援してください!
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多方面から評価を頂いています
メディア取材実績
NHKプラス放送/朝日新聞/東京新聞/西多摩新聞/BuzzFeed Japanなどの様々なメディアにて掲載・配信実績があります。
表彰歴
2015年 災害救助犬「夢之丞」が社会貢献活動賞受賞、2016年 「日経ソーシャルイニシアチブ大賞」の大賞を受賞。
認定NPO法人
ピースワンコ・ジャパンの母体である「ピースウィンズ・ジャパン」は広島県により認定された「認定NPO法人」です。
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名称
認定NPO法人ピースウィンズ・ジャパン
所在地
〒720-1702 広島県神石郡神石高原町上豊松72-8
スタッフ数
417人(2021年1月31日時点、ピースウィンズ・ジャパン全体のスタッフ数)
※下記のページは、当団体が認めているキャンペーンです。 https://gooddo.jp/
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