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小児がんの子どもを支援する「ゴールドリボン・ネットワーク」は支援すべき?怪しい?活動実態や支援方法を解説

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「ゴールドリボン・ネットワークに寄付しようか悩んでいる」
「しかし信頼感のある団体なのか、そもそも支援する必要性はあるのかよくわからない」

このように悩んでいる方へ向けて、本記事では下記の内容についてご紹介します。

  • ・ゴールドリボン・ネットワークは支援する必要があるのか
  • ・ゴールドリボン・ネットワークは信頼できる団体なのか
  • ・ゴールドリボン・ネットワークの評判や口コミはどうか

ゴールドリボン・ネットワークは、日本の小児がんの子どもたちが安心して生活できる社会の創造をめざして活動を行っている団体です。ゴールドリボン・ネットワークを支援することで、小児がん患者の治療や生活における経済的・精神的な負担を軽減することに繋がります。

先に結論をお伝えすると、ゴールドリボン・ネットワークは、現行の制度では十分と言いきれない、小児がん患者の生活を支えている団体で、支援を必要としています。ホームページやSNSで活動実績が明確にされており、信頼できる団体です。

「支援したい」と既に考えている方はぜひご確認ください。

寄付金控除の対象団体です
目次

ゴールドリボン・ネットワークは支援すべき?

ゴールドリボン・ネットワークは、小児がんの子どもたちが安心して生活できる社会をめざして活動を行っている団体です。

小児がんとは、一般的に15歳未満の子どもに発生するがん(悪性腫瘍)のことです。毎年2,000〜2,500人の日本の子どもたちが新たに小児がんと診断されています。

しかし医学の進歩により5年生存率は70~90%と向上しているものの、依然、子どもの病死原因第一位です。

また、希少がんでかつ種類が多いがんであるため、治療可能な病院が全国で約200と少なく、そのため専門的な治療を受けるために、自宅から遠く離れた病院での治療が必要になることがあります。

ゴールドリボン・ネットワークは支援すべきなのか、以下の観点から解説します。

  • ・ゴールドリボン・ネットワークを支援すると実現すること
  • ・そもそもゴールドリボン・ネットワークへの活動は必要なのか

ゴールドリボン・ネットワークを支援すると何が実現する?

ゴールドリボン・ネットワークを支援することで、小児がん患者の治療や生活における経済的な負担を軽減することに繋がります。

小児がんのほとんどは原因不明で予防できません。小児がんと診断された子どもやその家族は、その後、長期にわたり様々な問題に直面することとなります。

特に経済的な負担が大きく、下記の問題が発生しています。

「治療可能な病院が限られているため、より適切な治療を受けるために遠方の病院へ親子で行かざるを得ず、交通費や付き添いの方の宿泊費等の経済的負担が大きい」
「子どもに付き添うため、仕事を辞めざるを得ない」
「退院後も継続的に検査や通院費用がかかるケースが多い。また、治療の影響で体力面の問題もあり、本人がアルバイトができない場合もある。このような経済的な負担から進学をあきらめざるを得ない」

ゴールドリボン・ネットワークでは、これらの問題を解決するため、遠方での治療が必要となる小児がん患者・家族を支援する「交通費等補助金制度」や、ひとり親のため病院へ付き添うことで仕事を続けることが難しくなった家族を支援する「ひとり親世帯支援制度」、経済的な理由で進学を諦めるざるを得ない小児がん患者への「給付型の奨学金制度」などを実施しています。

2022年度には、小児がん患児とその家族が治療のため遠隔地(自宅から100km以上)の病院へ行くための交通費・宿泊費等の支援を、のべ178家族に行っています。

全国の小児がん経験者の大学生への給付型奨学金を40名に給付し、2023年は新たに21名の採用が決定し、計48名に給付しています。またひとり親支援制度は2022年4月にスタートし、今年度は毎月10名ぐらいの申請があり累計73名に支援しています。(2023年6月現在)

患者や家族への具体的なインパクト

実際に寄付を受け取った方の声を紹介します。

交通費補助のご支援ありがとうございます。
私の子どもが小児がんになり、500km以上離れた病院でしか治療ができない中で、家族のサポートが必ず必要な状況にも関わらず、金銭的な面で大変苦慮していました。
お陰様で住んで場所により、平等に治療が受けられないという物理的な問題は解消できました。
来年度からは小学校に通う予定です。
もう少し治療が必要ですが、助けていただいた命を大切に、これからの人生を生きていこうと思いました。(交通費等補助金制度利用者)

子どもの付き添いのため仕事を休職せざるをえず、長期入院でその間収入がない状態で、このような支援制度を利用できたことに大変感謝しています。ひとり親のため経済的余裕もなく、今後も通院費用など医療費負担を考えるとやはり不安はあります。長期入院中は肉体的にも精神的にも疲弊し、退院した現在はだいぶ気持ちは楽になりましたが、今後の生活を考えると心配は尽きません。治療をがんばっている子どもたちと付き添いのご家族のため、どうか温かい支援の継続をお願いいたします。(ひとり親世帯支援制度利用者)

高校生でがんを経験し、一時は進級、進学が難しいと思っていましたが、皆さまのおかげで無事、大学卒業の年を迎えることができました。来年からは大学院で学んでいこうと思っています。皆さまからのご支援のおかげで今の私があることを忘れずに、今後社会に何か還元できるような働きをしていく所存です。本当にありがとうございました。 (奨学金受給者)

このように、ゴールドリボン・ネットワークによって支援された方が、寄付金により治療や社会生活に向きあえていることがわかります。

>>ゴールドリボン・ネットワークについて詳しくみる

ゴールドリボン・ネットワークの活動は必要なのか?

ゴールドリボン・ネットワークの活動は必要性があるといえます。なぜなら、現在小児がん患者に対するサポートが十分ではない、というのが現状だからです。

小児がん相談支援センターや小児がん拠点病院のサイトはありますが、患者へ必要な情報提供が充分行き届いていなかったり、助成対象となる医療費以外の部分の経済的負担、本人家族の不安に対するサポートなどを細やかなサポートが十分とはまだまだ言えないのが現状です。

そこでゴールドリボン・ネットワークでは治療のための交通費の補助や給付型奨学金制度の運営、小児がん患者とその家族への情報提供など、小児がんの子どもたちが安心して笑顔で生活できる社会になるよう、治療から就学、就労までサポートしています。

なぜ治療後も支援が必要なのか?

ゴールドリボン・ネットワークは小児がん治療後や退院後の患者の支援も行っています。治癒率が向上しているものの、治療後にも様々な経済的、肉体的、精神的な困難があり、退院後も患者への支援が必要だからです。

例えば、小児慢性特定疾病への医療費助成は18歳で終了(18歳で治療中の場合は20歳まで)してしまうのですが、再発の可能性や晩期合併症(※)によりその後の治療や長期のフォローアップが必要となる場合があり、その事実はあまり知られていません。

晩期合併症の中には障害者手帳の取得条件に該当しないケースもあり、就労については課題があります。例えば、外見では普通の人と変わらないのですが、治療の影響による臓器機能障害のため、定期的に通院が必要であっても職場で休みが取りずらいなど、晩期合併症に対する社会の理解はまだまだ低い状態です。

このことから、小児がん患者には治療後も支援が必要となるのです。

(※)晩期合併症(国立がん研究センター「がん情報サービス」より)

小児がんは治癒する病になってきました。しかし、子どもは発育途中であることなどから、成⻑や時間の経過に伴って、がん(腫瘍)そのものや、薬物療法、放射線治療など治療の影響によって合併症が起こることがあります。これを「晩期合併症(晩期障害)」といいます。晩期合併症は、小児や若年のがんで特に問題となる現象です。

主な晩期合併症には、成⻑発達の異常(内分泌異常を含む)【⻑⻑発育障害、無月経、不妊、肥満、やせ、糖尿病】、中枢神経系の異常【白質脳症、てんかん、学習障害】、その他の臓器異常【心機能異常、呼吸機能異常、肝機能障害、肝炎、免疫機能低下】、続発腫瘍(二次がん)【白血病、脳腫瘍、甲状腺がん、その他のがん】などがあります。

晩期合併症の多くは、がんの種類、治療の内容、その治療を受けたときの年齢などに関係します。ほとんどの晩期合併症は、年齢に伴って発症しやすくなり、治療終了後何十年も経過してから症状があらわれることもあります。

ゴールドリボン・ネットワークは怪しい?信頼感のあるNPOなのか解説

gooddo編集部も独自に団体公式ホームページをリサーチし、ゴールドリボン・ネットワークの信頼性を確かめました。

調べた結果、信頼感がある団体であることがわかりました。ここでは以下のポイントを解説していきます。

  • ・寄付の目的と使途が整合しているか?
  • ・私たちの寄付は適切に使われている?
  • ・認定NPO法人を取得しているか?

寄付の目的と使途が整合しているか?

ゴールドリボン・ネットワークでは主に3つの支援活動を行っています。

①小児がん患児・経験者のQOL(生活の質)向上のための支援
経済的理由で治療をあきらめないための様々な支援や、支援企業によるイベントの招待等をする「サバイバーネットワーク」の運営、オンライン医療相談サービスなど、治療から就学、就労までをサポートしています。

②小児がんに関する研究の助成と留学支援
国内における国・公・私立の大学その他の医療機関及び研究機関に属する医療従事者や教育・研究関係者に対して、研究費の助成を行っています。また、国内の医師が海外で研究を行うための留学生支援も行っています。

③小児がんの情報提供と理解促進

情報提供のため、『がん情報サイト』(PDQ日本語版:(公財)神戸医療産業都市推進機構運営)の支援や、小児がんに関する広報誌、ガイドブック等の制作支援を行っています。

また、小児がんの理解と支援の輪を広げるために、ウオーキングや音楽を通じての啓発イベント等の開催および支援を行っています。

私たちの寄付は適切に使われている?

寄付が適切に使われているかどうかチェックするポイントは3つあります。

  1. 寄付はどういう目的で集めているのか?
  2. 寄付金を活動でどのように使っているか?
  3. 寄付の使途をどのように報告しているか?

1.寄付はどういう目的で集めているのか?

ホームページによると、ゴールドリボン・ネットワークの寄付金を集める目的は、小児がんの子どもたちの継続したサポートです。

団体が公開している活動計算書によると、支出のほとんどを支援活動のために活用していることが読み取れます。

寄付を集める目的と実際の使い道が一致しているから、信頼できる団体だということがわかります。

出典:ゴールドリボン・ネットワークの収支報告書

2.寄付金を活動でどのように使っているか?

主に寄付金がどのように使われているか、2022年(令和4年)事業報告書から活動例を3つ紹介します。

1つ目は、奨学金制度の運営です。小児がん経験者は病気を克服した後でも約半数が晩期合併症(後遺症)を抱えるなど困難な状況にあります。

大学等への進学を希望している子供たちが経済的理由で進学をあきらめることのないよう、返還不要の奨学金制度を運営しています。2022年には40人に約1,800万円の奨学金を支給しています。

2つ目は、交通費補助金制度の運営です。

小児がんは、希少がんのため治療可能な病院は全国で約200しかありません。そのため適切な治療を受けるために、自宅から100km以上離れた遠隔地の病院で入院・治療が必要な場合に、経済的理由で治療を諦めることのないようサポートしています。

このように患児と付き添いの方の治療にかかる交通費、宿泊費等を助成しており、2022年は178件に約2,500万円の支援をしています。

3つ目は、小児がんで亡くなる子どもを一人でも減らし、小児がんを治る病気にするために、医療従事者および研究者に対して研究助成および研究留学支援を行っています。

2022年には14の研究を支援し、1名の留学支援を行い約1,600万円の支援をしています。

3.寄付の使途をどのように報告している?

公式ホームページに平成20年度以降の「事業報告書」「活動計算書」を公開しています。

たとえば2022年(令和4年)の活動計算書によると経常収益が約1億9千万円です。そのうち98%にあたる約1億8877万円が寄付となっています。

活動に使ったのは主に「事業費」と「管理費」です。事業費は支援のための経費や、その支援を行うために必要な人件費や交通費などに使われています。

管理費は、支援そのものに直接関わりはないものの、事務スタッフの人件費や諸経費など、団体の活動を間接的に支える役割があるものです。

2022年は約1億3150万円ほど支出しています。また、現在の奨学生が卒業するために必要な資金を特定資産(小児がん経験者奨学金基金)として1億119万円を他の資金とは明確に区分して、卒業まで確実に奨学金を届ける体制としています。

このことから、寄付が支援活動に実際に使われていることが伺えます。

出典:ゴールドリボン・ネットワークの収支報告書

認定NPOを取得している?

ゴールドリボン・ネットワークは2012年10月に認定NPO法人を取得しています。

【認定NPOを取得するための要件】
• 運営組織及び経理が適切であること
• 事業活動の内容が適切であること
• 情報公開を適切に行っていること
• 事業報告書等を所轄庁に提出していること
• 法令違反、不正の行為、公益に反する事実がないこと

認定NPOを取得するには、認定基準を満たした運営と体制が必要であり、公益性や信頼性などが前提となっています。

>>ゴールドリボン・ネットワークについて詳しくみる

【参考】ゴールドリボン・ネットワークの代表「松井秀文さん」のプロフィールは?

ゴールドリボン・ネットワークの代表者である松井秀文さんはどのような方なのか、簡単にご紹介します。

松井秀文さんは、1968年東京大学経済学部卒業後、川崎製鉄(現JFEスチール)を経て73年アフラック日本支社(現アフラック生命保険株式会社)創業に携わり、95年社長、2003年会長に就任されました。

10年に退職後、08年から認定NPO法人ゴールドリボン・ネットワーク理事長を務められています。

ゴールドリボン・ネットワークの口コミ・評判は?

ゴールドリボン・ネットワークの口コミ評判を紹介していきます。

親友の兄がガンで亡くなり、もうすく9年が経つ。さまざまなご縁に触れ、思い出す機会が増え、今日少しばかりの寄付をした。明日は我が身、当たり前にやってくる明日などないんだ、としみじみ思う。(twitterより)

NPO法人ゴールドリボンネットワークさん(@goldribbonnet)の国際小児がんデーの知らせです🐱🌸
「がん」という大人でも恐ろしい病気と向き合っている子どもたちを支える活動を頑張られています。
少しでも広がって、救われる命に繋がりますように。
(*^-^*)
twitterより)

#ゴールドリボン てご存知ですか?小児がんの子供達をサポートする団体だそうです
今日のコンペでゴールドリボンに参加費を寄付するとのことでチャリティーゴルフを開催している方からお話を聞きました。
私は参加費も払ってないのにチャリティーバッジをもらいました😢
もし私の子供が小児がんだったら、私はゴルフをするお金も時間も余裕がなかったでしょう😢
今の生活に感謝し、私もサポートしたいと思いました。
家族が健康で過ごせること以上に幸せなことはないと改めて思いました。
Instagramより)

さらに調べたところ、「寄付金に助けられている」「素敵な活動だから応援したい」といった好意的な口コミがほとんどでした。

>>ゴールドリボン・ネットワークについて詳しくみる

専門家から見たゴールドリボン・ネットワークの評価は?インタビューで徹底取材

ゴールドリボン・ネットワークに寄付するとなった場合に、編集部が気になる点は2つ。

  1. ゴールドリボン・ネットワークの強みや特徴は?
  2. 現場を持っていない立場で活動を行う意義は?

これらの点について、NPOに詳しい寄付アドバイザーの河合さんにお話を伺いました。

寄付アドバイザー:河合将生(まさお)さん
非営利団体の運営支援コンサルタント。寄付の講座を開催しその魅力を伝えている。
数々の団体の経営に携わりながら、自らもNPOに寄付を続ける。
※詳細なプロフィールは文末に掲載

インタビュー結果まとめ:ゴールドリボン・ネットワークは患児・家族・医療関係者への支援だけでなく、患児・家族と支援者・社会をつないでいる

河合さんへのインタビュー結果を先に紹介します。

問)ゴールドリボン・ネットワークの強みや特徴は?
・小児がん患児、経験者、その家族、医療関係者が必要としている支援を分かりやすく発信している
・小児がんの啓発活動を積極的に行っている
・企業の協力を得て小児がん患者や家族と社会との接点を提供している
・理事長の松井さんのリーダーシップが多様な活動を可能にしている

問) 現場を持っていない立場で活動を行う意義は?
・手間も時間もかかる啓発活動やネットワークの構築を団体が担うことで、小児がん患児や家族(当事者)、医療関係者が必要なことに集中できる
・当事者では発信しにくいことを外部に伝えられる

詳しく紹介していきます。

>>ゴールドリボン・ネットワークについて詳しく見る

インタビュー詳細1: ゴールドリボン・ネットワークの強みや特徴は?

私、河合が考えるゴールドリボン・ネットワークの強みや特徴は

  • ・小児がん患児、経験者、その家族、医療関係者が必要としている支援を分かりやすく発信している
  • ・小児がんの啓発活動を積極的に行っている
  • ・企業の協力を得て小児がん患者や家族と社会との接点を提供している
  • ・理事長の松井さんのリーダーシップが多様な活動を可能にしている

です。

詳しく説明します。

小児がん患児、経験者、その家族、医療関係者が必要としている支援を分かりやすく発信している

ゴールドリボン・ネットワークのホームページの「患児・経験者・家族・医療関係者の方へ」というページを見てみましょう。


ゴールドリボン・ネットワークが提供している支援が具体的に紹介されています。

  • ・小児がん治療で髪の毛に悩む患児・中高生へニット帽子の無料プレゼント
  • ・無料の医療相談
  • ・給付型の奨学金
  • ・通院に係る交通費・宿泊費
  • ・ひとり親世帯への支援

などが行われています。

当事者・経験者・家族に提供されている支援とはつまり、彼らが本当に必要としている支援です。

必要とされる支援が分かるだけでなく、当然ですが、自分の寄付がどのように使われるのかも分かります

小児がんは、当事者でないと患児や家族にどのような支援が必要なのか分からないことが多いです。しかし、紹介されている支援内容を見ることで普段、小児がん患者と接点がない人でも理解しやすくなっています。

小児がんの啓発活動を積極的に行っている

ゴールドリボン・ネットワークは、上記のような当事者への直接支援の他に啓発活動を積極的に行い、小児がんの理解と支援の輪を広げています。

団体ウェブサイトでも「小児がんとは」の解説や「小児がんの子どもたち・その家族を取り巻く現状」を、小児がん経験者やその家族の声の一例が紹介されています。当事者への支援を行っている団体だからこそ、聞くことできる声を発信されていると思います。

団体ウェブサイトに「みんなの声」として、小児がんの体験談や皆さんに知ってほしいこと、支援の感想、支援者へのメッセージなど、当事者のいろんな声の紹介があります。また、支援者や医療関係者からの応援メッセージも紹介されており、「声」を通した啓発は一つの特徴だと感じました。

NPOの啓発活動というと講演会などが一般的ですが、ゴールドリボン・ネットワークはチャリティマラソンやウォーキングなどの、スポーツイベントや音楽イベントなどの活動や開催支援も行っています。東京マラソンや大阪マラソンの寄付先団体にもなっており、小児がんの理解と支援の輪を広げるために、いろんな方が参加しやすい機会づくりにも取り組まれています。

啓発だけでなく、寄付や何か支援・応援をしたい人に、参加しやすい新たな機会として、「スポーツ」や「音楽」、「イベント」という身近なステップが用意されているのです。自分が行動(マラソンに参加)することで、支援・応援ができたり、他の人にも小児がんについて知ってもらえます。

小児がんの課題は、患児とその家族、医療関係者という限られた世界だけのものになりがちです。関わろうと思っても当事者や接点、関係がないと関わりにくいかもしれない、でも、マラソンやコンサートといったイベントを通して啓発活動を行うことでより広く多くの人に知ってもらえるのです。

また、ゴールドリボン・ネットワークは東京に拠点を置く団体ですが、事務所のある地域を越えてイベント等の啓発活動を行っており、より社会との接点を多くしようとされています。

イベントは、当事者にとっては体験機会になるとともに、参加者にとっては知る機会や応援の機会に、企業にとっては社会貢献の機会になります。協賛企業の社員がチャリティマラソンのチャリティランナーになっている場合もあるとのことで、企業が社員に社会貢献の機会を提供することにも繋がっています。

企業の協力を得て小児がん患者や家族と社会との接点を提供している

ゴールドリボン・ネットワークは様々な企業の協力を得て、小児がん患者や家族に社会との接点を提供しています。

ホームページでは企業名だけでなく具体的な協力内容も紹介されています。売上の一部の寄付、物品の提供などの協力を得ています。

小児がん経験者を対象に
・「職場見学会」と「職場体験実習」実施し就労移行支援
・プロ野球観戦や音楽イベントへ招待
など支援企業による職場見学やイベント招待等を行っています。企業が持っているリソースや強みを活かした活動がある点が特徴的です。

小児がん患者は、体験機会に制約があります。企業が持っているリソースや特徴を活かし、患児や家族と社会をつなぐ活動は、当事者の体験機会という点でも、とても意義のあることだと思います。

協力企業の数が多い点もゴールドリボン・ネットワークの強みであると思います。

理事長の松井さんのリーダーシップが多様な活動を可能にしている

先ほど、協力企業の数が多いと言いましたが、それを可能にしている理由の1つは理事長の松井さんのリーダーシップだと思います。

これだけの企業の協力を得、多様な活動を展開していますが、職員数は8人と、限られたマンパワーです。これは松井さんに寄せられる信頼と、彼のリーダーシップ、職員も含めたチームワークによって実現されているのではないでしょうか。

ゴールドリボン・ネットワークの個人会員は2,561名、法人会員は820社です(2022年12月末時点)。これは、イベントなどの啓発活動に加え、松井さんが行う講演、松井さんを通した外の世界との関わり、松井さんのリーダーシップとチームワークによるところが大きいと思います。

個人会員、法人会員数が多く団体への支援の輪の広がりが数字で分かるという点は、寄付を迷っている人にとって信頼材料にもなっていると思います。

インタビュー詳細2:現場を持っていない立場で活動を行う意義は?

啓発活動やネットワークの構築は手間も時間もかかります。ゴールドリボン・ネットワークが担うことで、当事者である小児がん患者やその家族は治療に、医療関係者は治療活動や研究に集中できます。

また、当事者が抱える困難や支援の必要性を、自ら外部に伝えるのは難しい面もあります。支援内容についても、例えば、患者会への活動支援*や、支援企業によるイベント招待や体験機会の提供の呼びかけは、当事者が発信しても、その必要性を理解されにくい場合もあります。

*患者会への活動支援:患者会とは当事者・ご家族・ご兄弟にとって同じ経験をした仲間と出会える貴重な場所であり心の拠り所。そんな仲間との交流を目的とした「キャンプ」等をはじめとする活動の開催に対して助成を行っている

それを当事者ではない立場から、当事者への支援や医療関係者への支援、社会とつなぐ役割を担うゴールドリボン・ネットワークが周囲に呼びかけ、理解を促進し、実現する役割を担っています。当事者にとって必要な支援を届けたり、かけがえのない思い出となるような体験機会を提供している意義は大きいと思います。

ゴールドリボン・ネットワークを支援する方法

寄付金は、治療中はもちろん寛解後も、晩期合併症(障害)を抱えながら就学、進学、就職に挑む子どもたちの命や学び、生活を守る支援活動に使用されます。

寄付をした人には、メールマガジンや年次報告書が届き、活動状況を知ることができます。

ではゴールドリボン・ネットワークの活動を支援するには、どんな方法があるのでしょうか?

以下ではゴールドリボン・ネットワークの活動を支援する、主な寄付方法についてご紹介します。

毎月の継続寄付

毎月決まった金額を寄付する継続寄付です。

1000円、3000円、5000円、10000円などから金額を選び、クレジットカードで毎月自動的に支払うことができます。

>>ゴールドリボン・ネットワークについて詳しくみる

単発の寄付

寄付したいと思った自分のタイミングで、単発の寄付ができます。銀行またはゆうちょ銀行からの振込です。自分の好きな金額で寄付が可能です。

その他の寄付方法

上記の他に、ご家庭や会社で読み終えた本、不要になった音楽CD、DVD、ゲームソフトなどチャリボンを通じてこれらを寄付すると、小児がんの子ども達への支援に役立てることができます。

また「遺言書」により財産の一部を遺贈として寄付し、小児がんの子どもたちの未来に役立てることができます。この他にも様々な寄付方法がまだまだたくさんあります。寄付方法の詳細とあわせて、ゴールドリボン・ネットワーク公式ページでご確認ください。

>>ゴールドリボン・ネットワークについて詳しくみる

小児がんの子どもを支援したい人にゴールドリボン・ネットワークはおすすめ

本記事では、ゴールドリボン・ネットワークについて解説しました。ここで紹介した内容についてまとめます。

  • ・ゴールドリボン・ネットワークは、小児がんの子どもたちが安心して生活できる社会をめざして活動を行っている団体
  • ・寄付金は、小児がん患児のために必要な交通費や大学進学のための給付型奨学金、小児がんに啓発活動などに使われ、経済的・精神的な負担を軽減することに繋がるゴールドリボン・ネットワークへの支援方法は金銭での寄付の他にも色々な方法がある。
  • ・現在、日本における小児がん患者の長期的な経済的・精神的支援はまだまだ不十分で、寄付金によって多くの人が支えている。

ゴールドリボン・ネットワークは、小児がん患者に寄り添い、日々必要な支援を届けている信頼感がある団体です。

「小児がん患者の治療を少しでも助けたい」
「がんを患う子どもたちに安心できる未来を届けたい」
「困っている子どもたちになにかできることはないか」

このように考える方は、この機会にゴールドリボン・ネットワークへの寄付を考えてみませんか。

寄付金控除の対象団体です

参考:ゴールドリボン・ネットワークの基礎情報

団体名 認定NPO法人ゴールドリボン・ネットワーク
所在地 〒171-0021東京都豊島区西池袋2-21-8 目白欅マンション204号
代表者 理事長 松井 秀文
活動内容 ・小児がん支援のためのゴールドリボン普及事業
・小児がんの治癒率向上のための研究・開発者支援事業
・小児がん経験者の生活の質の向上のための研究者支援事業
・小児がんに関する情報収集並びに情報提供事業
・小児がんに関する国内外の専門家、団体、研究機関とのネットワーク構築事業
・小児がんに関するシンポジウム・講演会事業
・小児がんの知識、理解の普及・啓発事業
・小児がんの子どもたちの生活の質向上のための支援事業

寄付先の選び方ガイド:河合将生(まさお)さん

NPO組織基盤強化コンサルタント office musubime代表/関西チャプター共同代表・准認定ファンドレイザー

大学卒業後、国際協力分野のNGOにボランティアスタッフとして参加。その後、国際交流・協力分野の中間支援組織へのインターンシップ、職員を経て、office musubime (オフィス ムスビメ)を2011年7月に設立。
寄り添って伴走する第三者として、身近な相談相手や多様な人・団体をつなぐ役割を通し、組織診断・組織基盤強化、ファンドレイジング支援など、各団体の支援に取り組む。
国際協力や子ども/子育て支援、まちづくり分野、コミュニティ財団などの役員、大学の非常勤講師としてNPO論やボランティア論などの担当も。

この記事を書いた人
gooddoマガジンはソーシャルグッドプラットフォームgooddo(グッドゥ)が運営する社会課題やSDGsに特化した情報メディアです。日本や世界の貧困問題、開発途上国の飢餓問題、寄付や募金の支援できる団体の紹介など分かりやすく発信しています。 なお、掲載されている記事の内容に関する「指摘・問い合わせ」「誤字脱字・表示の誤りの指摘」につきましては、こちらの報告フォームよりご連絡ください。

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