売春宿から、帰りたかったはずの故郷へ。少女を苦しめる、インド社会の「壁」とは?

※写真はイメージで、本文とは関係ありません。
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14歳で売られてしまった少女。彼女を騙して連れ去ったのは?


インドの農村部には、貧しい家が多い地域もあります。
子どもの数も多いため、家族全員が食べて行くのが難しい家庭が少なくありません。

そのため、小学生であっても農作業を手伝ったり、町へと売りに行ったりするなどして労働の担い手となっています。

バングラデシュと国境を接している西ベンガル州に、農村出身の14歳の女の子がいました。
彼女もそんな環境に置かれる少女のひとりでした。

しかしそんな彼女は、
「もっと稼げる仕事がある」
「食事も用意されている」
「親も妹や弟に仕送りができる」


と騙されて、ムンバイの売春宿に連れて行かれてしまいました。

彼女をだまして連れ去ったのは、斜め前の家に住むおじさんだったのです。

加害者は、少女を狙っている集団やブローカーであることもあれば、その間に親や親族、知人などが入り込んでいるケースも少なくありません。

運よく警察で救出され、帰ることができた故郷で待っていたのは…?


「買春」は犯罪ですし、年齢も幼い少女に売春をさせることは、中でも極めて悪質です。
警察が売春宿を摘発して、運よく救出される少女も中にはいます。

少女たちは誰に売られたのか、そのお金が誰の手に渡ったのかも知りません。

そのため、売春宿でろくに食事も与えられない過酷な生活を強いられながらも、故郷に帰りたい、親や兄弟姉妹の顔が見たいとずっと思いながら耐え忍んできたのです。
ですが、ようやく願いが叶って帰ることができた故郷でも過酷な現実が待っていました。


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被害者なのに…。終わらない少女たちの苦しみ


少女は売春させられるなど知らずに騙されて連れ去られた、犯罪の被害者でしかありません。
家族からでさえ、「汚らわしい」「近所の目があるから、この家にはもう住まわせられない」と言われることさえあるそう。

家族が受け入れてくれた家庭でも、村人たちに蔑まれ、少女や家族全体が村八分となってしまうことさえあるのです。
こうした差別による苦しみと、売春によるトラウマや精神的なショックが相まって、追い込まれ、精神を病む少女も少なくありません。


※写真はイメージで、本文とは関係ありません。

それでも、寄り添ってくれる人がいたなら


人身売買の被害を受けた少女たちの多くは心を閉ざし、孤立してしまいがちです。
そのため、人権団体や少女を救うための活動をしている方の中には、救出されたその後の支援に力を入れて活動している方たちもいます。

「子どもが売られない世界をつくる」ために活動をしている、「認定NPO法人かものはしプロジェクト」がそのひとつです。
地元の組織と協力しあい、少女たちが心に負った傷を癒すため、心理回復支援を提供し、彼女たちに寄り添って心のケアをしながら、自立支援を行っています。

「もう支配される側じゃない!」闘い始めた少女の願いとは?


命からがら救出された少女たちは、過酷な環境を耐え抜き、インドの農村社会の厳しい現実も知っています。
つらいことも酷い現実も、優しく救ってくれる存在がいることも経験している少女はとても強くなっています。


※写真はイメージで、本文とは関係ありません。

かものはしプロジェクトが支援している少女たちの中で、自分と同じ辛い経験をする子たちをなくしたい、と立ち上がった17歳の女の子がいます。

彼女は被害に遭った後は家に引きこもり塞ぎこむ毎日だったそう。

しかし、心理回復支援を受けるようになり、彼女は未来に希望を見出すことができました。
そして養鶏と服飾の小さなお店を始めることにしたのです。

生まれてからずっと「支配される側」の人間だと思っていた彼女が、自分のお店を持つことで、誰かに「価値を提供できる」と気づけたのです。

そして、彼女は裁判の証言台に立ち、闘うことを決めました。
裁判は長期間かかりますし、経済的にも精神的にも負担がかかります。
また裁判を起こしても、加害者である相手に有罪判決が下されることは、残念ながら容易なことではありません。

それなのになぜ、決意できたのでしょうか。

彼女はこう答えたそうです。
「もう私のような女の子が出てほしくないから。」

かものはしプロジェクトのインドでの挑戦は続いています。
彼女のような決意を持った人を増やしていけたら、少しでもインドの人身売買の現状を改善し、壁を打ち破ることができるのではないでしょうか。

この瞬間も、連れ去られ、売られ、苦しんでいる子どもたちを救いたい。
今、私たちにできることは・・・



※代表の村田さん(中央)とカンボジアの女の子たち。
彼女たちの弾ける笑顔に、いつもパワーをもらっているそう。

かものはしプロジェクトでは、2022年にインドで子どもが売られる問題を解決することを目指しています。

かものはしプロジェクトをはじめとした、多くの団体の努力によって人身売買は少しずつ減少していますが、まだ問題解決にはいたっていません。

しかし、少額でも寄付をする人が多く集まれば、NPO団体の活動は活発になり、いつか必ず人身売買をなくすことができるはずです。

あなたのちょっとした行動が、今も苦しんでいる子どもたちを救い、希望となります。

子どもが売られない世界を実現するために、あなたも月1,000円からなれる「サポーター会員」の一員になってみませんか?

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情報提供:認定NPO法人かものはしプロジェクト


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